2007年11月号
ARC
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WMSの世界市場は二〇一一年に一四億ドル規模へ
本コーナーでは米国の大手調査会社、
ARCアドバイザリーグループの市場調
査報告書について紹介している。
今回は 倉庫管理システムの今後五年の見通しに ついてのレポートを取り上げる。
WMSの世界市場は二〇一一年に一四億ドル規模へ 倉庫管理システム(WMS)の世界市場は、 今後五年間、四・八%の年平均成長率(CA GR)での成長が期待される。
ARCアドバ イザリーグループの最新調査レポート「倉庫管 理システムの世界市場動向調査」(Warehouse Management Systems Worldwide Outlook) によれば、同市場は二〇〇六年には一〇億七 五〇〇万ドルであったが、二〇一一年には十 三億六二〇〇万ドルを超えると予測されてい る。
ARCのサプライチェーン・マネジメントの サービス・ディレクターで、調査レポートの主 著者であるスティーブ・バンカーはつぎのよう に述べている。
「WMSは成熟市場のひとつといえるが、今 後数年間は直近の過去よりいくらか速く成長 するだろう。
これは平均的なWMSソリュー ションの寿命が十一年であることによる。
一 九九五年(本調査の対象となった年の十一年 前)から二〇〇〇年はWMS市場の高成長が 続いた時期であり、スケールは小さくなるが その影響が市場の成長を促すと思われる。
ベ ビーブーマー世代自身が子供を持つようになっ て、規模的には前より小さいべビーブームを引 き起こすのに似ている」 ハードウェアの進歩が WMSソフトウェアに影響 われわれの定義によればWMSはリアルタイ ムソリューションであり、紙ベースのそれでは ない。
長年の間、リアルタイムとは無線(R F)ターミナルの利用を意味するものだったが、 ここ数年で音声認識技術が完全に成熟し、い までは普通に利用されている。
まだ成熟した 技術とはいえないが、リアルタイムの倉庫の NOVEMBER 2007 80 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 2006 2007 2008 2009 2010 2011 WMS の世界市場 ( 百万ドル) ©2007ARC Advisory Group 81 NOVEMBER 2007 情報をWMSに提供するのに、RFID(無 線ICタグ)も利用される必要があるだろう。
そしてもっとも興味深いのは、マルチモー ドのハードウェアのアプリケーション──たと えばRFスキャニングと音声が組み合わされ て利用されるアプリケーション──の登場であ る。
RFIDリーダーもフォークリフトに組み 込まれ、RFIDと音声を含む新しいマルチモ ードのアプリケーションが検討されている。
音 声とRF、RFIDを新たな方法で組み合わ せることでデータの信頼性が向上し、倉庫業 務が速やかに処理されるようになる。
これらハードウェア側の進歩からは、WMS ソリューションがいかに構築されるべきかにつ いての示唆が得られる。
まず第一に、RFI Dが注目を集めているにもかかわらず、実際 には音声適用モジュールのほうが売れている。
よりフレキシブルで総所有コスト( total cost of ownership=TCO)の低い、新世代の音声 システムが出現してきている。
音声領域では、ふたつのWMSサプライヤ ーがおもしろい戦略を持っている。
Cadre Technologies社は自社で音声ソリュ ーションを持っているために第三者に頼る必要 がなく、低価格のシステムを提供することが可 能だ。
そのため同社は規模の小さな3PL業 者へ多数販売している。
このことはなかなか 興味深い。
音声システムを導入するのは通常 はるかに大きな企業であり、いままでの経験 則からすれば、投資回収ができるのは少なく とも五〇以上の音声ターミナルを利用するユー ザーが必要とされていた。
しかしながら長期 的に考えた場合、音声モジュールやRFIDモ ジュールを付加することの問題点は、マルチモ ーダルの使用にかならずしも適合しないこと である。
一方RedPrairie社のアプローチは、とくに 大手のエンドユーザーに対して優れているとい えるだろう。
新しいマルチモードのターミナル の利用によって可能となる、新たな倉庫のワ ークフローとプロセスを理解するのに、同社は 多大な努力を投入してきた。
また同社のソリ ューションにおいては、RFIDや音声ソリ ューションが基本ソリューションに含まれるた め、顧客は追加費用を支払わなくてよい。
ソ リューションはマルチモードのアプリケーショ ンだけでなく、既述のデータ収集方法のすべ てをサポートしうるよう構成されるべきである というのが、同社の考え方である。
将来的に WMSのアーキテクチャーでは、マルチモード の自動認識(AutoID)タスクがサポートされ るよう、AutoID装置がソリューションのレイ ヤーのひとつとして組み込まれる必要が生じ るかもしれない。
今回は 倉庫管理システムの今後五年の見通しに ついてのレポートを取り上げる。
WMSの世界市場は二〇一一年に一四億ドル規模へ 倉庫管理システム(WMS)の世界市場は、 今後五年間、四・八%の年平均成長率(CA GR)での成長が期待される。
ARCアドバ イザリーグループの最新調査レポート「倉庫管 理システムの世界市場動向調査」(Warehouse Management Systems Worldwide Outlook) によれば、同市場は二〇〇六年には一〇億七 五〇〇万ドルであったが、二〇一一年には十 三億六二〇〇万ドルを超えると予測されてい る。
ARCのサプライチェーン・マネジメントの サービス・ディレクターで、調査レポートの主 著者であるスティーブ・バンカーはつぎのよう に述べている。
「WMSは成熟市場のひとつといえるが、今 後数年間は直近の過去よりいくらか速く成長 するだろう。
これは平均的なWMSソリュー ションの寿命が十一年であることによる。
一 九九五年(本調査の対象となった年の十一年 前)から二〇〇〇年はWMS市場の高成長が 続いた時期であり、スケールは小さくなるが その影響が市場の成長を促すと思われる。
ベ ビーブーマー世代自身が子供を持つようになっ て、規模的には前より小さいべビーブームを引 き起こすのに似ている」 ハードウェアの進歩が WMSソフトウェアに影響 われわれの定義によればWMSはリアルタイ ムソリューションであり、紙ベースのそれでは ない。
長年の間、リアルタイムとは無線(R F)ターミナルの利用を意味するものだったが、 ここ数年で音声認識技術が完全に成熟し、い までは普通に利用されている。
まだ成熟した 技術とはいえないが、リアルタイムの倉庫の NOVEMBER 2007 80 1,600 1,400 1,200 1,000 800 600 400 200 0 2006 2007 2008 2009 2010 2011 WMS の世界市場 ( 百万ドル) ©2007ARC Advisory Group 81 NOVEMBER 2007 情報をWMSに提供するのに、RFID(無 線ICタグ)も利用される必要があるだろう。
そしてもっとも興味深いのは、マルチモー ドのハードウェアのアプリケーション──たと えばRFスキャニングと音声が組み合わされ て利用されるアプリケーション──の登場であ る。
RFIDリーダーもフォークリフトに組み 込まれ、RFIDと音声を含む新しいマルチモ ードのアプリケーションが検討されている。
音 声とRF、RFIDを新たな方法で組み合わ せることでデータの信頼性が向上し、倉庫業 務が速やかに処理されるようになる。
これらハードウェア側の進歩からは、WMS ソリューションがいかに構築されるべきかにつ いての示唆が得られる。
まず第一に、RFI Dが注目を集めているにもかかわらず、実際 には音声適用モジュールのほうが売れている。
よりフレキシブルで総所有コスト( total cost of ownership=TCO)の低い、新世代の音声 システムが出現してきている。
音声領域では、ふたつのWMSサプライヤ ーがおもしろい戦略を持っている。
Cadre Technologies社は自社で音声ソリュ ーションを持っているために第三者に頼る必要 がなく、低価格のシステムを提供することが可 能だ。
そのため同社は規模の小さな3PL業 者へ多数販売している。
このことはなかなか 興味深い。
音声システムを導入するのは通常 はるかに大きな企業であり、いままでの経験 則からすれば、投資回収ができるのは少なく とも五〇以上の音声ターミナルを利用するユー ザーが必要とされていた。
しかしながら長期 的に考えた場合、音声モジュールやRFIDモ ジュールを付加することの問題点は、マルチモ ーダルの使用にかならずしも適合しないこと である。
一方RedPrairie社のアプローチは、とくに 大手のエンドユーザーに対して優れているとい えるだろう。
新しいマルチモードのターミナル の利用によって可能となる、新たな倉庫のワ ークフローとプロセスを理解するのに、同社は 多大な努力を投入してきた。
また同社のソリ ューションにおいては、RFIDや音声ソリ ューションが基本ソリューションに含まれるた め、顧客は追加費用を支払わなくてよい。
ソ リューションはマルチモードのアプリケーショ ンだけでなく、既述のデータ収集方法のすべ てをサポートしうるよう構成されるべきである というのが、同社の考え方である。
将来的に WMSのアーキテクチャーでは、マルチモード の自動認識(AutoID)タスクがサポートされ るよう、AutoID装置がソリューションのレイ ヤーのひとつとして組み込まれる必要が生じ るかもしれない。
