2009年8月号
NEWS
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欧米編
AUGUST 2009 58
2009年6月発表分
独ダクサー
ブラジル、台湾で事業基盤強化
■同社プレスリリース 6・2など
ドイツの大手総合物流業者、ダク
サーは、海外での事業基盤強化を進
めている。
ブラジルで新たに現地法 人を設立するとともに、現地フォワ ーダーを買収。
また、台湾の現地法 人への出資比率を引き上げた。
ブラジルではこれまでロジマスター ズ(Logimasters)との合弁会社を置 いていたが、合弁契約を解消し、首 都サンパウロ近郊のインダイアチュー バでダクサー独自の新会社「ダクサ ー・ブラジル・ロジスティカ」を立ち 上げた。
また、ブラジル発のフォワー ディング業務を手掛ける「ロジプロジ ェクト」の株式一〇〇%を取得した。
台湾では香港の子会社を通じ、合 弁会社の増資を実施。
株式の八〇% を押さえた。
同合弁会社は地場のロ ジスティクス業者と折半出資で設立 したものだったが、台湾〜ドイツ間 の輸出入貨物が増加したため、増資 に踏み切った。
ドイツポストDHL シンガポールで国際郵便免許取得 ■同社プレスリリース 6・4 ドイツポストDHLの国際郵便部 門は、シンガポールの情報通信局か ら同国発着の国際郵便を取り扱う免 許を取得した。
同国発の国際郵便を ターゲットに、法人顧客を取り込ん でいく考えだ。
同社は、従来の郵便 料金より最高で三〇%安い料金を設 定することができるとしている。
シンガポール発の国際郵便物の市 場規模は年間二四〇〇万ユーロ(三 二億四〇〇〇万円)。
うち九〇%は 企業発であり、中でも金融機関が全 体の三〇%を占める。
シンガポールは二〇〇七年から郵 便市場の自由化を進めており、ドイ ツポストDHLを含め複数の民間企 業が同様の免許を取得している。
UPSと米パイロット協会 レイオフ回避で合意 ■同社プレスリリース 6・8 U P S と同社のパイロットが 加入する米独立パイロット協会 (Independent Pilots Association: IPA)は、三〇〇人のパイロット のレイオフを回避することで合意し た。
UPSは今年に入り、貨物量が今 後も減少していくという見通しから パイロット三〇〇人のレイオフが必 要と発表した。
これを受けてIPA は、三年間で合計一億三一〇〇万ド ル(一二四億四五〇〇万円)の自主 的なコスト削減を行うとし、交渉期 限の六月二日までに九〇〇〇万ドル (八五億五〇〇〇万円)のコスト削減 案を積み上げていた。
今回のレイオフ回避の期限は来年 四月まで。
IPAのコスト削減策は未 だ目標金額には到達しておらず、今 後のコスト削減策の追加を条件とし ている。
米ライダー 北米マツダの米墨輸送を受託 ■同社プレスリリース 6・ 15 米国のライダー・システムは、北米 マツダとの物流業務受託契約を更新 すると同時に、契約範囲を拡大した。
米国とメキシコでディーラーへの補 修部品の配送業務を手掛けていたの に加え、米国発メキシコ向けの国境 輸送業務も新たに受託した。
契約期 間は二〇一一年一〇月までとなって いる。
ライダーはミシシッピ州のマツダの センターから補修部品を集荷し、メ キシコ北部の自社のクロスドッキング センターで仕分け、同国内のディーラ ーに配送する。
フェデックス “反UPS”キャンペーンを展開 ■同社決算説明会 6・ 17 など フェデックスが?反UPS?キャ ンペーンを繰り広げている。
フェデ ックスの創業者、フレデリック・スミ ス会長兼CEO(最高経営責任者) は〇九年度第4四半期決算説明会 で、同社の従業員に従来の鉄道労働 法( The Railway Labor Act)では なく全米労働関係法(The National Labor Relations Act)を適用する議 論が議会で進んでいることに関して、 UPSという具体的な企業名を上げ て非難。
フェデックスはまた、UPS を批判するウェブサイトも開設した。
米下院は五月、フェデックスの従 業員に全米労働関係法を適用する法 案を可決している。
これを受けてス ミス会長は「この法案には我々から 競争力を奪う条項が入っており、フ ェデックスをターゲットとすること で、UPSを不当に利することにな る。
UPSは、この問題に関してチ ームスターズ(全米トラック運転手組 合)と協力し、懸命に後押ししてき た」と語った。
「ブラウン・ベイルアウト( Brown Bailout)」というサイトを開設した のは六月九日。
一般消費者に向けて、 上院議員に働きかけて上院での法案 通過を阻止するよう呼びかけている。
「ブラウン」はUPSの制服の色を指 しており、「ベイルアウト」は救済措 置を意味する。
上院で法案が可決さ れ、フェデックスの従業員に適用され 59 AUGUST 2009 1ドル= 95円、1ユーロ= 135円、1豪ドル= 78円 る法律が変わればUPSの利益にな り、その分一般消費者が被害をこう むることになる、と主張している。
これに対してUPSの広報を担当 するマルコム・バークレー氏はビジネ スウィーク誌の取材で「フェデックス とUPSの従業員は同じ労働法の範 疇に入るべきであり、当社はそのた めにロビー活動を行ってきた。
フェデ ックスは何百万ドルという資金を使 って、フェデックスの宅配貨物がU PSの宅配貨物とは違うものである ことを信じ込ませようと準備してい る。
(中略)しかし我々はフェデック スが議会をだます( fool)ことはで きないと信じている」と応酬した。
TNT 中国・武漢に陸送の大型ハブ ■同社プレスリリース 6・ 18 TNTは、中国湖北省武漢に陸上 輸送用のハブ拠点を開設した。
また、 中国の経済成長を見込み、今後五年 間で陸上輸送用のハブ拠点を国内十 二カ所で立ち上げる計画だ。
武漢の新拠点は延べ床面積四万六 六二〇平方メートル。
TNTの一〇 〇%子会社、TNT華宇が運営する。
同拠点により、福建省、江西省、湖 南省、四川省、重慶までのリードタ イムをこれまでより二日間短縮でき、 業務コストも従来に比べ一〇%削減 できる、とする。
ドイツポストDHL 上海・浦東に医療品用低温倉庫 ■同社プレスリリース 6・ 18 ドイツポストDHLは、上海浦東 国際空港内に医療品専門の低温倉庫 を開設した。
新倉庫の延べ床面積は二〇〇〇平 方フィート(一八五平方メートル)。
倉 庫内の温度を一五度から二五度に設 定できる。
医療品のロジスティクスの 専門社員を中核チームとして配置し、 中国と北アジア太平洋地域の荷主企 業向けにロジスティクス業務やコンサ ルティング業務を提供する。
蘭CEVAロジスティクス セインズベリーから配送業務受注 ■同社プレスリリース 6・ 23 オランダのCEVAロジスティク スは、英国の小売り大手、セインズ ベリーと新たに物流業務受託契約を 結んだ。
食品以外の商品の宅配業務 を請け負う。
CEVAは商品をセインズベリー のセンターから集荷し、自社のセンタ ーで仕分けた後、英国内へ配送する。
ただし一部のオーダーメイドの商品に ついては、メーカーから直接集荷し てセンター経由で配送する。
豪トール アジアで三社を買収 ■同社プレスリリース 6・ 24 豪州の総合ロジスティクス企業、ト ールは、アジアのエクスプレス業者三 社を買収した。
買収したのは香港や シンガポールなどを拠点に活動するデ ルテック(Deltec)、香港のクイック メール( Kwikmail)とスカイネット ( Skynet)。
今後、香港やシンガポー ルでの営業のプラットフォームとして いく考え。
三社はいずれもトールのエクスプレ ス部門、トール・プライオリティに統 合される。
売上高は合計一二〇〇万 豪ドル(九億三六〇〇万円)と決し て大きくはないが、トールはこの数 年、アジアでの貨物の取り込みに力 を入れている。
米YRCワールドワイド 組合と労働契約修正協議 ■同社プレスリリース 6・ 24 など 経営危機が続く米国の大手トラッ ク輸送業者YRCワールドワイドは、 チームスターズと労働契約の修正協 議に入った。
コスト負担を軽減して キャッシュフローの確保を図る。
YRCは六月中旬、チームスター ズが率いる退職金ファンドとの話し合 いの結果、最大規模のファンド「セ ントラル・ステイツ」との間に、遅 延してきた八三〇〇万ドル(七八億 八五〇〇万円)の年金の支払いを二 〇一〇年一月まで延期することで合 意した。
同社はこれを保証するため、 第2四半期中に会社の不動産の一部 を担保に入れる。
また銀行との間でも、不動産の売 却で手にした資金をもとに預託証券 を発行することで、銀行からの借入 枠を減らすことなく、借り入れを返 済することで合意を取り付けた。
こうした施策を次々と打っている にもかかわらず、同社の株価は六月 末の段階で一ドル台で低迷している。
仏ジオディス リヨンで宅配の新拠点が稼働 ■同社プレスリリース 6・ 25 フランス国鉄(SNCF)傘下の ロジスティクス企業ジオディスの宅配 部門、ジオディス・カルバーソンは、 フランス南部のリヨンで宅配便の新 拠点を立ち上げた。
新拠点の延べ床面積は一万二〇〇 〇平方メートルで、一六八カ所のゲ ートがあり、仕分け能力は一時間当 たり二四〇〇個。
新拠点からは一日 九〇便の路線便が出発し、フランス 国内だけでなく欧州域内への宅配業 務を行う。
ブラジルで新たに現地法 人を設立するとともに、現地フォワ ーダーを買収。
また、台湾の現地法 人への出資比率を引き上げた。
ブラジルではこれまでロジマスター ズ(Logimasters)との合弁会社を置 いていたが、合弁契約を解消し、首 都サンパウロ近郊のインダイアチュー バでダクサー独自の新会社「ダクサ ー・ブラジル・ロジスティカ」を立ち 上げた。
また、ブラジル発のフォワー ディング業務を手掛ける「ロジプロジ ェクト」の株式一〇〇%を取得した。
台湾では香港の子会社を通じ、合 弁会社の増資を実施。
株式の八〇% を押さえた。
同合弁会社は地場のロ ジスティクス業者と折半出資で設立 したものだったが、台湾〜ドイツ間 の輸出入貨物が増加したため、増資 に踏み切った。
ドイツポストDHL シンガポールで国際郵便免許取得 ■同社プレスリリース 6・4 ドイツポストDHLの国際郵便部 門は、シンガポールの情報通信局か ら同国発着の国際郵便を取り扱う免 許を取得した。
同国発の国際郵便を ターゲットに、法人顧客を取り込ん でいく考えだ。
同社は、従来の郵便 料金より最高で三〇%安い料金を設 定することができるとしている。
シンガポール発の国際郵便物の市 場規模は年間二四〇〇万ユーロ(三 二億四〇〇〇万円)。
うち九〇%は 企業発であり、中でも金融機関が全 体の三〇%を占める。
シンガポールは二〇〇七年から郵 便市場の自由化を進めており、ドイ ツポストDHLを含め複数の民間企 業が同様の免許を取得している。
UPSと米パイロット協会 レイオフ回避で合意 ■同社プレスリリース 6・8 U P S と同社のパイロットが 加入する米独立パイロット協会 (Independent Pilots Association: IPA)は、三〇〇人のパイロット のレイオフを回避することで合意し た。
UPSは今年に入り、貨物量が今 後も減少していくという見通しから パイロット三〇〇人のレイオフが必 要と発表した。
これを受けてIPA は、三年間で合計一億三一〇〇万ド ル(一二四億四五〇〇万円)の自主 的なコスト削減を行うとし、交渉期 限の六月二日までに九〇〇〇万ドル (八五億五〇〇〇万円)のコスト削減 案を積み上げていた。
今回のレイオフ回避の期限は来年 四月まで。
IPAのコスト削減策は未 だ目標金額には到達しておらず、今 後のコスト削減策の追加を条件とし ている。
米ライダー 北米マツダの米墨輸送を受託 ■同社プレスリリース 6・ 15 米国のライダー・システムは、北米 マツダとの物流業務受託契約を更新 すると同時に、契約範囲を拡大した。
米国とメキシコでディーラーへの補 修部品の配送業務を手掛けていたの に加え、米国発メキシコ向けの国境 輸送業務も新たに受託した。
契約期 間は二〇一一年一〇月までとなって いる。
ライダーはミシシッピ州のマツダの センターから補修部品を集荷し、メ キシコ北部の自社のクロスドッキング センターで仕分け、同国内のディーラ ーに配送する。
フェデックス “反UPS”キャンペーンを展開 ■同社決算説明会 6・ 17 など フェデックスが?反UPS?キャ ンペーンを繰り広げている。
フェデ ックスの創業者、フレデリック・スミ ス会長兼CEO(最高経営責任者) は〇九年度第4四半期決算説明会 で、同社の従業員に従来の鉄道労働 法( The Railway Labor Act)では なく全米労働関係法(The National Labor Relations Act)を適用する議 論が議会で進んでいることに関して、 UPSという具体的な企業名を上げ て非難。
フェデックスはまた、UPS を批判するウェブサイトも開設した。
米下院は五月、フェデックスの従 業員に全米労働関係法を適用する法 案を可決している。
これを受けてス ミス会長は「この法案には我々から 競争力を奪う条項が入っており、フ ェデックスをターゲットとすること で、UPSを不当に利することにな る。
UPSは、この問題に関してチ ームスターズ(全米トラック運転手組 合)と協力し、懸命に後押ししてき た」と語った。
「ブラウン・ベイルアウト( Brown Bailout)」というサイトを開設した のは六月九日。
一般消費者に向けて、 上院議員に働きかけて上院での法案 通過を阻止するよう呼びかけている。
「ブラウン」はUPSの制服の色を指 しており、「ベイルアウト」は救済措 置を意味する。
上院で法案が可決さ れ、フェデックスの従業員に適用され 59 AUGUST 2009 1ドル= 95円、1ユーロ= 135円、1豪ドル= 78円 る法律が変わればUPSの利益にな り、その分一般消費者が被害をこう むることになる、と主張している。
これに対してUPSの広報を担当 するマルコム・バークレー氏はビジネ スウィーク誌の取材で「フェデックス とUPSの従業員は同じ労働法の範 疇に入るべきであり、当社はそのた めにロビー活動を行ってきた。
フェデ ックスは何百万ドルという資金を使 って、フェデックスの宅配貨物がU PSの宅配貨物とは違うものである ことを信じ込ませようと準備してい る。
(中略)しかし我々はフェデック スが議会をだます( fool)ことはで きないと信じている」と応酬した。
TNT 中国・武漢に陸送の大型ハブ ■同社プレスリリース 6・ 18 TNTは、中国湖北省武漢に陸上 輸送用のハブ拠点を開設した。
また、 中国の経済成長を見込み、今後五年 間で陸上輸送用のハブ拠点を国内十 二カ所で立ち上げる計画だ。
武漢の新拠点は延べ床面積四万六 六二〇平方メートル。
TNTの一〇 〇%子会社、TNT華宇が運営する。
同拠点により、福建省、江西省、湖 南省、四川省、重慶までのリードタ イムをこれまでより二日間短縮でき、 業務コストも従来に比べ一〇%削減 できる、とする。
ドイツポストDHL 上海・浦東に医療品用低温倉庫 ■同社プレスリリース 6・ 18 ドイツポストDHLは、上海浦東 国際空港内に医療品専門の低温倉庫 を開設した。
新倉庫の延べ床面積は二〇〇〇平 方フィート(一八五平方メートル)。
倉 庫内の温度を一五度から二五度に設 定できる。
医療品のロジスティクスの 専門社員を中核チームとして配置し、 中国と北アジア太平洋地域の荷主企 業向けにロジスティクス業務やコンサ ルティング業務を提供する。
蘭CEVAロジスティクス セインズベリーから配送業務受注 ■同社プレスリリース 6・ 23 オランダのCEVAロジスティク スは、英国の小売り大手、セインズ ベリーと新たに物流業務受託契約を 結んだ。
食品以外の商品の宅配業務 を請け負う。
CEVAは商品をセインズベリー のセンターから集荷し、自社のセンタ ーで仕分けた後、英国内へ配送する。
ただし一部のオーダーメイドの商品に ついては、メーカーから直接集荷し てセンター経由で配送する。
豪トール アジアで三社を買収 ■同社プレスリリース 6・ 24 豪州の総合ロジスティクス企業、ト ールは、アジアのエクスプレス業者三 社を買収した。
買収したのは香港や シンガポールなどを拠点に活動するデ ルテック(Deltec)、香港のクイック メール( Kwikmail)とスカイネット ( Skynet)。
今後、香港やシンガポー ルでの営業のプラットフォームとして いく考え。
三社はいずれもトールのエクスプレ ス部門、トール・プライオリティに統 合される。
売上高は合計一二〇〇万 豪ドル(九億三六〇〇万円)と決し て大きくはないが、トールはこの数 年、アジアでの貨物の取り込みに力 を入れている。
米YRCワールドワイド 組合と労働契約修正協議 ■同社プレスリリース 6・ 24 など 経営危機が続く米国の大手トラッ ク輸送業者YRCワールドワイドは、 チームスターズと労働契約の修正協 議に入った。
コスト負担を軽減して キャッシュフローの確保を図る。
YRCは六月中旬、チームスター ズが率いる退職金ファンドとの話し合 いの結果、最大規模のファンド「セ ントラル・ステイツ」との間に、遅 延してきた八三〇〇万ドル(七八億 八五〇〇万円)の年金の支払いを二 〇一〇年一月まで延期することで合 意した。
同社はこれを保証するため、 第2四半期中に会社の不動産の一部 を担保に入れる。
また銀行との間でも、不動産の売 却で手にした資金をもとに預託証券 を発行することで、銀行からの借入 枠を減らすことなく、借り入れを返 済することで合意を取り付けた。
こうした施策を次々と打っている にもかかわらず、同社の株価は六月 末の段階で一ドル台で低迷している。
仏ジオディス リヨンで宅配の新拠点が稼働 ■同社プレスリリース 6・ 25 フランス国鉄(SNCF)傘下の ロジスティクス企業ジオディスの宅配 部門、ジオディス・カルバーソンは、 フランス南部のリヨンで宅配便の新 拠点を立ち上げた。
新拠点の延べ床面積は一万二〇〇 〇平方メートルで、一六八カ所のゲ ートがあり、仕分け能力は一時間当 たり二四〇〇個。
新拠点からは一日 九〇便の路線便が出発し、フランス 国内だけでなく欧州域内への宅配業 務を行う。
