2007年10月号
NEWS

海外トレンド報告

OCTOBER 2007  46 2007 年8 月発表分 仏ジェフコ モロッコに自動車センター稼働 ■トランスポート・インテリジェント 8・1など  プジョーシトロエングループ(P SA)の物流子会社であるジェフコは、 モロッコのカサブランカに約一〇ヘク タールの自動車専用の物流センター を稼働した。
このセンターは、モロッ コの輸入業者である「ソプリアム (Sopriam)社」がプジョーやシトロ エン、ルノー、日産などから輸入し た新車を国内に供給するのに使う。
 ジェフコは、カサブランカの港に おける通関業務、港からセンターま での輸送業務、センター運営などを 手掛ける。
センターでは四二人の従 業員が働き、約三万五〇〇〇台の車 を保管することができる。
米UPS 上海にハブ拠点の建設開始 ■同社プレスリリース 8・9  UPSと上海の航空当局は、上海 浦東国際空港において、UPSの国 際ハブ拠点の建設のための起工式を 行った。
同社のマイク・エスキュー CEO(最高経営責任者)は、「こ のハブ拠点が完成すれば、アジア地 域における貨物の爆発的な伸びに十 分対応できるようになる」とあいさ つした。
同社は過去五年にわたり、 中国に六億ドル(六九〇億円)を投 資してきた。
来年に完成予定のハブ 拠点は、一〇〇万平方フィート(九 万平方メートル)の敷地を持ち、一 時間当たり一万七〇〇〇個の貨物を 仕分ける能力を持つ。
独DHLエクスプレス ベネルクスの子会社二社を売却 インド郵政省と業務提携か ■同社プレスリリース 8・9、エコノミック・タ イムズ(インド)8・ 23  DHLエクスプレスは、オランダ の子会社であるデディケイテッド・ ディストリビューション・サービシー ズとベルギーの子会社であるバン・ オセラー・ピーター・コリ・サー ビス(Van Osselaer Pieters Colli Service)の二社を、オーストリア 郵便局に売却する。
売却金額につい ては、ニュースリリースでは明らか にしていないが、売却の狙いは、エ クスプレスの組織におけるシナジー 効果を高め、株主の価値を高めるこ ととしている。
 DHLエクスプレスのジョン・ミ ューレンCEOは「われわれの第一 の戦略は、主力であるエクスプレス の商品に全力を傾けることができる 体制を整えることだ。
品揃えを特 性の似通った商品に絞り込むこと で、相乗効果をできるだけ高めてい く。
今回の出資の引き上げも投資の リターンを高めるために必要な戦略 だ」と語った。
 またインドの経済紙エコノミック・ タイムズは、「DHLがインドの国営 郵便局との業務提携の可能性につい て話し合いを進めている」と報じた。
話し合いは始まったばかりで、オフィ スや家庭に配達する?ラスト・マイ ル?における取り扱いやインフラや 情報技術を共同で利用することなど について意見を交換している。
 インド郵政省の職員は匿名で「わ れわれはすでにドイツポストと何度か 話し合いを持った。
双方にとってメ リットのある形を模索している。
そ れが業務提携となるのか、合弁企業 となるのかはわからない」と語って いる。
独シェンカー 中国で海上輸送免許偽造の疑い ■アイ・フォー・トランスポート 8・ 15 など  中国当局は、ドイツ鉄道の子会社 であるシェンカーが中国で使ってい るNVOCC(非船舶運航業者) の免許について、偽造の疑いがあり、 中国における海上輸送を停止しなけ ればならないという声明を発表した。
 しかしその後の報道によると、先 の声明にもかかわらず、シェンカー は香港や台湾での海上輸送業務を通 常通り遂行しており、免許について も有効性が認められているとシェン カーは発表している。
 免許の偽造疑惑については、シェ ンカーが偽造を認めたとする中国当 局の話がある一方、シェンカー側は 免許に関する理解の食い違いが原因 だとしている。
同社は二〇〇六年、 香港と中国において一〇億ユーロ(一 五七〇億円)の売上げを上げている。
米フェデックス “一人親方”問題で敗訴 ■弁護士事務所Leonard Carder, LLP リリース 8・ 15 など  ロサンゼルスにあるカリフォルニア 上級裁判所(the California Court of Appeal)は八月十三日、フェデッ クスの子会社であるフェデックス・ グランドが、同社の荷物を運ぶドラ イバーを、社員としてではなく、イ ンデペンデント・コントラクター(一 人親方)として扱ったことに関して、 二〇〇人のドライバーは同社の社員 と同様に経費を支払われるべきだと して六〇〇万ドル(六億九〇〇〇万 円)の追加の支払いを命じた。
これ により同社による支払い金額の合計 は一一〇〇万ドル(十二億六五〇〇 万円)となった。
これは二〇〇五年 十二月の裁判所の決定を不服とした 47  OCTOBER 2007 為替レート:1 ドル= 115 円、1 ポンド= 232 円、1 ユーロ= 157 円 フェデックス・グランドが上告して いたもの。
 判決文は「靴下の色からヘアスタ イルまでにおよんでいたフェデックス のドライバーの仕事のやり方に関す るコントロールを見れば、ドライバー たちがフェデックスの社員であると 結論付けることができる」としている。
 担当弁護士によると、「フェデッ クスは、ドライバーをインデペンデ ント・コントラクターとして扱うこ とで燃料費や保険、制服の代金など の出費をドライバーに肩代わりさせ ることを狙った」という。
 またマサチューセッツ州労働力開 発局も八月、同様にフェデックス・ グランド・ホーム・デリバリーの元 ドライバーであるロバート・ウィリ アム氏が、インデペンデント・コン トラクターとして扱われたため、失 業手当を受け取ることができなかっ たことは違法だという判断を下した。
英クリスチャン・サルベッセン 食品加工部門を売却 ■同社プレスリリース 8・ 20 など  イギリスの3PLの大手クリスチャ ン・サルベッセンは、同社の冷凍食 品部門であるクリスチャン・サルベッ セン・フーズを、工場や機械、従業 員などを込みでピングイン・フーズ に一七二〇万ポンド(三九億九〇四 〇万円)で売却することで合意した。
 二〇〇六年度の同部門の売上げは、 四四六〇万ポンド(一〇三億四七二 〇万円)で、営業利益は七〇万ポン ド(一億六二四〇万円)だった。
従 業員との最終協議をへて、売却は九 月中旬に完了する予定だ。
 同社は、子会社の売却後も、三カ 所の施設に対しては最低一六カ月と いう期限付きで、ロジスティクスサー ビスを提供する。
一方、同社は、グ リムスビーとハル、ローストフトに も同様の食品加工の施設を持ってい るが、それらは売却の対象とはなら ないとしている。
米コンウェイ LTL部門の組織改革 ■同社プレスリリース 8・ 22  米トラック運送大手のコンウェ イのLTL部門(Less Than Track load :日本の特別積み合わせ輸送) であるコンウェイ・フレイトは、こ れまでの三社体制を廃止して、ミシ ガン州アンアーバーにLTL三社を 統轄した本社機能を移管する。
 創業以来二四年間にわたり、同社 のLTL部門は、地域ごとにコンウェ イ・フレイト・セントラル、コンウェ イ・フレイト・サザン、コンウェイ・ フレイト・ウエスタンの三社に分か れていた。
今回一つの本社に権限を 集中させることで、北アメリカの顧 客に均質のサービスを提供できる基 盤を整える。
また本社による業務の 一本化による経費の削減も見込んで いる。
米YRCワールドワイド チームスターズと労働契約の協議 ■同社プレスリリース 8・ 28  LTL大手のYRCワールドワイ ドは九月にも、チームスターズ(全 米トラック運転手組合)との話し合 いに入る。
現在の組合員との契約が、 二〇〇八年四月一日で切れるのを前 倒して話し合いを進める。
 同社のビル・ゾラスCEOは「わ れわれは、労働者と顧客、株主の利 益のためにも、早期に契約の更新に こぎつけることを期待している」と 語っている。
YRC側の代表は、Y RCナショナル・トランスポーテー ションのマイク・スミッドCEOが 務める。
蘭TNT 東南アジアの陸上輸送を強化 ■アイ・フォー・トランスポート 8・ 28  TNTはこのほど、シンガポール とマレーシアのペナンの間を陸上輸 送で週五回往復するサービスを開始 した。
同社はGPS(全地球測位シ ステム)を搭載した車両を使い、ハ イテク産業からの需要を取り込みた いとする。
 これまで同社は、東南アジアでの ネットワーク拡大に八〇〇万ユーロ (十二億五六〇〇万円)を投資して きた。
現時点でシンガポールとマレー シア、タイ、ベトナムとつながる陸 上輸送のネットワークは、今年中に 中国までに拡大する予定。
米ライダー・システム カナダのトラックリース会社を買収 ■同社プレスリリース 8・ 29  ライダー・システムは、カナダ のトラックリース会社であるポロッ ク・ナショナルリース(Pollock NationaLease)社を買収した。
ポロッ ク社は、オンタリオ州のストラスロ ンに本社を置く未上場の大手トラッ クリース会社。
ライダーは、同社の 車両二〇〇〇台と一八七社の法人顧 客を引き継ぎ、ライダーの名前で営 業を続ける。
 同社のグレッグ・スウィートンC EOは「今回の買収で、カナダにお けるネットワークがトロントを中心 に大きく拡充した。
今後、一層のサー ビスの向上に努めることで、顧客と 株主の価値を高めていきたい」と語っ た。
買収が正式に完了するのは一〇 月となる見込みだ。

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