2007年12月号
ARC
ARC
中小企業向けERP市場は年率十一%成長へ
79 DECEMBER 2007
本コーナーでは米国の大手調査会社、
ARCアドバイザリーグループの市場調
査報告書について紹介している。
今回は 中小企業向けERP市場の、今後五年間 にわたる見通しについて取り上げる。
中小企業向けERP市場は 年率十一%成長へ 中小企業向けに販売されるERP(統合基幹 業務システム)市場は細分化されているため、ほ とんどのサプライヤーに参入の余地がある。
A RCアドバイザリーグループの調査レポートによ れば、中小企業向けERP市場は年平均成長率 十一%を超える伸びが続き、二〇一一年には八 九億ドルに達する。
大企業の多くは一九九〇年台の半ばに自社の ERPに関する方針を決定した。
そのため、こ の市場のサプライヤーが今もっとも力を入れてい るのが、既存顧客を失わずに維持することであ り、さらには自社のアプリケーションをもっと使 用してもらうということだ。
ARCの調査レポ ート「中小企業向けERP市場の世界市場動向 調査(Enterprise Resource Planning for Tier 3 SBMs Worldwide Outlook)」の主著者で、ヨ ーロッパのリサーチディレクター、サイモン・ブ ラッグは次のように述べている「中小企業向け ERP市場においては、一〇年サイクルの更新 需要が重要な要因であり、そして比較的普及率 の低いことが、この市場を注目すべきものとし ている」 中小企業向けERP市場は細分化 大企業向けERP市場では、大手三社──S AP、オラクル、インフォア──とその他の企業 とのギャップが拡大し続けているが、中小企業 向け市場は様相が異なる。
中小企業が導入する 際の決め手となるものを見ると、この市場が短 期的には細分化された状況が続くものと思われ る。
たとえばある企業は、自社の他のアプリケ ーションがマイクロソフトで構成されているとい うだけの理由で、マイクロソフトの技術をベース にしたソリューションを望む。
別の企業は、自分 たちの産業分野に特化しているサプライヤーを 希望する。
よりきめの細かいサポートと担当ス タッフの援助が得られるとの考えから、地元の サプライヤー/ディベロッパーがいいという企業 もある。
自社が大企業であると認識している別 の企業は、業界大手のサプライヤーのソリューシ ョンを採用するだろう。
サプライヤーにとって、技術的な取り組みこ そが市場開発につながる。
サプライヤーに求め られているのは、導入時の手間を軽減すること と、導入後にもプロセス変更の余地を確保するこ とである。
大きな市場を獲得するのは、サース (Software as a Service=必要なソフトウェアの 機能だけをユーザーがネットワーク経由で活用す る形態)を提供できるサプライヤーになるだろう。
その第一歩となるのがサービス指向アーキテクチ ャー(SOA)に移行することであり、すでに 一部のサプライヤーはそれを実現している。
すべての地域での高成長 中小企業向け市場でもっとも伸びているのは、も ともとのベースは小さいが、予想どおり中国、ア ジア、ラテンアメリカである。
地元のサプライヤー はこうした市場を開発するにあたってコスト的に は優位に立つ。
アメリカやヨーロッパのサプライヤ ーには不利である。
しかしながら、アメリカ、ヨ ーロッパ、中東、アフリカでは、ERP市場全体 の伸び率以上の成長が見込まれる。
10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 2006 2007 2008 2009 2010 2011 中小規模企業向けERP の世界市場 (100 万ドル) (年) ©2007ARC Advisory Group 5,244 6,009 6,598 7,228 8,072 8,964
今回は 中小企業向けERP市場の、今後五年間 にわたる見通しについて取り上げる。
中小企業向けERP市場は 年率十一%成長へ 中小企業向けに販売されるERP(統合基幹 業務システム)市場は細分化されているため、ほ とんどのサプライヤーに参入の余地がある。
A RCアドバイザリーグループの調査レポートによ れば、中小企業向けERP市場は年平均成長率 十一%を超える伸びが続き、二〇一一年には八 九億ドルに達する。
大企業の多くは一九九〇年台の半ばに自社の ERPに関する方針を決定した。
そのため、こ の市場のサプライヤーが今もっとも力を入れてい るのが、既存顧客を失わずに維持することであ り、さらには自社のアプリケーションをもっと使 用してもらうということだ。
ARCの調査レポ ート「中小企業向けERP市場の世界市場動向 調査(Enterprise Resource Planning for Tier 3 SBMs Worldwide Outlook)」の主著者で、ヨ ーロッパのリサーチディレクター、サイモン・ブ ラッグは次のように述べている「中小企業向け ERP市場においては、一〇年サイクルの更新 需要が重要な要因であり、そして比較的普及率 の低いことが、この市場を注目すべきものとし ている」 中小企業向けERP市場は細分化 大企業向けERP市場では、大手三社──S AP、オラクル、インフォア──とその他の企業 とのギャップが拡大し続けているが、中小企業 向け市場は様相が異なる。
中小企業が導入する 際の決め手となるものを見ると、この市場が短 期的には細分化された状況が続くものと思われ る。
たとえばある企業は、自社の他のアプリケ ーションがマイクロソフトで構成されているとい うだけの理由で、マイクロソフトの技術をベース にしたソリューションを望む。
別の企業は、自分 たちの産業分野に特化しているサプライヤーを 希望する。
よりきめの細かいサポートと担当ス タッフの援助が得られるとの考えから、地元の サプライヤー/ディベロッパーがいいという企業 もある。
自社が大企業であると認識している別 の企業は、業界大手のサプライヤーのソリューシ ョンを採用するだろう。
サプライヤーにとって、技術的な取り組みこ そが市場開発につながる。
サプライヤーに求め られているのは、導入時の手間を軽減すること と、導入後にもプロセス変更の余地を確保するこ とである。
大きな市場を獲得するのは、サース (Software as a Service=必要なソフトウェアの 機能だけをユーザーがネットワーク経由で活用す る形態)を提供できるサプライヤーになるだろう。
その第一歩となるのがサービス指向アーキテクチ ャー(SOA)に移行することであり、すでに 一部のサプライヤーはそれを実現している。
すべての地域での高成長 中小企業向け市場でもっとも伸びているのは、も ともとのベースは小さいが、予想どおり中国、ア ジア、ラテンアメリカである。
地元のサプライヤー はこうした市場を開発するにあたってコスト的に は優位に立つ。
アメリカやヨーロッパのサプライヤ ーには不利である。
しかしながら、アメリカ、ヨ ーロッパ、中東、アフリカでは、ERP市場全体 の伸び率以上の成長が見込まれる。
10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 2006 2007 2008 2009 2010 2011 中小規模企業向けERP の世界市場 (100 万ドル) (年) ©2007ARC Advisory Group 5,244 6,009 6,598 7,228 8,072 8,964
