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SEPTEMBER 2005 82
不動産開発会社のAMBブラックパ
インは今年一〇月、東京の湾岸エリア
にマルチテナント型物流施設「大田デ
ィストリビューションセンター」(=写
真)をオープンする。 これに先立ち、
同社は同施設への入居を検討している
物流企業の担当者ら約一四〇人を招
いて、八月十一日に内覧会を開催した。
大田DCは敷地面積約二万平方メ
ートル、延べ床面積約九万七〇〇〇
平方メートルの七階建て。 トラックが
各階のフロアまで直接乗り入れできる
「ランプウェイ」を二基(上り用・下
り用)用意した。 ランプウェイは大型
トラックだけでなく、四〇フィートコ
ンテナを搭載する大型トレーラーも通
行できるように設計されている。
各階の倉庫部分は「北側」と「南
側」に分かれている。 一フロア当たり
の床面積は四五〇〇〜五〇〇〇平方
メートル。 トラックバースは大型トレ
ーラー二一台が接岸できるスペースを
確保。 ドックレベラーも各バースに三
基ずつ設置されている。
交通のアクセスもいい。 同施設(所
在地は大田区東海一丁目)は羽田空
港から七・二キロメートル、首都高速
湾岸線の大井南インターから三〇〇メ
ートルに位置する。 国道三五七号線
(湾岸道路)を挟んで向かい側にはJ
R貨物の東京貨物ターミナルがあるほ
か、中央卸売市場(大田市場)や京
浜トラックターミナルも近い。 最寄り
駅は東京モノレールの「流通センター」
で徒歩十二分の距離にある。
屋上部分には二〇〇台分の駐車場
スペースを用意しているため、同施設
で働く物流マンたちはマイカー通勤が
可能になる。 敷地内にはコンビニエン
スストアもオープンする予定だ。
現在、AMBブラックパインでは大
田DCのテナントを募集している。 す
でに六階と七階部分は「北側」「南側」
とも埋まってしまっている状態だが、
一階から五階部分にはテナントが決ま
っていないフロアも残っているという。
一〇月完成予定の大田DCで内覧会
AMBブラックパイン
六月三〇日に死去した元ヤマト運輸
会長、故・小倉昌男氏の「お別れ会」
が八月八日、東京の帝国ホテルでしめ
やかに執り行われた。 物流業界の経営
トップやヤマト運輸OB、福祉関係者
ら約四〇〇〇人が参列し、故人との最
後の別れを惜しんだ。
この日はちょうど参議院本会議で郵政民営化法案の採決が行われた日。 午
後からの本会議を前に、小泉純一郎首
相も献花に訪れた。 広く知られている
ように故・小倉氏は「郵政民営化」論
者で、小泉首相の盟友の一人だった。 小
泉首相は霊前で改めて故人に「郵政民
営化」の早期実現を誓った(同日、法
案は参院で否決、衆議院は解散へ)。
会場には、ありし日の故人を偲ぶ写
真や愛用品の数々が展示された(=写
真)。 障害者の自立支援を目的に設立し
たパン製造・販売会社「スワン」の店
舗も会場内に用意され、参列者たちに
焼きたてのパンが振る舞われた。 故人
が過去に出演したテレビ番組を放映す
るコーナーでは、故人が語る経営哲学
に熱心に耳を傾ける参列者たちの姿が
見受けられた。
小泉首相ら約四〇〇〇人が参列
故・小倉昌男氏のお別れ会
AMBの大田ディストリビューションセンター
「宅急便」の生みの親、官僚
と戦った男――物流業界のカ
リスマ経営者は敬虔なクリス
チャンでもあった
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