製・配・販連携協議会が年次総会を開催三つのワーキンググループが活動成果を報告[CLIP]：ロジスティクス・ビジネス[LOGI-BIZ]バックナンバー

2012年7号

CLIP
製・配・販連携協議会が年次総会を開催三つのワーキンググループが活動成果を報告

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

63　　JULY 2012 　消費財分野のメーカー、卸、小売各社で構成する「製・配・販連携協議会」は五月二五日、二〇一一年度の活動成果を報告する年次総会を都内で開催した。
同協議会は昨年五月、流通業界が連携してサプライチェーンの全体最適を図ることを目的に、経済産業省主導の下に設立された。
花王、味の素、イトーヨーカ堂、三菱食品など日本を代表する四三社が経営トップの署名入りで参加を表明したことから、大きな注目を集めた。
　今回の年次総会では「返品削減」、「配送最適化」、「デジタル・インフラ検討」の三つのワーキンググループ（ＷＧ）がそれぞれの取り組み内容を発表した。
返品削減ＷＧでは返品の主な発生理由を洗い出した上で、是正するためには「加工食品の納品期限」や「商品入れ替えプロセス」の見直しなどが必要とした。
このうち加工食品の納品期限については、業界慣行となっている「三分の一ルール」の存在が全体効率化の障壁になっていることを明言し、緩和・撤廃の必要性を提言した。
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咤妊曄璽襯妊�鵐哀好哀襦璽廚諒� 流不動産開発会社ＳＧリアルティは六月十二日、千葉県柏市の大型物流施設「ＳＧリアルティ柏Ａ棟」の竣工に伴うプレス内覧会を開いた。
このＡ棟は同社で初めて、佐川急便や佐川グローバルロジスティクスなどＳＧホールディングスグループ企業の入居を全く前提とせずに建設したマルチテナント型の物件だ。
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租錣榔箴果明兔住伊�?を超える巨大なマルチテナント型倉庫で、一フロアに六テナント、最大で五フロア・三〇テナントまで入居可能。
入居予定者は３ＰＬ業者が中心となっていて、現在の契約状況は、常磐道柏インターチェンジより約六〇〇メートルの好立地ということもあり交渉段階も含めるとほぼ満床という。
約一〇万?の敷地内には、Ａ棟に隣接して　配送最適化ＷＧでは物流センターにおける納品トラックの待機時間に焦点を当てた。
納品車両約一万三〇〇〇台を対象に実態調査を行った結果、待機時間が多く発生する時間帯や曜日、発生要因などが明らかになった。
改善策としては「単位時間当たり納品数量の平準化」や「納品数量に応じた尻能力の調整」などが有効としている。
　デジタル・インフラ検討ＷＧは、業界標準となる情報共有基盤の方向性についての検討結果を取りまとめた。
欧米と違い、日本では流通の寡占化が進んでいない。
その中で全体最適を図るには、各社共通のデジタル・インフラの整備が不可欠という視点に基づいている。
昨年度は小売りのＰＯＳデータなどを共有するシミュレーションを実施。
特に新商品や季節商品の投入時などに大きく無駄が省けることが確認された。
　ヨーカ堂の亀井淳社長は総会の最後に行われたパネルディスカッションの席上、「連携には小さな成果の積み重ねが大事になる」と述べ、今後も意欲的に活動を継続することを表明、各社にも協力を訴えた。
参加企業が互いの利害を乗り越え、全体最適を実現できるか。
今後の動向に注目が集まる。
　　　　　　　　　（石鍋）ＢＴＳ型のＢ棟も現在建設中で、来夏に完成する予定だ。
　同社はＳＧホールディングスグループの不動産戦略を担うため〇七年に設立された会社で、これまでは専らグループ内のアセット管理機能に注力してきたが、ここに来て変化を見せている。
　同社では五月二八日にも横浜市に延床面積八万三四七二?の「ＳＧリアルティ横浜」を竣工したばかり。
こちらは一階にグループ企業の佐川急便・横浜カーゴセンター及び横浜東店が入るが、二階から四階までは主に３ＰＬ事業を展開する物流業者が入居するマルチテナント施設だ。
二〇一一年度には品川区勝島と埼玉県久喜市にも大型物流施設を取得しており、活発な動きを見せている。
　同社の町田公志社長は「立地、道路などの条件から、床やランプの作り方まで、実際に運用する上でどんな施設が使いやすいのか、これまでＳＧホールディングスグループとして積み重ねてきた様々な知見がある。
また土地取得の情報収集や建設業者との交渉力といった側面でも競争力があると考えている」とし、グループ内外を問わず、利用者のニーズに沿って物流不動産施設の開発・運営を進める方針を示した。
　　　　　（渡邉）製・配・販連携協議会が年次総会を開催三つのワーキンググループが活動成果を報告マルチテナント型施設を相次いで建設ＳＧリアルティ参加企業の経営層が一同に 6月竣工したSGリアルティ柏A棟