2005年2月号
ケース
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ベジテック――生鮮品流通
FEBRUARY 2005 52市場離れが進む青果物の流通仲卸という業態についてご存じだろうか 言葉は知 ていても 業務内容まで理解している人はそう多くないに違いない そもそも卸売市場の仕組み自体が 流通関係者を除けば馴染みが薄いはずだ 青果物仲卸のベジテ クの取り組みを紹介する前に 卸売市場のビジネスについて説明する必要があろう 本誌で卸売業者という言葉を使うときには たいていメ カ と小売りを橋渡しする中間流通業者を指している 加工食品卸の国分や菱食 日用雑貨品卸のパルタ ク あらたなどが念頭にある だが生鮮三品 青果 魚類 肉類 の流通では 卸売事業のあり方は 卸売市場法 に規定されており 本誌で取り上げる中間流通とは少し異なる 卸売市場を経由する取引の流れは 産地→卸→仲卸→小売り とな ている 青果物であれば まず作り手である農協などが卸売市場に農産物を持ち込む これを市場内の卸が荷受けし せり売りや相対取引を通じて仲卸や売買参加者に販売する 仲卸などは市場内で荷さばきをしながら小売業者などに商品を売り 必要に応じて取引先の指定する場所まで荷物を運ぶ つまり 卸が荷受けを 仲卸が配貨を担当しており 加食卸などで一社で完結している業務が 市場では二つの会社によ て分業されている 図参照 青果物を扱う卸と仲卸は いずれも卸売市青果の仲卸最大手が挑む新規事業生協向け物流事業と産直に本腰卸売市場で事業を展開してきた仲卸のビジネスが変わりつつある。
青果物の仲卸最大手であるベジテックは現在、産地直接取引による市場外流通と、生協向けの物流事業に注力している。
昨年6月の卸売市場法の改正も追い風にしながら、従来の事業領域を超えた活動に取り組む。
ベジテック――生鮮品流通53 FEBRUARY 2005場の中に拠点を構えている 農林水産大臣の認可を受けて設置される中央卸売市場であれば 卸も農林水産大臣の許可を受ける必要がある そして ここに入居する仲卸は 当該市場の開設者 主に卸や仲卸などによる組合 の許可がなければ業務を行えない 地方卸売市場では許可権者が都道府県知事になるなどの違いがあるが 基本的な取引の流れは同じだ 特別な理由がないのに 市場で卸が小売りに直接販売したり 仲卸が産地から直接買えば法律違反になる 生鮮品は国民の生活に欠かせないものだ しかし 鮮度が低下しやすく 生産活動は天候などの自然条件に大きく左右される そうした物品の流通を効率化し 消費生活の安定を図る狙いで公的な卸売市場が設置された だが近年 その存在意義は揺らいでいる 投資余力の乏しい市場がコ ルドチ ン 温度管理が途切れない定温流通 の実現を阻む要因にな ていたり 法的規制によ て融通がきかないなどのマイナス面が目立つ こうした状況を受けて 市場を経由しない取引 いわゆる市場外流通が拡大してきた 青果物が二〇〇一年度に卸売市場を経由した比率は全流通量の六八・七%と 一九九〇年に比べて十三・二ポイント低下した その後も市場の地盤沈下は止まらず ここに組み込まれた卸と仲卸にと ては 中抜き が進展している 三五年前に仲卸としてスタ トしたベジテ クにと ても深刻な事態だ 台風による相場暴騰で自覚した底力東京と埼玉を地盤とするベジテ クの二〇〇四年三月期の売上高は四三〇億円 青果物の仲卸としては日本最大の事業規模を持つ 同社の総売上の七四%は大手量販店が占め なかでもイト ヨ カ堂や西友との付き合いが深い 小売業の新興勢力とした最近三〇年ほどで台頭した大手量販店と組んだことが ベジテ クを青果の仲卸ト プの座に押し上げた さらに このことがベジテ クの業務内容に 伝統的な仲卸の業務とは異なる要素をつけ加えてきた 量販店向けに商品を買い付けるベジテ クの取扱量は 八百屋などの個人事業主のそれに比べると桁違いに多い 市場のせり売りの仕組みでは 少しでも高い値段を付けた購入者が商材を手にするが これは一度に大量の商材を仕入れる代わりに安くして欲しいと考える量販店の調達方法とは相容れない 卸の立場でも 安定的に大量購入してくれる量販店ル トは特別扱いにする方が得策だ このため現在のベジテ クは 市場でのせり売りには参加せず 一対一の相対取引によ て卸から商品を調達している そして大手量販店は 歴史的に産直に力を入れてきた生協とともに 市場外流通の牽引役でもあ た とくに食の安全や そのためのトレ サビリテ の重要性が喧伝されるようにな た近年では 多くの量販店が産地直接取引を積極化してきた ベジテ クにと ては 市場で仲卸としてだけ活動していたのでは顧客のニ ズを満たせないという状況が生まれたのである 同社は二〇〇二年十二月に 千葉県内で 産地サポ トセンタ と呼ぶ拠点を開設した 文字通り 農家の生産活動を支援しながら 産地とベジテ クが直接取引をするための中間流通拠点である 青果物の選別や袋詰めなど 生産者を煩わせてきた業務を同セベジテックの宮田豊彦取締役卸売市場を経由する青果物流通の仕組み 出荷団体(農協など) 生産者 農家など 集荷団体(産地仲買人) 輸入団体(商社など) 大口消費者 (加工業者や外 食産業主など) 小売業者 最終消費者 せり売り 相対売り 相対売り 卸売業者 市場の役割 販売委託販売委託 販売委託 仲卸業者 売買参加者 ンタ で肩代わりする見返りとして ベジテ クは良質な青果物の安定供給を受ける 市場を拠点とする従来の仲卸の常識からは 考えられなか たビジネスモデルだ 産地サポ トセンタ は市場外流通の最たるものだ 市場の人たちから見れば一番嫌がるパタ ンなのかもしれない しかし これによ て我々は作り手の顔の見える商品を手に入れることができ 人手不足に悩む日本の農業を支援することにもつながる この秋には埼玉県にも同様の拠点を立ち上げる とベジテ クの宮田豊彦取締役は説明する とは言え こうした市場外流通だけで ベジテ クが扱う青果物をすべて調達するのは不可能だ 少量多品種で流通する一部の青果物については 将来的にも市場経由で仕入れる必要がある それでもベジテ クが農家を支援し 産地とのパイプを育ててきたことが 昨年は予想外の成果を生み出した 昨夏の日本では大型台風が猛威を振る た 畑は水浸しになり 人手不足にあえぐ産地ではキ ベツやレタスの収穫作業が大幅に滞 てしま た このときベジテ クは 契約先の農家に社員を送りこみ 泥まみれにな て農家の収穫作業を手伝 た 自分たちの顧客のために商品を確保しなければという執念と 産地をサポ トするというベジテ クの信念が このような異例の行動につなが た その後 品薄にな た野菜の相場が高騰すると わずかな野菜を確保しようとする動きが激化した 総合商社なども加わり 生産者の目の前で現金を積み上げるような争奪戦が繰り広げられた 資金力ではかなわないベジテ クだ たが 大規模な欠品を起こすこともなくこの難局を乗り切ることができた 同社の日頃の活動を評価してくれていた農家が そうした札束攻勢を蹴 てベジテ クに野菜をまわしてくれたからだ この嘘のような話を聞いたとき 自分たちと農家の人たちとの間に良いパイプができていることを実感して本当に嬉しか た 当社と産地との契約は いいとこ取り ではない 従来であれば 畑の肥やしになればいい方だ た不揃いの農産物の販路を確保するため かなり前からカ ト野菜工場を作 て買い取 たりしてきた成果だと思 ている と宮田取締役は胸を張る 生協の共同購入向け物流事業を受託二〇〇一年八月からは生協とも付き合い始めた 安全志向 産直志向の強い生協は 昔から市場外流通の最大の利用者だ ただし これまでは全国農業協同組合連合会 全農 との結びつきが強く 仲卸との付き合いは決して深くはなか た それがベジテ クの考え方に共感してくれたことから まず さいたまコ プ での店舗事業での取引がスタ トした その後 共同購入事業 現在では大半が個別宅配事業 などに付き合いを拡大していき 生協サイドの再編の影響などもあ て二〇〇四年にひとつの転機を迎えた 店舗事業を手放す代わりに 成長著しい個配事業の取り扱いが大幅に増えたのである 急成長する生協の個配事業に対応するため 二〇〇四年六月には約五億円を投じて埼玉県川島町の物流拠点を大幅に強化した この 川島流通センタ では現在 一都五県の生協が共同運営するコ プネ ト事業連合の共同購入事業を手伝 ている ベジテ クが調達してくる青果物を同センタ で購入者ごとに仕分け 専用ボ クスに詰めて生協の配送拠点三〇カ所 さいたまコ プ一七センタ コ プぐんま十三センタ に配送 ここでコ プネ ト側が肉や魚など他商材と荷合わせして組合員へと届ける 川島センタ 内に四本ある作業ラインでは それぞれ一〇八種類の青果物のピ キングが可能だ 作業ラインの横に作業者が立ち デジタル表示機の指示に従 て傍らの棚から商材をピ キングして 目の前のコンベヤ上を流れる専用ボ クスに投入していく 一週間のうち最も物量の多い月曜日には一日で三 四万ボ クスを出荷している 写真参照 一件の注文を処理するのに要する時間は一秒台後半 ミス率は約一〇〇万分の一だという 同様の作業をこなす生協の他センタ では二 三秒台が普通というから生産性はかなり高い 共同購入事業の成長を受けて ここでの取扱量も毎年二桁成長を続けている FEBRUARY 2005 5455 FEBRUARY 2005も とも物流事業に進出したとはいえ 実際の構内作業や輸送業務は協力物流業者に委託している あえて自分たちでやろうとすれば できないこともなか たのだろう しかし そこに膨大な労力を注ぎ込むより 我々の得意分野である売る 作るとい た分野に磨きをかけた方がいい そう判断して外部の事業者を使 た 宮田取締役 前述したように 従来の仲卸は 中間流通機能のごく一部しか担 ていなか た それが現在のベジテ クは 独自の調達ル トを持ち 物流事業なども受託する総合的な中間流通業者へと脱皮しつつある もはやライバルは仲卸ではない 川下に業務領域を拡大している青果卸や 既存の青果物流通を変えようとしている新規参入事業者などがベジテ クの競争相手だ このような業界の変化を追認するかのように 二〇〇四年六月には卸売市場法が改正された これによ て 市場取引では必ず商品の現物が市場を経由しなければならないという 商物一体 の原則などが遅ればせながら緩和された 二〇〇九年には これまで一律だ た卸や仲卸の手数料も自由化される 加食卸などによ てグロサリ 分野で進められてきた一括物流は すでに惣菜や日配品へと領域を拡大しつつある 次のステ プでは生鮮三品へと向かう可能性が高い ベジテ クと他分野の卸売業者が直接 競合する日は意外に近いかもしれない 岡山宏之 川島流通センターの業務内容作業ライン背面から商品補充コンバ トボ クス 保管庫 洗浄機エリア 破材エリア 産地コンテナ 置場 4。
セット作業 4 3 集品ライン室 <15℃> 3。
セット棚へ商品を補充 2。
加工作業 1。
加工用原料および セット商品の入荷・品質検品 6。
出荷待ち 出荷待機場 <15℃> 出荷口 7。
出荷 入荷口 加工室 <15℃> 1 2 3 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 16 17 181 2 3 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 16 17 181 2 3 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 16 17 18イフココンテナ ・デポ 5。
積みつけ作業 蓄冷材冷凍庫 <−25℃> 蓄冷材冷凍庫 <−25℃> 原料冷蔵庫 <5℃> セット室 入・出荷及び加工場 入荷(1)から出荷(7)までの流れ デジタル式のピッキング作業 川島流通センター内の全景 イフコ製コンテナ入荷を奨励コンバートボックス組み立て 自動でラベルを添付し袋投入 ボックスをドーリーに積載 主に4トン車で客先に出荷
青果物の仲卸最大手であるベジテックは現在、産地直接取引による市場外流通と、生協向けの物流事業に注力している。
昨年6月の卸売市場法の改正も追い風にしながら、従来の事業領域を超えた活動に取り組む。
ベジテック――生鮮品流通53 FEBRUARY 2005場の中に拠点を構えている 農林水産大臣の認可を受けて設置される中央卸売市場であれば 卸も農林水産大臣の許可を受ける必要がある そして ここに入居する仲卸は 当該市場の開設者 主に卸や仲卸などによる組合 の許可がなければ業務を行えない 地方卸売市場では許可権者が都道府県知事になるなどの違いがあるが 基本的な取引の流れは同じだ 特別な理由がないのに 市場で卸が小売りに直接販売したり 仲卸が産地から直接買えば法律違反になる 生鮮品は国民の生活に欠かせないものだ しかし 鮮度が低下しやすく 生産活動は天候などの自然条件に大きく左右される そうした物品の流通を効率化し 消費生活の安定を図る狙いで公的な卸売市場が設置された だが近年 その存在意義は揺らいでいる 投資余力の乏しい市場がコ ルドチ ン 温度管理が途切れない定温流通 の実現を阻む要因にな ていたり 法的規制によ て融通がきかないなどのマイナス面が目立つ こうした状況を受けて 市場を経由しない取引 いわゆる市場外流通が拡大してきた 青果物が二〇〇一年度に卸売市場を経由した比率は全流通量の六八・七%と 一九九〇年に比べて十三・二ポイント低下した その後も市場の地盤沈下は止まらず ここに組み込まれた卸と仲卸にと ては 中抜き が進展している 三五年前に仲卸としてスタ トしたベジテ クにと ても深刻な事態だ 台風による相場暴騰で自覚した底力東京と埼玉を地盤とするベジテ クの二〇〇四年三月期の売上高は四三〇億円 青果物の仲卸としては日本最大の事業規模を持つ 同社の総売上の七四%は大手量販店が占め なかでもイト ヨ カ堂や西友との付き合いが深い 小売業の新興勢力とした最近三〇年ほどで台頭した大手量販店と組んだことが ベジテ クを青果の仲卸ト プの座に押し上げた さらに このことがベジテ クの業務内容に 伝統的な仲卸の業務とは異なる要素をつけ加えてきた 量販店向けに商品を買い付けるベジテ クの取扱量は 八百屋などの個人事業主のそれに比べると桁違いに多い 市場のせり売りの仕組みでは 少しでも高い値段を付けた購入者が商材を手にするが これは一度に大量の商材を仕入れる代わりに安くして欲しいと考える量販店の調達方法とは相容れない 卸の立場でも 安定的に大量購入してくれる量販店ル トは特別扱いにする方が得策だ このため現在のベジテ クは 市場でのせり売りには参加せず 一対一の相対取引によ て卸から商品を調達している そして大手量販店は 歴史的に産直に力を入れてきた生協とともに 市場外流通の牽引役でもあ た とくに食の安全や そのためのトレ サビリテ の重要性が喧伝されるようにな た近年では 多くの量販店が産地直接取引を積極化してきた ベジテ クにと ては 市場で仲卸としてだけ活動していたのでは顧客のニ ズを満たせないという状況が生まれたのである 同社は二〇〇二年十二月に 千葉県内で 産地サポ トセンタ と呼ぶ拠点を開設した 文字通り 農家の生産活動を支援しながら 産地とベジテ クが直接取引をするための中間流通拠点である 青果物の選別や袋詰めなど 生産者を煩わせてきた業務を同セベジテックの宮田豊彦取締役卸売市場を経由する青果物流通の仕組み 出荷団体(農協など) 生産者 農家など 集荷団体(産地仲買人) 輸入団体(商社など) 大口消費者 (加工業者や外 食産業主など) 小売業者 最終消費者 せり売り 相対売り 相対売り 卸売業者 市場の役割 販売委託販売委託 販売委託 仲卸業者 売買参加者 ンタ で肩代わりする見返りとして ベジテ クは良質な青果物の安定供給を受ける 市場を拠点とする従来の仲卸の常識からは 考えられなか たビジネスモデルだ 産地サポ トセンタ は市場外流通の最たるものだ 市場の人たちから見れば一番嫌がるパタ ンなのかもしれない しかし これによ て我々は作り手の顔の見える商品を手に入れることができ 人手不足に悩む日本の農業を支援することにもつながる この秋には埼玉県にも同様の拠点を立ち上げる とベジテ クの宮田豊彦取締役は説明する とは言え こうした市場外流通だけで ベジテ クが扱う青果物をすべて調達するのは不可能だ 少量多品種で流通する一部の青果物については 将来的にも市場経由で仕入れる必要がある それでもベジテ クが農家を支援し 産地とのパイプを育ててきたことが 昨年は予想外の成果を生み出した 昨夏の日本では大型台風が猛威を振る た 畑は水浸しになり 人手不足にあえぐ産地ではキ ベツやレタスの収穫作業が大幅に滞 てしま た このときベジテ クは 契約先の農家に社員を送りこみ 泥まみれにな て農家の収穫作業を手伝 た 自分たちの顧客のために商品を確保しなければという執念と 産地をサポ トするというベジテ クの信念が このような異例の行動につなが た その後 品薄にな た野菜の相場が高騰すると わずかな野菜を確保しようとする動きが激化した 総合商社なども加わり 生産者の目の前で現金を積み上げるような争奪戦が繰り広げられた 資金力ではかなわないベジテ クだ たが 大規模な欠品を起こすこともなくこの難局を乗り切ることができた 同社の日頃の活動を評価してくれていた農家が そうした札束攻勢を蹴 てベジテ クに野菜をまわしてくれたからだ この嘘のような話を聞いたとき 自分たちと農家の人たちとの間に良いパイプができていることを実感して本当に嬉しか た 当社と産地との契約は いいとこ取り ではない 従来であれば 畑の肥やしになればいい方だ た不揃いの農産物の販路を確保するため かなり前からカ ト野菜工場を作 て買い取 たりしてきた成果だと思 ている と宮田取締役は胸を張る 生協の共同購入向け物流事業を受託二〇〇一年八月からは生協とも付き合い始めた 安全志向 産直志向の強い生協は 昔から市場外流通の最大の利用者だ ただし これまでは全国農業協同組合連合会 全農 との結びつきが強く 仲卸との付き合いは決して深くはなか た それがベジテ クの考え方に共感してくれたことから まず さいたまコ プ での店舗事業での取引がスタ トした その後 共同購入事業 現在では大半が個別宅配事業 などに付き合いを拡大していき 生協サイドの再編の影響などもあ て二〇〇四年にひとつの転機を迎えた 店舗事業を手放す代わりに 成長著しい個配事業の取り扱いが大幅に増えたのである 急成長する生協の個配事業に対応するため 二〇〇四年六月には約五億円を投じて埼玉県川島町の物流拠点を大幅に強化した この 川島流通センタ では現在 一都五県の生協が共同運営するコ プネ ト事業連合の共同購入事業を手伝 ている ベジテ クが調達してくる青果物を同センタ で購入者ごとに仕分け 専用ボ クスに詰めて生協の配送拠点三〇カ所 さいたまコ プ一七センタ コ プぐんま十三センタ に配送 ここでコ プネ ト側が肉や魚など他商材と荷合わせして組合員へと届ける 川島センタ 内に四本ある作業ラインでは それぞれ一〇八種類の青果物のピ キングが可能だ 作業ラインの横に作業者が立ち デジタル表示機の指示に従 て傍らの棚から商材をピ キングして 目の前のコンベヤ上を流れる専用ボ クスに投入していく 一週間のうち最も物量の多い月曜日には一日で三 四万ボ クスを出荷している 写真参照 一件の注文を処理するのに要する時間は一秒台後半 ミス率は約一〇〇万分の一だという 同様の作業をこなす生協の他センタ では二 三秒台が普通というから生産性はかなり高い 共同購入事業の成長を受けて ここでの取扱量も毎年二桁成長を続けている FEBRUARY 2005 5455 FEBRUARY 2005も とも物流事業に進出したとはいえ 実際の構内作業や輸送業務は協力物流業者に委託している あえて自分たちでやろうとすれば できないこともなか たのだろう しかし そこに膨大な労力を注ぎ込むより 我々の得意分野である売る 作るとい た分野に磨きをかけた方がいい そう判断して外部の事業者を使 た 宮田取締役 前述したように 従来の仲卸は 中間流通機能のごく一部しか担 ていなか た それが現在のベジテ クは 独自の調達ル トを持ち 物流事業なども受託する総合的な中間流通業者へと脱皮しつつある もはやライバルは仲卸ではない 川下に業務領域を拡大している青果卸や 既存の青果物流通を変えようとしている新規参入事業者などがベジテ クの競争相手だ このような業界の変化を追認するかのように 二〇〇四年六月には卸売市場法が改正された これによ て 市場取引では必ず商品の現物が市場を経由しなければならないという 商物一体 の原則などが遅ればせながら緩和された 二〇〇九年には これまで一律だ た卸や仲卸の手数料も自由化される 加食卸などによ てグロサリ 分野で進められてきた一括物流は すでに惣菜や日配品へと領域を拡大しつつある 次のステ プでは生鮮三品へと向かう可能性が高い ベジテ クと他分野の卸売業者が直接 競合する日は意外に近いかもしれない 岡山宏之 川島流通センターの業務内容作業ライン背面から商品補充コンバ トボ クス 保管庫 洗浄機エリア 破材エリア 産地コンテナ 置場 4。
セット作業 4 3 集品ライン室 <15℃> 3。
セット棚へ商品を補充 2。
加工作業 1。
加工用原料および セット商品の入荷・品質検品 6。
出荷待ち 出荷待機場 <15℃> 出荷口 7。
出荷 入荷口 加工室 <15℃> 1 2 3 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 16 17 181 2 3 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 16 17 181 2 3 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 16 17 18イフココンテナ ・デポ 5。
積みつけ作業 蓄冷材冷凍庫 <−25℃> 蓄冷材冷凍庫 <−25℃> 原料冷蔵庫 <5℃> セット室 入・出荷及び加工場 入荷(1)から出荷(7)までの流れ デジタル式のピッキング作業 川島流通センター内の全景 イフコ製コンテナ入荷を奨励コンバートボックス組み立て 自動でラベルを添付し袋投入 ボックスをドーリーに積載 主に4トン車で客先に出荷
