2013年6月号
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医薬品専用センターの建設用地を取得外部荷主との共同物流も視野に──大塚倉庫
41 JUNE 2013
大塚グループの物流会社、大塚倉庫
(本社・大阪市、大塚太郎社長)は四
月二三日、神戸市に医薬品専用物流
センターの建設用地を取得したと発表
した。
用地は神戸市北区にあり、中国自動 車道および六甲北有料道路の「神戸 三田」インターチェンジから三・九?、 六甲北有料道路「長尾」からも三・二 ?と、トラック輸送には至便の立地で ある。
敷地面積は約一・二万坪強で、 二〇一五年秋の竣工を予定している。
医薬品関連の物流センターには商品 の特性上、高度なBCP(事業継続 計画)対策が求められる。
しかし現状 では比較的湾岸エリアに多く、東日本 大震災後は特に内陸部の立地という点 が重視されるようになってきている。
「医薬品メーカーにとり、いざという 場合の危機管理はとても優先順位が高 い。
医薬品の物流センターが非常時に 機能しないというのは社会的・人道的 にも許されない。
大塚倉庫としては物 流効率はもちろんだが、代替ルートや 震災等を想定したリスク対応も考慮し て今回の土地取得に踏み切った」。
同 社の長一彦営業本部長はそう語る。
大塚倉庫は一九六一年の創業以来、 大塚製薬、大塚食品、アース製薬な ど大塚グループ各社の医薬品・食品飲 料・日用品などの物流機能を全面的に 物流行政の基本方針を定める「総合 物流施策大綱」の改定に向け、政府の 有識者検討委員会(委員長・杉山武彦 成城大学教授)は四月三〇日の会合で 提言をまとめた。
日本の質の高い物流サ ービスをアジアで提供して日系企業の海 外進出を支えるため、物流システムのア ジア展開促進を要請。
東日本大震災を 踏まえ、支援物資を確実に被災者へ届 ける体制・システムの整備、物流網の早 期復旧のための計画策定を訴えた。
関係省庁による推進会議で目標と工 程表をまとめ、達成状況を検証・公表 するよう提案。
物流を取り巻く環境が 大きく変化した場合は対象期間中に大 綱の中身自体を見直して軌道修正する ことも求めた。
大綱は一九九七年の作成後、四年ご とに内容を刷新しており、今回が四度 目。
新大綱は二〇一三年から五年間が 対象となる。
政府は提言を踏まえ、七月 をめどに改定 した大綱を閣 議決定し、政 策立案に反映 させる。
提言はサプ ライチェーン のグローバル 化などの現状 を考慮し、物 担っている。
医薬品としては大塚製薬の点滴用 輸液の取り扱いが多く、この分野では 国内シェアの約五〇%を占める。
飲料 では「ポカリスエット」「オロナミンC ドリンク」、食品は「カロリーメイト」 「ボンカレー」、日用品は「アースレッ ド」など、一般の家庭にもなじみ深い 製品が多い。
また、これまでの大塚グループ関連 の物流に加え、近年はグループ以外の 外部荷主の獲得に積極的だ。
大塚倉庫 の国内配送実績は年間で一億六〇〇 〇万ケース、納品先は一万二〇〇〇件 にも上る。
この物量をベースにした共 同物流を同社では「共通プラットフォ ーム」と呼び、自社の取扱商品と組み 合わせることでシナジー効果が狙える 荷主をターゲットとして物流ソリュー ションを提案している。
(大矢英樹) 流施策が目指すべき方向性を表すキャッ チフレーズとして「強い経済の再生と成 長を支える物流システムの構築〜国内外 でムリ・ムラ・ムダのない全体最適な物 流の実現〜」を設定。
物流システムの国 際展開促進と、国際物流に不可欠な日 本国内のインフラ整備・充実、防災対応 の拡充を打ち出した。
具体策として、?アジア各国政府への 物流システム導入働き掛け?国際コンテ ナ戦略港湾の機能強化?災害に強い輸 送網構築のための広域連携体制確立─ ─などを提示。
梱包規格の不統一とい った物流現場の非効率改善に向けたメ ーカーと卸・小売業、物流業者による 協議の促進、人材育成推進なども盛り 込んだ。
提言が物流システムのアジア展開促進 を鮮明にした背景には、産業界から「こ れまでの大綱は施策が国内中心でサプラ イチェーンのグローバル化に対応できて いない」(日本経団連)との声が出てい ることがある。
ただ、現大綱がどの程 度効果を上げたのか細かな検証はされ ず、「ムリ・ムラ・ムダのない全体最適 な物流」が具体的にどのような姿を想定 しているのかも明示されないなど、不 安の残る内容となった。
今後は政策の中 味に加え、新大綱がどこまで踏み込ん だ目標と検証のスキームを盛り込めるか が大きな焦点となる。
(藤原) 医薬品専用センターの建設用地を取得 外部荷主との共同物流も視野に──大塚倉庫 物流システムのアジア展開促進を 政府の有識者委が施策大綱改定で提言 問い合わせ先 大塚倉庫 営業本部 電話〇六(六五七二)五九二二 取得した土地の概要 住所:兵庫県神戸市赤松台一丁目二番二 ●中国自動車道及び六甲北有料道路「神 戸三田」I・C・から約三・九? ●六甲北有料道路「長尾」I・C・から 約三・二? 面積:四万七六七?(約一万二三五〇坪) 提言をまとめた4月30日の検討委
用地は神戸市北区にあり、中国自動 車道および六甲北有料道路の「神戸 三田」インターチェンジから三・九?、 六甲北有料道路「長尾」からも三・二 ?と、トラック輸送には至便の立地で ある。
敷地面積は約一・二万坪強で、 二〇一五年秋の竣工を予定している。
医薬品関連の物流センターには商品 の特性上、高度なBCP(事業継続 計画)対策が求められる。
しかし現状 では比較的湾岸エリアに多く、東日本 大震災後は特に内陸部の立地という点 が重視されるようになってきている。
「医薬品メーカーにとり、いざという 場合の危機管理はとても優先順位が高 い。
医薬品の物流センターが非常時に 機能しないというのは社会的・人道的 にも許されない。
大塚倉庫としては物 流効率はもちろんだが、代替ルートや 震災等を想定したリスク対応も考慮し て今回の土地取得に踏み切った」。
同 社の長一彦営業本部長はそう語る。
大塚倉庫は一九六一年の創業以来、 大塚製薬、大塚食品、アース製薬な ど大塚グループ各社の医薬品・食品飲 料・日用品などの物流機能を全面的に 物流行政の基本方針を定める「総合 物流施策大綱」の改定に向け、政府の 有識者検討委員会(委員長・杉山武彦 成城大学教授)は四月三〇日の会合で 提言をまとめた。
日本の質の高い物流サ ービスをアジアで提供して日系企業の海 外進出を支えるため、物流システムのア ジア展開促進を要請。
東日本大震災を 踏まえ、支援物資を確実に被災者へ届 ける体制・システムの整備、物流網の早 期復旧のための計画策定を訴えた。
関係省庁による推進会議で目標と工 程表をまとめ、達成状況を検証・公表 するよう提案。
物流を取り巻く環境が 大きく変化した場合は対象期間中に大 綱の中身自体を見直して軌道修正する ことも求めた。
大綱は一九九七年の作成後、四年ご とに内容を刷新しており、今回が四度 目。
新大綱は二〇一三年から五年間が 対象となる。
政府は提言を踏まえ、七月 をめどに改定 した大綱を閣 議決定し、政 策立案に反映 させる。
提言はサプ ライチェーン のグローバル 化などの現状 を考慮し、物 担っている。
医薬品としては大塚製薬の点滴用 輸液の取り扱いが多く、この分野では 国内シェアの約五〇%を占める。
飲料 では「ポカリスエット」「オロナミンC ドリンク」、食品は「カロリーメイト」 「ボンカレー」、日用品は「アースレッ ド」など、一般の家庭にもなじみ深い 製品が多い。
また、これまでの大塚グループ関連 の物流に加え、近年はグループ以外の 外部荷主の獲得に積極的だ。
大塚倉庫 の国内配送実績は年間で一億六〇〇 〇万ケース、納品先は一万二〇〇〇件 にも上る。
この物量をベースにした共 同物流を同社では「共通プラットフォ ーム」と呼び、自社の取扱商品と組み 合わせることでシナジー効果が狙える 荷主をターゲットとして物流ソリュー ションを提案している。
(大矢英樹) 流施策が目指すべき方向性を表すキャッ チフレーズとして「強い経済の再生と成 長を支える物流システムの構築〜国内外 でムリ・ムラ・ムダのない全体最適な物 流の実現〜」を設定。
物流システムの国 際展開促進と、国際物流に不可欠な日 本国内のインフラ整備・充実、防災対応 の拡充を打ち出した。
具体策として、?アジア各国政府への 物流システム導入働き掛け?国際コンテ ナ戦略港湾の機能強化?災害に強い輸 送網構築のための広域連携体制確立─ ─などを提示。
梱包規格の不統一とい った物流現場の非効率改善に向けたメ ーカーと卸・小売業、物流業者による 協議の促進、人材育成推進なども盛り 込んだ。
提言が物流システムのアジア展開促進 を鮮明にした背景には、産業界から「こ れまでの大綱は施策が国内中心でサプラ イチェーンのグローバル化に対応できて いない」(日本経団連)との声が出てい ることがある。
ただ、現大綱がどの程 度効果を上げたのか細かな検証はされ ず、「ムリ・ムラ・ムダのない全体最適 な物流」が具体的にどのような姿を想定 しているのかも明示されないなど、不 安の残る内容となった。
今後は政策の中 味に加え、新大綱がどこまで踏み込ん だ目標と検証のスキームを盛り込めるか が大きな焦点となる。
(藤原) 医薬品専用センターの建設用地を取得 外部荷主との共同物流も視野に──大塚倉庫 物流システムのアジア展開促進を 政府の有識者委が施策大綱改定で提言 問い合わせ先 大塚倉庫 営業本部 電話〇六(六五七二)五九二二 取得した土地の概要 住所:兵庫県神戸市赤松台一丁目二番二 ●中国自動車道及び六甲北有料道路「神 戸三田」I・C・から約三・九? ●六甲北有料道路「長尾」I・C・から 約三・二? 面積:四万七六七?(約一万二三五〇坪) 提言をまとめた4月30日の検討委
