*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。
NOVEMBER 2006 40
ず、ストを実施するかどうかの採決
を行った。 組合員八〇〇人のうち七
四%がスト賛成に投票した。 これを
受けてDHLに業務が移行される一
〇月以前に、一八年ぶりとなるスト
の決行が決定。 一回目のストは九月
二一日に、二回目のストは九月二六
日に設定された。
今後、NHSロジスティクスの業
務がすんなりとDHLに移管される
かどうかは予断を許さない状態だ。 米ウォルマート
ICタグの使用店舗を拡大
■同社プレスリリース
9・
12
ウォルマート・ストアーズは二〇〇
七年八月末までの約一年間に、新た
に米国内の五〇〇店舗についてIC
タグの使用を開始することを決めた。
これで米国内の三九〇〇店舗のうち
一〇〇〇店舗以上でICタグを使用
することになる。
ウォルマートは、「ECPグローバ
ル・ジェネレーション2タグ」を採
用することで、ウォルマートだけでな
く、納入業者と顧客にも大きなメリ
ットがあることがわかったとして、今
後もICタグを使用する店舗を増や
していきたいとしている。 ICタグを
活用することによって、欠品を事前
に防いだり、過剰在庫を大きく抑え
るといったメリットがあることは、二
〇〇五年のアーカンソー大学の調査
で実証された、と判断した。
同社はこれまで「ジェネレーショ
ン1タグ」をパレットやケースごとに
使ってきたが、今後は順次「ジェネ
レーション2タグ」に切り替えてい
く。 これまで納入業者の上位三〇〇
社とICタグによる取引を行ってい
たが、一〇月からは次の三〇〇社に
まで対象を拡げてICタグの実証実
験を開始する。 二〇〇七年一月には
本格導入に踏み切る考えだ。
米UPS
労組と契約交渉を開始
■同社プレスリリース
9・
19
UPSと労働組合チームスターズ
は現在の労使契約が二〇〇八年七月
末に失効した後の次の六年間契約を
締結するための交渉をスタートした。
UPSのジョン・マックデビット上
級副社長は「今回は通常と比べると、
相当早い時期に交渉を開始した。 そ
れは今回の交渉には複雑な要素が絡
むために、時間をかけて話し合う必
要があるためだ。 二年前に交渉を始
めることが、従業員にもわれわれの
顧客にとっても正しい判断だと信じ
ている」と説明した。
チームスターズは、UPSの約二
蘭TNT
インドの急便会社を買収
■同社プレスリリース
9・1
オランダのTNTはインドの急便
会社であるスピーダージ・エクスプレ
ス・カーゴ・サービシーズ(Speedage
Express Cargo Services)を買収し
た。 一九九五年設立のSPCSは直
近の売上高が一七〇〇万ユーロ(二
五億五〇〇〇万円)で、国内外の企
業を荷主として抱えている。 TNT
が買収を通じて手にするのはSPC
Sの五一四カ所のデポと二六カ所の
ハブ拠点、さらに七三〇台の車両、
一一九五人の従業員となる。
TNTはSPCSを買収したこと
でインドの国内シェアで第三位とな
る。 二〇〇七年のインドにおける売
上高目標は一億ユーロに設定。 さら
に二〇一〇年にはインドの国際宅配
便市場でトップとなることを目指して
いる。
DHLとイギリス政府
医療品の外注契約でストに直面
■DHLプレスリリース
9・5
DHLは九月五日、イギリス健康
省との間で、国民保健サービス制度
(NHS)に加盟している病院に供給
する医療品の調達とロジスティクス業
務を請け負う契約を結んだ、と発表
した。 業務は一〇月にスタートし、
契約期間は一〇年。 その内容は二二
〇億ポンド(四兆四〇〇〇億円)に
相当する医療品の調達・ロジスティ
クス業務を効率化することで、一〇
億ポンド(二〇〇〇億円)のコスト
削減を目指すというもの。 それまで
業務を担当していたNHSロジステ
ィクスで働いていた一七〇〇人の従
業員は、DHLの社員となる。
しかしDHLの発表と同時に、N
HSロジスティクスの労働組合が猛
反発した。 同労働組合では、?医療
品購入のコストカットは、患者の生
命に直結する医療品の質の低下を招
きかねない、?従業員が民間企業に
移ることで、これまでの労働条件が
改悪され、年金の仕組みなども変更
される可能性がある――と危惧してい
る。
これに対して、DHL側は「調達
するのは医師の指定した医療品で、し
かも購入を代行するだけにすぎないた
め、質の低下はありえない。 コスト
削減は、これまでばらばらになってい
た調達機能を一本化することによっ
て実現する」と説明。 イギリス政府
も「従業員の処遇は従来通りで変更
しない」と約束した。
しかし労組は両者の説明に納得せ
2006年9月発表分
41 NOVEMBER 2006
三万八〇〇〇人の時間給労働者を代
表している。
アメリカン航空の貨物部門
米郵政省と5年契約
■同社プレスリリース
9・
20
アメリカン航空の貨物部門は、米
国郵政省と貨物輸送に関する五年契
約を結んだ。 この契約によって、五
億ドル(五五〇億円)の売り上げが
見込まれており、同社の貨物輸送の
契約としては最大のものとなる。 米
国郵政省はこのほど、貨物輸送に関
する契約を更新する航空会社を七社
に絞っており、アメリカン航空はそ
の中の一社に選ばれた。
二〇〇三年に更新された前回の契
約では、それまで五〇機提供してい
た貨物機のチャーター便を十三機に
減らされるとともに、従来と比べオ
ンタイム配送に対する厳しい条件が
設定された。 その条件をクリアする
ために、同社は郵便物の貨物輸送を
全面的に刷新した。 その成果が評価
され、今回の大型の契約更新につな
がった。
同社の貨物部門のトップであるデ
ーブ・ブルックス氏は今回の契約に
ついて「貨物部門の従業員と労働組
合のトランスポート・ワーカーズ・ユ
ニオンの協力があったからだ」と語
っている。
米ペンスキー・ロジスティクスABXロジスティクスと業務提携
■同社プレスリリース
9・
19
アメリカの3PL業者であるペン
スキー・ロジスティクスは、ベルギー
に本社を置く大手フォワーダーのA
BXロジスティクスと業務提携した。
提携の目的は、ペンスキーのサプラ
イチェーン統合のノウハウと、AB
Xのフォワーダーとして築いてきた拠
点展開を融合させることにある。
ペンスキーのビンス・ハートネット
社長は「荷主はそのサプライチェー
ンを次第に海外へと伸ばしながらも、
それにかかるコストを削減しようとし
ている。 今回の業務提携で、荷主に
世界規模のソリューションを提供で
きる体制になった」としている。
ペンスキー・トラック・リーシング
の子会社である同社は、ゼネラル・
エレクトリック(GE)とのジョイ
ントベンチャーでもある。 これまで自
動車産業のSCM業務を中心に成長
してきたが、現在では多岐に渡る荷
主の業務を請け負い、売上高に占め
る国際物流の比率は約二〇%。
米UPS
国防総省コンペで連合チーム結成
■同社プレスリリース
9・
21
帯電話機の納入と返品業務を請け負
う。 クーネ+ナーゲルは同時に、オ
レンジUKのネットワーク上にあった
業務を、同社のセンターに移管する
業務も受注した。 クーネ+ナーゲル
が新たにオレンジUKのために使うセ
ンターは、約一五万平方フィート(一
万三五〇〇平方メートル)で、現在
三〇人の正社員が働いている。
クーネ+ナーゲルは、すでに一〇
年以上にわたりオレンジUKから業
務を請け負っており、これまでの実
績が評価されて今回の契約更新が実
現した。
英ウィンカントン
リサイクル物流で業務提携
■同社プレスリリース
9・
28
ウィンカントンは、EU圏内の家
電リサイクル法である
WEEE指令
に基づいたリサイクル物流業務を強
化する目的で、バルパック(Valpak)
と業務提携した。 バルパックは、
W
EEE指令の遵守を指導するコンサ
ルティング会社だ。
バルパックが法律の諸手続きを網
羅し、ウィンカントンは製造業者や
小売業者のリサイクル物流業務の設
計とオペレーションを担当する。 こ
れによって、荷主はリサイクル物流
を最短の時間で実行に移すことが可
能になる。
UPSはアメリカ国防総省が米国
内の軍事物資のSCM業務を最適化
するために開くコンペに参加するた
め、輸送業者やロジスティクス業者、
IT企業など全一八社からなる「チ
ームUPS」を結成した。 国防総省
がコンペを開く目的は、輸送中の軍
事物資の可視性と信頼性を高めるこ
とにある。
チームUPSは現在、国防総省の
輸送業務の大部分を担っている。 U
PSは今回、軍事関連のロジスティ
クス業務や安全保障などのシステムの統合の分野で知られているサイエン
ス・アプリケーション・インターナシ
ョナル・コーポレーションを直接の下
請け業者として指名した。
チームの中核はUPSの3PL部
門であるサプライチェーン・ソリュー
ションズ部門で、他には路線便のY
RCワールドワイド、貸し切り輸送
のランドスター・システム、鉄道輸
送のノーフォーク・サザン・レールウ
エイなどが参加している。
スイス・クーネ+ナーゲル
イギリスで携帯端末の契約を更新
■同社プレスリリース
9・
25
クーネ+ナーゲルは、イギリスの大
手モバイル・サービス・プロバイダー
であるオレンジUKと契約を更新し
た。 ロンドン近郊のセンターで、携
|