2011年1月号
NEWS

欧米編

JANUARY 2010  52 2010年11月発表分 ABFフレイト・システム チームスターズなどを提訴 ■同社プレスリリース  11 ・1  米国の大手LTL( Less Than Truckload:日本の特別積み合わせ 貨物輸送に相当)業者であるABF フレイト・システムは、チームスタ ーズ(全米トラック運転手組合)と YRCワールドワイドの子会社に対 し、チームスターズに所属するトラッ ク運転手のための集団取引条件を定 めた「米国主要貨物合意(National Master Freight Agreement:NMF A)」に違反しているとして、七億五 〇〇〇万ドル(六三〇億円)の損害 賠償を求める訴えを起こした。
 ABFは、チームスターズが経営再 建中のYRCの子会社、ニュー・ペ ン・モーター・エクスプレス社やUS Fホーランド社などと結び直した労働 契約の内容は、NMFAの規定に反 する譲歩を行ったものだと主張して いる。
 ABFは八〇〇〇人の組合員を抱 えている。
同社はチームスターズがラ イバル企業とそうした労働契約を締 結することは市場での運賃の低下を 招き、ABFにとって著しい不利益 になると非難。
チームスターズとYR C子会社との労働契約の変更によっ て損害を受けたとしている。
米国トラック業界 運賃上昇も不透明感残る ■トランスポート・インテリジェンス  11 ・2  米国のトラック運賃が上昇傾向に ある。
トラック輸送業者各社の二〇 一〇年第3四半期決算によると、貸 切業者、LTL業者ともに運賃の改 善が見られ、LTL業者では利益率 が上昇し始めた。
しかし、複数の経 済予測によると、今後に向けては不 透明感が残る状況だ。
 貸切業者では、大手のワーナー ( Werner、本社:ネブラスカ州)の 第3四半期の走行距離当たりの運賃 が、前年同期と比べて四・二%増加。
同社はその理由として、景気動向が 上向き始め、貨物スペースが不足気 味となっていることを挙げている。
 LTLではフェデックス、UPS、 コンウェイ、YRCワールドワイドな どの各社が、LTL運賃の五〜七% の値上げとなる新料金体系を発表。
フ ェデックス傘下のフェデックス・フレ イトは利益率の改善を最優先項目に 挙げている。
 LTL業者としては中堅のオール ド・ドミニオン(本社:ノースカロラ イナ州)は、高めの料金設定を維持 してきたためシェアを落としていた が、同社でも第3四半期の収入が前 年同期に比べて二三%増加した。
フェデックス 中国に二機目の貨物機就航 ■同社プレスリリース  11 ・2  フェデックス傘下の国際宅配業者 であるフェデックス・エクスプレス は、深圳と同社がメンフィスに置く ハブ空港との間で、中国便では二機 目となるボーイング777F型機を 就航させた。
火曜日〜金曜日で週四 便を運航する。
 深圳発の貨物量は増加の一途にあ り、九月の実績は前年同月比二九・ 七%増と中国全体の輸出貨物量の伸 び率を五ポイント上回っているとい う。
TNTポストの大規模リストラ 組合との調整が難航 ■同社プレスリリース  11 ・8  TNTの郵便事業部門であるTN Tポストが、人員削減などのリスト ラ策について組合側と進めてきた交 渉が暗礁に乗り上げている。
 同社は現在、五万八〇〇〇人の従 業員を抱えているが、これを段階的 に四万七〇〇〇人まで削減すること を軸としたリストラ案をまとめた。
し かし組合側は一〇月下旬にこれを拒 否。
TNTポストは、もし組合がス トライキなどに踏み切れば、郵便需 要はさらに減少し、また同業他社に 郵便業務を奪われることにつながり、 組合が最も重視する雇用の確保に逆 行する、として非難している。
 TNTポストは郵便物の減少とヨ ーロッパ連合(EU)における郵便 市場の自由化を受けて、二〇〇七年 から人員削減を中心とした業務の効 率化策について組合側との話し合い を重ねていた。
UPSがカナダ向けLTLで 一五〇路線の輸送時間を短縮 ■同社プレスリリース  11 ・ 17  UPSのLTL部門であるUPS フレイトは、米国西部・南西部発カ ナダ南西部向けの路線一五〇本で輸 送時間を短縮する。
 例えばデンバーやラスベガスからカ ルガリー、エドモントまでの輸送時間 は二日間、テキサス州ダラスやカリフ ォルニア州南部からは三日間となる。
蘭CEVAロジスティクス 英国で宅配業務を強化 ■同社プレスリリース  11 ・ 22   オ ラ ン ダ の 3PL企 業 の CEVA ロジスティクスは十一月一日、英国国 内の荷主向けに宅配サービスの「C EVAホーム」を拡充した。
英小売 り大手のセインズベリーや家具メーカ 53  JANUARY 2011 換算レート:1米ドル=84円、1ポンド= 130円、1ユーロ= 108円 ーのマルティヨーク( Multiyork)な どからの新規受注に伴い、二四台の 配送車両を投入した。
 「CEVAホーム」は一九九八年に 開始。
荷主企業に代わって、コール センター業務からエンドユーザーへの 配達までを請け負っている。
シェブロンが英で燃費を五%向上 ウィンカントンとの協力で ■同社プレスリリース  11 ・ 22  米国の石油メジャーであるシェブ ロンは、英国国内でのトラック輸送 の燃費効率を五%引き上げる。
新型 車両を導入し、併せてドライバーに対 してエコドライブの訓練などを行い、 CO2排出量の削減につなげる考え。
 ウィンカントンと協力し、英国で の陸送に空気力学において燃費効率 の優れたトレーラーを導入する。
 また、ウィンカントンはエコドライ ブと並行して、ドライバーの行動パ ターンに焦点を当てた訓練を実施す るとしている。
ドイツポストDHLの中期計画 利益率の向上を最優先に ■同社プレスリリース  11 ・ 23  ドイツポストD H Lのフランク・ アペルCEO(最高経営責任者)は、 「戦略二〇一五」と題した五カ年計画 の詳細を発表した。
売上高では、市 場全体の伸びを一〜二ポイント上回 る成長率を目指す。
EBIT(利払 い・税引き前利益)については二〇 一〇年度の一三億ユーロ(一四〇四 億円)を一五年までに十三〜一五% 増加させる計画だ。
 現在、EBIT十三億ユーロのう ち、一〇億ユーロは郵便事業からの ものだが、同社は今後は郵便事業の 利益が減少していくと見込んでいる。
このため、今後はエクスプレス部門と フォワーディング部門、サプライチェ ーン部門の三部門で利益を上げてい くという。
 また、重点地域として本国である ドイツ国内のほか、米国、インドを 挙げ、これらの国での成長を見込む。
産業別では科学、医療品、ITやエ ネルギー産業の荷主を積極的に取り 込みたいとする。
加えて、サービス メニューとしては、定温輸送やリバ ース・ロジスティクス事業に力を入れ るという。
欧州のトラック運賃 緩やかながら上昇傾向に ■トランスポート・インテリジェンス  11 ・ 24  欧州のトラック運賃の統計指標「ト ランスポレオン( Transporeon)」に よると、二〇一〇年第3四半期の運 賃水準は、前年同期比七・五%増と 大幅な増加となった。
ただし、一〇 年第2四半期との比較では〇・八% 増にとどまっており、世界同時不況 前の〇八年第3四半期に比べると二・ 〇%減となっている。
 欧州のトラック輸送市場は上向き 始めたものの、不況はまだ完全には 終わっていないといえる。
輸送スペー スの供給過多も解消しておらず、運 賃の上げ幅は緩やかなペースにとど まっている。
 産業別に見ると、建築産業や食品 産業では荷動きが活発になってきて いる。
しかしこれが、欧州全体に波 及し運賃相場全体を押し上げるかど うかについては不透明な要素が残る。
ノルベール・ダントレサングル 英TDGを二億ポンドで買収 ■同社プレスリリース  11 ・ 29  フランスのロジスティクス企業であ るノルベール・ダントレサングルは、 ヘッジファンドのダグラスベイ・キャ ピタルから、英国の3PL企業、T DGを一億九六五〇万ポンド(二五 五億四五〇〇万円)で買収した。
ノ ルベール・ダントレサングルの二〇一 〇年の売上高予想の約三〇億ユーロ とTDGの同年の売上高予想の七億 ポンド=八億四〇〇〇万ユーロを単 純合算すると、三七億ユーロ(三九 九六億円)のロジスティクス企業が誕 生することになる。
 TDGは英中央部のマンチェスタ ーに本社を置き、定温輸送を主力と している。
従業員数は六三〇〇人、 拠点数は一三四拠点。
〇九年の売上 高は六億六二〇〇万ポンド、EBI TDA(利払い・税引き・償却前利 益)は三三〇〇万ポンド、EBIT A(利払い・税引き前利益)は二六 〇〇万ポンド。
 国別の売上高比率は英国が七 四%、ベネルクス三国が十二%、ス ペインが八・五%、アイルランドが 四%などとなってる。
 事業別ではロジスティクス部門が 売上高の五四%を占めており、一二 〇万平方メートルの物流センターを 擁する。
輸送部門の売上高比率は三 二%。
一三五〇台のトラクターと二 六〇〇台のトレーラーを保有する。
こ のほか、フォワーディング部門の売上 高比率が一四%となっており、イン ドや極東発着の貨物を主に取り扱っ ている。
 ノルベール・ダントレサングルは、 〇七年に英クリスチャン・サルベッセ ンを二億五四四〇万ポンドで買収し、 一〇年八月には米国のシュナイダー・ ナショナルの3PL部門、シュナイダ ー・ロジスティクスからフォワーディ ング事業を取得。
欧州を代表するロ ジスティクス企業として台頭してき た。

月刊ロジスティクス・ビジネス

購読のお申し込みはこちらから