ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
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2007年1号
メディア批評
否定された安倍首相と池田大作の密会報道腑に落ちないメディア各社そろっての無反応

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

67 JANUARY 2007 佐高信 経済評論家 「いまや自民党最大の支持母体は特定郵便局 長会でも日本医師会でもない。
創価学会だ」 自民党幹部が自嘲気味にこう話したという。
『フォーラム 21 』の十一月一日号によれば、 その自民党トップの安倍晋三と学会名誉会長 の池田大作が九月二十二日、都内の学会施設 で会った。
それを『朝日』『毎日』『読売』『日 経』が書き、『週刊文春』が会談の模様を詳細 に伝えたにもかかわらず、安倍は参議院予算 委員会で民主党の議員に質問され、 「そうした事実はない」と答えている。
ならば、各メディアの「記事はすべて誤報 だったことになるが、安倍首相や創価学会が 抗議や訂正を申し込んだとの話は、寡聞にし て聞いていない」と乙骨正生が書いている。
おかしいのは、安倍の答弁で「誤報」と決 めつけられたメディアが怒って、さらに追及 しないことである。
また、その後すぐ小泉純一郎も池田と会っ たが、それは学会も公明党も認めた。
小泉が 前首相となったからだろう。
一〇月十二日付 けの『朝日』はこう書いている。
「公明党の太田代表は十一日の記者会見で、 小泉前首相が退任直後、創価学会の池田大作 名誉会長と会談したことを明らかにした。
『ご く短時間、三〇分ほど会ったと聞いている』 と述べた。
一方、安倍首相が就任前に池田氏 と会ったとされる点については『全く承知し ていない』と語った」 乙骨は、安倍と一九八四年に亡くなった池 田大作の次男、城久が成蹊高校の同期生とい う興味深い事実を指摘した上で、一九九四年 十一月一日の安倍の学会批判発言を引く。
創価学会が政界での影響力を拡大し、「危険 な段階」になったと次のように警鐘を鳴らし たのである。
「私が立候補した時には、公明党の候補者が おらず、そういう関係で創価学会の皆さまに はご支援をいただいております。
ですから、 この運動に参加することには、大変躊躇して おります。
その中で、自民党の中に『憲法 20 条を考え る会』が設置され、私もその会に参加いたし ました。
その段階では私はまだ躊躇しており ましたが、ごく内輪の自民党内での会合が開 かれた次の日、私の選挙区の公明党の大幹部 から電話が入り、?安倍クン、君は創価学会 を誹謗中傷する会に出席したそうじゃないか。
君の姿勢を考えてもらいたい。
慎重に行動し てくれ〞と。
その場で私は、これはあまりに 危険な段階だ、と思いました。
創価学会を除 外しようというのではありません。
あくまで 政治的野望を捨てていただきたいのです」 ここで安倍が「ごく内輪の自民党内での会 合」と言っているのは、「憲法 20 条を考える会」 が主宰して開催した学会についての勉強会の ことだった。
それにしても各メディアは報じたことを否 定されて、なぜ黙っているのだろう。
たとえ ば『毎日新聞』はこう報じた。
「安倍首相は総裁選直後に秋谷栄之助会長に 電話で就任のあいさつをした際、池田氏との 面会を要請したという。
席上、首相は父、安 倍晋太郎元外相が生前、池田氏から厚誼を受 けたことに謝意を表し、参院選での公明党や 創価学会の協力を要請。
池田氏は『しっかり 応援したい』と述べ、協力を約束したという。
また小泉純一郎前首相の靖国参拝で冷え切っ た日中関係の早期改善が重要との認識で一致。
さらに池田氏は国連を中心とした平和外交の 必要性にも言及した」 ある全国紙の幹部はこう話しているとか。
「表向き否定しておかないとマズイですから ね。
でも会談があったのは事実。
表向き否定 している学会側も、一部幹部が会談の事実を 内々に認めています。
複数の新聞が報じた内 容が、もし事実でなく誤報だというなら訴訟 沙汰になるはず。
そういう動きがないことが 何よりの証拠ですよ」 否定された安倍首相と池田大作の密会報道 腑に落ちないメディア各社そろっての無反応

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