2022年3月号
特集
特集
荷主意向調査─「荷主の理解・協力」の実態
1.はじめに
トラックドライバーの労働時間や作業内容などの労働条件改善は物流業界の問題ではあるが、その顧客である「荷主の理解・協力」がなければ解決できず、荷主を巻き込んだ業界をまたがる問題と位置づけられている。
トラックドライバーの長時間労働の要因として、荷主の庭先での荷待ち時間、契約内容にない荷役作業の要求などが指摘されている。
荷待ち時間の削減や荷役作業の効率化は、荷主側に作業負担がかかるといった懸念から取り組みが十分なされているとは言えず、具体的な方策につながりにくい状況にある。
「荷主の認識に起因する物流業界における人手不足」に関しても、急速に社会問題化したため十分な検討がなされていない。
物流事業者の取り組みを進めるためには荷主企業が物流業界の課題をどのように受けとめているかを把握することから着手し、今後の在り方を検討する必要がある。
朝日大学大学院グローバルロジスティクス研究会では、地域の物流市場発展のため、物流事業者自身が主導すべき方策、荷主動向への対応策、行政組織などへの要請等を継続的に検討している。
2019年4月に働き方関連法案が施行されて以降も同研究会の主要メンバーで、「物流業界の現状と将来動向に対する荷主の意向調査結果(荷主意向調査)」(2020年3月)、「人手不足からみた物流業界の現状と将来動向に対する荷主の認識」(2020年6月)などの報告書をまとめている。
本稿では、荷主意向調査の調査結果をベースに、荷主のどのような理解・協力が、改善につながるのかを検討する。
2.分析の方法 荷主の認識を分析するために、NTTタウンページ情報のデータベースより岐阜県下の荷主企業を抽出、「物流業務責任者」宛にアンケート用紙を送付し、回答のあったアンケート結果について分析を行なった。
実施期間は2019年7月16日~8月7日までの約3週間。
発送数1176件に対し、246件(20・9%)の有効回答(2019年8月31日現在)があった。
調査項目の設問について、単一回答(SA)、複数回答(MA)の選択肢等にて回答を求めた。
回答企業の概要として、荷主の取扱品目は、「冷蔵冷凍品を除く雑貨、食品、青果物等」や「建築資材、住器等」が多くを占める。
「自動車部品等」も多い。
また、回答企業の大多数は1日平均1トン以上の出荷量のある荷主である。
以下、本稿では、荷主が自社の物流業務を物流事業者に委託している割合を、「①委託率が0%(すべて自社)」「②委託率が0%超~100%未満(自社と委託の両方)」「③委託率が100%(すべて委託)」の三つに分類し、各設問との関連について分析結果を示す(表中の数字は回答荷主の件数)。
なお、本稿で、「自社」とは、発荷主による輸送(自家用車両による輸送)、「委託」とは貨物自動車運送事業者による輸送(事業用車両による輸送)、「トラック事業者」とは輸送を委託(依頼)された貨物自動車運送事業者と定義する。
3.荷主意向調査の結果と考察 (1)回答荷主企業の特徴 ・輸送形態の委託率 委託率の設問(SA)への回答結果を表1に示す。
「委託率0%超~100%未満(自社と委託の両方)」と「委託率100%(すべて委託)」が大多数を占めている。
とりわけ「委託率100%(すべて委託)」が半数近くを占めた背景として、製造業の物流部門において委託が推進されていることが考えられる。
・自社で輸送する理由 「委託率が0%(すべて自社)」または「委託率0%超~100%未満(自社と委託の両方)」と回答した荷主企業に対して、「自社で輸送する理由」を尋ねた設問(MA)への回答結果を表2に示す。
「①コスト並びに輸送の効率化のため」が主な理由となっている。
「④委託輸送では対応できないため」に自社輸送している場合とは異なり、コストなどの要因によって委託している荷主については、要因の変化によって自社輸送から委託へ切り替える可能性があることが示唆される。
その他に自社輸送の理由としては、「リスクの回避」「委託と工場渡しのみ」「荷主へのサービス」「急ぎ」「極めて近距離なため」「緊急品の運送」「近いから」「営業も兼ねるから」「近距離のため」「近場の運送をする」「近場への配送」「建設機械」「雇用維持」「自社便で足りているため」「配送技術・コスト等のノウハウ・市況感を会社経営(運営)に反映させるため」などのコメントが挙げられた。
・運送に従事する自社従業員の課題 「委託率が0%(すべて自社)」または「委託率0%超~100%未満(自社と委託の両方)」と回答した荷主企業の運送に従事する自社従業員の課題について尋ねた設問(MA)への回答結果を表3に示す。
「②事故への対応」、「③運転業務従事者の不足」が主な課題となっている。
「②事故への対応」が上位にきた背景としては、荷主側でも事故への対応が解決できない課題として発生している現状がうかがえる。
その他の課題としては「高齢化」「自分の担当現場へ運ぶため」「大型免許ドライバーが限られること」「賃金面の低さ(上げられる)」「有休取得時に自車両が稼働できないこと」などが挙げられた。
・委託する理由 「委託率0%超~100%未満(自社と委託の両方)」または「委託率が100%(すべて委託)」と回答した荷主企業に対して、輸送業務を外部委託する理由を尋ねた設問(MA)への回答結果を表4に示す。
「①コスト並びに輸送の効率化のため」「⑥自社のみでは対応できないため」「②輸送の専門性が必要であるため」が主な理由となっている。
その他の理由としては、「遠距離のため」「業界のシステム」「系列会社」「工場渡し以外委託である」「自社で配送部門が存在していない」「自社事業に集中」「商品を運ぶ仕事ではないため」「大型車を所持していないため」「長距離に対応できないため」「配達先が多いため自社便では対応できない」などが挙げられた。
(2)製品の輸送方法 輸送方面(顧客位置)については、図1に示す通り、301キロメートル以上の輸送は、「委託率が100%(すべて委託)」が大部分を占めており、101~300キロメートル、100キロメートル以内と近距離となるのに従って、「委託率が100%(すべて委託)」の割合が減少する。
近距離で自社輸送が重視されるのは、従業員の労務管理や運行管理がしやすいこと、顧客に対する物流サービス面での対応、ノウハウの蓄積などが理由と考えられる。
一方、主に301キロメートル以上の輸送では委託率0%と回答した荷主はいなかった。
荷主にとって中長距離の輸送はハードルが高いということであろう。
(3)荷主側の理解・協力 物流現場の長時間労働を解消するために、荷主側ではどのような理解・協力が必要と考えるかに関して、「納品時間(集荷時間、配達時間の協力など)」「曜日の波動(着側での在庫調整など)」「荷造り(荷主側での荷揃え・パレット積みなど)」「輸送情報の提供(トラック事業者との情報連携など)」という四つの選択肢を示してSAで回答してもらった結果が図2だ。
そこに示す通り、「納品時間」が最も多く、次いで「輸送情報の提供」となっている。
「納品時間」が多く挙げられた背景としては、荷主側と物流事業者側の担当者レベルで調整可能な項目であることを指摘できる。
それに対して「曜日の波動」や「荷造り」は、荷主側の生産・出荷体制など全社的なしくみに関わることから、理解・協力が得られにくい可能性が示唆される。
(4)今後の輸送形態(方針) 今後の輸送形態(方針)について、「現状を維持」「方針転換(自社→委託)」「方針転換(委託→自社)」「わからない」の四つの選択肢から一つを選ぶ設問の結果を図3に示す。
「現状を維持」が過半を占めているが、委託率100%の荷主が現状維持を選択するのは、委託が既に前提となっているからであろう。
他に「方針転換(自社→委託)」や、少数ながらも「方針転換(委託→自社)」とする荷主もいることについては分析の深化が必要であろう。
また「わからない」を選択する荷主も存在することから、荷主の「今後の輸送形態(方針)」については、荷主の意思決定に役立つ物流事業者側からの情報提供が欠かせないことが示唆される。
4.「荷主の理解・協力」とは何か 「荷主の理解」という言い回しは、具体的に何を指しているのか明確ではない。
本来であれば、人件費や燃料費の上昇に伴う料金の値上げを認めたり、現場の作業改善や労働条件改善への協力などが中心になると考えられるが、そうした問題に対する荷主の姿勢には当然ながら温度差があり、実際の協力は時間指定の調整など担当者レベルで可能な範囲にとどまる恐れがある。
2024年問題についても現状を深刻に受け止めている荷主がいる一方で、リアルには受け止めきれていない荷主もいる。
どの業種に問題が多いのか、その違いは何に起因するのかは不明なままであり、今後の分析を必要とする。
筆者ら(土井義夫、黒川久幸、久保田精一、上村聖)は、「企業間連携がトラック運送の生産性向上に影響を与える要因の分析」(第38回日本物流学会全国大会研究報告集, pp.88-91)をテーマに、2020年~2021年に物流事業者を対象とする調査を実施した。
そこで物流事業者は、「荷主との定期的な意見交換により改善要望をしている」「委託元の物流改善に具体的に関与している(提案~実行)」などとコメントし、荷主との連携による改善の取り組みが生産性向上に影響を与える因子として最も有力であるとの考えを示している。
しかし、荷主には、着荷主と発荷主があり、それぞれ立ち場や考え方は異なっている。
納品リードタイムの延長や待機時間の削減、荷役の効率化など、大きな効果を期待できる改善活動は、とりわけ着荷主の協力がカギになる。
発荷主と着荷主、物流事業者の3者の関係性が取り組みの実効性に大きく影響する。
2019年のアンケート調査では、輸送業務の委託に関する今後の方針については「現状維持」が一番多く、「委託比率を上げる」または「自社比率を上げる」とする荷主はわずかであった。
しかし、荷主は協力物流事業者の対応能力を見極めつつ、ニーズに対応できないと判断した場合には、自社での輸送に戻すことも考えられる。
物流事業者としては、物流業界の将来動向を見据えて、発荷主の意向に引き続き耳を傾けながら、着荷主からも理解・協力を得ることのできる3者間の新たな関係性を構築していく必要がある。
トラックドライバーの長時間労働の要因として、荷主の庭先での荷待ち時間、契約内容にない荷役作業の要求などが指摘されている。
荷待ち時間の削減や荷役作業の効率化は、荷主側に作業負担がかかるといった懸念から取り組みが十分なされているとは言えず、具体的な方策につながりにくい状況にある。
「荷主の認識に起因する物流業界における人手不足」に関しても、急速に社会問題化したため十分な検討がなされていない。
物流事業者の取り組みを進めるためには荷主企業が物流業界の課題をどのように受けとめているかを把握することから着手し、今後の在り方を検討する必要がある。
朝日大学大学院グローバルロジスティクス研究会では、地域の物流市場発展のため、物流事業者自身が主導すべき方策、荷主動向への対応策、行政組織などへの要請等を継続的に検討している。
2019年4月に働き方関連法案が施行されて以降も同研究会の主要メンバーで、「物流業界の現状と将来動向に対する荷主の意向調査結果(荷主意向調査)」(2020年3月)、「人手不足からみた物流業界の現状と将来動向に対する荷主の認識」(2020年6月)などの報告書をまとめている。
本稿では、荷主意向調査の調査結果をベースに、荷主のどのような理解・協力が、改善につながるのかを検討する。
2.分析の方法 荷主の認識を分析するために、NTTタウンページ情報のデータベースより岐阜県下の荷主企業を抽出、「物流業務責任者」宛にアンケート用紙を送付し、回答のあったアンケート結果について分析を行なった。
実施期間は2019年7月16日~8月7日までの約3週間。
発送数1176件に対し、246件(20・9%)の有効回答(2019年8月31日現在)があった。
調査項目の設問について、単一回答(SA)、複数回答(MA)の選択肢等にて回答を求めた。
回答企業の概要として、荷主の取扱品目は、「冷蔵冷凍品を除く雑貨、食品、青果物等」や「建築資材、住器等」が多くを占める。
「自動車部品等」も多い。
また、回答企業の大多数は1日平均1トン以上の出荷量のある荷主である。
以下、本稿では、荷主が自社の物流業務を物流事業者に委託している割合を、「①委託率が0%(すべて自社)」「②委託率が0%超~100%未満(自社と委託の両方)」「③委託率が100%(すべて委託)」の三つに分類し、各設問との関連について分析結果を示す(表中の数字は回答荷主の件数)。
なお、本稿で、「自社」とは、発荷主による輸送(自家用車両による輸送)、「委託」とは貨物自動車運送事業者による輸送(事業用車両による輸送)、「トラック事業者」とは輸送を委託(依頼)された貨物自動車運送事業者と定義する。
3.荷主意向調査の結果と考察 (1)回答荷主企業の特徴 ・輸送形態の委託率 委託率の設問(SA)への回答結果を表1に示す。
「委託率0%超~100%未満(自社と委託の両方)」と「委託率100%(すべて委託)」が大多数を占めている。
とりわけ「委託率100%(すべて委託)」が半数近くを占めた背景として、製造業の物流部門において委託が推進されていることが考えられる。
・自社で輸送する理由 「委託率が0%(すべて自社)」または「委託率0%超~100%未満(自社と委託の両方)」と回答した荷主企業に対して、「自社で輸送する理由」を尋ねた設問(MA)への回答結果を表2に示す。
「①コスト並びに輸送の効率化のため」が主な理由となっている。
「④委託輸送では対応できないため」に自社輸送している場合とは異なり、コストなどの要因によって委託している荷主については、要因の変化によって自社輸送から委託へ切り替える可能性があることが示唆される。
その他に自社輸送の理由としては、「リスクの回避」「委託と工場渡しのみ」「荷主へのサービス」「急ぎ」「極めて近距離なため」「緊急品の運送」「近いから」「営業も兼ねるから」「近距離のため」「近場の運送をする」「近場への配送」「建設機械」「雇用維持」「自社便で足りているため」「配送技術・コスト等のノウハウ・市況感を会社経営(運営)に反映させるため」などのコメントが挙げられた。
・運送に従事する自社従業員の課題 「委託率が0%(すべて自社)」または「委託率0%超~100%未満(自社と委託の両方)」と回答した荷主企業の運送に従事する自社従業員の課題について尋ねた設問(MA)への回答結果を表3に示す。
「②事故への対応」、「③運転業務従事者の不足」が主な課題となっている。
「②事故への対応」が上位にきた背景としては、荷主側でも事故への対応が解決できない課題として発生している現状がうかがえる。
その他の課題としては「高齢化」「自分の担当現場へ運ぶため」「大型免許ドライバーが限られること」「賃金面の低さ(上げられる)」「有休取得時に自車両が稼働できないこと」などが挙げられた。
・委託する理由 「委託率0%超~100%未満(自社と委託の両方)」または「委託率が100%(すべて委託)」と回答した荷主企業に対して、輸送業務を外部委託する理由を尋ねた設問(MA)への回答結果を表4に示す。
「①コスト並びに輸送の効率化のため」「⑥自社のみでは対応できないため」「②輸送の専門性が必要であるため」が主な理由となっている。
その他の理由としては、「遠距離のため」「業界のシステム」「系列会社」「工場渡し以外委託である」「自社で配送部門が存在していない」「自社事業に集中」「商品を運ぶ仕事ではないため」「大型車を所持していないため」「長距離に対応できないため」「配達先が多いため自社便では対応できない」などが挙げられた。
(2)製品の輸送方法 輸送方面(顧客位置)については、図1に示す通り、301キロメートル以上の輸送は、「委託率が100%(すべて委託)」が大部分を占めており、101~300キロメートル、100キロメートル以内と近距離となるのに従って、「委託率が100%(すべて委託)」の割合が減少する。
近距離で自社輸送が重視されるのは、従業員の労務管理や運行管理がしやすいこと、顧客に対する物流サービス面での対応、ノウハウの蓄積などが理由と考えられる。
一方、主に301キロメートル以上の輸送では委託率0%と回答した荷主はいなかった。
荷主にとって中長距離の輸送はハードルが高いということであろう。
(3)荷主側の理解・協力 物流現場の長時間労働を解消するために、荷主側ではどのような理解・協力が必要と考えるかに関して、「納品時間(集荷時間、配達時間の協力など)」「曜日の波動(着側での在庫調整など)」「荷造り(荷主側での荷揃え・パレット積みなど)」「輸送情報の提供(トラック事業者との情報連携など)」という四つの選択肢を示してSAで回答してもらった結果が図2だ。
そこに示す通り、「納品時間」が最も多く、次いで「輸送情報の提供」となっている。
「納品時間」が多く挙げられた背景としては、荷主側と物流事業者側の担当者レベルで調整可能な項目であることを指摘できる。
それに対して「曜日の波動」や「荷造り」は、荷主側の生産・出荷体制など全社的なしくみに関わることから、理解・協力が得られにくい可能性が示唆される。
(4)今後の輸送形態(方針) 今後の輸送形態(方針)について、「現状を維持」「方針転換(自社→委託)」「方針転換(委託→自社)」「わからない」の四つの選択肢から一つを選ぶ設問の結果を図3に示す。
「現状を維持」が過半を占めているが、委託率100%の荷主が現状維持を選択するのは、委託が既に前提となっているからであろう。
他に「方針転換(自社→委託)」や、少数ながらも「方針転換(委託→自社)」とする荷主もいることについては分析の深化が必要であろう。
また「わからない」を選択する荷主も存在することから、荷主の「今後の輸送形態(方針)」については、荷主の意思決定に役立つ物流事業者側からの情報提供が欠かせないことが示唆される。
4.「荷主の理解・協力」とは何か 「荷主の理解」という言い回しは、具体的に何を指しているのか明確ではない。
本来であれば、人件費や燃料費の上昇に伴う料金の値上げを認めたり、現場の作業改善や労働条件改善への協力などが中心になると考えられるが、そうした問題に対する荷主の姿勢には当然ながら温度差があり、実際の協力は時間指定の調整など担当者レベルで可能な範囲にとどまる恐れがある。
2024年問題についても現状を深刻に受け止めている荷主がいる一方で、リアルには受け止めきれていない荷主もいる。
どの業種に問題が多いのか、その違いは何に起因するのかは不明なままであり、今後の分析を必要とする。
筆者ら(土井義夫、黒川久幸、久保田精一、上村聖)は、「企業間連携がトラック運送の生産性向上に影響を与える要因の分析」(第38回日本物流学会全国大会研究報告集, pp.88-91)をテーマに、2020年~2021年に物流事業者を対象とする調査を実施した。
そこで物流事業者は、「荷主との定期的な意見交換により改善要望をしている」「委託元の物流改善に具体的に関与している(提案~実行)」などとコメントし、荷主との連携による改善の取り組みが生産性向上に影響を与える因子として最も有力であるとの考えを示している。
しかし、荷主には、着荷主と発荷主があり、それぞれ立ち場や考え方は異なっている。
納品リードタイムの延長や待機時間の削減、荷役の効率化など、大きな効果を期待できる改善活動は、とりわけ着荷主の協力がカギになる。
発荷主と着荷主、物流事業者の3者の関係性が取り組みの実効性に大きく影響する。
2019年のアンケート調査では、輸送業務の委託に関する今後の方針については「現状維持」が一番多く、「委託比率を上げる」または「自社比率を上げる」とする荷主はわずかであった。
しかし、荷主は協力物流事業者の対応能力を見極めつつ、ニーズに対応できないと判断した場合には、自社での輸送に戻すことも考えられる。
物流事業者としては、物流業界の将来動向を見据えて、発荷主の意向に引き続き耳を傾けながら、着荷主からも理解・協力を得ることのできる3者間の新たな関係性を構築していく必要がある。
