*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

MARCH 2006 92 米イエロー・ロードウエイ ＹＲＣワールドワイドに社名変更 同社プレスリリース 06 ・1・3 トラック輸送業者の大手であるイ エロー・ロードウエイは、社名をＹ ＲＣワールドワイドに変更する。
そ れに合わせてナスダック市場での社名 表記も従来のＹＥＬＬからＹＲＣＷ に変更する。
ＹＲＣは二〇〇三年にロードウエ イを買収し、さらに二〇〇五年には ＵＳＦを買収することによって、ア メリカ全土のネットワークを大幅に 拡大した。
同時に、海外の拠点も増 やし、七〇カ国で業務展開するに至 っている。
現在、ＹＲＣはイエロー・トラン スポーテーション、ロードウエイ・ エクスプレス、レイマー・エクスプ レス、ＵＳＦホランド、ＵＳＦレッ ダウエイ、ＵＳＦベストウエイ、Ｕ ＳＦグレン・モア、ニューペン・モ ーターエクスプレス、メリディアンＩ Ｑ――を傘下に収めている。
今回の社名変更により、これまで の国内の輸送業者というイメージを 脱し、国際的なロジスティクス企業 として認知されることを期待してい る。
同社の二〇〇四年の売上高は六 八億ドル（七一六〇億円）。
米シュナイダー・ロジスティクス 新求車求貨情報システムを稼働 同社プレスリリース06 ・1・3 シュナイダー・ロジスティクスは、 従来のＳＵＭＩＴに代わる新たな求 車求貨情報システムとして「Ｂｉｄ Ｓｍａｒｔ」を稼働した。
インター ネット対応の求車求貨が可能で、参 加する荷主にとっては、低価格で輸 送商品を選べ、輸送業者にとっては 積載効率のアップにつながる。
「ＢｉｄＳｍａｒｔ」は、一回ごと の細かい物流コンペを可能にするも ので、荷主は貨物量、貨物内容、目 的地、配送時間などの諸条件を入力 する。
一方、輸送業者は空きスペー スの容量と運賃を入力する。
新シス テムは諸条件を勘案して、双方にと って最適な組み合わせを探し出す。
新 システムは、スウェーデンにあるソフ トプロバイダーと共同で開発した。
スイス・パナルピナ 社員の不正発覚でＣＥＯ辞任 同社プレスリリース 06 ・1・4 スイスの大手航空フォワーダーで あるパナルピナ（Panalpina ）エアフ レートは、社員による不正行為が発 覚したため、ブルーノ・シンドラー ＣＥＯがその責任をとって辞任した、 と発表した。
不正総額は、三三〇〇 万スイスフラン（二九億七〇〇万円）。
後任としてジェハード・フィッチャー 会長が暫定的にＣＥＯを務める。
今回不正を起こした社員は社歴二 〇年で、故意に社内の経理システム を欺き、昨年十二月に発覚するまで の一四カ月間、帳簿を改ざんしてき た。
不正総額が明らかになった後で、 該当する社員は懲戒解雇された。
その 後、会計監査会社を含めた調 査の結果、不正は解雇された職員一 人によるもので、組織的な不正は一 切なかったことが明らかになった。
パ ナルピナは、この不正事件にもかかわ らず、二〇〇五年の決算における最 終利益は、前年実績を上回る見込み。
同社は八〇カ国に五〇〇拠点を持 ち、従業員一万三〇〇〇人を抱える。
グループ全体の二〇〇四年の売上高 は七四億五〇〇〇万スイスフラン（六 七〇五億円）だった。
英ＴＤＧ 鉄鋼メーカーと七年契約を結ぶ コーラス プレスリリース 06 ・1・ 10 イギリスの大手鉄鋼メーカーであ るコーラスと大手３ＰＬ業者のＴＤ Ｇは、イギリス国内におけるコーラ スのトラック輸送管理について七年 間の契約を結んだ。
コーラスは現在、イギリスに四〇 カ所ある生産拠点から一日一五〇〇 便を輸送している。
ＴＤＧはコーラ ス向けにこの輸送を一元管理するシ ステムを開発、最適ルートや配送時 間を算出する機能を提供する。
これ らの情報をウェブ上で管理するため、 貨物追跡も容易になる。
また、輸送 計画の変更にも柔軟に対応できるよ うになる。
イギリス労組・Ｔ＆Ｇ ウィンカントンのストを組織 トランスポート＆ジェネラル・ワーカー 06 ・1・ 11 イギリスの輸送業者を対象とした 労働組合であるトランスポート＆ジ ェネラル・ワーカーは、大手３ＰＬ 企業のウィンカントンのタンクローリ ーのドライバ一四〇人によるストを 行うことを決定した。
ウィンカントンは、石油小売りの テスコの輸送業務を請け負っていた が、更新時にこの契約が打ち切られ、 代わって他の大手３ＰＬ業者である ＴＤＧが引き継ぐことになった。
し かしＴＤＧは、ウィンカントンのド ライバーを引き受けることを拒否し た。
これは、同様の契約打ち切り時 には従来の従業員を引き受けるとい う労務 協定を無視したものだ、とし 2006年1月発表分 93 MARCH 2006 ている。
トランスポート＆ジェネラル・ワー カー側は契約の切り替え時期を明示 するように要望しているが、はっきり とした回答が得られないため、ウィ ンカントンが業務を請け負っている間 に、ストを決行することを決めた。
蘭ＴＮＴロジスティクス イギリスで日産・ルノーの業務受注 同社プレスリリース 06 ・1・ 13 ＴＮＴロジスティクスは日産・ル ノーと三年間の契約を結んだ。
ＴＮ Ｔロジスティクスはイギリス中央部の レスターシャーにある三万七〇〇〇 平方フィート（三三三〇平方メート ル）の物流センターから、イギリス 国内にある日産の二六四カ所のディ ーラとルノーの二〇〇カ所のディー ラに対して補修部品を配送する。
配 送の頻度は週五回で、原則午前八時 までに配送する。
ただし、北アイル ランドへの配送は正午前までとなる。
ドイチェバーン ドイツ当局がロジ部門の分割要請 トランスポート・インテリジェンス 06 ・1・ 17 ドイツの複数のメディアによると、 ドイツ当局はドイチェバーンにその主 力部門である鉄道輸送とロジスティ クス部門であるシェンカーを分割す るよう政府に働きかけている。
この ドイツの会計監査局の要請によって、 政府が分離分割を検討するかもしれ ない、としている。
会計監査局は、仮にドイチェバー ンの株式公開が予定した時期より遅 れ続けるのなら、ロジスティクス部 門は市場で競争するための資金不足 に陥るだろう、と指摘している。
株 式が公開されれば、市場から四〇億 ユーロ（五六〇〇億円）の資金が手 に入ると見られている。
これは、現在のドイチェバーンの 経営陣の考え方とは真っ向から対立 する。
同社の経 営陣は、鉄道網とサ プライチェーンの能力を有機的に結 合させることを目指し、最初はシェ ンカーを買収し、その後バックス・ グローバルを買い取った。
これによ り、鉄道輸送を軸として、海上・航 空フォワーディングと３ＰＬ業務を 結びつけることができたとする。
監査局は、もはやドイチェバーン の経営状態を監査することはないが、 依然としてその経営に対して一定の 発言権を有している。
米ライダー トヨタのテキサス工場の業務受注 同社プレスリリース 06 ・1・ 23 ライダー・システムは北米トヨタ がテキサス州サンアントニオに建設中 の工場に関するロジスティクス業務 を受注した。
工場の立ち上げは二〇 〇六年下期を予定しており、ピック アップトラック二〇万台の生産能力 を持つ。
新しい契約では、ライダーがアメ リカとカナダ、メキシコに散らばる サプライヤーから部品を集荷して、工 場のラインに供給する。
専属のドラ イバー一八〇人と、二七〇台の車両 を用意する。
ライダーは、トヨタが八七年にケ ンタッキー州に最初の北米工場を稼 働したときからロジスティクス業務を 請け負ってきた。
その後も、ミシ ガ ン、テネシー、カリフォルニア、ウ エスト・バージニア、カナダ、アル ゼンチン、メキシコで業務を請け負 ってきた。
米フェデックス 中国のＪＶ株を買い上げ 同社プレスリリース 06 ・1・ 24 フェデックス・コーポレーション は、中国での同社の合弁企業である フェデックス―ＤＴＷインターナシ ョナル・プライオリティ社の株五〇％ を四億ドル（四八〇億円）でＤＴＷ 社から買い取ることで、同社の全株 を保有することとなった。
これによって、九九年に立ち上げ たジョイントベンチャー企業は、フ ェデックスの一〇〇％子会社となっ た。
今回の買収が正式に成立すると、 フェデックスは中国に八九カ所の拠 点を持ち、六〇〇〇人の従業員を雇 用する。
これに伴い、同社は、中国便を現 在の週二三便から二六便へと増やす 予定。
さらに現在二〇〇都市での営 業を、二、三年中には三〇〇都市に 増やす計画を立てている。
また同社 は一月、広州に一億五〇〇〇万ドル （一八〇億円）をかけたハブ拠点を立 ち上げており、そこでは一二〇〇人 を雇用している。
米ＵＰＳ ドイツにハブ拠点完成 同社プレスリリース 06 ・1・ 30 ＵＰＳが建設に二年半をかけたハ ブ拠点が、ドイツのケルン・ボンに 完成した。
三階建てのハブ拠点の建 設コストは一億三五〇〇万ドル（一六二億円）で、総面積はこれまでの ハブの二倍以上となる八一万三〇〇 〇平方フィート（七万三一七〇平方 メートル）となり、一時間で十一万 個の小包を処理する能力を持つ（将 来はこの能力を一六万五〇〇〇個ま で引き上げる予定）。
同ハブでは、す でに一八〇〇人が働いているが、稼 働率が高まるにつれ、さらに数百人 の雇用が発生する見込 み。