2021年7月号
特集
特集
ビジキャリ ロジスティクス検定 年間9千人が受験する裾野の広い公的資格
厚労省・経産省・国交省が後援
中央職業能力開発協会(JAVADA)は、厚生労働省が所管する特別民間法人だ。
職業能力開発促進法に基づいて1979年に認可法人として設立、98年に民間法人化した。
職業訓練や各種の検定試験に関する事業を、行政や自治体、各都道府県の職業能力開発協会と連携して開発・運営している。
2007年度にJAVADAは、実務に即した専門的知識・能力を客観的に評価する試験として「ビジネス・キャリア検定試験(略称:ビジキャリ)」を開始した。
事務系の仕事を8分野に区分して、現在は計44の職務別・能力レベル別の検定試験を実施している。
そのうち最も多くの受験者を集めているのが「ロジスティクス分野」(ロジ検定)だ。
次の六つの試験で構成されている。
・ 「BASIC級ロジスティクス」学生・未経験者向け・合格率80〜90% ・ 「3級ロジスティクス・オペレーション」実務経験3年程度向け・合格率50%程度 ・ 「2級ロジスティクス・オペレーション」実務経験5年程度向け・合格率40%程度 ・ 「3級ロジスティクス管理」実務経験3年程度向け・合格率50%程度 ・ 「2級ロジスティクス管理」実務経験5年程度向け・合格率40%程度 ・ 「1級ロジスティクス」実務経験10年以上向け・合格率15〜25% ビジキャリの試験は毎年、前期・後期の年2回実施される(1級とBASIC級は年1回)。
2020年度の申請者数は44試験合計3万2219人。
そのうちロジ検定が9063人を占めた。
初年度2007年度の1035人から毎年ほぼ一貫して増え続けている(図1)。
申請者の業種別の内訳は物流業が約半分、残り半分が製造業や流通業などの荷主企業だ。
ロジスティクス関連の資格としては従来から、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)が「物流技術管理士」をはじめとする認定講座を運営しているが、受験するには1人50万円前後の費用がかかり、講義への出席が義務付けられるためハードルが高い。
受験できる人は限られる。
それに対してビジキャリは標準テキストを購入すれば独学が可能で、費用もテキスト代と受験料を合わせて1万円程度で済む(BASIC級は受験料3300円+標準テキスト2200円の計5500円)。
「総合物流施策大綱(2017年度〜2020年度)」で物流人材育成が柱の一つに挙げられたのを受け18年度からは、経済産業省と国土交通省がロジ検定の後援に加わった。
公的資格としての色合いも強まり、企業の人事部門にとって利用しやすい教育ツールとなっている。
実際、ロジ検定の申請者の約半数は勤務先から資格の取得を推奨もしくは指示されている。
NTTロジスコでは、同資格を「業務に密接な関係がある資格」と位置付けて原則として全社員に取得を推奨している。
受験予定者にはテキストを無料配布。
合格した場合には受験料も会社が負担する。
不合格の場合でも2回までは会社で負担している。
「2・3級ロジスティクス・オペレーション」「2級ロジスティクス管理」の受験者に対しては、社内講師による対策講座を開設して学習を支援している。
契約社員やパート社員にも門戸を開き、毎年総勢150人程度が受験している。
社員登用や採用時には同資格の取得を評価項目の一つにしているという。
新人社員研修に組み入れる 大塚グループの大塚倉庫では14年に社員教育プログラムと人事評価制度を抜本的に見直したのを機に、ロジ検定を自己啓発支援制度に組み入れた。
「3級ロジスティクス・オペレーション」と「3級ロジスティクス管理」を新入社員研修の一環として位置付けた。
4月入社の場合、その年の10月に実施される前期試験で「3級ロジスティクス・オペレーション」を受験、合格したら翌2月の後期試験では「3級ロジスティクス管理」を受験する。
いずれも3年以上の実務経験者を対象とした資格だが、「一つ上の階級の仕事をできるようになろう」という方針の下、あえて新入社員に挑戦させている。
同社総務人事部の伊藤暢祐係長は「『3級』の受験を通して物流全体のフローや基本的な用語など、業務に必要な最低限の知識を学んでもらうのと同時に、資格取得という目標を達成するために、試験日に向けて何をいつまでにやればいいのか、自ら計画して実行することでスケジュール管理やタスク管理を身に付けることを期待している」と説明する。
資格の取得を主任クラスに昇格するための推奨要件の一つにも加えている。
「2級」の取得も推奨している。
既に社員の約10%が取得した。
ロジ検定の他にも同社では「衛生管理者」「ビジネスマネジャー検定試験」「ITパスポート試験」「グロービス経営大学院」を自己啓発プログラムとして推奨して、合格した場合には費用を会社で負担している。
「当社の教育プログラムは物流業界を勝ち抜くだけでなく、あらゆる業界の方と対等に渡り合える人材を育てていくことを大前提に考えている」と伊藤係長は言う。
職業能力開発促進法に基づいて1979年に認可法人として設立、98年に民間法人化した。
職業訓練や各種の検定試験に関する事業を、行政や自治体、各都道府県の職業能力開発協会と連携して開発・運営している。
2007年度にJAVADAは、実務に即した専門的知識・能力を客観的に評価する試験として「ビジネス・キャリア検定試験(略称:ビジキャリ)」を開始した。
事務系の仕事を8分野に区分して、現在は計44の職務別・能力レベル別の検定試験を実施している。
そのうち最も多くの受験者を集めているのが「ロジスティクス分野」(ロジ検定)だ。
次の六つの試験で構成されている。
・ 「BASIC級ロジスティクス」学生・未経験者向け・合格率80〜90% ・ 「3級ロジスティクス・オペレーション」実務経験3年程度向け・合格率50%程度 ・ 「2級ロジスティクス・オペレーション」実務経験5年程度向け・合格率40%程度 ・ 「3級ロジスティクス管理」実務経験3年程度向け・合格率50%程度 ・ 「2級ロジスティクス管理」実務経験5年程度向け・合格率40%程度 ・ 「1級ロジスティクス」実務経験10年以上向け・合格率15〜25% ビジキャリの試験は毎年、前期・後期の年2回実施される(1級とBASIC級は年1回)。
2020年度の申請者数は44試験合計3万2219人。
そのうちロジ検定が9063人を占めた。
初年度2007年度の1035人から毎年ほぼ一貫して増え続けている(図1)。
申請者の業種別の内訳は物流業が約半分、残り半分が製造業や流通業などの荷主企業だ。
ロジスティクス関連の資格としては従来から、日本ロジスティクスシステム協会(JILS)が「物流技術管理士」をはじめとする認定講座を運営しているが、受験するには1人50万円前後の費用がかかり、講義への出席が義務付けられるためハードルが高い。
受験できる人は限られる。
それに対してビジキャリは標準テキストを購入すれば独学が可能で、費用もテキスト代と受験料を合わせて1万円程度で済む(BASIC級は受験料3300円+標準テキスト2200円の計5500円)。
「総合物流施策大綱(2017年度〜2020年度)」で物流人材育成が柱の一つに挙げられたのを受け18年度からは、経済産業省と国土交通省がロジ検定の後援に加わった。
公的資格としての色合いも強まり、企業の人事部門にとって利用しやすい教育ツールとなっている。
実際、ロジ検定の申請者の約半数は勤務先から資格の取得を推奨もしくは指示されている。
NTTロジスコでは、同資格を「業務に密接な関係がある資格」と位置付けて原則として全社員に取得を推奨している。
受験予定者にはテキストを無料配布。
合格した場合には受験料も会社が負担する。
不合格の場合でも2回までは会社で負担している。
「2・3級ロジスティクス・オペレーション」「2級ロジスティクス管理」の受験者に対しては、社内講師による対策講座を開設して学習を支援している。
契約社員やパート社員にも門戸を開き、毎年総勢150人程度が受験している。
社員登用や採用時には同資格の取得を評価項目の一つにしているという。
新人社員研修に組み入れる 大塚グループの大塚倉庫では14年に社員教育プログラムと人事評価制度を抜本的に見直したのを機に、ロジ検定を自己啓発支援制度に組み入れた。
「3級ロジスティクス・オペレーション」と「3級ロジスティクス管理」を新入社員研修の一環として位置付けた。
4月入社の場合、その年の10月に実施される前期試験で「3級ロジスティクス・オペレーション」を受験、合格したら翌2月の後期試験では「3級ロジスティクス管理」を受験する。
いずれも3年以上の実務経験者を対象とした資格だが、「一つ上の階級の仕事をできるようになろう」という方針の下、あえて新入社員に挑戦させている。
同社総務人事部の伊藤暢祐係長は「『3級』の受験を通して物流全体のフローや基本的な用語など、業務に必要な最低限の知識を学んでもらうのと同時に、資格取得という目標を達成するために、試験日に向けて何をいつまでにやればいいのか、自ら計画して実行することでスケジュール管理やタスク管理を身に付けることを期待している」と説明する。
資格の取得を主任クラスに昇格するための推奨要件の一つにも加えている。
「2級」の取得も推奨している。
既に社員の約10%が取得した。
ロジ検定の他にも同社では「衛生管理者」「ビジネスマネジャー検定試験」「ITパスポート試験」「グロービス経営大学院」を自己啓発プログラムとして推奨して、合格した場合には費用を会社で負担している。
「当社の教育プログラムは物流業界を勝ち抜くだけでなく、あらゆる業界の方と対等に渡り合える人材を育てていくことを大前提に考えている」と伊藤係長は言う。
