2009年11月号
NEWS

欧米編

NOVEMBER 2009  54 2009年9月発表分 米トラック輸送の減少に底打ち感 運輸省の指標が半年ぶりに上昇 ■同局プレスリリース 9・ 10  米国内のトラック輸送量減少に底 打ち感が出てきた。
米運輸省統計局 が発表した資料によると、七月の貨 物輸送サービスの指標(TSI値)が 前月比一・六ポイント増の九五・五 となり、今年二月以来、初の上昇を 示した。
昨年一月以降では最大の上 昇幅となる。
 TSI値は商業用トラック輸送量 をトンキロベースで算出し、月次で増 減を追った季節調整済みの数値。
二〇 〇〇年の貨物量を一〇〇とする。
過 去一年間のうち一〇カ月は物量が減 少し、年間では十三ポイント以上下 落していた。
フェデックス 第1四半期の利益予想を上方修正 ■同社プレスリリース 9・ 11  フェデックス・コーポレーション は、二〇一〇年五月期第1四半期 (六月〜八月)の潜在株式調整後一 株当たり当期利益予想を前年同期比 五三%減の〇・五八ドル(五二・二 円)に引き上げた。
当初予想は〇・ 三〇〜〇・四五ドル。
単価の高い国 際プライオリティ便の取扱量の増加 が寄与したという。
 また、第2四半期(九〜十一月) は燃料価格の見通しと米国を含む 世界経済の緩やかな回復を織り込み、 〇・六五ドル〜〇・九五ドルを計画 している。
米コンウェイ 中距離貸切サービスを開始 ■同社プレスリリース 9・ 14  米コンウェイ傘下の貸切輸送業者 であるコンウェイ・トラックロード は、地域に密着した商品作りの一環 として、六〇〇マイル(九六〇キロ) 以下の中距離貸切輸送サービスを開 始する。
またドレージ(横持ち)輸 送サービスの開始も検討している。
 同社は年内に車両全二六〇〇台の うち三〇〇台強を中距離輸送に投入 し、二〇一〇年には三〇〇台を上積 みして六〇〇台以上とする計画。
さ らに一一年には車両数を計一〇〇〇 台に引き上げ、主力商品として位置 付けていく。
 米国の貸切貨物のうち、約七〇% の輸送距離は五五〇マイル以下とい う。
同社はこうした中距離貨物は景 気低迷下でも荷動きが活発なことか ら、新商品を開発した。
今後、季節 波動の大きい小売り業者や製造業者 などを荷主企業として取り込んでい く考えだ。
フランス国鉄・ペピCEO 政府に高速鉄道路線の建設進言 ■同国鉄プレスリリース 9・ 15 など    フランス国鉄(SNCF)のギヨ ーム・ペピCEO(最高経営責任者) はフランス政府に対し、同国全土で の鉄道のエクスプレス路線の建設を 進言した。
米フェデックスが始めた 「ハブ&スポーク」方式による輸送網 が必要としている。
これには七〇億 ユーロ(九一七〇億円)の投資が必 要という。
 また、これ以外にも同社は自ら一 五億ユーロを投資し、貨物列車の購 入や国際路線の拡充などサービス体 制の強化を図る考えだ。
 SNCFの鉄道貨物部門、SNC Fフレは二〇〇九年度、前年度の二 倍の六億ユーロの損失を予想するな ど苦戦を強いられている。
TNT 香港〜ベルギー線に大型機投入 ■同社プレスリリース 9・ 18  TNTは、香港〜ベルギー線にボー イングB747─400ER型貨物 機を投入し、アジア〜欧州間の国際 宅配貨物の輸送能力を向上した。
運 賃の適正化と機材の活用効率向上を 図るとともに、貨物の積み替え時間 を短縮する。
 TNTはベルギーに欧州のハブを 置いている。
一方、香港は上海、北 京、シンガポールに続くアジアで四カ 所目のハブ拠点。
中国経済発展の原 動力といわれる珠江デルタ地域をは じめ、中国南部の大都市圏やベトナ ム、フィリピンなどにも近い。
同社は 今後、ハイテク産業や通信産業、フ ァッション産業などの荷主をターゲッ トとして営業を行っていく考えだ。
米民間調査会社 YRC倒産すれば運賃は5%上昇 ■カンザスシティ・ビジネス・ジャーナル紙 9・ 18  米国のロジスティクス専門調査 会社、ウルフ・リサーチ( Wolfe Research)は、LTL輸送( Less Than Truckload:日本の特別積み合 わせ貨物輸送に相当)最大手のYR Cワールドワイドが倒産すれば、LT Lの運賃市況は同社の倒産後一カ月 で現在の水準から二・五%、一年以 内に四・九%上がる、という調査結 果をまとめた。
 LTL輸送を利用している荷主企 業一五〇社以上へのアンケートから 予測した。
ウルフ・リサーチは同調 査を「長期的に見れば、YRCワー ルドワイドの倒産はほかのLTL業 者の生き残りと運賃上昇につながる ことがわかった」と結論付けている。
55  NOVEMBER 2009 換算レート:1ドル=90円、1ユーロ= 131円、1ポンド= 144円 仏ノルベール・ダントルサングル ダイキンからの物流受託を拡大 ■同社プレスリリース 9・ 22  フランスの3PL企業、ノルベー ル・ダントルサングルは、ダイキン工 業グループからの物流業務受託を拡 大している。
ダイキンUKと英国で のサプライチェーン業務の受託契約 を更新した。
契約期間は三年間。
さ らにベルギーに本社を置く欧州統括 会社、ダイキン・ヨーロッパと新たな 業務契約を結んだ。
 ノルベール社は英国では二〇〇五 年からダイキンUKの物流業務を受 託。
南部のケントに置く六万五〇〇 〇平方フィート(五八五〇平方メー トル)の物流センターで輸入コンテナ のデバンニングとパレットへの積み替 え、宅配便による補修部品の配送な どを行っている。
 ダイキン・ヨーロッパと新たに契約 を締結したのを機に、WMSもアッ プグレードした。
これにより、ダイ キンのERPシステム(SAP)と の互換性を高め、製品のシリアル番 号を取得できるようにするなどの改 善を図った。
 ノルベール社は〇七年に英国の3 PL企業、クリスチャン・サルベッセ ンを買収。
同国での業務基盤を拡大 している。
TDGがピルキントンから業務受注 四年間で輸送コストを二五%削減 ■同社プレスリリース 9・ 23  英国の3PL企業TDGは、日本 板硝子傘下で同国最大のガラスメー カー、ピルキントンから国内輸送業 務を受注した。
契約期間は四年、金 額は六〇〇万ポンド(八億六四〇〇 万円)。
 TDGはピルキントンの輸送コス トを二〇一二年までに二五%削減す る計画。
TDGのTMS(輸送管理 システム)を活用して輸送距離を削 減、積載効率を向上し、物流拠点の 統廃合も行うことで目標値を達成す るとしている。
   ピルキントンから輸送業務を受託 するプロジェクトは昨年から進めてお り、既に業務の半分がTDGに移行 済み。
来年前半までに全業務の移行 を完了する予定。
DHLエクスプレス 大西洋線にB767型機六機導入 ■同社プレスリリース 9・ 23  DHLエクスプレスは、大西洋路 線でボーイングB767─ERF型貨 物機を就航させた。
今後、同社とル フトハンザ・カーゴとの合弁会社から 借り受けているマクドネル・ダグラス MD─11型機のスペースをB767 型機六機にリプレースしていく計画。
 九月二二日、最初の767型機が ドイツのライプチヒ空港を離陸し、米 国ニューヨークのジョン・F・ケネデ ィ空港に着陸した。
同社の大西洋線 でのエクスプレス貨物の取扱量は高 い水準で推移しているという。
景気 の回復に備えて輸送能力を増強する。
米YRCワールドワイド 株価反転、倒産の危機を脱出か ■ロイター 9・ 23 など  倒産の危機に直面していた米国最 大手のLTL業者、YRCワールド ワイドが最悪期を脱したようだ。
同 社の株価は七月上旬の〇・八九ドル (八〇・一円)で底を打ち、九月に 入って上昇傾向が鮮明になってきた。
 九月二三日には前日比三〇%高の 五・八六ドルをつけ、その後いった ん四ドル台前半まで下落したが、二 九日に四・六四ドルに回復した。
こ れには証券アナリストが八月中旬、大 手荷主が安定して同社に貨物を委託 していることを理由に挙げ、「ある程 度のリスクを許容する投資家にとっ てYRC株は興味深く見え始めてい る」とするレポートを発表したこと が影響しているとみられる。
また株 価の反転と相前後して、同社がさら に大規模な人員削減を進めるという 報道もあった。
 しかし二〇〇九年度第3四半期の 一株当たり損益は一・五ドルの損失 の予想。
チームスターズ(全米トラッ ク運転手組合)と合意した賃金カッ トに一部の子会社が反対を表明して いることなどもあり、先行きは未だ 楽観視することはできない。
UPS 環境に配慮する企業五〇社に選出 ■同社プレスリリース 9・ 28  UPSは温室効果ガスの排出に関 する世界的な調査機関、カーボン・デ ィスクロージャー・プロジェクト(C DP)から、環境に配慮する方法で 温室効果ガス排出の透明性を確保し ている国際的な企業五〇社に選ばれ た。
加えて「カーボン・ディスクロー ジャー・リーダーシップ・インデック ス(CDLインデックス)」にも選出 された。
 CDPは毎年、FTSEグローバ ル・エクイティ・インデックス五〇〇 社から五〇社を選定している。
また CDLインデックスは「気候変動に 関する企業統治において最もプロフ ェッショナルな手法をとった企業を選 出する」(CDP)という。
 ロジスティクス業界で、両方のイン デックスに選出されたのはUPSの みとなっている。

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