2019年12月号
特集
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ニチレイロジグループ本社 「キョクレイ大黒DC」――低温センターの自動化はどこまで来たか
無人フォークリフトでパレット入庫
ニチレイロジグループ本社では現在、持続可能な物流体制の確立に向け、オペレーションの革新モデル策定を進めている。
2016年に立ち上げた業務革新推進部がコントロールタワーとしての役割を担い、革新モデルに必要な要素技術の適用・導入や実行フェーズにおける技術的サポートは技術情報企画部、業務革新の実行や現場情報のフィードバックは各事業会社が担当する枠組みで推進する。
これまで進めてきた試みの中心が庫内作業デジタル化と省力化・省人化だ。
庫内作業のフルデジタル化では従来まで紙ベースで行ってきた業務プロセスを改善するため、新たにタブレット端末を活用した作業手順を構築。
入庫ロケーション確定、配替ロケーション確定、ピッキング、入荷検品、バース管理、出荷検品といった一連の庫内基本作業をタブレット端末の活用によってデジタル化している。
省力化・省人化はセンター事務効率化とセンター内オペレーションの機械化の二つが主な取り組みだ。
センター事務効率化の代表例がRPAの導入となる。
センター事務作業の削減を主な目的として進められ、既に年間換算で2万時間以上を削減。
圧縮した事務作業時間を付加価値創造に向けた取り組みの時間へと転換している。
そしてセンター内オペレーション機械化の代表的な試みが冷蔵倉庫における無人フォークリフトの運用だ。
ニチレイロジグループ本社の子会社であるキョクレイの大黒物流センター(大黒DC)に18年1月から無人フォークリフトを導入している。
機種はトヨタL&Fの無人フォークリフトを低温仕様にアレンジしたタイプだ。
「無人フォークリフトを最初に導入する現場を選定するに当たっては考慮すべき条件がいくつかあった。
まずチルドであること。
通路幅が比較的広い現場であること。
そしてフォークリフトが奥まで入っていけるドライブインラックが整備されていることだ。
この条件で全国のセンターを調査し、キョクレイ大黒DCでの運用が決まった」とニチレイロジグループ本社の北川倫太郎業務革新推進部長は振り返る。
大黒DCでは無人フォークリフトを2階の冷蔵庫区画でのパレット入庫とロケーション配替え作業で運用している。
共にパレット単位で作業が完結するためだ。
エレベーターで1階から上がってきたパレットは無人フォークリフトが搬送の起点ロケーションとして認識する赤のネステナーへと1度配置される。
この朱色ネステナーは冷蔵庫外の通路に15カ所設置されており、上下で各2枚のパレットを配置可能だ。
冷蔵庫入口脇の通路に常駐する無人フォークリフトへの指示は端末で行う。
15カ所あるネステナーのどのパレットを、冷蔵庫内のどこのロケーションに運ぶかを入力する。
その際、複数パレットを連続で入庫するよう予約指示することも可能だ。
入力を終えて、運転開始を指示すると無人フォークリフトが床面の磁気テープに沿って動き出す。
移動中は音楽と警告ランプを点灯することで、周囲に無人フォークリフトの稼働を知らせる。
入庫対象のパレットが配置されたネステナーの前に無人フォークリフトが到達すると、センサーでフォークポケットの位置を特定し、フォークの爪が差し込まれる。
動作はゆったりとしているが、上下動のセンサー感知なので正確に差すことができる。
パレットを保持すると、無人フォークリフトは再び音楽を鳴らしながら移動を始める。
自動で開いた冷蔵庫の扉を抜け、冷蔵庫内の格納場所まで直進していく。
指定したドライブインラックまで無人フォークリフトが到達すると直角に曲がり、奥まで入っていく。
「大黒DCの無人フォークリフト運用区画におけるドライブインラックの左右の余裕は合計2センチしかない。
そのため、通常の有人フォークリフトだと切り返しが必要になることが多い。
しかし無人フォークリフトは動作は遅いものの、切り返しなしで真っ直ぐ入ることができる」とキョクレイオペレーションの品川知也大黒事業所所長代理は説明する。
ラックへ格納後はバックでそのまま冷蔵庫外の所定位置に戻っていく。
庫内の配替えも同じようにロケーションを指定すれば、自動で行ってくれる。
無人フォークリフト運用区画では専用のWMSを使用しているため、端末で指示をすれば入荷や出庫情報がこの専用WMSで管理される。
キョクレイの若林慶司大黒物流センター所長代理は「大黒DCにおける無人フォークリフト運用は今のところ日中の入庫と配替えに限定しているが、夜間の配替えと運用区画の拡大についても検討をしている」と話す。
無人フォークリフトを他の拠点で運用する計画も進められている。
現時点で構想しているのは冷凍庫環境での無人フォークリフト導入とチルド環境での複数台運用だ。
関東と関西の拠点での運用を計画している。
冷凍庫仕様の無人フォークリフト運用ではマイナス温度帯での横持ち搬送で活用する。
無人フォークリフトの複数台運用では大黒DCでの入荷と配替え運用に加え、出荷での活用を計画している。
AGVやデパレロボも導入 「『ただ単に運ぶ』という作業については可能な限り機械化したいと考えている。
そのための具体案として現在調査を進めている機器の一つがAGVだ」とニチレイロジグループ本社の勝亦充業務革新推進部部長代理は明かす。
現在、グループで運用しているAGVは2種類。
一つはZMPのCarriRo(キャリロ)だ。
横浜の拠点でパレットを出荷の仕分け場まで搬送する工程で運用している。
1人がパレット台車でパレットを運び、その後ろをキャリロが追従する。
もうひとつはトヨタL&FのKEY CART(キーカート)でこちらは11月上旬に川崎の拠点で導入したばかり。
同じく出荷での運用で仕分けが完了したカゴ車をバースまで搬送する。
20年春にはニチレイロジグループ本社では初となるロボティクステクノロジーも導入予定だ。
MUJIN開発のデパレマシーンをグループの新潟の拠点で運用する。
入庫車両から降ろしたパレットをコンベヤ前までハンドリフトで搬送した後にロボットがデパレする。
北川倫太郎部長は「無人フォークリフトもAGVも人が搬送していた工程を代替するには有効な機器だと考えている」と語り、今後も積極的に冷蔵・冷凍倉庫における機械化を試みる方針だ。
2016年に立ち上げた業務革新推進部がコントロールタワーとしての役割を担い、革新モデルに必要な要素技術の適用・導入や実行フェーズにおける技術的サポートは技術情報企画部、業務革新の実行や現場情報のフィードバックは各事業会社が担当する枠組みで推進する。
これまで進めてきた試みの中心が庫内作業デジタル化と省力化・省人化だ。
庫内作業のフルデジタル化では従来まで紙ベースで行ってきた業務プロセスを改善するため、新たにタブレット端末を活用した作業手順を構築。
入庫ロケーション確定、配替ロケーション確定、ピッキング、入荷検品、バース管理、出荷検品といった一連の庫内基本作業をタブレット端末の活用によってデジタル化している。
省力化・省人化はセンター事務効率化とセンター内オペレーションの機械化の二つが主な取り組みだ。
センター事務効率化の代表例がRPAの導入となる。
センター事務作業の削減を主な目的として進められ、既に年間換算で2万時間以上を削減。
圧縮した事務作業時間を付加価値創造に向けた取り組みの時間へと転換している。
そしてセンター内オペレーション機械化の代表的な試みが冷蔵倉庫における無人フォークリフトの運用だ。
ニチレイロジグループ本社の子会社であるキョクレイの大黒物流センター(大黒DC)に18年1月から無人フォークリフトを導入している。
機種はトヨタL&Fの無人フォークリフトを低温仕様にアレンジしたタイプだ。
「無人フォークリフトを最初に導入する現場を選定するに当たっては考慮すべき条件がいくつかあった。
まずチルドであること。
通路幅が比較的広い現場であること。
そしてフォークリフトが奥まで入っていけるドライブインラックが整備されていることだ。
この条件で全国のセンターを調査し、キョクレイ大黒DCでの運用が決まった」とニチレイロジグループ本社の北川倫太郎業務革新推進部長は振り返る。
大黒DCでは無人フォークリフトを2階の冷蔵庫区画でのパレット入庫とロケーション配替え作業で運用している。
共にパレット単位で作業が完結するためだ。
エレベーターで1階から上がってきたパレットは無人フォークリフトが搬送の起点ロケーションとして認識する赤のネステナーへと1度配置される。
この朱色ネステナーは冷蔵庫外の通路に15カ所設置されており、上下で各2枚のパレットを配置可能だ。
冷蔵庫入口脇の通路に常駐する無人フォークリフトへの指示は端末で行う。
15カ所あるネステナーのどのパレットを、冷蔵庫内のどこのロケーションに運ぶかを入力する。
その際、複数パレットを連続で入庫するよう予約指示することも可能だ。
入力を終えて、運転開始を指示すると無人フォークリフトが床面の磁気テープに沿って動き出す。
移動中は音楽と警告ランプを点灯することで、周囲に無人フォークリフトの稼働を知らせる。
入庫対象のパレットが配置されたネステナーの前に無人フォークリフトが到達すると、センサーでフォークポケットの位置を特定し、フォークの爪が差し込まれる。
動作はゆったりとしているが、上下動のセンサー感知なので正確に差すことができる。
パレットを保持すると、無人フォークリフトは再び音楽を鳴らしながら移動を始める。
自動で開いた冷蔵庫の扉を抜け、冷蔵庫内の格納場所まで直進していく。
指定したドライブインラックまで無人フォークリフトが到達すると直角に曲がり、奥まで入っていく。
「大黒DCの無人フォークリフト運用区画におけるドライブインラックの左右の余裕は合計2センチしかない。
そのため、通常の有人フォークリフトだと切り返しが必要になることが多い。
しかし無人フォークリフトは動作は遅いものの、切り返しなしで真っ直ぐ入ることができる」とキョクレイオペレーションの品川知也大黒事業所所長代理は説明する。
ラックへ格納後はバックでそのまま冷蔵庫外の所定位置に戻っていく。
庫内の配替えも同じようにロケーションを指定すれば、自動で行ってくれる。
無人フォークリフト運用区画では専用のWMSを使用しているため、端末で指示をすれば入荷や出庫情報がこの専用WMSで管理される。
キョクレイの若林慶司大黒物流センター所長代理は「大黒DCにおける無人フォークリフト運用は今のところ日中の入庫と配替えに限定しているが、夜間の配替えと運用区画の拡大についても検討をしている」と話す。
無人フォークリフトを他の拠点で運用する計画も進められている。
現時点で構想しているのは冷凍庫環境での無人フォークリフト導入とチルド環境での複数台運用だ。
関東と関西の拠点での運用を計画している。
冷凍庫仕様の無人フォークリフト運用ではマイナス温度帯での横持ち搬送で活用する。
無人フォークリフトの複数台運用では大黒DCでの入荷と配替え運用に加え、出荷での活用を計画している。
AGVやデパレロボも導入 「『ただ単に運ぶ』という作業については可能な限り機械化したいと考えている。
そのための具体案として現在調査を進めている機器の一つがAGVだ」とニチレイロジグループ本社の勝亦充業務革新推進部部長代理は明かす。
現在、グループで運用しているAGVは2種類。
一つはZMPのCarriRo(キャリロ)だ。
横浜の拠点でパレットを出荷の仕分け場まで搬送する工程で運用している。
1人がパレット台車でパレットを運び、その後ろをキャリロが追従する。
もうひとつはトヨタL&FのKEY CART(キーカート)でこちらは11月上旬に川崎の拠点で導入したばかり。
同じく出荷での運用で仕分けが完了したカゴ車をバースまで搬送する。
20年春にはニチレイロジグループ本社では初となるロボティクステクノロジーも導入予定だ。
MUJIN開発のデパレマシーンをグループの新潟の拠点で運用する。
入庫車両から降ろしたパレットをコンベヤ前までハンドリフトで搬送した後にロボットがデパレする。
北川倫太郎部長は「無人フォークリフトもAGVも人が搬送していた工程を代替するには有効な機器だと考えている」と語り、今後も積極的に冷蔵・冷凍倉庫における機械化を試みる方針だ。
