中国編[NEWS]：ロジスティクス・ビジネス[LOGI-BIZ]バックナンバー

2012年8号

NEWS
中国編

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

AUGUST 2012　　60 2012年6月発表分主要港の一〜四月の貨物取扱量マクロ経済の影響で伸び率縮小 ■６・４　交通運輸省はこのほど、中国国内のマクロ経済の伸び率が緩やかになっている影響で、港湾の貨物取扱量の伸びも緩やかになっていると発表した。
　年間取扱量が一〇〇万トン以上に達する「規模以上港湾」の一〜四月の取扱量は、前年同期比七・五％増の三〇億九〇〇〇万トンで、伸び率は前年同期より七・五ポイント縮小した。
コンテナ取扱量は八・四％増の五四一七万ＴＥＵ（二〇フィート標準コンテナ換算）で、伸び率は前年同期を五・六ポイント下回った。
　一〜四月の中国の陸路・水路の固定資産投資額は前年同期比五・二％減の二八五八億元（三兆七一五四億円）で、伸び率は前年同期を一九・七ポイントも下回った。
上海市国際航運センター一五年までに中心機能を確立へ ■６・４　上海市都市農村部建設交通委員会と上海国際航運センター推進チーム弁公室の沈暁蘇・副主任は、「第十二次五カ年計画（二〇一一〜一五年）上海市国際航運センター建設加速計画」の中で、一五年までに国際航運センターの中心機能を確立する計画を発表した。
　具体的には、コンテナ取扱量を三三〇〇万ＴＥＵに拡大し、世界港湾のトップを維持する。
このほか、航空業の旅客取扱量を一億人に、貨物・郵便の取扱量を五五〇万トンに拡大して世界の空港のトップを目指す。
順豊航空の貨物輸送量今年は六〇万トン以上の見込み ■６・４　貨物航空会社の順豊航空の李東起・総裁はこのほど、同社の二〇一一年の航空貨物輸送量が四五万トンに達したと発表した。
一二年の輸送量は六〇万トン以上に達する見込みで、一五年までには所有する航空機数は現在の七機から二五機以上に増加する見通しだ。
　同総裁はまた、現在旅客輸送が優先されているが、中国民用航空局（民航局）が今後、重要経済地区と交通主要幹線の近隣地区での専用空港の建設を検討するなど、貨物輸送空港とネットワークを対象とした戦略計画を制定することを期待すると述べた。
同社は航空貨物ネットワークの構築への投資に参入する意思があることを、民航局に対し表明している。
物流・調達連合会統計物流企業の増益率が鈍化 ■６・７　中国物流・調達連合会の重点物流企業統計調査によると、一〜四月の中国の重点物流企業の主要業務による利益は前年同期比七・四％増で、増加率は一〜三月に比べて五・八ポイント低かった。
　このうち、倉庫型物流企業は前年同期比十三・四％増、総合型物流企業は〇・二％減、輸送型物流企業は七・九％増。
輸送型企業のうち、道路貨物輸送企業は三一・三％の減少と、減少率はさらに拡大した。
米ＵＰＳ中国国内速達便の許可を獲得へ ■６・８　国家郵政局は先日、聯邦快遞（中国）と米ＵＰＳの現地法人である優比速包嚢運送（広東）が、同局に対して国内宅配業務の許可申請を行ったことを明らかにした。
優比速包嚢運送は、ＵＰＳが二〇〇四年に広東省広州市に設立した子会社。
この申請は既に最終的な公告の段階に入っており、通常であれば五月三一日の公示終了後、聯邦快遞と優比速包嚢運送の子会社に正式に営業許可証が発行され、中国での速達便業務が可能になる。
　聯邦快遞は、上海市、広東省深圳市、浙江省杭州市、天津市、山東省大連市、河南省鄭州市、四川省成都市など八都市で国内速達業務を行っており、ＵＰＳの業務は上海市、深圳市、広州市、天津市と陝西省西安市の五都市での国内速達業務に限られていた。
大連市に高層現代化倉庫単体では中国東北地区最大 ■６・ 11 　遼寧省大連市保税区でこのほど、大連港慶豊物流センターの供用が正式に開始された。
単体としては中国東北地区最大の高層現代化倉庫保管物流事業で、建築面積は十二万平方メートル。
　大連自動車産業区内南園内に位置し、大連自動車ふ頭と大ヨウ湾コンテナふ頭に接しており、海、陸、空の交通に適している。
四階建て立体倉庫と八階建てのオフィスビルからなっており、特に高レベルの立体化倉庫の設計により、六五台の四〇フィート標準コンテナトラクターが同時に積み降ろし作業を行うことができる。
また幅八メートルの双方向旋回車道があり、大型車両による倉庫内への配送が可能となっている。
61　　AUGUST 2012 独ルフトハンザ・カーゴ中国市場から撤退 ■６・ 14 　独ルフトハンザ航空グループの貨物航空会社、ルフトハンザ・カーゴと深圳航空などが中国に合弁で設立した貨物航空会社、翡翠貨運航空は、再編の交渉が失敗したため、同社が営業を停止する予定だと発表した。
　中国を往復する貨物輸送サービスへの需要が少ないため、翡翠貨運航空の再編は頓挫した。
同社は中国初の合弁貨物航空会社で、二〇〇四年一〇月に設立された。
持ち株比率は深圳航空が五一％、ルフトハンザ・カーゴが二五％、ドイツ投資開発会社（ＤＥＧ）が二四％。
航空貨物輸送市場の不景気により、一二年の年始から運航を停止していた。
南京港集団上海鉄道局と戦略提携を実施へ ■６・ 19 　江蘇省南京港集団と上海鉄道局はこのほど、戦略提携協定を締結した。
港湾と鉄道分野での提携を重点的に強化し、水上鉄道複合運輸を大規模に発展させ、港湾鉄道複合輸送量の拡大を促進する。
このうち新生ウ港区では、二〇一二年の鉄道輸送量の四五〇万トンを基準として、三〇％以上の年間伸び率を維持し、二〇一五年までに輸送量を一〇〇〇万トン以上に拡大したい考えだ。
　両社は港湾、炭鉱、発電所、鉄道の四分野を連動させた機能を構築し、輸送効率を向上させ、道路、港湾、炭鉱、工場を一体化した大型輸送構造を形成する。
また、共同で南京港の「第十二次五カ年計画（二〇一一〜一五年）」の発展計画実施を推進し、同集団の貨物取扱量を一億四〇〇〇万トン以上に引き上げる方針。
天津港物流発展独ＤＢシェンカーと提携 ■６・ 26 　天津港物流発展はこのほど、ドイツの物流会社、ＤＢシェンカーと提携関係を結んだ。
ＤＢシェンカーに空港保税物流パークから天津港までの輸送の税関連絡サービスを提供する。
一回目の業務はキャタピラー社のコンテナ輸送作業で、順調に完了した。
年間作業量は一五〇〇〜二〇〇〇ＴＥＵに達する見通し。
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庁促轡Д鵐�爾魯疋ぅ弔離戰襯螢� に本社を置く世界上位五〇〇社、ドイツ鉄道傘下の物流会社で、世界的に有名な貨物代理企業。
天津港と同社との提携は、同港以外のコンテナの道路輸送の空白を埋めるようになる。
社会物流総額統計一〜五月は一〇％増の六七兆元 ■６・ 27 　中国物流購買連合会がこのほど発表した統計によると、一〜五月の全国の社会物流総額は六七兆三〇〇〇億元（八七四兆九〇〇〇億円）で、不変価格で前年同期比一〇％増だった。
増加率は一〜四月の増加率に比べて〇・二ポイント、前年同期に比べ三・七ポイント縮小した。
　このうち、工業製品の物流総額は前年同期比一〇・七％増の六一兆三〇〇〇億元で、増加率は一〜四月より〇・三ポイント縮小し、前年同期からは三・四ポイント減少した。
　五月は貿易状況が好転し、輸出入額がいずれも単月での最高額を記録したことを受けて、輸入貨物の物流総額は前年同月比二・五％増の四億七〇〇〇万元に達し、増加率は一〜四月を一・四ポイント上回った。
珠江船務がシンガポールＴＨＴと広州南沙物流パークを建設へ ■６・ 28 　珠江船務発展はこのほど、シンガポールの物流会社、ＴＨＴ社と戦略的パートナー契約を締結し、広東省広州市南沙物流パークを共同で建設することで合意したと発表した。
四五万平方メートルの土地と物流関連の付加価値サービスを提供し、主にアジア市場で業務を展開する。
　両社は九カ所の現代化倉庫を建設する。
このうち二カ所は既に運営されており、残りもまもなく稼働する見込み。
初期投資総額は三億元（三九億円）で、全面的な稼働時の投資総額は八億元。
ダムコ中国で投資の機会を模索 ■６・ 29 　デンマークのＡ・Ｐ・モラー・マースク傘下の物流会社、ダムコの Henriette Hallberg Thygesen北アジア地区最高経営責任者（ＣＥＯ）は先日、中国の経済成長は鈍化しているものの、成長を続けており、ダムコは中国市場に新たなチャンスを見出していると語った。
現在の業務から考えると、中国の東北地域は中西部地域より業務拡大のチャンスが大きいと見ている。
ただ、欧米の経済成長の鈍化が中国企業の輸出に大きな影響を与えているとも強調した。
　二〇一一年には新時代国際運輸服務（ＮＴＳ）を買収した。
同ＣＥＯは、低い労働力コストの強みが移行する中、大規模な生産能力が今後の中国の強みになると見ている。
ニュース出典：MJC物流ニュース　換算レート：1元＝ 13円、1米ドル＝ 80円