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OCTOBER 2006 46
APLロジスティクス
コンウエイと海陸一貫商品を開発
■同社プレスリリース
8・
14
シンガポールに本社を置くAPL
ロジスティクスは、アメリカ大手路
線便業者のコンウエイと共同で、中
国の港からアメリカの最終配送先ま
でを一本でつなぐ輸送商品を開発し
た。 商品名は「オーシャンギャランティド(OceanGuaranteed)」。 APLの海上輸送能力と、コンウ
エイのアメリカ国内のネットワークを
結びつけた今回の新商品は、小口貨
物を迅速に、かつ時間指定で運んで
ほしいという顧客ニーズに応えたもの。
発地は香港、上海、深の中国主
要三港。 アメリカの港で陸揚げ・通
関後、仕分け作業などを経て、コン
ウエイがカバーする全米の最終配達
地まで輸送する。 あらかじめ約束し
た納品指定日に間に合わなかった場
合は運賃の二〇%を割り引く。
ドイツポスト
大手荷主に一五〇億円超を請求
■ブルームバーグ
8・
15
など
ドイツポストは大手荷主であるドイ
ツテレコムに対して一億五〇〇万ユ
ーロ(一五七億五〇〇〇万円)の損
害賠償請求を行っていると米国証券
取引委員会に報告した。
ドイツポストは株式を公開した二
〇〇〇年に、最大手の荷主となるド
イツテレコムから補修部品とメンテナ
ンスに関するロジスティクス業務を受
注。 ドイツテレコムから複数の物流
センターを購入したが、そのいくつか
は構造に欠陥があったり、センター
を使用するのに必要な許可を当局か
ら受けていなかった、と主張してい
る。
物流センター購入に際しては、両
社の間に何らかの保証条項があるの
が一般的。 ドイツポストはその条項
に則って賠償請求を行っている模様。
ドイツポストは賠償金額のうち三
七〇〇万ユーロ(五五億五〇〇〇万
円)に関しては「保証条項」に基づ
くものとして請求。 残りの六八〇〇
万ユーロ(一〇二億円)は追加の賠
償としている。
ドイツポスト傘下で3PL事業を
担当するDHLロジスティクスは立
ち上げ当初、ドイツテレコム関連の
事業が大きな柱になっていた。 ドイ
ツテレコムは自社のサプライチェーン
管理をほとんどドイツポストに丸投げ
しているため、賠償を請求されてい
るにもかかわらず、今後もドイツポス
トとの取引を継続するとみられてい
る。
米フェデックス
米郵政省との契約を延長
■同社プレスリリース
8・1
フェデックス・エクスプレスはアメ
リカ郵政省との契約を二〇一三年ま
で延長した。 元となる契約は二〇〇
一年に結ばれ、郵政省の取り扱う郵
便物を米国内の空港間で空輸すると
いう内容だった。 二〇〇八年までの
七年契約であったが、二年を残した
この時点で再度七年契約を結んだ。
契約が正式に始まるのは二〇〇六年
一〇月から。
フェデックス・エクスプレスは重量
ベースで一日平均四〇〇万ポンド、D
C
10
型機で四〇機分の郵便物を空輸
する。 七年間でフェデックスの売り
上げは八〇億ドル(約八八〇〇億円)
に達する見通しだ。
米UPS
上海に消費者向け店舗を開設
■同社プレスリリース
8・2
UPSは上海で一般消費者向け店
舗を二カ所開設した。 UPSが中国
で一般消費者を対象とした店舗を開
設したのは今回が初めて。 二店舗と
も上海のビジネス街にあり、一つは
上海証券取引所内、もう一つは上海
マート会議センターの中に設置した。 UPSは二〇〇五年までに中国国
内の三〇〇カ所以上に自社拠点を開
設。 二〇〇六年に入ってからは中国
向け貨物便の運航を増やすなどネッ
トワーク強化に乗り出している。 す
でに中国での雇用は四〇〇〇人を超
えているという。
米ペンスキー・ロジスティクス
家電大手との契約更新
■同社プレスリリース
8・7
3PL大手であるペンスキー・ロ
ジスティクスは、アメリカの家電メー
カー大手であるワールプール
(Whirlpool
)のLLP(リード・ロ
ジスティクス・プロバイダー)に選ば
れた。
ペンスキーが受注したのはインバウ
ンドとアウトバウンドのロジスティク
ス業務。 ワールプールのサプライチェ
ーン全体の最適化や可視性の向上、
コスト削減などに貢献する。
コンサルティングサービスを提供す
るほか、他の3PL業者のベンチマ
ーキングや支払い代行業務なども請
け負う。 ワールプールが自社で抱え
るトラックのオペレーションも担当す
るとともに、ワシントン州とテキサス
州、ペンシルベニア州にある物流セ
ンター三カ所の管理も手掛ける。
2006年8月発表分
13pS
16p'oS
47 OCTOBER 2006
米シュナイダー・ナショナル
社員一七〇人を削減
■同社プレスリリース
8・
16
トラック輸送大手のシュナイダー・
ナショナルは、社員約一七〇人を削
減し、八五人を配置転換する方針を
明らかにした。 対象となる一七〇人
のうち一二〇人はウィスコンシンの本
社に勤務する社員。
同社は二〇〇六年に入り数件の
M&A(企業買収)を実施した。 そ
の結果、従業員が一万一〇〇〇人増
えている。 これを受けて自然減とな
った分を補わないことで人員の削減
を目指すという。
独シェンカー
海上コンテナでICタグ実験
■同社プレスリリース
8・
18
ドイツ鉄道傘下の3PL企業であ
るシェンカーは、ハンブルグ港と上海
港を行き来する海上コンテナを対象
にICタグの実証実験を行った。 今
回のプロジェクトは同社にとってIC
タグ技術が国際貨物輸送にどれだけ
実用的であるのかを確かめる最初の
実験という位置づけだ。
ICタグによってサプライチェーン
における貨物の動きを明確にすること
は、混載貨物の荷主にとって大きな
メリットがあると考えられている。
コンテナについたICタグは貨物の受け渡しの時点で、自動的にスキャ
ンされるようになっている。 そのた
め、貨物の動きをリアルタイムで把
握できる。 第一段階となる今回の実
験は荷役業者との共同プロジェクト
として展開する。
米BNSFロジスティクス
アマゾンの調達物流業務を受注
■同社プレスリリース
8・
21
バーリントン・ノーザン・サン・タ
フェ鉄道の子会社であるBNSFロ
ジスティクスは、コンペの結果、ネ
ット小売り最大手のアマゾン・ドッ
ト・コムからインバウンドロジスティ
クス業務を受注した。 アマゾンは、
BNSFロジスティクスのノウハウを
活用して、北米におけるベンダーか
らの調達に関して可視性を高めるほ
か、大幅なコスト削減を目指す。
BNSFロジスティクスは、アマ
ゾンが複数利用するクロスドッキング
センターの運営も請け負う。 アマゾ
ンのショーン・クリス部長は、「コン
ペでBNSFロジスティクスを選んだ
のは、同社が提供するソリューショ
ンが、アマゾンの在庫の流れをスム
ーズにして、顧客に商品が届くまで
の時間を最短にしてくれるからだ」と
選定の理由を説明する。
ドン、ロサンゼルスに拠点を持つ投
資ファンドの大手だ。
TNTは昨年十二月にロジスティ
クス部門の売却を決定。 その後、売
却先を探してきた。 二〇〇〇年に入
り本格的にロジスティクス部門に進
出して以来、それまで六%前後だっ
た同社の利益率が、四%に落ち込ん
だことが売却に踏み切った理由だ。 T
NTでは本業のエクスプレス事業に
専念したいとしている。
売却が正式に成立するのは今年末
となる予定。 売却が正式に成立すれ
ば、現在ロジスティクス部門を担当
している役員のデーブ・クリックはT
NTの役員を退き、新会社のCEO
(最高経営責任者)に就任する。
買い取ったロジスティクス部門を使
って、アポロ・マネジメントがどのよ
うなビジネスを展開するのかについて
は、ほとんど報道されていない。 し
かし旧TNTロジスティクスは、3
PL事業の売上高でドイツポストに
次ぐ業界第二位の売り上げを確保していただけに、今後のアポロ・マネ
ジメントの動向に注目が集まる。
なお、TNTが売却で得た資金の
一〇%強で新会社の株を保有する背
景には、TNTの売却に対する態度
が不誠実だとする労組の批判を受け
て、新会社と一定のかかわりを維持
することでそうした批判をかわそうと
いう意図が働いた模様。
豪州労組
TNTロジ売却で荷主に警告
■アイ・フォー・トランスポート
8・
23
オーストラリアのトランスポート・
ワーカーズ・ユニオンはTNTロジス
ティクスの売却が決まる前日から、T
NTロジスティクスの荷主に対して売
却に関するネガティブ・キャンペーン
を開始した。
労組は「TNTの経営陣が労働組
合と正式な話し合いを持たないまま売却を進めるなら、労働現場におけ
るサービスの低下につながりかねず、
荷主にとって好ましくない結果を生
むだろう」との警告を発した。
蘭TNT
ロジスティクス部門を売却
■フィナンシャル・タイムズ
8・
23
など
オランダのTNTは、自社のロジ
スティクス部門を、非公開の投資フ
ァンドであるアポロ・マネジメント
(Apollo Management
)に売却した。
売却額は一四億八〇〇〇万ユーロ
(二二二〇億円)。 TNTはそのうち
一〇%強にあたる一億五〇〇〇万ユ
ーロ(二二五億円)を使って、新会
社としてスタートする旧TNTロジス
ティクスの株を所有する。 アポロ・
マネジメントは、ニューヨークとロン
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