ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2005年8号
道場
在庫管理――基礎編

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

AUGUST 2005 48 「大先生」は暑いのが苦手だ。
今年の夏も、 最寄のJRの駅から事務所まで歩くのを早々 にあきらめ、わざわざ地下鉄に乗り換えて歩行 距離を短縮している。
しかも途中で必ず事務 所に電話を入れると、「室温、下げといて」と 一言。
入った瞬間の「ヒヤ〜〜っと」した感 触が大事なのだそうだ。
そのくせ数分もすると 寒いと言い出すのだから始末に負えない。
エア コンも苦手なのである。
今日も「大先生」はパタパタと扇子を使い ながら、「おーい、例の原稿どうなってる?」 と事務所内の間仕切りごしに「弟子」に声を 掛けてきた。
ロジビズの連載原稿の執筆から一時的に解 放されたせいか、暑さとの闘いにも心なしか余 裕があるようだ。
「物流ABCについては、あれくらいQ&A で説明しとけばいいだろう。
ところで最近はみ んなSCMがどうのとか言ってるけど、ベース となる?在庫管理〞のレベルすら企業によっ てばらばらだ。
そこらへんについても、きちん と整理しておく必要があるんじゃないか?」 そう言って「弟子」に課題を与えると、「じ ゃあオレは、もうちょっと涼しいところに行っ てこようかな」などとつぶやきながら、さっさ と事務所を出て行ってしまった。
どうやらロジ ビズの編集者から夏休みをもらった気分でいる らしい‥‥ 読者の皆様、はじめまして。
大先生事務所 ――もとい湯浅コンサルティングの芝田です。
そういうわけで、今回は「在庫管理」をテー マに取り上げます。
コンサルティングの現場で 出会った方々の生の声をもとに、在庫管理に ついて私なりに考えていることを整理して、今 回から二回に分けてお伝えします。
内容に関するご意見ご批判がありましたら、 ご遠慮なくお寄せください。
湯浅コンサルティ ングのウェブサイトにある「スタッフのプロフ ィール」欄から、簡単に芝田宛のメールを出 せるようになっています(ホームページのアド レスは文末のプロフィール欄参照)。
では、さっそく始めましょう。
《この連載について》 「物流コンサル道場」では、物流マンに「ものの見 方・考え方」を学んでもらうことを目的に、湯浅コン サルティングの湯浅和夫社長に連載記事を執筆しても らっている。
いつもは湯浅氏の長年の経験に基づくエ ピソードを、「大先生」と二人の「弟子」の活動を通 した小説形式で書いてもらっているが、二〇〇五年六 月号からは〈番外編〉と題して、「弟子」のモデルにも なっている事務所の若手コンサルタント二人に実務の 解説をしてもらっている。
「物流ABC」に続いて、今 号から2回は「在庫管理」を取り上げる。
湯浅コンサルティング 芝田稔子 湯浅和夫の 《第 40 回》 〜番外編〜 〈在庫管理――基礎編〉 湯浅コンサルティングでは、「物流ABC」(Activity-Based Costing )と「在庫 管理」を物流管理の二大技法と位置づけている。
いずれも欧米では当たり前の管 理手法だが、日本ではいまだに誤解が多い。
とくに「在庫管理」については、ど のような企業も既に何らかのかたちで手掛けてはいるが、本来やるべきことを見 失ったまま流されているケースが少なくない。
そこで本稿では、まずは「在庫管 理」に関する読者の誤解や思い込みを払拭すべく、湯浅コンサルティングの芝田 稔子氏に在庫管理の常識と非常識について解説してもらう。
自らの認識は正しい のかどうか、ぜひチェックしてみていただきたい。
(本誌編集部) 49 AUGUST 2005 在庫管理とは何か まず最初に、本稿で取り上げる「在庫管理」 が、荷主から荷物を預かる営業倉庫における ?在庫管理〞とは、まったく別モノだという ことをハッキリさせておく必要があります。
営業倉庫は、在庫を保管することによって 収入を得ています。
ここにおける在庫管理と は、預かっている荷物を汚したり傷つけたりし ないよう、在庫の「質」を管理することを意 味しています。
一方、本稿で取り上げる「在庫管理」の主 体は、あくまでも「荷主」です。
営業倉庫と の対比でいえば、荷主とは、在庫を販売する ことによって収入を得ている事業者と定義す ることができます。
いま企業経営において、在庫の問題は無視 できないほど大きなものになっています。
その ことに気づいた多くの企業が、在庫を減らす ためのさまざまな対策を進めてきました。
サプ ライチェーン・マネジメント(SCM)やロジ スティクスも、つまりは在庫を最小にしようと する取り組みです。
そして、いずれも正しい在 庫管理がともなわなければ実現できません。
しかし、実際に各社が行っている在庫管理の内容を見てみると、企業ごとに大きな格差 が生じていることがわかります。
先進的な企 業が、遅れている企業の話を聞くと、「いまだ にそんな状態なの?」と呆気にとられるほど 差は拡大しているのです。
いい在庫管理・わるい在庫管理 ここで、皆さんの在庫管理に関する?常識・ 非常識〞を整理してみたいと思います。
ロジ ビズの読者は、すでにかなりのレベルに達して いる方々が少なくないと思いますが、まずは次 にあげた項目を読んで、自分の気持ちとして 素直に納得のいくものにだけマル印をつけてみ てください。
では、マル印の数を数えてみてください。
い くつになりましたか? マルの数が多いほど、アウトです。
そう、こ こにあげた項目は、在庫管理をする上ですべ て間違いなのです。
なぜ間違っているのか。
そ れぞれのNG(No Good )について一つひとつ 見ていくことにします。
適正在庫量を保つのが在庫管理である 少し意地悪な設問だったかもしれません。
で も、こうした考え方に素直に納得してほしく ないため、あえて一つ目のチェック項目に持っ てきました。
この設問にマルをつけた方にお聞きします。
「適正」とはどういう意味で使っていらっしゃ るのですか?  在庫の量について「適正」という表現をし てしまうと、在庫管理はそこで止まってしまい ます。
「適正」な量にたどり着いたのだから、  荷主が行うべき在庫管理とは、需要に合わせて在庫の 「量」を管理することです。
自社の商品である在庫がど れだけの量、市場に求められているか需要を把握し、そ の量に見合う分だけ、仕入れや生産を行って在庫を用意 するのです。
量を管理しないでいると、欠品や売れ残り が出て、経営に悪影響を及ぼすことになります。
 もちろん、在庫の「質」の管理を行うことは当たり前 のことです。
■在庫管理とは ?適正在庫量を保つのが在庫管理である ?在庫は自然に増えるもの。
定期的に在庫削減 を行うべきだ ?在庫が増える原因は複合的であり、簡単には 解決できない ?たしかに自分が所属する会社の在庫は多いた め過剰在庫の心配はあるが、そのぶん欠品は 少ないはずだ ?在庫は、特売用在庫も通常販売用在庫も、す べて一括して管理するべきだ ?営業マンが自分だけの在庫を確保するのは顧 客サービス上必要な行為で、在庫管理をする うえで問題にすべきことではない ?在庫金額はすぐにわかるので、うちの在庫管 理レベルはまあまあだろう ?在庫は資産であるから劣化しないよう保管に 気をつけることが、在庫管理の最重要ポイン トである ?調達のリードタイムが長い場合、そのぶん在庫 は多めに持たざるを得ない ?納品ロットによって仕入原価が違う場合、「最 小の在庫量」を目指すよりも、「最小の仕入 原価」を目指したほうがトータルコストは安 くなる ?ベテランほど記憶力に頼って仕事をしている が、ベテランとはそういうものだから仕方ない AUGUST 2005 50 もうよいではないかということになってしまう からです。
しかし本来、在庫管理とは、永続 的に在庫削減のための取り組みを続けていく ことを意味しています。
「適正在庫」のような 言葉を使って、それが正しい水準だと思わせ るような表現はしないほうがよいのです。
私はさきほど、在庫管理は、需要に合わせ た量を管理することだと述べました。
この「量」 はどういうものかといえば、「制約条件下の最 小」という量を指しています。
これは「適正」 と同じ意味でしょうか? 在庫管理には二つのミッションがあります。
「制約条件下の最小在庫」を管理するというこ とが一つ。
もう一つは、制約条件を少なくし て持つべき在庫をさらに少なくするというもの です。
この二つのミッションからすると、在庫 に「適正」な量など存在しないと言わざるを えないのです。
在庫は自然に増えるもの。
定期的に在 庫削減を行うべきだ 世の中には「何度も在庫削減を行っている」 という会社があります。
これだけでも、在庫管理不在の証明と言えるでしょう。
在庫は「自然に増える」のではなく、管理 できていないから増えるのです。
もちろん、商 品の入れ替えなどで不要になる在庫はありま す。
このようなものについては、在庫削減では なく在庫処分を行うべきです。
在庫が増える原因は複合的であり、簡 単には解決できない 「複合的」と捉えている限り、どんな問題も 解決は難しいはずです。
在庫が増えてしまう 究極的な原因は、たった一つです。
在庫に責 任を負っている人がいないからです。
たいていの会社は、在庫を減らすための社 内会議を催したことがあるはずです。
そんなと き、在庫が増えてしまう原因として次のよう なことがよく言われます。
・営業が売るといったのに、計画通り売ら ないから在庫になる ・生産効率を考えて作りすぎるため在庫に なる ・仕入原価しか考えずにロットで仕入れる から在庫になる 営業部門や製造部門、仕入部門まで槍玉に あがっていますが、読者の方々の中にも「そう そう」と頷いた方が少なくないのではないでし ょうか。
「こんなふうに在庫の問題は原因が複 合的なんだよなぁ」と。
とんでもありません。
そのような認識では、 在庫の問題は永久に解決できないはずです。
誰 も在庫に責任を持つ人がいないから、いけな いのです。
まず、誰が在庫に責任を持つのか を決める必要があります。
では、在庫に責任を持つ人(ここでは「在 庫責任者」と呼ぶことにします)は、何をす ればよいのでしょうか。
先に述べたように、在 庫管理は、需要に合った在庫の「量」を管理 することでした。
ならば、在庫責任者のミッシ ョンは、「需要に合わせて必要な量を持つ」こ とに他なりません。
このようなミッションを背 負っている在庫責任者が、仕入原価や生産効 率のことまで考えるというのはおかしな話です よね。
在庫責任者の役割とは、売れ行きに合わせて生産したり仕入れる量を決めることだとい うことになります。
まず、在庫責任者を決め ましょう。
それが在庫管理の出発点です。
たしかに自分が所属する会社の在庫は 多いため過剰在庫の心配はあるが、そ のぶん欠品は少ないはずだ 気持ちはわからないでもありませんが、これ も大きな誤りです。
過剰在庫が発生している 可能性があるのなら、欠品も同様に発生して いる可能性があります。
なぜなら、過剰在庫も欠品も、在庫管理が ●運転資金を寝かせてしまう (=キャッシュフローが悪化する) ●商品が陳腐化する ●商品が劣化する ●保管料がかかる ●保管スペースを取り、作業効率が悪くなる ■在庫を抱えていることのデメリット 51 AUGUST 2005 不在であるがゆえに発生するものだからです。
在庫は、特売用在庫も通常販売用在庫 も、すべて一括して管理するべきだ こういう管理をしていると、在庫管理はめ ちゃくちゃになってしまいます。
特売用と通常 販売用の在庫は、同じ商品であっても、まっ たく別モノとして管理しなければなりません。
通常販売用の在庫は、出荷動向に関わるデ ータがあります。
このデータをもとに、「明日 いくついるか」を計算することが可能です。
一方、特売では、必要な量は、それこそ特 売の企画ごとに異なるはずです。
同じ商品の ?通常出荷〞データから、特売の必要量を決 めることが本当にできますか? 参考にはす るとしても、本来的に無関係です。
仮に、通常販売で一日に平均一〇個売れる 商品があるとして、この商品を特売にかけた ら一日に三〇〇個売れたとします。
通常販売 も特売も一括して管理するという場合、この 商品は一日三〇〇個売れるというデータがで きてしまうことになります。
しかし、言うまで もなく、特売が終わればこんなに売れるわけが ありません。
従来どおり一日一〇個程度のペ ースに戻るはずです。
特売データをもとに通常 販売のための補充をしたりすれば、大変なこ とになってしまうのです。
量をコントロールするために、特売品と通 常品は明確に区別して管理しなければいけま せん。
さらに、特売のために準備する在庫に ついては、この商品をある店で特売しようと 意志決定する人に責任を持ってもらいましょう。
その人以外には、誰も責任を取ることは できないのですから。
営業マンが自分だけの在庫を確保する のは顧客サービス上必要な行為で、在 庫管理をするうえで問題にすべきこと ではない おおいに問題にすべき行為です。
このような 状況にある会社には在庫管理上のあらゆる課 題が山積しているとすら言ってよいでしょう。
まず、営業マンを在庫の心配から解放しま しょう! 営業マンは本来、自分用に在庫を 押さえておきたいなどとは考えてはいません。
にもかかわらず押さえているとしたら、自分の 得意先から注文が来たときに、欠品していて 納品できなかったという経験が少なからずある からではないでしょうか。
そんな事態が続いているとしたら、営業マ ンのそうした行動は確かに非難できるものでは ありません。
欠品が続けば、営業マンばかりか 会社も信用を失ってしまいますからね。
しかし、営業マンのその行動は、在庫管理 上は大きな問題を引き起こします。
在庫の実 態がわからなくなってしまうからです。
いくつ 仕入れたかはデータでわかるとしても、営業マ ンがどれだけ自分の車や、机の下や、倉庫の 棚に隠しているかというデータはないはずです。
データがなければ、在庫管理は不可能です。
このような問題を解決するためには、営業 マンに在庫の手配をさせないようにする必要 があります。
「在庫責任者」をおいて在庫の管 理を任せるべきです。
そうでなくとも営業マン というのは、顧客のことを考える余り、つい多 めに在庫を持ってしまいがちですしね。
もし欠品が出たら、それは「他の誰かが持 っているかも」ではなく、社内のどこにもない、 あるいは絶対的に欠品であるという状況をつ くってしまうことを、おすすめします。
在庫金額はすぐにわかるので、うちの 在庫管理レベルはまあまあだろう 残念ながら金額がわかるだけでは、在庫管 理レベルはまあまあとは言えません。
在庫の量はわかりますか? 在庫量と最近の出荷状況 とを比べてみることができますか? こうした ことができなければ、在庫管理はやっていない のと同じです。
「いくら売り上げた」というデータがない会 社は常識的にありえません。
どこでも把握し ています。
一方、在庫については、「いくつ出 荷した」というデータのない会社が少なくない のが現実です。
在庫管理は量をコントロールするマネジメ ントです。
極論すれば、金額は関係ありませ ん。
その意味では、在庫金額がわかるだけで AUGUST 2005 52 なることもありますが、どちらも困った問題で す。
こうしたケースでは一般的に、欠品を防ぐために在庫を多めに持つようになります。
この問題を解決するには、何らかの工夫に よって、リードタイムの短縮をはかることが重 要になります。
納品ロットによって仕入原価が違う場 合、「最小の在庫量」を目指すよりも、 「最小の仕入原価」を目指したほうがト ータルコストは安くなる このような比較をするのが、そもそも誤りで す。
在庫管理を考えるときには、NG3の項 目でもふれたように、仕入原価のことなど考 えるべきではありません。
あくまでも在庫は、市場に合わせて過不足 なく持つことを目指すべきです。
全社最適を 目指すうえで、これが一番よい方法だからで す。
一方、「仕入原価」は部門最適の基準でし かありません。
同じ土俵に上がりえない基準 どうしを比較しても、優劣を競うことはできな いのです。
例外として、売り切ることを前提にまとめ て仕入れるような場合には、「最小の仕入原価 を目指した」と言うこともできるでしょう。
し かし、この場合には、売り切ることが前提に なっているわけですから、「需要に合わせた量 を管理する」という在庫管理の世界からは、す でに外れています。
ベテランほど記憶力に頼って仕事をし ているが、ベテランとはそういうものだ から仕方ない 在庫管理を実現するためには、在庫の置き 場である倉庫内のオペレーションの精度も確 保する必要があります。
もし、倉庫内で?記 憶力に頼って仕事をする〞ようなやり方が行 われているならば、注意が必要です。
なぜなら、 「○○さんにしかわからない」という状態を招 くことになるからです。
往々にして?ベテラン〞と呼ばれる人は、現 場を知り尽くしているために、そのような状態 を作り出しがちです。
しかし、その状態は、決 して誉められるものではありません。
作業者が記憶力に頼ってシステムを無視し た作業を行っていると、その部分はデータ不在になってしまいます。
正しい在庫管理を実 現するためには、データをもとに物品を動かす ことが大前提になります。
「作業をするのにシ ステムの支援などいらない」というベテランで あっても、正確なデータをとるための仕事はき ちんとやってもらわなければなりません。
は在庫管理は不可能で、量が分かる仕組みに なっていなければ意味がないのです。
在庫は資産であるから劣化しないよう 保管に気をつけることが、在庫管理の 最重要ポイントである もちろん、これも大事なことです。
しかし、 繰り返しになりますが、本来やらなければなら ないことは在庫の「量」を管理するということ です。
ところで、今の時代に、在庫は本当に資産と 言えるのでしょうか。
資産とは、「価値が変わ らない」か、持っていれば価値が上がるものを 言います。
最近、在庫を?罪庫〞と書いたりし ますが、とても在庫を資産と言い切れる時代状 況にはありません。
在庫を?罪庫〞にしないた めに行うべきことが、在庫管理なのです。
調達のリードタイムが長い場合、その ぶん在庫は多めに持たざるを得ない 調達のリードタイムと在庫量は、本来、関 係ありません。
毎日発注すれば毎日納入され るわけですから、一日分で運用できるはずなの です。
ただし、リードタイムが一カ月とか三カ月の ように長い場合、どうしても予測を伴います。
予測が当たらないのではないかという懸念が 当然、出てきます。
余ることもあれば足りなく しばた・としこ 一九九二年早稲田大学人間科 学部卒業。
日通総合研究所に入社。
官公庁関 連の調査研究業務、物流ABC、在庫管理の 研究・コンサルティング等に携わる。
二〇〇四 年五月湯浅コンサルティングに入社し、現在に 至る。
著書に『手にとるようにIT物流がわか る本』(共著、かんき出版)ほか。
湯浅コンサル ティングhttp://yuasa-c.co.jp PROFILE

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