2011年10月号
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GLPがカナダ年金と物流施設開発ファンド一〇年超運用し資産規模は一四億ドルに

39  OCTOBER 2011  シンガポールの物流不動産大手、グローバ ル・ロジスティック・プロパティーズ(GL P)は、日本で新規物流施設の開発に乗り 出す。
九月一日、カナダの公的年金運用機 関、カナディアン・ペンション・プラン・イ ンベストメント・ボード(CPPIB)と共 同投資ファンド「ジャパン・ディベロップメ ント・ファンド」を設立したと発表した。
同 ファンドを通じて主に首都圏と大阪圏で一 〇〜十二件前後・資産規模一四億ドル(一 〇七八億円一ドル=七七円換算)の物流施 設を開発し、一〇年以上にわたって運用し ていく考えだ。
 GLPとCPPIBは、今後三年間でジ ャパン・ディベロップメント・ファンドにそ れぞれ二億五〇〇〇万ドル、合計五億ドル を出資する。
LTV(有利子負債比率)五 〇%まで借り入れを行い、複数企業向けの マルチテナント型、特定企業専用のBTS型 の物流施設を開発する。
既に首都圏で第一 号案件の開発用地を取得したほか、複数の 用地の取得を進めているという。
 GLPのジェフリー・H・シュワルツ会長 兼共同創業者は九月一日、都内で会見し「経 験豊富な開発チームによって、今後速いスピ ードで開発が進むと期待している」と語り、 積極的に施設開発を進める方針を示した。
 今回のファンドの設立は、GLPにとって 「日本での開発プログラムの再スタート」(シ ュワルツ会長)となる。
GLPはシンガポー ル政府系の不動産会社、GICリアルエス テートとシュワルツ会長ら現経営陣が出資し、 二〇〇九年三月に設立。
〇八年秋の金融危 機でダメージを被ったプロロジスから、同社 が中国に所有していた全施設と日本に所有し ていた施設の七割を引き継いだ。
シュワルツ 会長以下、人員の多くはプロロジスの出身だ。
 設立時にGLPは日本では新規物流施設 の開発を行わないという取り決めをプロロジ スとの間で交わしていたが、その取り決めの 期限は今年二月に満了。
日本での施設開発 がようやく解禁になっていた。
 GLPは現在、日本と中国の物流不動産市 場でトップシェアを握っており、日本の七都 市で総床面積二八〇万?、中国の二〇都市で 同八一〇万?(開発予定を含む)の物流施設 を運営している。
日本と中国をアジアの二大 市場として位置付け、中国でも運用資産規模 をさらに拡大する方針。
中国では今後、七二 〇万?の開発用地を取得し、今年は床面積に して一二二万?、来年には一六六万?の開発 に着手する計画だという。
     (梶原) GLPがカナダ年金と物流施設開発ファンド 一〇年超運用し資産規模は一四億ドルにRSコンポーネンツが国内在庫を十二万点に 海外在庫品の配送リードタイムも短縮  英国に本拠を置き、工業用部 品の通信販売を行うエレクトロ コンポーネンツ・グループの日本 法人、アールエスコンポーネンツ は今年末までに、日本国内の在 庫アイテム数を昨年末の八万二 〇〇〇点から十二万点に引き上 げ、日本での品揃えを拡充する。
また、海外在庫品の日本国内へ の配送リードタイムを短縮する 考えだ。
同社の兵藤克邦社長ら が八月二五日、都内でグループ の事業戦略について会見し、明 らかにした。
 エレクトロコンポーネンツ・グ ループは世界三二カ所に事業拠 点を置き、研究開発や設備メン テナンスに携わる技術者などを 対象に電子部品や制御部品、機 構部品など五五万アイテムを販 売している。
昨年度の連結売 上高は前年度比二一%増の十 一億八〇〇〇万ポンド(一四七 五億円、一ポンド=一二五円換 算)。
日本を含めた世界一七カ 所の配送センターから、一日当 たり計四万六〇〇〇件の出荷 を行っている。
 日本法人では現在、国内に在 庫しているアイテムは受注翌日 に配送しているのに対し、海外 の在庫品を取り寄せる場合は受 注から配送まで七日前後かかっ ている。
このため、国内の在庫 アイテム数を拡大し翌日配送の 対象商品を増やす一方で、海外 からの配送リードタイムを短縮 し、サービスレベルを向上する。
 兵藤社長は会見で、グルー プの強みとして?幅広い商品レ ンジと豊富な在庫、?確実な 物流サービス、?「Easy to do business(利便性)」、?「Value for Money(高品質なサービス と価格競争力)」、を強調。
「顧 客のニーズはどんどん多様化し ている。
われわれは顧客の期待 を超えるスピードで利便性を高 めていかなければならない」と 語った。
       (梶原) 兵藤克邦社長 GLPのジェフリー・ H・シュワルツ会長兼 共同創業者

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