ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2003年5号
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物流専門のISO審査登録機関が始動 費用を抑えて中小業者への普及図る

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

MAY 2003 74 物流専門のISO審査登録機関が始動 費用を抑えて中小業者への普及図る ロジスティクス・クオリティー・レジスター・インク 物流企業専門のISO審査登録機 関を目指すロジスティクス・クオリ ティー・レジスター・インク(LQ RI)が本格的に事業を開始する。
同社はこのほどISO9000の審 査登録機関として日本適合性認定協 会(JAB)の認定を取得した。
物 流サービスに特化したISO審査登 録機関の承認はLQRIが初めて。
これまで物流業者のISO取得は、 審査機関側に物流サービスの業務知 識が乏しいため、審査に手間と時間 のかかることが多かった。
今後、L QRIでは物流企業の業務内容を熟 知した専門性のある審査員による効 果的な審査を行っていく。
今後、三 年から五年をメドとして、ISO1 4000の審査登録の認定取得も視 野に入れているという。
現在、日本では約三万二〇〇〇社 がISO9000を認証取得してい る。
そのうち物流関連企業は全体の 二・五%の約八〇〇社で、推定約五 万社ある物流関連企業の一・六%に 過ぎない。
その多くは大手メーカー の物流子会社や大手物流業者だ。
こ れに対してLQRIが当面のターゲ ットとするのは従業員数三〇人程度 の小規模物流業者。
ISO取得に要 する費用も、一般の審査登録機関よ り割安な一〇〇万円程度に抑える。
同社の川崎雅春社長は、「ISO の取得が中小の物流企業にも拡がる ことで、物流業界全体の品質レベル が向上する。
この取り組みを通して 日本における経済活動の効率化の一 助となりたい」と、その狙いを説明 する。
今年度の売り上げ目標は一億 一〇〇〇万円。
審査件数は約七〇社 を見込んでいる。
LQRIは佐川急便、近鉄エクス プレス、三井住友海上火災保険の三 社の共同出資によって、二〇〇二年 二月に設立された。
現在は佐川急便 が株式の七一%を保有している。
し かし「今後は多くの出資者を募り、 佐川急便の持ち株比率を下げていき たい」と川崎社長は説明する。
?顧客重視  顧客ニーズを理解し、顧客要求事項を満たし、顧客の期待を超えるように努力する。
?リーダーシップ  リーダーは人々が組織の目標を達成することに十分に参画できる内部環境を作りだし、維持する。
?人々の参画  全ての階層の人々は組織にとって根本的要素であり、その全面的な参画によって、組織の便益のためにその能力を活用する ことが可能となる。
?プロセスアプローチ  活動および関連する資源が一つのプロセスとして運営されるとき、望まれる結果がより効率的に達成される。
?マネジメントへのシステムアプローチ  相互の関連するプロセスを一つのシステムとして明確にし、理解し、運営管理することが組織の目標を効率的で効果よく達成 することに寄与する。
?継続的改善  組織の総合的パフォーマンスの継続的改善を組織の永遠の目標にする。
?意思決定への事実に基づくアプローチ  効果的な意思決定は、データおよび情報の分析に基づいている。
?供給者との互恵関係  組織およびその供給者は独立しており、両者の互恵関係は両者の価値創造能力を高める。
ISO9001:2000品質マネジメントの原則 ?顧客要求事項と規格要求事項を満足するため、品質マネジメントの8原則を基本とした品質マネジメントシステムがあり、これ が文書化されていること ?当該品質マネジメントシステムが実施され、その記録が適切に管理されていること ?当該品質マネジメントシステムが効果的であることを証明するために、内部監査が実施され、その検証記録が適切に管理され ていること ?当該品質マネジメントシステムが維持され、見直しされ、必要な改善がなされており、それらの記録が明確であること ?上記のことが客観的な証拠により証明され、トレーサビリティ(検証)が可能であること LQRIの審査基準 LQRIの川崎雅春社長(左)と 佐伯博登録部部長 75 MAY 2003 日用雑貨品業界で業界VAN(付加価値通信網)を運営する プラネットの玉生弘昌社長が、経営者のためのIT読本を上梓 した。
タイトルは『なぜ日本企業の情報システムは遅れている のか』。
日本企業のIT投資は海外の先進企業と比較しても遜色ない レベルにある。
しかし、実際のシステムには大きな開きがある。
ダウンサイジングや標準化など、欧米企業が一〇年も前にクリ アした課題を日本企業の多くがいまだに引きずっている。
その原因は、昔から使ってきたレガシーシステムにある。
日 本企業の多くは、二〇年も前に構築した基幹系システムを、毎 年のように手直しすることで今日まで温存してきた。
一般社員 が使うパソコンは最新型でも、マシン室の奥には遺産のように 古い大型コンピュータが鎮座しているのが現状だ。
経営者が本気でIT化を進めようとするなら、まずこのレガ シーシステムを放棄することから始めなければならない。
玉生 社長はそう指摘する。
長年、プラネットの普及活動を通じて日 本の情報システムの遅れと戦ってきた実務家だけに、著者の語 る言葉には説得力がある。
なぜ日本企業の情報システムは遅れているのか プラネット・玉生社長が説く経営者向けIT講座 ■タイトル 『なぜ日本企業の情報システムは遅 れているのか』 レガシーマイグレーションのすすめ ■発行 日本能率協会マネジメントセンター ■定価 本体価格1,600円(税別)

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