2023年8月号
特集

トラック輸送を制約にロジスティクス再構築

 2024年問題は始まりに過ぎない。
物流現場の人手不足はこれから年を追うごとに深刻さを増していく。
安定運営を維持していくには、労働環境の改善や物流予算の上乗せだけでは足りない。
トラック輸送と庫内作業の処理能力を制約として、ロジスティクスの設計と物流のサービスレベルを見直す必要がある。
 モノが運べないリスクを直視した企業は既に動き出している。
「運ばない物流Ⓡ」がキーワードだ。
工場出荷から最終ユーザーに商品が届くまでの輸送回数・タッチ数を減らす。
長距離輸送は大ロット化する。
日々の物量を平準化して緊急輸送の発生は抑制する。
労働力を確保できる時間に合わせてスケジュールを組む。
そのために取引条件に踏み込んで、ビジネスモデルにメスを入れる。
 小売業も動き出した。
有力チェーンストアが主導する物流研究会が各地で立ち上がり、納品リードタイムの1日延長、消費期限の3分の1ルールの見直し、さらには同じ地域のライバル同士の物流共同化に向けた具体的な検討が始まっている。
現場の負担を考慮しない従来の多頻度小口物流から姿勢を一転させている。
 物流部門がこの機を逃すことは許されない。
現場の実態を見える化して、制約条件に負荷をかけている要因を特定、最適化のプランとその期待効果をステークホルダーに示して、持続可能な物流の構築を先導する必要がある。
*「運ばない物流」はビーイングホールディングスの登録商標。
本誌は同社の承諾を得て本号の特集タイトルに使用した。

月刊ロジスティクス・ビジネス

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