2021年4月号
特集
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トラック輸送のDX MaaSと求車求貨システム
「動き出すぞ『物流MaaS』!」
総務省によるとMaaS(Mobility as a Service)とは、「自動運転やAI、オープンデータ等を掛け合わせ、従来型の交通・移動手段にシェアリングサービスも統合して次世代の交通を生み出す動き」と定義されている。
わが国では2018年にトヨタ自動車がソフトバンクなどと共同でMaaSの展開を目的とするモネ・テクノロジーズ社を設立した。
同社にはトラックメーカーからはトヨタ自動車系の日野自動車、物流事業者からは既に「ロボネコヤマト」などで自動運転の実証実験を開始しているヤマトHDが発足当初から参加している。
19年6月にはいすゞ自動車の参加も発表され、旅客輸送だけでなく貨物輸送の分野でもMaaSの進展が期待されている。
日野自動車も子会社のネクストロジスティクスジャパン(NLJ)社が20年2月1日、これまでのパートナー9社に加えて新たにブリヂストンなど6社から出資を受けてドライバー不足などの物流問題の解決に向けた取り組みを強化すると発表した。
こちらも貨物輸送のMaaSの一種であろう。
経済産業省では、かねてから物流分野における新しいモビリティサービス(物流MaaS)の実現に向けた各種活動に取り組んできた。
20年7月には「動き出すぞ『物流MaaS』!」を発表。
トラックデータ連携の仕組み確立に向けて取り組む事業者などを選定した。
人手不足などの物流業界を取り巻く現状と課題を踏まえ、19年度から、有識者や商用車メーカー、荷主・運送事業者、ITソリューション事業者などといった民間事業者の参加を得て、物流MaaS勉強会を開催。
20年4月20日にはトラック業界の取り組みの方向性として、①トラックデータ連携の仕組み確立②見える化・混載による輸配送効率化③電動(EV)商用車活用・エネルギーマネジメントに係る検証──の3項目を打ち出した。
そして、20年度には各項目を推進するために、産業技術総合研究所に委託して、取り組み事業者を募集。
応募者の中から豊田通商、アイシン・エィ・ダブリュ、三菱ロジスネクスト、ミツバ、東京電力ホールディングス、みちのりホールディングスの6事業者が選定された。
あわせて物流MaaSの実証事業も示された。
筆者は前述のトラックメーカーや物流事業者の取り組み、そして経産省の「物流MaaS」を見ていて、かつて担当した「求車求貨システム」のことを思い出した。
当時の通産省が主導した「求車求貨システム」と、経産省の「物流MaaS」を比較すると、まさに隔世の感がある。
求車求貨システムの変遷 求車求貨システムは、「求貨求車」「求荷求車」「求車求荷」あるいは「帰り荷斡旋」「マッチング」などさまざまな表現があるが、本稿では以下の国土交通省ウェブサイトの表記に従い、「求車求貨」システムと記載する。
国土交通省のウェブサイトでは、「貨物取次事業」の事例として「求車求貨システム」を「荷主(運送事業者を含む)が輸送してほしい貨物の情報(量、種類、現在地、目的地、希望運賃等)を掲示板やデータベース等に出し、運送事業者がこれに応募して成約した場合に、荷主と運送事業者との契約締結に直接関与し、その対価を得る事業」と説明している。
こうした事業者は、かつては「水屋」と呼ばれていた。
その業務内容は1本の電話回線だけで荷主と運送事業者を仲介(マッチング)するものだ。
1990年から2000年頃にかけて、当時の通産省の肝いりもあり、ITベンダー系などが相次いで求車求貨システムを開発し、事業への参入を果たした。
日本ロジスティクスシステム協会(JILS)も、その普及に尽力した。
新規参入した求車求貨事業者は、荷主(元請運送事業者)と実運送事業者をe─マーケットプレイス(電子商取引市場)で仲介することで収益をあげようとした。
おりからのITバブルの波を受けて、彼らには総合商社やベンチャーキャピタルなどが出資した。
しかし、その多くは事業化に成功できず、撤退を余儀なくされた。
ある総合商社の子会社は、求車求貨システムを日本通運に売却して解散した。
各社の撤退理由として、①eマーケットプレイスのアクセス性(スマホがなく、電話・FAXだけ)②荷物をマッチングすることの複雑性──があげられる。
筆者の経験では、③与信・運賃決済システムが重要だったのではないかと思う。
この与信には実運送事業者の信用度(信頼性・輸送品質)も含まれる。
現在、国内で最も大規模な求車求貨システムである日本貨物運送協同組合連合会(日貨協連)の「WebKIT」の構成員が個々の運送事業者ではなく、各協同組合となっているのはその表れといえる(日貨協連ではトラック側の立場からシステム全体を「求荷求車ネットワーク」と呼んでいる)。
筆者が担当していた求車求貨システムは、元々は日通グループ内でトラックの実車率を高めることが目的であったが、グループ内での運賃決済にも活用した。
他社の求車求貨システムでは、貨物と車両のマッチングだけで、運賃決済はしていない例も多い。
その後、①②③の全てをカバーすべく、図1のヒューマン系のマッチングとITを組み合わせた求車求貨システムで成長したのがトランコムである。
トランコムでは「アジャスター」と呼ばれる担当者が、高性能かつ安価になったIT機器とシステムを活用して詳細な荷主情報、貨物情報、運送事業者情報、車両情報などを画面上にてリアルタイムで確認して、ヒューマン系のマッチングを実施している。
また、トランコムでは国土交通省ウェブサイトで表記されている「運送取次事業」だけではなく、同社が「元請」として荷主に対して一貫運送責任を負う「貨物利用運送事業」を行っている。
この点も荷主(元請運送事業者)からの高い信頼につながっている。
最近では、スタートアップ企業であるCBcloud社が展開するPickGoなどが急速に伸びている。
こちらは上記②をカバーするために車両を軽貨物車に限定している。
軽貨物であれば一般雑貨が多いので、特別なヒューマン系マッチングが不要であり、荷主も付帯的なサービス(倉庫入れ・返品引き取りなど)より、「すぐ運んでほしい」という緊急性を重視するからだ。
CBcloudでは、ドライバー(個人事業主)から成約運賃の1割を手数料として収受しており、ヒューマン系のマッチングが必要で手間がかかる大型・普通トラックは現時点ではやらないとしている。
同社は貨物利用運送事業を届け出ている。
ドライバー(個人事業主)からの各種登録はスマホが必須であり、CBcloudとドライバー間の連絡は全て専用アプリで行われ、GPSにより常時位置管理が可能となっている。
同社のパンフレットに記載されている配送マッチング率、依頼からエントリー(ドライバーから引受け申し出)までの時間には驚かされる。
プラットフォームへの登録ドライバー数は既に1万人を超えており、かつての「電話1本の水屋商売」からは大きく変わっている。
最近は荷主と軽貨物ドライバーのマッチングだけでなく、航空輸送の地上運送(荷主~空港間)や、買い物代行などといった軽トラックをツールとした新たな事業分野を拡大しており、特に後者の買い物代行はコロナ禍で成長している。
海外における求車求貨システムの展開 海外においても新たな求車求貨システムの展開が見られる。
本稿では米国のUberと中国の満幇集団について簡単に紹介したい。
(1)Uber Uberは自動運転およびタクシー配車システム以外に、「貨物斡旋システム」であるスマホアプリ「Uber Freight」を16年から米国内で展開している。
米国では荷主の貨物をトラック運送事業者(そのほとんどは個人営業のオーナートラッカー)に紹介する「フレート・ブローカー」という業態が存在している。
トラック運送最大手のC.H.ロビンソン社も、このフレート・ブローカー事業の比率が高い。
Uberは、そこに着目してタクシー配車アプリを貨物向けに改修したUber Freightをオーナートラッカーに配布して、物流版Uberを提供している(Uber Freightの名称は傘下の求車求貨システム企業名にもなっている)。
19年時点で1万人規模のドライバーが登録し、年間売上高は500億円以上に成長している。
Uberは米国とカナダに続き、19年にはオランダへと進出した。
Uberによると、欧州のトラック輸送マーケットは4千億ドル(約44兆円)規模と米国、中国に続いて大きい。
オランダに続いて、その他のEU国にも進出する計画である。
日本のトラック運送業の売上高は18年度で16兆3571億円(物流連の「数字でみる物流2020」)だ。
その巨大さがよく分かる。
さらにUberは19年に独SAP社と提携。
共同でクラウドサービスの構築を進めている。
SAPの基幹システムで輸送の計画を立て、Uber Freightでトラック運送の見積もりを取り、運転手を探し、その後の配送状況をトラッキングするという一連の業務を効率化した。
これにより、「需給マッチングによる待ち時間の短縮化」と「帰り便を含めた積載率の向上」を実現。
さらに、ペーパーレスでの柔軟な契約によって、ドライバーの「長時間労働からの解放」という働き方や生活を変える可能性を秘めている。
ただし、20年10月の報道によると、Uberは欧米でのコロナ禍による業績低迷で欧州事業やUber Freight社の株式を売却している。
今後の動向に注視する必要があるだろう。
(2)満幇集団 次は中国最大の求車求貨システム運営企業の満幇集団(フル・トラック・アライアンス・グループ)である。
17年に貴陽貨車幇科技と江蘇満運軟件科技の競合2社の合併によって創立した。
ソフトバンクなど複数のファンドが19億ドルを出資している。
ソフトバンクは国内ではモネ・テクノロジーズ、国外ではUberや満幇集団など、多くのMaaS企業に出資している。
中国の大型トラック運送業も米国同様に、個人事業主が大半である。
10年以上前に、筆者が中国・大連のトラック市場(求車求貨の取引市場)を見学した際は、トラックターミナルのホームに、行先・貨物・運賃を書いた札が掲げられており、ドライバーはその中から自分が運びたい貨物を選んで、荷主に電話していた。
まるで、中央卸売市場のセリ場のようであった。
貨物が見つかるまで時間もかかり、空車で長距離を戻るケースもあった。
その旧来型のトラック市場を満幇集団はITで変革し、Uber Freight同様にスマホアプリで、荷主とドライバーを効率的にマッチングできるようにした。
これによって「積み荷を探す時間は2・27日から0・38日になり、月間実車走行距離は9千キロメートルから1万2千キロメートルに増えた。
トラック運転手の収入は2割増えた」と満幇集団は説明している。
現在、同社のスマホアプリにはドライバー900万人、中国の幹線貨物トラック520万台、荷主400万社、物流企業125万社が登録している。
中国339都市を結ぶ11万路線をカバーし、取引総額は8千億元(約12兆円)とされている。
さらに満幇集団は自動運転技術に特化したスタートアップの智加科技と、①商業運転②車両販売③レベル4(高度運転自動化)無人運転技術研究──の3分野における戦略的パートナーシップを締結している。
智加科技のレベル3(条件付運転自動化)自動運転大型トラックが、満幇集団のプラットフォームに接続して輸送を行うことにより、毎年数十億キロメートルの走行データを取得して車両性能を向上させ、最終的に高速道路でのレベル4自動運転大型トラックを実用化するというものだ。
緩やかな法規制を背景に中国における自動運転関連の各種実験は急速に進むだろう。
そのため、筆者は中国では早期に自動運転の商用化が進むと想定している。
ただし、中国国内にはライバルも多い。
日本でタクシー配車に進出している滴滴出行(DiDi)は滴滴貨運などのトラック運送子会社を設立して、貨物輸送にも参入した。
タクシーのマッチングでつちかわれたDiDiのノウハウが貨物分野でも生かされることで、満幇集団、貨拉拉、福佑卡車、快狗打車など先行する大手トラック運送会社を追い上げることができるかが注目される。
なお中国の求車求貨システムは、満幇集団と福佑卡車が中長距離幹線輸送、貨拉拉と快狗打車は都市内配送ですみ分けがなされている。
貨物輸送MaaSの今後の展開 旅客輸送におけるMaaSと貨物輸送におけるMaaS(求車求貨システムはその一つ)を概観して、気が付いたことがある。
旅客輸送におけるMaaSは地域活性化を目的とするケースが多い。
マイカーから公共交通機関(鉄道・バス)への転換が進むことで、公共交通の利用が増えて事業者収入が増える。
一方、貨物輸送は旅客輸送と異なり、MaaSで利便性が高まったからといって、新たな輸送需要が誘発されるわけではない。
トラックは自営転換もかなり進んでおり、「物流MaaS」の発展によって新たな輸送需要が生まれるか否か、筆者には今ひとつ分からない。
既存の貨物輸送量の中での「物流MaaS」が普及すれば、実車率や積載率の向上という効率化の部分は確かにある。
しかし、誰がMaaSのコスト(MaaS事業者の収入)を負担するのだろうか。
旅客ではバス・タクシー・鉄道など、収益が増えた供給側あるいは、国・地方自治体が負担している。
貨物輸送のMaaSでは、荷主・運送事業者の両方とも収益があがらない場合、どちらが負担するのか。
悩ましい問題である。
前述したCBcloudのケースでは、貨物軽自動車運送事業者が荷主からの収受運賃の1割をCBcloudに納めている。
一方、中国の満幇集団では「荷主が負担している」と言っている。
これは中国の場合「届け先まで元払い」ではなく、着荷主が運賃負担するFOB的な料金体系によるためだろう。
物流MaaSの今後の展開について以下にいくつか私見を述べたい。
(1)AIの活用 トランコムのアジャスター担当者のような人間系のマッチングにシステムが取って代わるには、AIによるディープラーニングが有効と思われる。
実現に向けては膨大なマッチングデータを放り込んで、さまざまな貨物や輸送の条件などをAIに学習させる必要がある。
いかに多くのデータを集められるかが勝負となろう。
求車件数や求貨件数などのデータは求車求貨システムを運営する会社にとっての企業秘密であるため、公開されていない。
しかし、全ト協・日貨協連が運営するWebKITは加盟組合員による協同組合運営のため、求荷件数と成約件数が公開されている。
それによると19年度は求荷件数が143万1478件、成約件数は28万8956件とかなりの分量となっている。
ただし、収集したデータを分析してAIへの教育を行うデータサイエンティストは払底している。
斡旋手数料だけで、あまり儲かりそうもない「トラック運送MaaS」業界に超高級取りのデータサイエンティストが果たして来るだろうか。
解決策としては、自己学習型のAIの開発が望まれている。
物流ロボットも最新型は「ティーチング不要」で、ロボット自体が学習して、より効率的な動きをするようになってきている。
(2)ビッグデータの活用 ビッグデータを収集して、物流の効率化に役立てようという取り組みは、既に各企業が展開している。
ロジクラ(旧ニューレボ社)では、在庫管理システム「ロジクラ」を無償または廉価で提供する代わりに、利用者から在庫データの提供を受けており、そのビッグデータを活用した次の事業展開を計画中である。
日通総合研究所は庫内作業分析システム「ろじたん」を安価に提供する代わりに、庫内作業データを収集している。
最近では、トラック運送にも同様のシステムを提供している。
企業秘密の場合が多い運行データも、クラウド型の運行管理システムを各社で共用すれば、車両のマッチングだけでなく、最も効率的な輸送経路をAIが推薦する「AI運行管理者」も可能になる。
どれだけ多くの貨物・車両データを「共同」で集めて、スピーディー(リアル)に「空席情報」(貨物と車両情報)を提供できるかが、貨物輸送MaaSの最大の課題になってくるだろう。
(3)全輸送モード総合マッチングシステム さらに考えを進めれば、旅客輸送MaaSが鉄道(JR・民鉄)だけでなくバスまでも対象としているように、トラックだけでなく、鉄道・海運・航空などの「空席情報」と共有化した、全輸送モードを横断する「総合運行システム」を構築することも可能である。
イメージとしては次の通りだ。
図2は「モーダルシフト」の模式図であるが、この図の中に全輸送モードにわたって貨物と輸送機関をマッチングする「センター」を置いたものになろう。
トラック・鉄道・海運が登録した空席情報と、荷主側の貨物情報をマッチングする。
空船情報を外部に公開して運賃を叩かれるくらいなら係船して、海運市況の回復を待つというのが、国際海運、特に不定期船業界の慣行である。
それに対して、ブロックチェーンを活用して、空き船腹を埋めて安い運賃を引き出そうというのが、米国フレックスポートなどのデジタルフォワーダーの考え方である。
わが国では、既に国交省が内航船の空き情報を共有化・公開して、トラック輸送から内航輸送にシフトさせようという取り組みが始まっている。
そこで、例えば、全輸送モードが会員として参加している日本物流団体連合会(物流連)あたりに、マッチングセンターを作ってはどうだろうか。
各輸送モードに共通した荷姿ということになればコンテナとパレットの出番である。
ユニットロード化によって積降ろしの自動化・省人化が進み、人手不足対策にもなる。
ユニットロード化は輸送単位の「パケット」化でもあり、フィジカルインターネットの構築も可能になる。
上記の全モード総合マッチングシステムは中長距離輸送が対象であるが、CBcloudが展開するPickGoのような地域内あるいはラストワンマイルのマッチングシステムも考えられる。
これは旅客輸送のMaaSに近い構造だ。
さらには、新幹線やバスとの貨客混載輸送、タクシーによる料理宅配などから貨客共同のマッチングシステムが生まれるかもしれない。
これは旅客輸送側から見れば、既存のMaaSに貨物輸送を取り込む形になる。
いずれにせよ最も重要となるのは、各モードの輸送事業者、特に物流業者の協力・共創であろう。
これが実現できないと、前述のデジタルフォワーダーのように荷主主導の貨物斡旋システムが先に作られてしまって、物流業界はいつまで経っても「下請体質」から抜けられないことになる。
MaaSをはじめ新しい技術をいかに利活用するかが、物流業者に問われている。
DXの「前後」を同時に進める 今回の特集テーマであるDXについて、物流業界の取り組みは遅れていると言わざるを得ない。
やはり、デジタル化のためには、標準化・規格化が必要だ。
それと、DXだけではなく、その「前後」も同時に進めないと成果は上がらないだろう。
Dの一つ前の「CX」すなわちCorporate Transformation(企業変革)と、一つ後ろの「EX」すなわちEnvironmental Transformation(環境変革)である。
CX、つまり企業の変革については、現在のコロナ禍でも「構造改革」「企業風土改革」「働き方改革」などが強く求められてきた。
トラック運送については、24年4月の「時間外労働の上限規制」まで残り3年を切った。
一方のEXは、国連のSDGs(2030年までに17の目標を達成)や、カーボンゼロ(日本で2050年目標)が長期的な課題となっている。
SDGsの17目標の12番目は「つくる責任 つかう責任」と和訳されている。
日本の国内貨物輸送の90%以上を担うトラックについて考えれば、作る側であるトラックメーカーの責任もあるが、使う側としてのトラック運送業者の責任も同時に存在する。
「DXが先」か「CX・EXが先」か、あるいは「DXを通してCX・EXを実現する」かは、鶏と卵のような関係とも言える。
DXは手段である。
目的であるCX・EXを忘れずに推進する必要がある。
参考資料 1.長谷川 雅行「MaaSと求車求貨システムの光と影」流通経済大学・物流問題研究68号(2019年夏号) 2.経済産業省「特集 移動革命MaaSが拓く未来」METIジャーナル(同省ウェブサイト。
2019年6月) 3.その他各社、各省庁のウェブサイトおよび報道記事
わが国では2018年にトヨタ自動車がソフトバンクなどと共同でMaaSの展開を目的とするモネ・テクノロジーズ社を設立した。
同社にはトラックメーカーからはトヨタ自動車系の日野自動車、物流事業者からは既に「ロボネコヤマト」などで自動運転の実証実験を開始しているヤマトHDが発足当初から参加している。
19年6月にはいすゞ自動車の参加も発表され、旅客輸送だけでなく貨物輸送の分野でもMaaSの進展が期待されている。
日野自動車も子会社のネクストロジスティクスジャパン(NLJ)社が20年2月1日、これまでのパートナー9社に加えて新たにブリヂストンなど6社から出資を受けてドライバー不足などの物流問題の解決に向けた取り組みを強化すると発表した。
こちらも貨物輸送のMaaSの一種であろう。
経済産業省では、かねてから物流分野における新しいモビリティサービス(物流MaaS)の実現に向けた各種活動に取り組んできた。
20年7月には「動き出すぞ『物流MaaS』!」を発表。
トラックデータ連携の仕組み確立に向けて取り組む事業者などを選定した。
人手不足などの物流業界を取り巻く現状と課題を踏まえ、19年度から、有識者や商用車メーカー、荷主・運送事業者、ITソリューション事業者などといった民間事業者の参加を得て、物流MaaS勉強会を開催。
20年4月20日にはトラック業界の取り組みの方向性として、①トラックデータ連携の仕組み確立②見える化・混載による輸配送効率化③電動(EV)商用車活用・エネルギーマネジメントに係る検証──の3項目を打ち出した。
そして、20年度には各項目を推進するために、産業技術総合研究所に委託して、取り組み事業者を募集。
応募者の中から豊田通商、アイシン・エィ・ダブリュ、三菱ロジスネクスト、ミツバ、東京電力ホールディングス、みちのりホールディングスの6事業者が選定された。
あわせて物流MaaSの実証事業も示された。
筆者は前述のトラックメーカーや物流事業者の取り組み、そして経産省の「物流MaaS」を見ていて、かつて担当した「求車求貨システム」のことを思い出した。
当時の通産省が主導した「求車求貨システム」と、経産省の「物流MaaS」を比較すると、まさに隔世の感がある。
求車求貨システムの変遷 求車求貨システムは、「求貨求車」「求荷求車」「求車求荷」あるいは「帰り荷斡旋」「マッチング」などさまざまな表現があるが、本稿では以下の国土交通省ウェブサイトの表記に従い、「求車求貨」システムと記載する。
国土交通省のウェブサイトでは、「貨物取次事業」の事例として「求車求貨システム」を「荷主(運送事業者を含む)が輸送してほしい貨物の情報(量、種類、現在地、目的地、希望運賃等)を掲示板やデータベース等に出し、運送事業者がこれに応募して成約した場合に、荷主と運送事業者との契約締結に直接関与し、その対価を得る事業」と説明している。
こうした事業者は、かつては「水屋」と呼ばれていた。
その業務内容は1本の電話回線だけで荷主と運送事業者を仲介(マッチング)するものだ。
1990年から2000年頃にかけて、当時の通産省の肝いりもあり、ITベンダー系などが相次いで求車求貨システムを開発し、事業への参入を果たした。
日本ロジスティクスシステム協会(JILS)も、その普及に尽力した。
新規参入した求車求貨事業者は、荷主(元請運送事業者)と実運送事業者をe─マーケットプレイス(電子商取引市場)で仲介することで収益をあげようとした。
おりからのITバブルの波を受けて、彼らには総合商社やベンチャーキャピタルなどが出資した。
しかし、その多くは事業化に成功できず、撤退を余儀なくされた。
ある総合商社の子会社は、求車求貨システムを日本通運に売却して解散した。
各社の撤退理由として、①eマーケットプレイスのアクセス性(スマホがなく、電話・FAXだけ)②荷物をマッチングすることの複雑性──があげられる。
筆者の経験では、③与信・運賃決済システムが重要だったのではないかと思う。
この与信には実運送事業者の信用度(信頼性・輸送品質)も含まれる。
現在、国内で最も大規模な求車求貨システムである日本貨物運送協同組合連合会(日貨協連)の「WebKIT」の構成員が個々の運送事業者ではなく、各協同組合となっているのはその表れといえる(日貨協連ではトラック側の立場からシステム全体を「求荷求車ネットワーク」と呼んでいる)。
筆者が担当していた求車求貨システムは、元々は日通グループ内でトラックの実車率を高めることが目的であったが、グループ内での運賃決済にも活用した。
他社の求車求貨システムでは、貨物と車両のマッチングだけで、運賃決済はしていない例も多い。
その後、①②③の全てをカバーすべく、図1のヒューマン系のマッチングとITを組み合わせた求車求貨システムで成長したのがトランコムである。
トランコムでは「アジャスター」と呼ばれる担当者が、高性能かつ安価になったIT機器とシステムを活用して詳細な荷主情報、貨物情報、運送事業者情報、車両情報などを画面上にてリアルタイムで確認して、ヒューマン系のマッチングを実施している。
また、トランコムでは国土交通省ウェブサイトで表記されている「運送取次事業」だけではなく、同社が「元請」として荷主に対して一貫運送責任を負う「貨物利用運送事業」を行っている。
この点も荷主(元請運送事業者)からの高い信頼につながっている。
最近では、スタートアップ企業であるCBcloud社が展開するPickGoなどが急速に伸びている。
こちらは上記②をカバーするために車両を軽貨物車に限定している。
軽貨物であれば一般雑貨が多いので、特別なヒューマン系マッチングが不要であり、荷主も付帯的なサービス(倉庫入れ・返品引き取りなど)より、「すぐ運んでほしい」という緊急性を重視するからだ。
CBcloudでは、ドライバー(個人事業主)から成約運賃の1割を手数料として収受しており、ヒューマン系のマッチングが必要で手間がかかる大型・普通トラックは現時点ではやらないとしている。
同社は貨物利用運送事業を届け出ている。
ドライバー(個人事業主)からの各種登録はスマホが必須であり、CBcloudとドライバー間の連絡は全て専用アプリで行われ、GPSにより常時位置管理が可能となっている。
同社のパンフレットに記載されている配送マッチング率、依頼からエントリー(ドライバーから引受け申し出)までの時間には驚かされる。
プラットフォームへの登録ドライバー数は既に1万人を超えており、かつての「電話1本の水屋商売」からは大きく変わっている。
最近は荷主と軽貨物ドライバーのマッチングだけでなく、航空輸送の地上運送(荷主~空港間)や、買い物代行などといった軽トラックをツールとした新たな事業分野を拡大しており、特に後者の買い物代行はコロナ禍で成長している。
海外における求車求貨システムの展開 海外においても新たな求車求貨システムの展開が見られる。
本稿では米国のUberと中国の満幇集団について簡単に紹介したい。
(1)Uber Uberは自動運転およびタクシー配車システム以外に、「貨物斡旋システム」であるスマホアプリ「Uber Freight」を16年から米国内で展開している。
米国では荷主の貨物をトラック運送事業者(そのほとんどは個人営業のオーナートラッカー)に紹介する「フレート・ブローカー」という業態が存在している。
トラック運送最大手のC.H.ロビンソン社も、このフレート・ブローカー事業の比率が高い。
Uberは、そこに着目してタクシー配車アプリを貨物向けに改修したUber Freightをオーナートラッカーに配布して、物流版Uberを提供している(Uber Freightの名称は傘下の求車求貨システム企業名にもなっている)。
19年時点で1万人規模のドライバーが登録し、年間売上高は500億円以上に成長している。
Uberは米国とカナダに続き、19年にはオランダへと進出した。
Uberによると、欧州のトラック輸送マーケットは4千億ドル(約44兆円)規模と米国、中国に続いて大きい。
オランダに続いて、その他のEU国にも進出する計画である。
日本のトラック運送業の売上高は18年度で16兆3571億円(物流連の「数字でみる物流2020」)だ。
その巨大さがよく分かる。
さらにUberは19年に独SAP社と提携。
共同でクラウドサービスの構築を進めている。
SAPの基幹システムで輸送の計画を立て、Uber Freightでトラック運送の見積もりを取り、運転手を探し、その後の配送状況をトラッキングするという一連の業務を効率化した。
これにより、「需給マッチングによる待ち時間の短縮化」と「帰り便を含めた積載率の向上」を実現。
さらに、ペーパーレスでの柔軟な契約によって、ドライバーの「長時間労働からの解放」という働き方や生活を変える可能性を秘めている。
ただし、20年10月の報道によると、Uberは欧米でのコロナ禍による業績低迷で欧州事業やUber Freight社の株式を売却している。
今後の動向に注視する必要があるだろう。
(2)満幇集団 次は中国最大の求車求貨システム運営企業の満幇集団(フル・トラック・アライアンス・グループ)である。
17年に貴陽貨車幇科技と江蘇満運軟件科技の競合2社の合併によって創立した。
ソフトバンクなど複数のファンドが19億ドルを出資している。
ソフトバンクは国内ではモネ・テクノロジーズ、国外ではUberや満幇集団など、多くのMaaS企業に出資している。
中国の大型トラック運送業も米国同様に、個人事業主が大半である。
10年以上前に、筆者が中国・大連のトラック市場(求車求貨の取引市場)を見学した際は、トラックターミナルのホームに、行先・貨物・運賃を書いた札が掲げられており、ドライバーはその中から自分が運びたい貨物を選んで、荷主に電話していた。
まるで、中央卸売市場のセリ場のようであった。
貨物が見つかるまで時間もかかり、空車で長距離を戻るケースもあった。
その旧来型のトラック市場を満幇集団はITで変革し、Uber Freight同様にスマホアプリで、荷主とドライバーを効率的にマッチングできるようにした。
これによって「積み荷を探す時間は2・27日から0・38日になり、月間実車走行距離は9千キロメートルから1万2千キロメートルに増えた。
トラック運転手の収入は2割増えた」と満幇集団は説明している。
現在、同社のスマホアプリにはドライバー900万人、中国の幹線貨物トラック520万台、荷主400万社、物流企業125万社が登録している。
中国339都市を結ぶ11万路線をカバーし、取引総額は8千億元(約12兆円)とされている。
さらに満幇集団は自動運転技術に特化したスタートアップの智加科技と、①商業運転②車両販売③レベル4(高度運転自動化)無人運転技術研究──の3分野における戦略的パートナーシップを締結している。
智加科技のレベル3(条件付運転自動化)自動運転大型トラックが、満幇集団のプラットフォームに接続して輸送を行うことにより、毎年数十億キロメートルの走行データを取得して車両性能を向上させ、最終的に高速道路でのレベル4自動運転大型トラックを実用化するというものだ。
緩やかな法規制を背景に中国における自動運転関連の各種実験は急速に進むだろう。
そのため、筆者は中国では早期に自動運転の商用化が進むと想定している。
ただし、中国国内にはライバルも多い。
日本でタクシー配車に進出している滴滴出行(DiDi)は滴滴貨運などのトラック運送子会社を設立して、貨物輸送にも参入した。
タクシーのマッチングでつちかわれたDiDiのノウハウが貨物分野でも生かされることで、満幇集団、貨拉拉、福佑卡車、快狗打車など先行する大手トラック運送会社を追い上げることができるかが注目される。
なお中国の求車求貨システムは、満幇集団と福佑卡車が中長距離幹線輸送、貨拉拉と快狗打車は都市内配送ですみ分けがなされている。
貨物輸送MaaSの今後の展開 旅客輸送におけるMaaSと貨物輸送におけるMaaS(求車求貨システムはその一つ)を概観して、気が付いたことがある。
旅客輸送におけるMaaSは地域活性化を目的とするケースが多い。
マイカーから公共交通機関(鉄道・バス)への転換が進むことで、公共交通の利用が増えて事業者収入が増える。
一方、貨物輸送は旅客輸送と異なり、MaaSで利便性が高まったからといって、新たな輸送需要が誘発されるわけではない。
トラックは自営転換もかなり進んでおり、「物流MaaS」の発展によって新たな輸送需要が生まれるか否か、筆者には今ひとつ分からない。
既存の貨物輸送量の中での「物流MaaS」が普及すれば、実車率や積載率の向上という効率化の部分は確かにある。
しかし、誰がMaaSのコスト(MaaS事業者の収入)を負担するのだろうか。
旅客ではバス・タクシー・鉄道など、収益が増えた供給側あるいは、国・地方自治体が負担している。
貨物輸送のMaaSでは、荷主・運送事業者の両方とも収益があがらない場合、どちらが負担するのか。
悩ましい問題である。
前述したCBcloudのケースでは、貨物軽自動車運送事業者が荷主からの収受運賃の1割をCBcloudに納めている。
一方、中国の満幇集団では「荷主が負担している」と言っている。
これは中国の場合「届け先まで元払い」ではなく、着荷主が運賃負担するFOB的な料金体系によるためだろう。
物流MaaSの今後の展開について以下にいくつか私見を述べたい。
(1)AIの活用 トランコムのアジャスター担当者のような人間系のマッチングにシステムが取って代わるには、AIによるディープラーニングが有効と思われる。
実現に向けては膨大なマッチングデータを放り込んで、さまざまな貨物や輸送の条件などをAIに学習させる必要がある。
いかに多くのデータを集められるかが勝負となろう。
求車件数や求貨件数などのデータは求車求貨システムを運営する会社にとっての企業秘密であるため、公開されていない。
しかし、全ト協・日貨協連が運営するWebKITは加盟組合員による協同組合運営のため、求荷件数と成約件数が公開されている。
それによると19年度は求荷件数が143万1478件、成約件数は28万8956件とかなりの分量となっている。
ただし、収集したデータを分析してAIへの教育を行うデータサイエンティストは払底している。
斡旋手数料だけで、あまり儲かりそうもない「トラック運送MaaS」業界に超高級取りのデータサイエンティストが果たして来るだろうか。
解決策としては、自己学習型のAIの開発が望まれている。
物流ロボットも最新型は「ティーチング不要」で、ロボット自体が学習して、より効率的な動きをするようになってきている。
(2)ビッグデータの活用 ビッグデータを収集して、物流の効率化に役立てようという取り組みは、既に各企業が展開している。
ロジクラ(旧ニューレボ社)では、在庫管理システム「ロジクラ」を無償または廉価で提供する代わりに、利用者から在庫データの提供を受けており、そのビッグデータを活用した次の事業展開を計画中である。
日通総合研究所は庫内作業分析システム「ろじたん」を安価に提供する代わりに、庫内作業データを収集している。
最近では、トラック運送にも同様のシステムを提供している。
企業秘密の場合が多い運行データも、クラウド型の運行管理システムを各社で共用すれば、車両のマッチングだけでなく、最も効率的な輸送経路をAIが推薦する「AI運行管理者」も可能になる。
どれだけ多くの貨物・車両データを「共同」で集めて、スピーディー(リアル)に「空席情報」(貨物と車両情報)を提供できるかが、貨物輸送MaaSの最大の課題になってくるだろう。
(3)全輸送モード総合マッチングシステム さらに考えを進めれば、旅客輸送MaaSが鉄道(JR・民鉄)だけでなくバスまでも対象としているように、トラックだけでなく、鉄道・海運・航空などの「空席情報」と共有化した、全輸送モードを横断する「総合運行システム」を構築することも可能である。
イメージとしては次の通りだ。
図2は「モーダルシフト」の模式図であるが、この図の中に全輸送モードにわたって貨物と輸送機関をマッチングする「センター」を置いたものになろう。
トラック・鉄道・海運が登録した空席情報と、荷主側の貨物情報をマッチングする。
空船情報を外部に公開して運賃を叩かれるくらいなら係船して、海運市況の回復を待つというのが、国際海運、特に不定期船業界の慣行である。
それに対して、ブロックチェーンを活用して、空き船腹を埋めて安い運賃を引き出そうというのが、米国フレックスポートなどのデジタルフォワーダーの考え方である。
わが国では、既に国交省が内航船の空き情報を共有化・公開して、トラック輸送から内航輸送にシフトさせようという取り組みが始まっている。
そこで、例えば、全輸送モードが会員として参加している日本物流団体連合会(物流連)あたりに、マッチングセンターを作ってはどうだろうか。
各輸送モードに共通した荷姿ということになればコンテナとパレットの出番である。
ユニットロード化によって積降ろしの自動化・省人化が進み、人手不足対策にもなる。
ユニットロード化は輸送単位の「パケット」化でもあり、フィジカルインターネットの構築も可能になる。
上記の全モード総合マッチングシステムは中長距離輸送が対象であるが、CBcloudが展開するPickGoのような地域内あるいはラストワンマイルのマッチングシステムも考えられる。
これは旅客輸送のMaaSに近い構造だ。
さらには、新幹線やバスとの貨客混載輸送、タクシーによる料理宅配などから貨客共同のマッチングシステムが生まれるかもしれない。
これは旅客輸送側から見れば、既存のMaaSに貨物輸送を取り込む形になる。
いずれにせよ最も重要となるのは、各モードの輸送事業者、特に物流業者の協力・共創であろう。
これが実現できないと、前述のデジタルフォワーダーのように荷主主導の貨物斡旋システムが先に作られてしまって、物流業界はいつまで経っても「下請体質」から抜けられないことになる。
MaaSをはじめ新しい技術をいかに利活用するかが、物流業者に問われている。
DXの「前後」を同時に進める 今回の特集テーマであるDXについて、物流業界の取り組みは遅れていると言わざるを得ない。
やはり、デジタル化のためには、標準化・規格化が必要だ。
それと、DXだけではなく、その「前後」も同時に進めないと成果は上がらないだろう。
Dの一つ前の「CX」すなわちCorporate Transformation(企業変革)と、一つ後ろの「EX」すなわちEnvironmental Transformation(環境変革)である。
CX、つまり企業の変革については、現在のコロナ禍でも「構造改革」「企業風土改革」「働き方改革」などが強く求められてきた。
トラック運送については、24年4月の「時間外労働の上限規制」まで残り3年を切った。
一方のEXは、国連のSDGs(2030年までに17の目標を達成)や、カーボンゼロ(日本で2050年目標)が長期的な課題となっている。
SDGsの17目標の12番目は「つくる責任 つかう責任」と和訳されている。
日本の国内貨物輸送の90%以上を担うトラックについて考えれば、作る側であるトラックメーカーの責任もあるが、使う側としてのトラック運送業者の責任も同時に存在する。
「DXが先」か「CX・EXが先」か、あるいは「DXを通してCX・EXを実現する」かは、鶏と卵のような関係とも言える。
DXは手段である。
目的であるCX・EXを忘れずに推進する必要がある。
参考資料 1.長谷川 雅行「MaaSと求車求貨システムの光と影」流通経済大学・物流問題研究68号(2019年夏号) 2.経済産業省「特集 移動革命MaaSが拓く未来」METIジャーナル(同省ウェブサイト。
2019年6月) 3.その他各社、各省庁のウェブサイトおよび報道記事
