2013年5月号
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山九が十二月にインドネシアで新タイプの倉庫を稼働東南アジアをカバーする「グローバル3PL事業」を加速

43  MAY 2013  山九は今年十二月、インドネシアで従 来とは異なるタイプの物流センターを稼 働する。
場所はジャカルタの東にあるグ リーンランド工業団地内で、市内中心部 から三七キロ。
同国最大のコンテナ港で あるタンジュンプリオク港からは五〇キ ロで、ジャカルタ近郊の交通渋滞を避け て高速道路でアクセスできる。
土地・建 物への当面の投資額は一五億円。
 山九は一九七四年にインドネシアに進 出して以来、プラント関連や構内支援事 業、これらに付随する物流業務などを手 掛けてきた。
現地法人の従業員は一七〇 〇人を超える。
東南アジア全体で約五一 〇〇人の要員を抱える同社にとっても戦 略性の高い中核地域となっている。
 しかし、ロジスティクス事業を手掛け るための自社施設を持っていなかった。
それを今回、新設した。
新センターでは、 周辺の自動車関連企業へのJIT納品 や、サプライヤーからのミルクラン集荷  SGホールディングスは三月二七日、 二〇一三〜一五年度の三年間を対象と する新たな中期経営計画「Third Stage Plan」を発表した。
宅配便に続く成長 分野の確立に向け、グループ内の連携強 化やM&Aへの一〇〇〇億円投資など を明示。
出遅れている海外事業に関し ては売上高を現在の五倍となる四五〇 億〜五〇〇億円まで引き上げる目標を 掲げ、「海外強化」の姿勢を前面に打ち 出した。
 旧来の中計は一二年度のグループ数値 目標として、売上高に相当する営業収益 を一兆一〇〇〇億円、営業利益を五五 〇億円、経常利益を四九四億円と設定 していたが、いずれも実績は届かなかっ たもようだ。
 計画発表の記者会見で、SGホールデ ィングスの栗和田栄一会長兼社長は計 画未達に対し、「第二の柱を目指したロ ジスティクス事業が収益性、成長性とも に同業他社より大きく見劣った。
当初 想定したM&Aも実現できなかった」と 総括。
宅配事業は通販関連の需要増な どへの対応を進めて取扱数量は増えたも などを手掛けていく方針を掲げている。
アジア各国から輸入される日用品などを インドネシアの国内市場に供給する物流 ニーズも取り込む。
 現地では約六万四〇〇〇平米の敷地 に、一期工事として延べ床面積九五〇〇 平米の平屋倉庫と二〇〇〇平米の危険 品専用倉庫を建設中。
二期工事でもほぼ 同サイズの施設を新設する計画で、完成 後は計二・一万平米の大型拠点になる。
引き合いは順調で、早くも二期工事の前 倒しを検討している。
将来的に施設を二 層式にすることも視野に入れている。
 「当社が得意とする機工関連や素材系 の物流とは別に、流通に近いロジスティ クス事業を拡大する上で、インドネシア に自前の拠点がないことが課題だった。
これで東南アジア全域を網羅するネット ワークが整った」と山九のロジスティク ス・ソリューション事業本部3PL推進 部の岩丸克之部長は説明する。
 二・四億人の人口を抱えるインドネシ アでは、内需主導の経済成長が続いてい る。
新センター周辺でも、まとまった土 地の取得が難しいほど企業の進出が相次 いでいるという。
山九は中国事業などと も連携しながら、アジアで3PL事業を 拡大していく方針だ。
     (岡山) のの、「単価下落で増収の効果は乏しく、 かえってインフラ整備などの投資負担が かさみ収益率が低下した」と指摘した。
 新中計は取り組むテーマを?グループ シナジーの追求?ビジネスモデルの変革 ?M&Aを駆使した事業領域の拡充加 速──と設定。
一五年度に連結営業収 益一兆一〇〇〇億円、営業利益五三〇 億円を目指す。
具体策として静脈物流、 館内物流業務の積極受託などを挙げた。
 ロジスティクス事業は宅配便と連携を 強めるほか、資本・業務提携で合意し たハマキョウレックスとも協力し、メー カー物流など、より川上からの需要取 り込みを図る。
約一〇〇万社の取引先 を持つ佐川急便の膨大な情報をグループ 内で営業活動などに活用。
各事業分野 で業界三位までに入ることを狙う。
 海外事業はシンガポールで三月に立ち 上げた事業統括会社が司令塔となり、ア ジアや欧米の物流企業買収、事業基盤 強化を推進する。
栗和田氏は「上海や 北京の配送事業など、日本国内のビジ ネスモデルを海外でも展開しようとした が、定着しなかった。
各地域の状況を 今一度見直したい」と語り、国際フォ ワーディングに注力する意向を強調。
経 営企画担当の和田潔執行役員は「(海外 の規模拡大は)基本的にM&A。
国内 外の一貫物流や三国間物流への対応を 強化していく」と述べた。
   (藤原) 山九が十二月にインドネシアで新タイプの倉庫を稼働 東南アジアをカバーする「グローバル3PL事業」を加速 国内外の事業拡大へM&A一〇〇〇億円 SGホールディングスが新中期経営計画 問い合わせ先 山九株式会社 3PL推進部 電話〇三(四三三四)三八〇八 新中計を説明する 栗和田会長兼社長

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