2009年7月号
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「運輸業の市場開拓と競争」神奈川大学の中田信哉教授が新刊

71  JULY 2009  新たな市場(顧客)を開拓し、拡 大する。
あらゆる産業の経営にとって、 最も重要なことだ。
当然、トラック事 業者を中心とする運輸業も例外では ない。
しかし、市場開拓・拡大を図 るために必要な考え方を備えたトラッ ク事業者は決して多くはない。
本書 は「トラック業の市場の特性」「荷主 企業の行動」「トラック業の販売する サービス商品」などを分析・解説する と共に、トラック業界構造の今後やト ラック業の経営・営業、サービス開発 の在り方を示している。
 荷主は「輸送供給力」だけでトラッ ク事業者を選択しているのではなく、 極めて多くの要素で構成された「輸送 におけるサービス商品」を選定してい る。
例えば、時計は時間を正確に測る ための物だが、消費者が望んでいるの はそれだけではない。
置き時計なのか リストウォッチなのか、デザイン性は  3PLを対象とした動産担保融資 (ABL)セミナー「ABLの基礎と実 務講座」が、六月一七日に東京・神田 錦町の「ちよだプラットフォームスクエ ア」で開催される。
主催はFNコミュ ニケーションズ。
共催は金融ファクシミ リ新聞社。
講師を日本動産鑑定の久保 田清理事長が務める。
 本号の特集で紹介した通り、在庫を 担保として資金を調達するABLには、 在庫ステータスを正確にモニタリングす る機能が必須で、3PLの持つ在庫管 理システムの活用が期待されている。
3 PLにとっては銀行やノンバンクなどの 金融機関と手を組み、新しいソリューシ ョンを構築することで、業務範囲の拡 大や新たな荷主の獲得が期待できる。
 金融先進国の米国では、ABLが企 業向け融資全体の二割程度を占めるま で普及している。
一方、日本は〇五年 にABLを実施するうえで必要な法制 度が整備されたばかりで普及はこれか ら。
それだけ潜在需要は大きい。
同セ ミナーでは、市場が成長期を迎える前 に、いち早くソリューションを確立して おきたいと考える3PLを対象として、 動産担保融資の基礎から応用までを解 説する。
 講師の久保田理事長は日本における ABLのパイオニアとして知られる。
銀 行マン時代に経験した融資先向けのビ 「運輸業の市場開拓と競争」 神奈川大学の中田信哉教授が新刊 3PL対象に動産担保融資セミナー開催 日本動産鑑定の久保田清理事長を講師に どうか、なかには換金性にまで思いを 巡らせる消費者もいるかも知れない。
消費者はそれぞれのニーズに合った時 計を選択し、購入する。
 運輸のサービス商品も同様だ。
基本 は輸送能力だが、そこに経済性や正確 性、扱い方、迅速性など多くの要素が 組み合わさって商品を構成している。
 商品であるならば、確固たるマーケ ティング戦略に基づいて計画的に作ら れるべきである。
そして、それを実現 するために、トラック事業者は自らの 商品を深く理解する必要があると著者 は主張する。
トラック業が提供する商 品は「輸送」という非物財、無形の サービスだ。
その特質は「生産と消費 の同時同空間実行」「不可視性」「品 質の非標準性」など多岐にわたる。
そ れらに対する理解無くして、実効性 のあるマーケティングなどあり得ない。
活路も開けない。
 現在は非常事態だ。
市場が縮小する なか、企業は新たな対応が迫られてい る。
「現在の経営をどうするか」とい う視点に加え、「不況が収束した段階 でどうなるのか」を考える必要がある。
「現在が無ければ将来など無い」と考 えるか、それとも「将来の無い現在に は意味がない」と捉えるか。
市場開 拓・拡大の実現に必要な姿勢は後者で あることは間違いない。
ジネスマッチングを通じて、在庫を担保 とした動産融資のニーズを痛感。
その 後、九九年にドン・キホーテに出向し、 同社バイヤーの商品評価能力を目の当 たりにしたことから、日本市場の実情 に立脚したABLのスキームを独自に開 発した。
 〇七年一〇月にNPO法人の日本動 産鑑定を設立。
現在、同理事長として 動産鑑定業務を手がけるほか、ABL の啓蒙活動に従事している。
これまで 金融機関向けのセミナーや実務講座で は講師として日本全国を回ってきたが、 3PL向けのセミナーは今回が初めて という。
 セミナーの定員は三〇人で参加費用は 税込み二万三一〇〇円。
二人目から二 万一五〇〇人。
参加者には講師の新刊 「動産担保革命」が無料配布される。
受 講の問い合わせは、日本動産鑑定、電 話番号〇三(五六五二)一一七〇まで。
『運輸業の市場開拓と競争 トラック業のサービス・マーケティング』 中田信哉 白桃書房(二五〇〇円・税別) 講師新刊『新しい企業融資の夜明け 動産担保革命』 自由国民社(一五〇〇円・税別)   白トラの一人親方からスター トして、一代で会社を一部上 場企業にまで成長させたオーナ ー創業者の一代記。
笑えます! 泣けます!   本誌2003 年4月号〜2004 年11月号に掲載した「やらま いか̶̶ハマキョウレックスの 運送屋繁盛記」を加筆修正。
 物流現場改善を専門とするコンサルテ ィング会社、日本ロジファクトリーが具体 的な事例を披露。
手法の説明だけでなく、 クライアントとのやりとりやコンサルタント の心の動きまで、改善プロジェクトの経 過をリアルに描写。
 本誌2003 年1月号から連載の「事例 で学ぶ現場改善」を加筆修正。
「経営のテコ入れは物流改善から」 青木正一 著 (明日香出版社) ¥1,890(税込) 2005年3月発行 「やらまいか!」 大須賀正孝 著(ダイヤモンド社) ¥1,575(税込) 2005年5月発行  物流コンサルティング業界のカ リスマが小説形式のノウハウ本に 挑戦。
「大先生」と「美人弟子」「体 力弟子」の3人組が、常識破り の物流理論で、クライアントの課 題を次々に解決。
本誌2002 年4月号から連載の 「物流コンサル道場」を単行本化。
「物流コストを半減せよ! ̶Mission」  湯浅和夫 著 (かんき出版) ¥1,575(税込) 2005年2月発行

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