ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2001年5号
SOLE
国際ロジスティクス・シンポジウム

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

MAY 2001 84 毎年八月に米国で開かれる「年次ロジステ ィクス会議と展示会」(an Annual Logistics Conference and Exposition )、通称「ロジ スティクス・シンポジウム」は今年で三六回を 数える息の長い恒例行事だ。
今回は、ロジス ティクス学会(SOLE=The International Society of Logistics )の主な活動の一つで あるこのシンポジウムの紹介から始めよう。
日雑品から戦車まで SOLEの国際シンポジウムは毎年、各地 の支部の持ち回りで開催されている。
昨年は ルイジアナ州ニューオリンズで行われ、今年 はフロリダ州ウォルトディズニーワールドリ ゾートで八月一四日〜一六日の三日間にわた って開かれる予定だ。
欧米やアジアの先進国からの参加はもちろ んのこと、ギリシャ、ロシア、南アフリカ連 邦、豪州などの世界各地から、約六〇〇人弱 のロジスティシャンが参加する。
規模こそさ ほど大きくはないが、常連にとっては同じキ ャリアを目指す仲間とじっくり意見交換ので きる、非常に密度の濃いイベントである。
三日間のプログラムは、基調講演、論文発 表、パネル討論会などから構成されている。
二日間のチュートリアル(指導授業)とワー クショップなどの技術プログラムのほか、ロ ジスティクス関連業界による展示会もある。
イベント会場では、ダークスーツに身を包ん だビジネスマン、すらっとしたキャリアウー マン、ユニフォーム姿の女性空軍将校、ラフ な服装の大学教授などが、あちこちで談笑し たり情報交換に精を出す。
参加者の家族のた めに行われるイベントもあり、会場には和気 あいあいとした雰囲気が漂っている。
昨年(二〇〇〇年八月)のテーマは「未来 へのコーナーストーン(礎石)」というもので、 基調講演ではロジスティクスのインフラであ る「交通問題」が取り上げられた。
これに続 くテクニカルセッションでは、?防衛と支援性、?電子商取引と統合、?マネジメントと 戦略、?宇宙ロジスティクス、?サプライチ ェーンマネジメント――という五つの部門が 設けられ、それぞれ活発な討論が繰り広げら れた。
なかでも「電子商取引と統合」というセッ ションでの「CALS/EC/eビジネスと 未来を制するもの」と題するパネルディスカ ッションは、参加者の評価が高かったようだ。
同セッションのモデレータは、「CALSと ECとeビジネスは同義語になりつつあり、 米国はベスト?コマーシャル〞プラクティス に近づきつつある」と討論の最後を締めくく っていた。
この国際ロジスティクス・シンポジウムで は毎年、多くの論文が発表される。
それらは 第2回 国際ロジスティクス・シンポジウム 85 MAY 2001 「論文集」として収録され、会員と希望者に 配布されることになる。
日本からの視察ツアー SOLE東京支部では、過去十数年にわた り毎年、このイベントへの参加を主目的とす る「ロジスティクス視察ツアー」を実施して きた。
はじめて日本から参加する方々は、こ こで扱われるテーマの幅の広さに一様に驚か されるようだ。
宇宙・航空などのシステム製品を対象とす るロジスティクスがあるかと思えば、日用雑 貨品のサプライチェーン・マネジメントにつ いて熱心な討議が行われている。
隣の部屋で は、戦車や戦闘機の保守に関する防衛産業に ついての論文発表が行われ、そのまた隣では 環境・資源問題についての熱気あふれるディスカッションが続くといった具合だ。
予定されている今年のテーマは「ロジステ ィクス: 21 世紀のツール!」。
初日の八月一 四日に行われる基調講演の演題は「ロジステ ィクス2001―防衛とサービスの展望」、二 日目は「ロジスティクス2001―産業界の 展望」、そして最終日は「ロジスティクス2 001―コミュニティにおけるロジスティク ス・ニーズ」となっている。
それぞれ米国国防総省の高官や、産業界を 代表する経営者、実務家、コンサルタント、 著名な学者などによるスピーチが計画されて いる。
SOLE東京支部が実施する今年の視 察ツアーの詳細については、計画がまとまり 次第、当コーナーでも案内する予定だ。
東京支部フォーラム報告 国際ロジスティクスシンポジウムの視察ツ アーの他にも、SOLE東京支部では毎月、 フォーラムを開催している。
幅広い領域を扱 うロジスティシャンの専門性を高めるために は、さまざまの領域の専門家と意見交換をす ることが重要と考えているためだ。
毎月、優れたロジスティクス事例を有する 企業の実務家や、特定領域の専門家、研究者 を招いて、最新の技術動向や事例などを紹介 してもらう。
もちろん、会員との活発な意見 交換も目玉の一つだ。
昨年十二月には、包装技術の研究「エコ包 装」と銘打って日立物流 の長谷川淳英氏を講師に 招いた。
また、今年一月 には武蔵工業大学の増井 忠幸教授に「ORとロジ スティクス」についての 解説を依頼し、二月は日 本テトラパックの曽木宏 隆部長に同社が推進して いるサプライチェーン・ マネジメントについて聴 いた。
三月はIDSシェ アー・ジャパンの坂和磨 社長と梁田憲治マネジャ ーに、モデリング技法、SCOR、ARIS について紹介してもらっている。
参加者からは、さまざまな経験を有する参 加者によるディスカッションが面白く、役に 立つという感想が多い。
東京支部としては今 後も、身近でありながらバラエティーに富み、 知りたい、ぜひ知っておきたいという話題を 積極的に取り上げていきたいと考えている。
今後の予定テーマとしては、ロジスティク スの高度化に不可欠な自動データ取得技術 (AIDC)の研究や、サードパーティー・ ロジスティクスの研究を計画している。
毎回 好評なロジスティクス現場の見学会としては 「循環生産工場」、「リサイクルセンター」、「大 型システムの整備工場」などを予定している。
興味のある方は sole_consult@jmac.co.jp までお問合せいただきたい。
SOLE東京支部のフォーラム風景 http://www.sole.org MAY 2001 86 Q1 以下の空欄に入る言葉としてa〜dのどれが最 も適切でしょうか? 製品に対する保守が重要な要素である場合、製品の供 給者はしばしば提供するサービスプログラムの[ ] によって評価される。
そこでは、サービスや修理のため のネットワークの[ ]や[ ]と同様に、最 終ユーザーへの製品の[ ]が含まれている。
a.品質、品質、利便性、保証 b.深さ、能率、有効性、保証 c.品質、品質、利便性、インセンティブ d.広さ、品質、利便性、インセンティブ Q2 マーケットの在庫拠点数を増やすと、どんな 影響が予想できますか? a.製品納入に要する時間が増え、供給コストが 変わる b.製品納入に要する時間が減り、供給コストを 増大させる。
c.製品ユニットコストの低減によって、顧客へ の反応が良くなる。
d.a とc の双方とも当てはまる。
いかがでしたか? いずれもCPLスタディガイドに 載っている模擬試験です。
試験問題は次の四領域「シ ステムマネジメント」「システム設計と開発」「調達と製 造支援」「流通と顧客支援」から出されますが、前回、 紹介したのは「流通と顧客支援」からの出題です。
Q1は、製品供給者が顧客に対して提供すべきサー ビスの内容を問う設問です。
模範解答によると正解は [a]。
ここで一番大切なことは、製品の供給者が最終 ユーザーに対して製品のアベイラビリティ(必要とする ときに確実に稼働するかどうか)を「保証する」という 点です。
そのためには保守サービスの品質(修理リード タイムの短縮による顧客ニーズへの対応など)や、利便 性(ユーザーの近隣でのサービスセンターの展開など) を総合した[保証]が欠かせません。
このことは製品の [保証]と同様に重要であることを、この設問は問いか けています。
Q2は在庫拠点の集約と分散に関する問題です。
模 範解答によりますと正解は[b]です。
[a]は納入時 間は増えませんので明らかに誤り。
[c]は顧客への反 応は良くなるが製品のユニットコストのせいではないた め、これも誤り。
したがって[d]も誤りとなり、残さ れた[b]が正解となります。
Q1に比べると、こちら の方が素直に納得できる問題だったかもしれませんね。
第2回 
達丕未了邯殻簑蠅膨戦 今回は「システムマネジメント」の領域から二つの設問を紹介します。
Q1 企業が統合的なロジスティクスシステムを導入する際、トップレベルの 経営層の抱く関心事とはどのようなものでしょうか? a.指揮の統一性 b.コントロール範囲 c.権限 d.上記の全て Q2 次のどの製品が航空輸送に最も適していますか? a.テレビのような電子製品 b.砂や砂利 c.南米からの花 d.家具 CPL(Certified Professional Logistics)の試験問題に挑戦 前回のおさらい ※今回の設問の答と解説は、本誌6月号の当コーナーでお読みいただけます

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