2011年7月号
ARC

力強く回復する倉庫管理システム

JULY 2011  70 力強く回復する倉庫管理システム  WMS( Warehouse Management Systems= 倉庫管理システム)の世界市場は、二〇一〇年 に八%の伸びを見せた。
比較的変化の少ない状 況が続いたあと、〇九年に市場が大きく落ち込 んだが、それが反転したわけである。
この一〇 年の伸びは、様々な地域と産業における広範囲 な回復によってもたらされた。
 ITへの投資は先年のグローバル不況による 落ち込みから確実に回復しており、WMS市場 についても同じことが言える。
ARCの『倉庫 管理システムの世界市場動向調査(Warehouse Management Systems Worldwide Outlook)』 の主著者で、エンタープライズソフトウエア・ アナリストのクリント・レイザーはこう語る。
「ソ フトウエア売り上げの顕著な伸びを見れば、一 一年も前年の成長率を維持できると考えられる」 新興国市場が回復を先導  新興諸国の経済は先進諸国にくらべ高い率で 成長を続けており、この傾向はWMSソリュー ションの販売についてもあてはまる。
これら新 興諸国ではまだWMSがあまり普及していない が経済成長率は高いため、こうした国々でのW MSの販売は他地域の平均を上回るだろう。
コ スト競争力の維持・改善を通じた経営効率化を 図るため、新興市場の企業はWMSの採用を進 めていくものと思われる。
アドオンモジュールが成長  労務管理システム、音声認識、倉庫内分析 といったWMSの付加機能の売り上げは、WM S市場全体の伸びよりも高い率で成長している。
ARCでは、このアドオン全体の高い伸びは今 後も継続するものと見ている。
倉庫管理の生産 性と効率をさらに上げるため、顧客は既存のW MSの上にこれらのアドオンを付加するのである。
中小企業向けで突出した伸び  ARCではスモールビジネス、または中小企 業向け市場で突出した成長率を記録すると予測 している。
この分野でのWMSの導入はこれ まで限定的な水準にとどまっていた。
従来WM Sの導入には大きな初期投資と高いライセンス 料が必要であり、それがシステム投資をためら う原因になっていた。
しかし現在多くのサプラ イヤーは、SaaSモデルにもとづく価格的に 手頃なWMSソリューションを提供するように なっている。
手書き伝票の使用に代わるものを 提供することになるこうしたソリューションは、 スモールビジネス市場におけるWMSの販売増 に寄与することになるであろう。
 本コーナーでは米国の大手調査会社、ARCアド バイザリーグループの市場報告書について紹介してい る。
今回は倉庫管理システム市場についてのレポート を取り上げる。
(年) ©2011 ARC Advisory Group WMS(倉庫管理システム)の世界市場 2010 2011 2012 2013 2014 2015

月刊ロジスティクス・ビジネス

購読のお申し込みはこちらから