2011年5月号
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欧米編
MAY 2011 66
2011年3月発表分
キューネ+ナーゲル
英国とニュージーランドで買収
■同社プレスリリース 3・1など
スイスの大手ロジスティクス業者
であるキューネ+ナーゲルは、英国と
ニュージーランドでそれぞれ同業他
社を買収した。
英国ではノッティンガムに本社を 置くRHフレイトを買収した。
RH フレイトはグルーページ(日本の特別 積み合わせ事業に相当)の大手業者 で、英国内に一七カ所の拠点と六三 〇人の従業員を擁する。
欧州大陸の 三二カ国との間で年間四二万個以上 の貨物を取り扱っている。
ニュージーランドにおいては、生鮮 食品専門のロジスティクス業者、ク ールテイナー社の株式七五%を取得 した。
同社の従業員数は四五人。
常 温・冷凍・冷蔵の三温度帯の食品輸 送ネットワークをニュージーランドと オーストラリアに展開している。
ドイツポストDHL 中東向け海上直行混載便を増設 ■同社プレスリリース 3・8 ドイツポストDHL傘下のDHL グローバル・フォワーディングは、ド イツ北部・ブレーメン発中東五カ国向 けのLCL( Less Than Container Load:コンテナ一本に満たない混載貨 物)の直行輸送サービスを開設した。
仕向け地はカタールのドーハ、サウ ジアラビアのダンマーム、オマーンの スルタン・カブース、バーレーン、ク ウェート。
積み替えなしの直行便の ため、リードタイムはこれまでの二 八日〜二九日から二五日〜二六日に 短縮した。
蘭CEVAロジスティクス イタリアで荷主二社と新規契約 ■同社プレスリリース 3・9など オランダの大手3PL企業である CEVAロジスティクスは、イタリア において荷主二社と新規に物流業務 の受託契約を結んだ。
そのうち一件は、ダイムラー傘下 のメルセデス・ベンツから、マイクロ コンパクト・カーの「スマート」を 含む自動車の補修部品の輸送業務を 請け負ったもの。
契約期間は三年間。
CEVAは、メルセデス・ベンツが ローマ郊外に持つ物流センターから、 受注翌日の午後一時までにイタリア 国内のディーラーに補修部品を配送 する。
年間の取扱量は二〇万カート ンになる見込み。
また、BMW傘下の二輪車メーカ ーであるハスクバーナ・モーターサイ クルから、物流センター内の作業管理 を受託した。
契約期間は二年間。
ハ スクバーナは、イタリア北部のビアン ドロンノ工場に一二〇〇平方メート ルの物流センターを併設している。
C EVAは同センターで、コンポーネン トの荷受け、保管、生産ラインへの 供給作業を担当するハクスバーナ社 員の管理を行う。
英ウィンカントン 米系アパレル企業と契約更新 ■同社プレスリリース 3・9 英国の大手ロジスティクス企業で あるウィンカントンは、米国に本社を 置くアパレルメーカー、ワールド・デ ザイン・アンド・トレード(WDT) とロジスティクス業務に関する契約を 更新した。
ウィンカントンはロンドン郊外のア クトンにあるWDTの九万平方フィ ート(八三六一平方メートル)の倉 庫を使って、荷受けからピッキング、 梱包といった一連の庫内作業を請け 負うと同時に、返品業務なども行う。
WDTは「ファイアトラップ」や 「フルサークル」などのブランドで急 成長中のアパレル企業。
豪トール・ホールディングス 石炭関連の物流業者を買収 ■同社プレスリリース 3・ 11 豪州の大手ロジスティクス業者で あるトール・ホールディングスは、同 国西部で石炭の採掘現場からのロジ スティクス業務を行うミッチェル・コ ーポレーションを買収した。
ミッチェ ルの直近の売上高は、一億七五〇〇 万豪ドル(一五四億円)。
買収金額 は約一億一〇〇〇万豪ドルになる。
トールによると、ミッチェルの売上 規模は業界第二位で、資源関連のロ ジスティクス業務の拡大を図る戦略 の一環として買収を決めた。
英ロイヤルメール 集配網と人員を大幅に削減 ■同社プレスリリース 3・ 21 など 英国の国有郵便事業会社、ロイヤ ルメールは、集配網と人員の削減な どを行う大規模な合理化計画を発表 した。
郵便事業の縮小に合わせて抜 本的な改革に踏み込み、信書の取扱 減少と小包の増加という環境変化に 対応する。
ロイヤルメールの郵便物の取扱量 は、二〇一四年には〇六年に比べて 半減すると予測されている。
同社は 一〇年時点で六四カ所にあった集配 センターを、一六年までに半分に減 らす。
従業員も大幅に削減する。
第一弾 として、三五〇〇人前後の自然減に よる人員削減が決まっている。
三五 〇〇人のうち、一〇〇〇人は現場の 67 MAY 2011 換算レート:1米ドル=85円、1豪ドル= 88円で換算 「ライン・マネジャー」、一七〇〇人 は本部社員、七五〇人強はロンドン 近郊にある複数のセンターの職員。
欧州各国では、国の独占事業だっ た郵便事業の合理化が進んでいる。
英 下院は今年一月、ロイヤルメールの 民営化法案を可決した。
キャタピラー キャット・ロジの売却を検討 ■同社プレスリリース 3・ 23 など 米建機大手のキャタピラーは、同 社の一〇〇%物流子会社であるキャ タピラー・ロジスティクス・サービシ ーズ(キャット・ロジ)を売却する 意向を明らかにした。
キャタピラー は「当社が今後、主力である製造業 における成長に一層の重点を置くこ とを考慮し、この事業部門(キャッ ト・ロジを指す)の将来の選択肢に ついて検討することを決めた」とし ている。
売却先としては、物流業者 や投資ファンドなどが考えられる。
キャット・ロジは欧米の物流子会 社としては最大規模であり、これま で数少ない成功例とみなされてきた。
外販では自動車の補修部品に特化し たビジネス・モデルをとっており、ゼ ネラルモーターズやフォード・モータ ー、ダイムラーやローバー・グループ などの自動車メーカーを大手顧客と して抱えている。
売上規模について は、キャタピラーの決算上区分けさ れていないが、二〇億ドル(一七〇 〇億円)を上回るという民間調査会 社の推計もある。
キャット・ロジを売却すれば、キ ャタピラーはキャット・ロジが蓄積し てきた補修部品をはじめとするロジ スティクス業務のノウハウを失うこと になるため、売却を疑問視する向き もある。
また、なぜ今の時期に売却 に動いたのかという点で疑問が残る。
フェデックスCFO TNT買収は「高すぎる」 ■ウォールストリートジャーナル 3・ 24 など フェデックスのアレン・グラフ最高 財務責任者(CFO)は、三月二四 日にニューヨークで開かれた証券会 社主催の株主向け説明会で、同社が オランダのTNTを買収する可能性 について「(われわれが買収のために 想定している金額と比べると)既に 割高になっている」として、否定的 な見解を示した。
TNTは昨年末、エクスプレス部門 と郵便部門を分離する計画を発表し ている。
以降、業界内ではフェデック スかUPSがその買収に名乗りを上 げるのではないか、と噂されてきた。
フェデックスのフレッド・スミス最 高経営責任者(CEO)は昨年秋、 「一時的な関心」とした上で、TNT が本当に買収に値するのかどうか検 討すると発言したが、同時に、欧州 で買収を進める具体的な戦略は持っ ていないとも語っている。
今回のグ ラフCFOの見解は先のスミスCE Oの考えを踏襲したもので、「当社は 欧州において買収に頼らない成長戦 略を立てており、また買収する計画 もない」とも述べている。
UPSが香港発欧州向けで 翌日配送サービスを開始 ■同社プレスリリース 3・ 28 UPSは香港発欧州向けの直航便 を増便し、国際宅配貨物から重量貨 物までの翌日配送サービスのメニュ ーを拡充する。
香港発欧州向けの航 空便はドバイ経由で週七便だったが、 UPSの欧州のハブ空港であるケル ンとの直航便を四便加えて週十一便 体制とする。
直航便を追加したことにより、国 際宅配貨物や重量貨物の翌日配送が 可能となる。
翌日配送の対象地域は、 関税を免除される小口貨物や書類の 場合は欧州の三四カ国となり、課税 対象の貨物の場合、一八カ国の三九 都市となる。
米検察がアジリティを再び起訴 米軍への水増し請求疑惑で ■ロイター 3・ 29 クウェートのアジリティが、同国に 駐屯する米軍に水増し請求をしたと される疑惑について、米国で再度起 訴される見通しだ。
この問題では米 司法省が昨年、アジリティに対する 起訴を取り下げていたが、連邦裁判 所はこれを覆して検察側の主張を認 め、アジリティの起訴は可能という 判断を示した。
検察当局は二〇〇九年初頭の起訴 状で、アジリティは〇三年からクウ ェートに駐屯する米軍への物資の供 給業務について、四一カ月間で八五 億ドル(七二二五億円)を請求した が、それには水増し分が含まれてい た、と主張していた。
これに対してアジリティ側は、米国 の検察が起訴できるのは同社の米国 子会社だけであり、クウェートの親 会社に対する訴訟は無効である、と 反論していた。
それを受けて米司法 省は昨年七月、起訴を取り下げるこ とを決定していた。
しかし、米連邦裁判所は今回、ア ジリティ側の主張を退け、クウェート にあるアジリティを起訴することがで きるとしたため、検察側は今後、ア ジリティを再度起訴するための準備 に入る。
連邦裁判所の判断について、アジ リティは「失望した」とのコメント を発表しているが、控訴するかどう かについては言及していない。
英国ではノッティンガムに本社を 置くRHフレイトを買収した。
RH フレイトはグルーページ(日本の特別 積み合わせ事業に相当)の大手業者 で、英国内に一七カ所の拠点と六三 〇人の従業員を擁する。
欧州大陸の 三二カ国との間で年間四二万個以上 の貨物を取り扱っている。
ニュージーランドにおいては、生鮮 食品専門のロジスティクス業者、ク ールテイナー社の株式七五%を取得 した。
同社の従業員数は四五人。
常 温・冷凍・冷蔵の三温度帯の食品輸 送ネットワークをニュージーランドと オーストラリアに展開している。
ドイツポストDHL 中東向け海上直行混載便を増設 ■同社プレスリリース 3・8 ドイツポストDHL傘下のDHL グローバル・フォワーディングは、ド イツ北部・ブレーメン発中東五カ国向 けのLCL( Less Than Container Load:コンテナ一本に満たない混載貨 物)の直行輸送サービスを開設した。
仕向け地はカタールのドーハ、サウ ジアラビアのダンマーム、オマーンの スルタン・カブース、バーレーン、ク ウェート。
積み替えなしの直行便の ため、リードタイムはこれまでの二 八日〜二九日から二五日〜二六日に 短縮した。
蘭CEVAロジスティクス イタリアで荷主二社と新規契約 ■同社プレスリリース 3・9など オランダの大手3PL企業である CEVAロジスティクスは、イタリア において荷主二社と新規に物流業務 の受託契約を結んだ。
そのうち一件は、ダイムラー傘下 のメルセデス・ベンツから、マイクロ コンパクト・カーの「スマート」を 含む自動車の補修部品の輸送業務を 請け負ったもの。
契約期間は三年間。
CEVAは、メルセデス・ベンツが ローマ郊外に持つ物流センターから、 受注翌日の午後一時までにイタリア 国内のディーラーに補修部品を配送 する。
年間の取扱量は二〇万カート ンになる見込み。
また、BMW傘下の二輪車メーカ ーであるハスクバーナ・モーターサイ クルから、物流センター内の作業管理 を受託した。
契約期間は二年間。
ハ スクバーナは、イタリア北部のビアン ドロンノ工場に一二〇〇平方メート ルの物流センターを併設している。
C EVAは同センターで、コンポーネン トの荷受け、保管、生産ラインへの 供給作業を担当するハクスバーナ社 員の管理を行う。
英ウィンカントン 米系アパレル企業と契約更新 ■同社プレスリリース 3・9 英国の大手ロジスティクス企業で あるウィンカントンは、米国に本社を 置くアパレルメーカー、ワールド・デ ザイン・アンド・トレード(WDT) とロジスティクス業務に関する契約を 更新した。
ウィンカントンはロンドン郊外のア クトンにあるWDTの九万平方フィ ート(八三六一平方メートル)の倉 庫を使って、荷受けからピッキング、 梱包といった一連の庫内作業を請け 負うと同時に、返品業務なども行う。
WDTは「ファイアトラップ」や 「フルサークル」などのブランドで急 成長中のアパレル企業。
豪トール・ホールディングス 石炭関連の物流業者を買収 ■同社プレスリリース 3・ 11 豪州の大手ロジスティクス業者で あるトール・ホールディングスは、同 国西部で石炭の採掘現場からのロジ スティクス業務を行うミッチェル・コ ーポレーションを買収した。
ミッチェ ルの直近の売上高は、一億七五〇〇 万豪ドル(一五四億円)。
買収金額 は約一億一〇〇〇万豪ドルになる。
トールによると、ミッチェルの売上 規模は業界第二位で、資源関連のロ ジスティクス業務の拡大を図る戦略 の一環として買収を決めた。
英ロイヤルメール 集配網と人員を大幅に削減 ■同社プレスリリース 3・ 21 など 英国の国有郵便事業会社、ロイヤ ルメールは、集配網と人員の削減な どを行う大規模な合理化計画を発表 した。
郵便事業の縮小に合わせて抜 本的な改革に踏み込み、信書の取扱 減少と小包の増加という環境変化に 対応する。
ロイヤルメールの郵便物の取扱量 は、二〇一四年には〇六年に比べて 半減すると予測されている。
同社は 一〇年時点で六四カ所にあった集配 センターを、一六年までに半分に減 らす。
従業員も大幅に削減する。
第一弾 として、三五〇〇人前後の自然減に よる人員削減が決まっている。
三五 〇〇人のうち、一〇〇〇人は現場の 67 MAY 2011 換算レート:1米ドル=85円、1豪ドル= 88円で換算 「ライン・マネジャー」、一七〇〇人 は本部社員、七五〇人強はロンドン 近郊にある複数のセンターの職員。
欧州各国では、国の独占事業だっ た郵便事業の合理化が進んでいる。
英 下院は今年一月、ロイヤルメールの 民営化法案を可決した。
キャタピラー キャット・ロジの売却を検討 ■同社プレスリリース 3・ 23 など 米建機大手のキャタピラーは、同 社の一〇〇%物流子会社であるキャ タピラー・ロジスティクス・サービシ ーズ(キャット・ロジ)を売却する 意向を明らかにした。
キャタピラー は「当社が今後、主力である製造業 における成長に一層の重点を置くこ とを考慮し、この事業部門(キャッ ト・ロジを指す)の将来の選択肢に ついて検討することを決めた」とし ている。
売却先としては、物流業者 や投資ファンドなどが考えられる。
キャット・ロジは欧米の物流子会 社としては最大規模であり、これま で数少ない成功例とみなされてきた。
外販では自動車の補修部品に特化し たビジネス・モデルをとっており、ゼ ネラルモーターズやフォード・モータ ー、ダイムラーやローバー・グループ などの自動車メーカーを大手顧客と して抱えている。
売上規模について は、キャタピラーの決算上区分けさ れていないが、二〇億ドル(一七〇 〇億円)を上回るという民間調査会 社の推計もある。
キャット・ロジを売却すれば、キ ャタピラーはキャット・ロジが蓄積し てきた補修部品をはじめとするロジ スティクス業務のノウハウを失うこと になるため、売却を疑問視する向き もある。
また、なぜ今の時期に売却 に動いたのかという点で疑問が残る。
フェデックスCFO TNT買収は「高すぎる」 ■ウォールストリートジャーナル 3・ 24 など フェデックスのアレン・グラフ最高 財務責任者(CFO)は、三月二四 日にニューヨークで開かれた証券会 社主催の株主向け説明会で、同社が オランダのTNTを買収する可能性 について「(われわれが買収のために 想定している金額と比べると)既に 割高になっている」として、否定的 な見解を示した。
TNTは昨年末、エクスプレス部門 と郵便部門を分離する計画を発表し ている。
以降、業界内ではフェデック スかUPSがその買収に名乗りを上 げるのではないか、と噂されてきた。
フェデックスのフレッド・スミス最 高経営責任者(CEO)は昨年秋、 「一時的な関心」とした上で、TNT が本当に買収に値するのかどうか検 討すると発言したが、同時に、欧州 で買収を進める具体的な戦略は持っ ていないとも語っている。
今回のグ ラフCFOの見解は先のスミスCE Oの考えを踏襲したもので、「当社は 欧州において買収に頼らない成長戦 略を立てており、また買収する計画 もない」とも述べている。
UPSが香港発欧州向けで 翌日配送サービスを開始 ■同社プレスリリース 3・ 28 UPSは香港発欧州向けの直航便 を増便し、国際宅配貨物から重量貨 物までの翌日配送サービスのメニュ ーを拡充する。
香港発欧州向けの航 空便はドバイ経由で週七便だったが、 UPSの欧州のハブ空港であるケル ンとの直航便を四便加えて週十一便 体制とする。
直航便を追加したことにより、国 際宅配貨物や重量貨物の翌日配送が 可能となる。
翌日配送の対象地域は、 関税を免除される小口貨物や書類の 場合は欧州の三四カ国となり、課税 対象の貨物の場合、一八カ国の三九 都市となる。
米検察がアジリティを再び起訴 米軍への水増し請求疑惑で ■ロイター 3・ 29 クウェートのアジリティが、同国に 駐屯する米軍に水増し請求をしたと される疑惑について、米国で再度起 訴される見通しだ。
この問題では米 司法省が昨年、アジリティに対する 起訴を取り下げていたが、連邦裁判 所はこれを覆して検察側の主張を認 め、アジリティの起訴は可能という 判断を示した。
検察当局は二〇〇九年初頭の起訴 状で、アジリティは〇三年からクウ ェートに駐屯する米軍への物資の供 給業務について、四一カ月間で八五 億ドル(七二二五億円)を請求した が、それには水増し分が含まれてい た、と主張していた。
これに対してアジリティ側は、米国 の検察が起訴できるのは同社の米国 子会社だけであり、クウェートの親 会社に対する訴訟は無効である、と 反論していた。
それを受けて米司法 省は昨年七月、起訴を取り下げるこ とを決定していた。
しかし、米連邦裁判所は今回、ア ジリティ側の主張を退け、クウェート にあるアジリティを起訴することがで きるとしたため、検察側は今後、ア ジリティを再度起訴するための準備 に入る。
連邦裁判所の判断について、アジ リティは「失望した」とのコメント を発表しているが、控訴するかどう かについては言及していない。
