2022年7月号
特集
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プラスオートメーション 多様なロボットの連携制御にスコープを拡大
夜間の重量物仕分けを自動化
プラスオートメーションは初期投資不要で月額固定のサブスクリプション「Robotics as a Service(RaaS)」モデルで物流ロボティクスソリューションを展開している。
物流ロボット導入やソフトウエア開発、オペレーション構築、保守運用、改善などをトータルで提供する点が特徴だ。
同社の設立は2019年6月。
現在、三井物産、日本GLP、豊田自動織機が株主に名を連ねている。
これまでに成約ベースで約2千台のロボットを提供。
導入拠点数は50を超えた。
追加導入するユーザーも複数現れている。
ロボットソーターの「t-Sort」、協働型ピッキングロボットの「ラピュタAMR」、自動搬送ロボットの「CarriRo」など幅広い物流プロセスに対応したロボットをラインナップしている。
主力のt-Sortは最大積載重量が異なるモデルが複数登場したことで、多様な物流現場に導入が進んでいる。
遠州トラックは最大積載重量15キログラムの 「t-Sort cb15」を導入した。
同社の埼玉県の白岡倉庫では、食品配送の夜間TC業務を行っている。
19時以降に到着するパレット積み商品をデパレタイズして、23時ごろから納品先別パレットに仕分ける。
仕分けするケース商品は液体商品や飲料、調味料などがあり、1ケース平均10キログラム以上。
15キログラム近いケースもある。
これを従来は庫内スタッフが手で抱えて移動して、納品先別パレットに乗せ換えていた。
ケースに記載された文字列を参照にして、どの納品先パレットに何ケース持っていくのかといった仕分け指示内容を読み上げるスタッフも必要だった。
担当するスタッフには一定程度の商品知識や作業自体の習熟が必要だった。
遠州トラックの二橋智関東事業部長は「時期によっては日勤スタッフが夜間TC業務のフォローに入る場合があるなど、人員の確保に課題があった。
重量物を人力で運ぶため、作業負荷も高かった。
こうした状況を改善するため、当社としても初めてとなる物流ロボットの導入を決めた」と語る。
入庫したパレットの置き場と納品先パレットをt-Sortの走行エリアで結んだ。
入荷したケースの文字列をOCRスキャナーで読み、投入口に置くとt-Sortが壁際に設定した走行区画を移動して納品先別に並んだパレット手前のシュート用ローラーコンベアまで運ぶ。
後は商品ケースをパレットに乗せ換えるだけ。
歩く必要もないし、どのパレットに置けばいいのかを考える必要もない。
スタッフの作業負荷は大幅に削減されて、一定の習熟が必要だった仕分け作業が誰でもできるようになった。
遠州トラックは白岡倉庫でのロボット運用が高い効果を発揮したことから、今後は他拠点や仕分け工程以外にもロボットを導入していくことを本格的に検討していくという。
プラスオートメーションでは物流ロボットの導入に当たり、現場の作業フローとシステム構成を徹底的に分析している。
スタッフが複数回現場に入って作業を実際に体験し、どのような仕組みでオペレーションが構築されているのかを完全に把握した上で、導入に向けた取り組みを進めていく。
プラスオートメーションの野中大介セールス&マーケティング部アカウントセールスグループゼネラルマネージャーは「現地調査は全ての土台。
現場の構造が分かって初めてユーザーと共通言語で会話ができるようになる。
ロボット導入後のイメージの解像度を上げるための材料を差し込みながら、図面やシステム設計を行っていく」と説明する。
導入後の運用改善やサポートといったカスタマーサクセスにもプラスオートメーションは力を入れている。
ロボットを導入した前後の工程の改善を支援するほか、ロボットのバージョンアップに合わせて旧型を別拠点に移設するといった提案も行う。
アパレル商品の検品や補修・仕上げサービスなどを展開するファッションクロスフルシマでは、t-Sortの導入とカスタマーサクセス部門の支援によって、業務範囲の拡大を実現している。
同社はアパレルメーカーや小売りなどの顧客から届く返品商品を取り扱っている。
膨大な量の返品商品を商品種別ごとに仕分け、検品や補修、仕上げ作業を行う。
その仕分け作業でt-Sortを導入して自動化した。
その結果、検品と補修・仕上げ業務に集中できる体制が整った。
返品受け入れは季節波動が大きいため、サブスクリプション型のメリットを生かして、利用するロボットの台数を時期に合わせて変更して、それに合わせてレイアウトも変えることで柔軟な対応も可能となった。
加えて新たにアパレルメーカーや小売りなどの既存顧客から出荷業務も請け負うことになった。
以前から対応を打診されていたが、検品などが専門で出荷業務の経験がなかったため二の足を踏んでいた。
しかし、t-Sortの返品仕分けは工程を反転させれば、そのまま出荷仕分けにも使える。
そこでプラスオートメーションが出荷仕分け業務のシステム構築を提案。
データ分析や前後工程の整備などを支援し、新サービス展開の道筋をつけた。
ロボット連携システム「+Hub」 今後、プラスオートメーションでは、ロボットの運用実績データを活用した改善提案サービスを拡充していく方針だ。
その要となるのが独自開発システムの「+Hub(プラスハブ)」だ。
同社が提供する各種ロボットや機器を連携させて、庫内の最適なロボット制御を実現する。
倉庫内で稼働している全てのロボットの走行距離や充電回数、故障回数なども一覧できる仕組みで、そのデータをユーザーに還元することで業務改善に役立ててもらう。
庫内の一部工程の進捗状況閲覧などは既に実現しており、今後は稼働データから算出された各種生産性などをBIの形でユーザーに提供することを構想している。
連携させるロボットの種類やWMSも増やしていく。
同社の山田章吾COOは「プラスハブという名前には異なるメーカーのロボットをつなぐハブ、現場と本社をつなぐハブ、さらには異なるユーザー同士をつなぐという思いが込められている」と語り、物流ロボットとシステムを軸に日本の物流効率化に貢献していく考えだ。
物流ロボット導入やソフトウエア開発、オペレーション構築、保守運用、改善などをトータルで提供する点が特徴だ。
同社の設立は2019年6月。
現在、三井物産、日本GLP、豊田自動織機が株主に名を連ねている。
これまでに成約ベースで約2千台のロボットを提供。
導入拠点数は50を超えた。
追加導入するユーザーも複数現れている。
ロボットソーターの「t-Sort」、協働型ピッキングロボットの「ラピュタAMR」、自動搬送ロボットの「CarriRo」など幅広い物流プロセスに対応したロボットをラインナップしている。
主力のt-Sortは最大積載重量が異なるモデルが複数登場したことで、多様な物流現場に導入が進んでいる。
遠州トラックは最大積載重量15キログラムの 「t-Sort cb15」を導入した。
同社の埼玉県の白岡倉庫では、食品配送の夜間TC業務を行っている。
19時以降に到着するパレット積み商品をデパレタイズして、23時ごろから納品先別パレットに仕分ける。
仕分けするケース商品は液体商品や飲料、調味料などがあり、1ケース平均10キログラム以上。
15キログラム近いケースもある。
これを従来は庫内スタッフが手で抱えて移動して、納品先別パレットに乗せ換えていた。
ケースに記載された文字列を参照にして、どの納品先パレットに何ケース持っていくのかといった仕分け指示内容を読み上げるスタッフも必要だった。
担当するスタッフには一定程度の商品知識や作業自体の習熟が必要だった。
遠州トラックの二橋智関東事業部長は「時期によっては日勤スタッフが夜間TC業務のフォローに入る場合があるなど、人員の確保に課題があった。
重量物を人力で運ぶため、作業負荷も高かった。
こうした状況を改善するため、当社としても初めてとなる物流ロボットの導入を決めた」と語る。
入庫したパレットの置き場と納品先パレットをt-Sortの走行エリアで結んだ。
入荷したケースの文字列をOCRスキャナーで読み、投入口に置くとt-Sortが壁際に設定した走行区画を移動して納品先別に並んだパレット手前のシュート用ローラーコンベアまで運ぶ。
後は商品ケースをパレットに乗せ換えるだけ。
歩く必要もないし、どのパレットに置けばいいのかを考える必要もない。
スタッフの作業負荷は大幅に削減されて、一定の習熟が必要だった仕分け作業が誰でもできるようになった。
遠州トラックは白岡倉庫でのロボット運用が高い効果を発揮したことから、今後は他拠点や仕分け工程以外にもロボットを導入していくことを本格的に検討していくという。
プラスオートメーションでは物流ロボットの導入に当たり、現場の作業フローとシステム構成を徹底的に分析している。
スタッフが複数回現場に入って作業を実際に体験し、どのような仕組みでオペレーションが構築されているのかを完全に把握した上で、導入に向けた取り組みを進めていく。
プラスオートメーションの野中大介セールス&マーケティング部アカウントセールスグループゼネラルマネージャーは「現地調査は全ての土台。
現場の構造が分かって初めてユーザーと共通言語で会話ができるようになる。
ロボット導入後のイメージの解像度を上げるための材料を差し込みながら、図面やシステム設計を行っていく」と説明する。
導入後の運用改善やサポートといったカスタマーサクセスにもプラスオートメーションは力を入れている。
ロボットを導入した前後の工程の改善を支援するほか、ロボットのバージョンアップに合わせて旧型を別拠点に移設するといった提案も行う。
アパレル商品の検品や補修・仕上げサービスなどを展開するファッションクロスフルシマでは、t-Sortの導入とカスタマーサクセス部門の支援によって、業務範囲の拡大を実現している。
同社はアパレルメーカーや小売りなどの顧客から届く返品商品を取り扱っている。
膨大な量の返品商品を商品種別ごとに仕分け、検品や補修、仕上げ作業を行う。
その仕分け作業でt-Sortを導入して自動化した。
その結果、検品と補修・仕上げ業務に集中できる体制が整った。
返品受け入れは季節波動が大きいため、サブスクリプション型のメリットを生かして、利用するロボットの台数を時期に合わせて変更して、それに合わせてレイアウトも変えることで柔軟な対応も可能となった。
加えて新たにアパレルメーカーや小売りなどの既存顧客から出荷業務も請け負うことになった。
以前から対応を打診されていたが、検品などが専門で出荷業務の経験がなかったため二の足を踏んでいた。
しかし、t-Sortの返品仕分けは工程を反転させれば、そのまま出荷仕分けにも使える。
そこでプラスオートメーションが出荷仕分け業務のシステム構築を提案。
データ分析や前後工程の整備などを支援し、新サービス展開の道筋をつけた。
ロボット連携システム「+Hub」 今後、プラスオートメーションでは、ロボットの運用実績データを活用した改善提案サービスを拡充していく方針だ。
その要となるのが独自開発システムの「+Hub(プラスハブ)」だ。
同社が提供する各種ロボットや機器を連携させて、庫内の最適なロボット制御を実現する。
倉庫内で稼働している全てのロボットの走行距離や充電回数、故障回数なども一覧できる仕組みで、そのデータをユーザーに還元することで業務改善に役立ててもらう。
庫内の一部工程の進捗状況閲覧などは既に実現しており、今後は稼働データから算出された各種生産性などをBIの形でユーザーに提供することを構想している。
連携させるロボットの種類やWMSも増やしていく。
同社の山田章吾COOは「プラスハブという名前には異なるメーカーのロボットをつなぐハブ、現場と本社をつなぐハブ、さらには異なるユーザー同士をつなぐという思いが込められている」と語り、物流ロボットとシステムを軸に日本の物流効率化に貢献していく考えだ。
