2009年6月号
NEWS
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欧米編
JUNE 2009 52
2009年4月発表分
フェデックスが一人親方問題で
ワシントン州シアトル地裁で勝訴
■ブルームバーグ 4・1など
フェデックス・グランドのドライ
バー三〇〇人以上が、同社がドラ
イバーを一人親方( Independent
Contractor:独立業務請負人)とみ
なし残業代や制服代などを支払わな
いのは違法だとして訴えていた裁判
で、ワシントン州シアトルの裁判所
( Superior Court :日本の地裁に相
当)の陪審員はフェデックス側に違法
行為はなかった、という判決を下し
た。
フェデックスの一人親方をめぐる 問題は全米の約三〇州で集団訴訟に 発展しており、カリフォルニア州最 高裁は昨年十二月、同様のケースで フェデックス・グランドの違法性を認 定した。
フェデックスが同日発表したプレ スリリースで広報担当のモウリー・レ ーン氏は「ワシントン州の陪審員が、 当社と契約した起業家精神あふれる ドライバーたちは独立した請負人で あり、自分たちの成功をコントロー ルできると認めたことをわれわれは 大変うれしく思う」とコメントした。
一方、原告は控訴するとみられ、 裁判は控訴裁判所(日本の高裁に相 当)、最高裁判所まで続く見込み。
DSV 南米で現地企業と合弁会社設立 ■トランスポート・インテリジェンス 4・1 デンマークの大手フォワーダー、D SVは、チリのロス・インカス・グ ループ(Los Inkas Group、本社:サ ンチアゴ)と合弁会社を設立する。
合弁会社「DSV─GL」は四月 一日、アルゼンチンとチリ、ペルーで 業務を開始。
今後、中米やカリブ海 沿岸に業務エリアを拡大する方針。
ドイツ鉄道のCEOが辞任 社員のメール監視問題で ■ロイター 4・2など ドイツ鉄道のハルトムート・メード ルンCEOは三月三〇日、同社が社 員のeメールを不当に監視したこと の責任を取り、辞任した。
ドイツ鉄道は二〇〇二年から〇三 年にかけ、全社員二二万人のうち一 七万人強のeメールを監視していた。
またロイターが入手した内部資料に よると、〇五年にも全社員のeメー ルを監視し、ジャーナリストや外部の 弁護士と接触した社員を割り出そう とした。
メードルンCEOはeメールの監 視について知らなかったとしている が、会社のイメージをこれ以上損な わないために辞任を決めたという。
コンウェイ 傘下三社を活用し新サービス ■同社プレスリリース 4・7 米国のトラック輸送大手、コンウ エイは、傘下のコンウェイ・トラック ロードとコンウェイ・フレイト、コン ウェイ・マルチモーダルのサービスを 融合した新たな輸送サービス「コン ソリデーション&ディストリビューシ ョン」を開始する。
同サービスではトラックの混載輸 送、貸切輸送から簡易組立作業、ラ ベル貼り作業などの付加価値サービ スまでを一貫して行う。
これまで三 社に分かれていた荷主への対応も一 本化する。
CEVAロジスティクス CFOが突然交代 ■同社プレスリリース 4・8など オランダの3PL企業、CEVA ロジスティクスは、スタウト・ヤング 氏に代わってトム・ホワイト氏がCF O(最高財務責任者)に就任する役 員人事を発表した。
同人事は突然だったため、業界内 では驚きをもって受け止められてい る。
ホワイト氏は会計監査法人から米 国の3PL企業、ハブ・グループの CFOを経て、CEVAロジスティ クスの役員会に入っていた。
NCAなど三社が米で罰金 貨物運賃カルテルで計二億ドル ■米司法省リリース 4・9 米司法省は、燃油サーチャージな ど国際航空貨物運賃のカルテル問題 で、日本貨物航空(NCA)と韓国 のアシアナ航空、ルクセンブルグのカ ーゴルックス航空の三社が合計二億 一四〇〇万ドル(二一四億円)の罰 金を支払うことに同意したと発表し た。
NCAの罰金額は四五〇〇万ド ル(四五億円)。
司法省によると、三社は二〇〇〇 年から〇六年にかけ、国際航空貨物 運賃でカルテルを結んでいた。
今回の三社を含め、これまで日本 航空を含む一五社が燃油サーチャー ジなど国際航空貨物運賃のカルテル 行為を認めて罰金を支払い、役員三 人が有罪判決を受けている。
罰金の 合計金額は一六億ドル(一六〇〇億 円)を超えた。
キューネ+ナーゲル会長 DBシェンカーの陸送部門に関心 ■トランスポート・インテリジェンス 4・ 15 スイスの大手フォワーダー、キュー 53 JUNE 2009 換算レート:1ドル=100円、1ユーロ= 131円 ネ+ナーゲルのクラウス=ミハエル・ キューネ会長は、ドイツのビジネス誌 のインタビューで、ドイツ鉄道傘下の DBシェンカーの陸送部門の買収に 高い関心を示した。
キューネ会長は同部門を「真珠」 にたとえ、「もし売りに出されれば買 収したい」とコメント。
ただし陸送 部門がDBシェンカーから切り離さ れ、単独で売りに出されるというこ とを前提とし、フォワーディング部門 を抱えるDBシェンカーを丸ごと買収 することはない、とした。
同社はこれまでも買収や業務提携 によって欧州の陸送部門の強化を図 っている。
DHLとUPS 米国内の業務提携交渉を打ち切り ■ロイター 4・ 17 など DHLは、米国のエクスプレス部 門がUPSと行っていた北米域内の 航空貨物輸送の業務委託交渉を打ち 切った。
DHLは昨年五月、二〇〇三年の 業務開始から赤字が続いていた米国 のエクスプレス部門の抜本的なてこ 入れ策として、北米域内の航空貨物 輸送の委託を打ち出し、UPSと交 渉を続けてきた。
当初、UPSへの 委託金額は年間一〇億ドル(一〇〇 〇億円)とみられていた。
しかしその後、業務委託策はDH Lがハブを置くオハイオ州で雇用をめ ぐる政治問題に発展。
加えて今年一 月には、同社が米国内でのエクスプ レスの配送業務から撤退したことで UPSとの交渉が難航していた。
UPSは「UPSとDHLは相互 に交渉を打ち切ることに合意した」、 DHLは「双方が受け入れることが できるような最終合意に達すること ができなかった」と語っている。
フェデックスが高裁で勝訴 ドライバーの組合加入の否定判決 ■ニューヨーク・タイムズ 4・ 22 など フェデックス・グランドとチーム スターズ(全米トラック運転手組合) が、フェデックスのドライバーの組合 活動への参加について争っていた裁 判で、ワシントンDCの控訴裁判所 (日本の高裁に相当)は裁判官によ る二対一の判決で、ドライバーたち は独立請負人(:一人親方)であり、 従業員ではないため組合活動に参加 する権利はない、と認定した。
判決は全米労働関係委員会 (National Labor Relations Board)に よる決定を覆したもので、フェデック スにとってはチームスターズとの一連 の裁判で「最大の勝利」。
同社は二一 日に発表したプレスリリースで、「今 回の判決や先のワシントン州(シアト ル)での判決は、フェデックス・グラ ンドのドライバーが一人親方であるこ とを確認するものだ」とした。
一方、チームスターズは二二日、「今 回の判決に失望している」と声明を 発表し、「判決が最高裁で見直される ことを確信している」としている。
TNTポスト 郵便職員が新労働条件を拒否 ■同社プレスリリース 4・ 23 TNTポストの労働組合は、会社 側が提案した今後六年間にわたる雇 用保障(最初の三年間は無条件での 保障)、給与削減分の埋め合わせなど を含む新たな労働条件を拒否した。
オランダで四月から郵便市場が自 由化されたことやeメールの普及に より、TNTポストの郵便物取扱量 は、今後、前年比五〜六%減が続く ことが見込まれている。
このためT NTポストは労組と新たな労働条件 の交渉に入っていた。
TNTポストは郵便物の減少に対 応するため、二〇一五年までに年間 三億九五〇〇万ユーロ(五一七億四 五〇〇万円)のコストを削減しなけ ればならないとしている。
それが不 可能な場合は、一年〜三年間で一 万一〇〇〇人の人員削減が必要とい う。
同社は今後も労働組合との交渉 を続けていく構えだ。
中国の郵便法改正 欧米が保護主義色を非難 ■EU中国商工会議所プレスリリース 4・ 25 など 中国の郵便法の改正が、物議を醸 している。
中国市場における競争の 公平性の観点から疑問を投げかける 声が多い。
中国では四月二四日、郵便法の改 正案が可決。
新法では国内の手紙・ 文書の配達業務は中国郵政の独占と されている。
在中国EU商工会議所は「新郵便 法では、中国企業と中国国民が海外 のエクスプレス業者のサービスを十分 に受けられない。
中国が加盟してい るWTOへの責任を果たしてないの ではないか。
また国際的なベストプ ラクティスに相反しているのではな いかという疑問にもつながる」とし て、「今回の法改正にみられる保護主 義的な動きは現在の世界的な経済危 機を悪化させ、中国内の経済成長の 足を引っ張ることにもなりかねない」 と懸念を表明している。
DHLなど四大インテグレーター で構成するアジア太平洋地域のエク スプレス企業の業界団体、CAPE C(The Conference of Asia Pacific Express Carriers)は新郵便法を「外 資エクスプレス業者を中国市場から排 除するものだ」と非難した。
フェデックスの一人親方をめぐる 問題は全米の約三〇州で集団訴訟に 発展しており、カリフォルニア州最 高裁は昨年十二月、同様のケースで フェデックス・グランドの違法性を認 定した。
フェデックスが同日発表したプレ スリリースで広報担当のモウリー・レ ーン氏は「ワシントン州の陪審員が、 当社と契約した起業家精神あふれる ドライバーたちは独立した請負人で あり、自分たちの成功をコントロー ルできると認めたことをわれわれは 大変うれしく思う」とコメントした。
一方、原告は控訴するとみられ、 裁判は控訴裁判所(日本の高裁に相 当)、最高裁判所まで続く見込み。
DSV 南米で現地企業と合弁会社設立 ■トランスポート・インテリジェンス 4・1 デンマークの大手フォワーダー、D SVは、チリのロス・インカス・グ ループ(Los Inkas Group、本社:サ ンチアゴ)と合弁会社を設立する。
合弁会社「DSV─GL」は四月 一日、アルゼンチンとチリ、ペルーで 業務を開始。
今後、中米やカリブ海 沿岸に業務エリアを拡大する方針。
ドイツ鉄道のCEOが辞任 社員のメール監視問題で ■ロイター 4・2など ドイツ鉄道のハルトムート・メード ルンCEOは三月三〇日、同社が社 員のeメールを不当に監視したこと の責任を取り、辞任した。
ドイツ鉄道は二〇〇二年から〇三 年にかけ、全社員二二万人のうち一 七万人強のeメールを監視していた。
またロイターが入手した内部資料に よると、〇五年にも全社員のeメー ルを監視し、ジャーナリストや外部の 弁護士と接触した社員を割り出そう とした。
メードルンCEOはeメールの監 視について知らなかったとしている が、会社のイメージをこれ以上損な わないために辞任を決めたという。
コンウェイ 傘下三社を活用し新サービス ■同社プレスリリース 4・7 米国のトラック輸送大手、コンウ エイは、傘下のコンウェイ・トラック ロードとコンウェイ・フレイト、コン ウェイ・マルチモーダルのサービスを 融合した新たな輸送サービス「コン ソリデーション&ディストリビューシ ョン」を開始する。
同サービスではトラックの混載輸 送、貸切輸送から簡易組立作業、ラ ベル貼り作業などの付加価値サービ スまでを一貫して行う。
これまで三 社に分かれていた荷主への対応も一 本化する。
CEVAロジスティクス CFOが突然交代 ■同社プレスリリース 4・8など オランダの3PL企業、CEVA ロジスティクスは、スタウト・ヤング 氏に代わってトム・ホワイト氏がCF O(最高財務責任者)に就任する役 員人事を発表した。
同人事は突然だったため、業界内 では驚きをもって受け止められてい る。
ホワイト氏は会計監査法人から米 国の3PL企業、ハブ・グループの CFOを経て、CEVAロジスティ クスの役員会に入っていた。
NCAなど三社が米で罰金 貨物運賃カルテルで計二億ドル ■米司法省リリース 4・9 米司法省は、燃油サーチャージな ど国際航空貨物運賃のカルテル問題 で、日本貨物航空(NCA)と韓国 のアシアナ航空、ルクセンブルグのカ ーゴルックス航空の三社が合計二億 一四〇〇万ドル(二一四億円)の罰 金を支払うことに同意したと発表し た。
NCAの罰金額は四五〇〇万ド ル(四五億円)。
司法省によると、三社は二〇〇〇 年から〇六年にかけ、国際航空貨物 運賃でカルテルを結んでいた。
今回の三社を含め、これまで日本 航空を含む一五社が燃油サーチャー ジなど国際航空貨物運賃のカルテル 行為を認めて罰金を支払い、役員三 人が有罪判決を受けている。
罰金の 合計金額は一六億ドル(一六〇〇億 円)を超えた。
キューネ+ナーゲル会長 DBシェンカーの陸送部門に関心 ■トランスポート・インテリジェンス 4・ 15 スイスの大手フォワーダー、キュー 53 JUNE 2009 換算レート:1ドル=100円、1ユーロ= 131円 ネ+ナーゲルのクラウス=ミハエル・ キューネ会長は、ドイツのビジネス誌 のインタビューで、ドイツ鉄道傘下の DBシェンカーの陸送部門の買収に 高い関心を示した。
キューネ会長は同部門を「真珠」 にたとえ、「もし売りに出されれば買 収したい」とコメント。
ただし陸送 部門がDBシェンカーから切り離さ れ、単独で売りに出されるというこ とを前提とし、フォワーディング部門 を抱えるDBシェンカーを丸ごと買収 することはない、とした。
同社はこれまでも買収や業務提携 によって欧州の陸送部門の強化を図 っている。
DHLとUPS 米国内の業務提携交渉を打ち切り ■ロイター 4・ 17 など DHLは、米国のエクスプレス部 門がUPSと行っていた北米域内の 航空貨物輸送の業務委託交渉を打ち 切った。
DHLは昨年五月、二〇〇三年の 業務開始から赤字が続いていた米国 のエクスプレス部門の抜本的なてこ 入れ策として、北米域内の航空貨物 輸送の委託を打ち出し、UPSと交 渉を続けてきた。
当初、UPSへの 委託金額は年間一〇億ドル(一〇〇 〇億円)とみられていた。
しかしその後、業務委託策はDH Lがハブを置くオハイオ州で雇用をめ ぐる政治問題に発展。
加えて今年一 月には、同社が米国内でのエクスプ レスの配送業務から撤退したことで UPSとの交渉が難航していた。
UPSは「UPSとDHLは相互 に交渉を打ち切ることに合意した」、 DHLは「双方が受け入れることが できるような最終合意に達すること ができなかった」と語っている。
フェデックスが高裁で勝訴 ドライバーの組合加入の否定判決 ■ニューヨーク・タイムズ 4・ 22 など フェデックス・グランドとチーム スターズ(全米トラック運転手組合) が、フェデックスのドライバーの組合 活動への参加について争っていた裁 判で、ワシントンDCの控訴裁判所 (日本の高裁に相当)は裁判官によ る二対一の判決で、ドライバーたち は独立請負人(:一人親方)であり、 従業員ではないため組合活動に参加 する権利はない、と認定した。
判決は全米労働関係委員会 (National Labor Relations Board)に よる決定を覆したもので、フェデック スにとってはチームスターズとの一連 の裁判で「最大の勝利」。
同社は二一 日に発表したプレスリリースで、「今 回の判決や先のワシントン州(シアト ル)での判決は、フェデックス・グラ ンドのドライバーが一人親方であるこ とを確認するものだ」とした。
一方、チームスターズは二二日、「今 回の判決に失望している」と声明を 発表し、「判決が最高裁で見直される ことを確信している」としている。
TNTポスト 郵便職員が新労働条件を拒否 ■同社プレスリリース 4・ 23 TNTポストの労働組合は、会社 側が提案した今後六年間にわたる雇 用保障(最初の三年間は無条件での 保障)、給与削減分の埋め合わせなど を含む新たな労働条件を拒否した。
オランダで四月から郵便市場が自 由化されたことやeメールの普及に より、TNTポストの郵便物取扱量 は、今後、前年比五〜六%減が続く ことが見込まれている。
このためT NTポストは労組と新たな労働条件 の交渉に入っていた。
TNTポストは郵便物の減少に対 応するため、二〇一五年までに年間 三億九五〇〇万ユーロ(五一七億四 五〇〇万円)のコストを削減しなけ ればならないとしている。
それが不 可能な場合は、一年〜三年間で一 万一〇〇〇人の人員削減が必要とい う。
同社は今後も労働組合との交渉 を続けていく構えだ。
中国の郵便法改正 欧米が保護主義色を非難 ■EU中国商工会議所プレスリリース 4・ 25 など 中国の郵便法の改正が、物議を醸 している。
中国市場における競争の 公平性の観点から疑問を投げかける 声が多い。
中国では四月二四日、郵便法の改 正案が可決。
新法では国内の手紙・ 文書の配達業務は中国郵政の独占と されている。
在中国EU商工会議所は「新郵便 法では、中国企業と中国国民が海外 のエクスプレス業者のサービスを十分 に受けられない。
中国が加盟してい るWTOへの責任を果たしてないの ではないか。
また国際的なベストプ ラクティスに相反しているのではな いかという疑問にもつながる」とし て、「今回の法改正にみられる保護主 義的な動きは現在の世界的な経済危 機を悪化させ、中国内の経済成長の 足を引っ張ることにもなりかねない」 と懸念を表明している。
DHLなど四大インテグレーター で構成するアジア太平洋地域のエク スプレス企業の業界団体、CAPE C(The Conference of Asia Pacific Express Carriers)は新郵便法を「外 資エクスプレス業者を中国市場から排 除するものだ」と非難した。
