ビジネスにロジスティクスを利かせることが、極めて有効な差別化手段になっています。ところが、ほとんどの企業がロジスティクス管理の方法論を持っていません。KPI(重要業績評価指標)さえ明確になっていない場合が珍しくありません。たまたまロジスティクスを任された担当者が、手探りで実務に当たっている。それが多くの会社の現状です。
どんな企業であっても今日のロジスティクス管理のKPIは、(1)サービスレベル、(2)品質、(3)コスト、(4)環境負荷の4つに集約できます。そして意志決定は、マーケティング→ロジスティクス→物流の順で進めなければなりません。このプロセスを踏み誤ると、改革は個別最適に陥ります。無数の取り組みを積み重ねることで導き出されたロジスティクス管理の原則です。
どの経営の教科書を開いてみても、ロジスティクス管理の具体的な手法については何も書かれていません。日々急速に進化しているからです。その最前線のナレッジ(智恵)を、本誌は専門記者の取材を通して収集・分析し、リアルタイムで読者にお届けすることで、ロジスティクスの仕事の成功をお手伝いいたします。