2009年9月号
NEWS

欧米編

SEPTEMBER 2009  68 2009年7月発表分 DHLサプライチェーン 上海とマレーシアに新拠点 ■同社プレスリリース 7・2など  ドイツポストDHL傘下のDHL サプライチェーンは、アジアでの拠点 拡充を進めている。
上海で六月、国 内輸送用のハブを稼働させ、マレー シアでは梱包拠点を開設した。
 上海の陸送ハブは、二五〇〇万ド ル(二三億七五〇〇万円)を投じる 中国国内輸送網強化策の一環として 浦東地区に整備した。
延べ床面積は 二万五〇〇〇平方メートルで五三カ 所のドックを備える。
二四時間稼働 し、クロスドッキングや保管、他の輸 送モードへの積み替え、顧客のため の情報管理などを行う。
 これにより、同社が中国本土に抱 えるハブ拠点は五カ所となる。
ハブ の下に一五カ所の中規模ハブ拠点を 構えており、中国国内四〇〇都市に 配送が可能だ。
 マレーシアの梱包拠点「アジア太平 洋パッケージング・センター」は、有 望市場へ食い込むための橋頭保と位 置付けている。
西部のセランゴール のシャー・アラムに設置した。
アジア 太平洋における梱包市場は一二五億 ドル(一兆一八七五億円)で今後三 年間で年率一五%の成長が見込まれ るという。
英ロイヤルメールの経営問題 「依然切迫している」と経営陣 ■同社プレスリリース 7・2  英国のロイヤルメールは、政府が一 部民営化を先送りしたことで先行き に不透明感が増したことを受け、「状 況は依然切迫している」との声明を 発表し、政府に対応を要求した。
 同社経営陣は、ロイヤルメールの 優先課題は経営の効率化と郵便事業 におけるユニバーサルサービスの堅持 を両立させること、と指摘。
政府が 同社の業務改善に着手してからの一 年半を振り返り、?郵便事業におけ る、より公正な規制の必要性、?過 去の年金問題から生じた赤字の解消、 ?運転資金への柔軟でタイミングの よいアクセス、という三つの問題に ついて喫緊の対応が求められるとし ている。
 同社の業績は、取扱郵便物の減少 にもかかわらず、「一日に一〇〇万ポ ンド(一億五五〇〇万円)の赤字を 出していた状況」から持ち直し、直 近の決算では三億二一〇〇万ポンド (四九七億五五〇〇万円)の利益を 上げた。
仏ジオディス・カルバーソン トラック業者を買収 ■同社プレスリリース 7・2  フランス国鉄傘下の路線業者、ジ オディス・カルバーソンは、一〇月一 日付で同国のトラック業者、クール・ ジェットを買収する。
 クール・ジェットは路線業務と貸 切輸送業務を行っている。
ジオディ ス・カルバーソンはクール・ジェット のパリ近郊とフランス北部の二拠点 も含めて買収し、両社のシナジー効 果の向上を狙う。
 また、クール・ジェットが株式の 五〇%を保有しているプリズム(P risme)社の全株式も取得する。
プリズム社はフランス全土の書店への 配送網を持っており、買収により書 籍関連のサプライチェーン業務を強 化する考えだ。
蘭CEVAロジスティクス 英国でホンダの調達物流を受託 ■同社プレスリリース 7・6  オランダのCEVAロジスティク スは、ホンダの英国法人から欧州に おける調達物流業務を受注した。
契 約期間は七月から三年間。
 CEVAは欧州大陸側のサプライ ヤー四〇社以上から部品を集荷し、英 国西部のスウィンドンにあるホンダ の組み立て工場に一括して納入する。
部品の在庫管理、セット作業、下請 けの輸送業者などの管理、運賃の支 払い、輸送計画の立案なども行う。
カンタス航空がカルテル認める カナダで一四〇〇万円の罰金 ■カナダ競争局 7・7  カナダ競争局(日本の公正取引委 員会に相当)は、カンタス航空が航 空貨物のサーチャージに関するカルテ ル容疑を認めたと発表した。
カンタ ス航空は既に、一五万五〇〇〇カナ ダドル(一三四八万五〇〇〇円)の 罰金を支払った。
 同社貨物部門は二〇〇二年五月か ら〇六年二月にかけ、カナダ発米国 向け、米国発豪州向けなどの路線で カルテル行為を行っていた。
 カナダではサーチャージをめぐるカ ルテルについて、六月にエールフラン ス─KLMやマーチン・エアが容疑 を認め、合計一〇〇〇万カナダドル (八億七〇〇〇万円)の罰金を支払 っている。
キューネ+ナーゲル 重慶に三九カ所目の支店開設 ■同社プレスリリース 7・8  スイスの大手フォワーダー、キュー ネ+ナーゲルは、中国・重慶に同社 にとって三九カ所目となる支店を開 設した。
主力の海上・航空貨物のフ ォワーディングに加え、自動車と化学 関連の荷主に特化した業務を展開し 69  SEPTEMBER 2009 換算レート:1ドル=95円、1ポンド= 155円、1カナダドル= 87円 ていきたいとしている。
英投資ファンド TDGの業績改善で売却にメド ■トランスポートインテリジェンス 7・ 10 など  投資ファンドのダグラスベイ (DouglasBay)は、以前買収した英 国のロジスティクス業者TDGの業 績が改善したため、同社の売却に動 くことになりそうだ。
 TDGの二〇〇八年十二月期決 算は、売上高が前期比一〇%増の七 億三三一〇万ポンド(一一三五億三 〇五〇万円)、営業利益が三一%増 の二億六八〇〇万ポンド(四一五億 四〇〇〇万円)となった。
組織改革 を行うなど経営体質の強化を進めた 結果、より低コストで迅速な対応が 可能になったという。
また、資産の 売却やリースバックも功を奏し、借入 金が大幅に減少した。
YRC、月間四三億円の削減図る 給与カットと年金負担軽減を交渉 ■同社プレスリリース 7・ 14  経営危機が続くYRCワールドワ イドは、チームスターズ(全米トラッ ク運転手組合)に組織されたドライ バーたちと、五%の給与カットを含 む新たな労働契約締結に向けて交渉 に入った。
妥結すれば月間のコスト 削減効果は当初四五〇〇万ドル(四 二億七五〇〇万円)、二〇一〇年に は五〇〇〇万ドル(四七億五〇〇〇 万円)となる見込み。
同社は会社経 営の再建計画について「大きな前進 を果たした」としている。
 新契約案には組合の年金基金への 支出停止も盛り込まれている。
停止 期間は一八カ月で、未払い分は将来に わたって補填されることはない。
代わ りに組合員にはYRCの株式二〇% を給付する。
今後、同社の株価が上 昇すれば組合員はキャピタルゲインを 得られるという仕組みだ。
 なおYRCは、会社側と組合側が 相互に承認した役員一人を役員会に 加えることで、組合と合意している。
ドイツ鉄道 二〇一一年に株式公開か ■ロイター 7・ 14 など  ロイターによると、ドイツ鉄道は二 〇一一年の株式公開を計画している ようだ。
公開の対象は旅客部門とD Bシェンカーが中核となるロジスティ クス部門。
鉄道インフラは国営のま まにとどめるとみられている。
 同社は昨年秋からの世界同時不況 で株式公開を見合わせている。
ドイ ツ鉄道の情報筋は、株式公開の基準 としてROCE(使用資本投下率) 一四%、営業利益率七%を挙げてお り、これは同社業績の〇七年の水準。
フェデックス対UPS ロビー団体を巻き込み議論が混迷 ■ウォールストリートジャーナル 7・ 21 など  フェデックスのドライバーの組合 組織化をめぐる議論が、混迷を深め ている。
 下院は五月、フェデックスのドラ イバーに現行の鉄道労働法( The Railway Labor Act)ではなく、UP Sのドライバーと同じ全米労働関係 法( The National Labor Relations Act)を適用する法案を可決した。
し かし上院が現在審議中の法案には、フ ェデックスのドライバーに関する条項 は盛り込まれていない。
 このため、両社のCEO(最高経 営責任者)はロビー活動の費用を前 年の二倍〜三倍にも増やし、上院の 有力議員にアプローチをかけている。
 こうした両社の対立の火に油を注 いだのが、保守系ロビー団体「アメ リカン・コンサーバティブ・ユニオン (ACU)」だ。
 ACUのデビッド・キーン会長は一 五日、UPSを支援するコメントを発 表。
「フェデックスの反UPSキャン ペーンは、『(税金を使ったUPSの) 救済(bailout)』という文言を使うこ とで大衆の怒りをあおろうとするも のだ。
しかしUPSは一セントたり とも税金の支出を要求してはいない。
フェデックスのキャンペーンは中傷で あり、中止すべきだ」とした。
 それに対してフェデックスは、AC Uから同社支援と引き換えに二〇〇 万ドル(一億九〇〇〇万円)の資金 協力要請があったことを暴露。
AC Uが六月三〇日付でフェデックスに 送付した手紙を公開した。
フェデッ クスは、ACUは同社から協力を断 られたためにUPS支持に回ったと 非難している。
 一方、UPSは一五日付のプレス リリースで「当社がこの件に関して ACUに資金を提供したというフェ デックス側の主張は、事実に反する」 としている。
米ペンスキー・ロジスティクス フォード向けセンターのスト回避 ■トランスポートインテリジェンス 7・ 27  米国の3PL業者、ペンスキー・ ロジスティクスと同社の労働組合「ユ ナイト」は、英国サザンプトンのセン ターで予定されていたストを回避す ることで合意したと発表した。
 ペンスキーは同センターでフォード の業務を行っている。
具体的な合意 内容は公表していないが、自動車産 業が厳しい経営を強いられる環境下 にありながらも、賃上げなど労働条 件の改善で合意したもようだ。

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