2008年4月号
NEWS

海外トレンド報告

APRIL 2008  58 2008年2月発表分 米BNSFロジスティクス フォワーダーのDFLを買収 ■同社プレスリリース 2・1  米バーリントンノーザンサンタフェ 鉄道(BNSF)の3PL子会社 BNSFロジスティクスは、テキサ スに本社を置くダイバーシファイド・ フレイト・ロジスティクスとロイヤル・ カーゴ・ライン(二社は通常合わせ て「DFL」と呼ばれている)を買 収した。
 DFLは、個人向けに航空・海 上貨物を取り扱う業者として知られ ている。
昨年の売上高は約四〇〇〇 万ドル(四一億二〇〇〇万円)。
今 後は、BNSFの国際部門に入り、 航空・海上フォワーディングや通関 業務を行う。
買収金額は明らかにし ていない。
CEVAロジスティクス サンパウロの物流センター拡張 ■同社プレスリリース 2・ 12  オランダの3PL企業CEVAロ ジスティクスは、今年上半期に六〇 〇万ユーロ(九億四二〇〇万円)を 投資し、ブラジル・サンパウロの物 流センターを拡張する。
物流センタ ーの現在の延べ床面積は一万五〇〇 〇平方メートル。
保管パレット数は 一万枚、従業員は一二〇人。
これ を延べ床面積二万五〇〇〇平方メー トル、保管パレット数二万一〇〇〇 枚、従業員二〇〇人の規模に拡大し、 需要増に対応する。
 同センターでは現在、ニベアや家 電大手フィリップスなどのメーカー や小売業者を中心に、複数の国際企 業のロジスティクス業務を引き受け ている。
ウォルマート ICタグ未使用業者に罰金 ■サーチCIO・ドット・コム 2・ 13  ウォルマートは一月三一日以降、 同社のホールセール部門、サムズ・ クラブ向けのテキサスの物流センタ ーにおいて、I Cタグを使用して いないサプライヤーに対し、罰金を 課し始めた。
金額は一パレット当た り二ドル(二〇六円)。
現時点では、 サプライヤーのうち一万五〇〇〇社 がまだICタグを導入していないと みられている。
 ウォルマートはサムズ・クラブの 物流センターから罰金の課徴を開始 した理由として、ウォルマートに比 べてサプライヤー数が少ないことと、 サムズ・クラブではまとめ買いをす る顧客が多く、その分ICタグにか かるコストが少なくなることを挙げ ている。
 なお、同社は二〇一〇年までに米 国内の全二二カ所の物流センターで ICタグの使用をサプライヤーに義 務付ける、と発表している。
DHLエクスプレス 米国で六〇〇人の人員削減 ■ロイター 2・ 12 など  ドイツポスト傘下のDHLエクス プレスの米国部門は、今後六〇〇人 規模の人員削減を行う。
〇七年十 二月期の決算速報において、米国 部門が六億ユーロ(九四二億円)の 評価損を出したため。
 間接部門で人員を整理するほか、 空きポストへの人員補充を停止する ことで業務全体の運営コスト引き下 げを図る。
米国のエクスプレス業界 では最大規模の人員削減となるもよ うだ。
 米国部門のハンス・ヒンケルCE O(最高経営責任者)は「サービス レベルは維持しながら不必要なコス トを削減することで、当社は米国の エクスプレス市場でより有利なポジ ションに立つことができる」とコメ ントしている。
米トラック労組チームスターズ 米墨越境ドライバー問題で証言 ■同労組プレスリリース 2・ 12 など  チームスターズ(全米トラック運 転手組合)は十二日、ブッシュ政権 が昨年九月に安全性が確認されてい ないメキシコのトラック会社に米国 内でのトラックの運行を認めようと したのは違法だとして、第九巡回裁 判所で証言した。
メキシコのトラッ ク業者の運行が認められれば、国内 のトラック業者だけでなく、一般ド ライバーも危険にさらされると主張 した。
 この問題で米国議会は昨年十二 月、チームスターズなどの反対を受 け、米国─メキシコ国境を開放する ためには安全性に関する一定の条 件のクリアが必要、とする決議を下 している。
チームスターズによると、 米運輸省がメキシコのトラック業者 の安全性調査を開始したところ、あ る業者は調査前の一年間で安全性に 関する規則に一一二三回も違反。
一 台当たりに換算すると違反回数は 一〇〇回を超えていたことがわかり、 米国内での運行は認められなかった。
 しかしブッシュ政権は今年八月に も、メキシコのトラック業者の運行 を認める方針だ。
ドイツポスト 脱税容疑でツムヴィンケル氏辞任 ■ファイナンシャル・タイムズ 2・ 15 など  ドイツ警察は一四日、ドイツポス 59  APRIL 2008 為替レート:1 ドル= 103 円、1 ユーロ= 157 円、1ポンド= 207 円 トのクラウス・ツムヴィンケルC E O(最高経営責任者)の事務所や 自宅を脱税の容疑で家宅捜索した。
これを受け、ツムヴィンケル氏はド イツポストCEOを辞任し、新CE Oにフランク・アペル氏(四六歳) が就任した。
 ツムヴィンケル氏は隣国リヒテン シュタインの銀行に個人資産を預け、 一〇〇万ユーロ(一億五七〇〇万円) の脱税を図った疑い。
同日警察で尋 問を受け、保釈金を払った後保釈が 認められたが、一八日、ドイツポス トのCEO辞任を発表。
同社監督 委員会(役員会に相当)はこれを 認め、後任にアペル氏を全会一致で 指名した。
アペル氏は〇二年に役員 会入りし、ロジスティクス部門や郵 便部門などを統括してきた。
任期は 十二年一〇月末日まで。
 ドイツではシーメンスやフォルク スワーゲンといったドイツを代表す る企業で、リヒテンシュタインの銀 行が絡む脱税や収賄事件が頻発して いる。
ドイツ当局はこうした犯罪を 根絶するため、リヒテンシュタイン の銀行の元行員から五〇〇万ユーロ (七億八五〇〇万円)でドイツ人名 義の口座情報が入ったディスクを買 い取った。
これがツムヴィンケル氏 の家宅捜索につながった。
 ツムヴィンケル氏は一九九〇年か らドイツポストのCEOを務めてい ただけでなく、ドイツ銀行とドイツ テレコムの会長職やルフトハンザ航 空、モルガン・スタンレー銀行の役 員も務めるドイツ財界の大物中の大 物。
ドイツポストCEOの任期は今 年十一月までとなっていた。
キューネ+ナーゲル 米の石油・ガス物流業者を買収 ■同社プレスリリース 2・ 15  スイスのキューネ+ナーゲルは、 米国テキサス州に本社を置く石油・ ガス専門物流業者エリート・エアフ レートを買収した。
同社の設立は八 六年、従業員数は八四人。
買収額 は明らかにしていない。
 キューネ+ナーゲルは、七〇年代 にテキサス州ヒューストンに拠点を 設置し、石油やガスなど危険物を中 心とする貨物を取り扱ってきた。
今 回の買収で、ヒューストンにおける 業務の幅が広がり、売上拡大につな がるとしている。
英TDG ヘッジファンドから買収提案 ■同社プレスリリース 2・ 27 など  英国の中堅3PL業者TDGは、 ロンドンに本社を置くヘッジファン ド、ラクシー・パートナーズ(Laxey Partners)から買収提案を受けてい ることを明らかにした。
ラクシーは 全株式の買い取りを提案し、暫定的 な金額として一株当たり二ポンド七 五ペンス(五六九・二五円)の買い 取り価格を提示しているという。
ラ クシー側もマスコミの取材に対して 買収提案を認めているが、話し合い は始まったばかりの段階であり、今 後については不透明、とコメントす るにとどまっている。
同社は既に、 TDGの株式二二%を取得済み。
 TDGは化学製品のSCM業務を 中核として事業を展開している。
〇 七年十二月期業績は、売上高が前 期比二六%増の六億六九五〇万ポン ド(一三八五億八六五〇万円)、営 業利益が九%増の一五七〇万ポンド (三二億四九九〇万円)。
決算を発 表した同日、ラクシーからの買収提 案を公表した。
 TDGが買収されるとの観測は、 この数年業界で何度か流れていた。
その際の相手方は英国の同業者、ク リスチャン・サルベッセンだったが、 同社は昨年、フランスの物流企業ノ ルベール・デントレサングルに買収 されている。
 英国では物流業の規制緩和によ り、過去一〇年間、M&Aを通じた 大規模な業界再編が進んできた。
今 回の買収がまとまれば、英国に残る 大手3PL企業は、ウィンカントン のみとなる。
英3i バンテックにABXを売却か ■ブルームバーグ 2・ 26 など  英国のベンチャーキャピタル「3 i(スリーアイ)」は、傘下の大手 フォワーダー、ABXロジスティク ス(本社:ベルギー)の売却に動い ている。
同社を約六億ユーロ(九四 二億円)で売却する交渉を複数の3 PL企業と進めているもようだ。
売 却先としては、日本のバンテックワ ールドトランスポート(VWT)や 米国のペンスキー・ロジスティクス などの名前が挙がっている。
VWT はABXと業務提携しており、ペン スキーは同社と合弁会社を設立して いるというのがその理由。
 VWTは昨年五月、ABXと包 括的代理店契約を含む戦略的業務 提携を締結。
ペンスキーも同月、米 国と欧州の業務を相互に補完するた めABXと合弁会社を立ち上げ、そ の後、業務の範囲を南米にも拡大し ている。
 3iは〇六年六月、ベルギー鉄道 の子会社だったABXを買収した。
買収金額約八〇〇〇万ユーロ(一二 五億六〇〇〇万ユーロ)と比較する と、二年足らずの間にABXの価値 は七倍以上に跳ね上がったことにな る。

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