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45 SEPTEMBER 2008
物流施設専門の不動産開発会社
であるプロロジスは七月二五日、ジ
ェフリー・H・シュワルツ世界本社
会長兼CEOの来日に伴い、東京都
内で記者会見を開催。 世界各国での
開発事業の状況や、今後の展望など
を発表した。
「我々にとって日本は最重要市場。
今夏から本社機能を定期的に移管す
る試みを開始したが、その第一の地
に東京を選んだのは日本市場に対す
る期待の表れにほかならない」
会見中、シュワルツ会長は繰り返
し日本市場の存在感の大きさを強調
した。
事実、プロロジスの日本における
実績には目を見張るものがある。 同
社が日本において所有・運営する施
設は九一棟、総延べ床面積は四七〇
万平方メートルに及ぶ。 稼働率は九
七%で、この数字は同社が活動する
各国の中で最も高い数字だ。 資産総
額は今年六月末時点で六八三六億
円だが、二〇一〇年には一兆円にま
で引き上げるという。
世界各国での展開にも拍車がかか
っている。 特に顕著なのが、伸びし
ろの多いアジアと中東だ。 中国には
二〇〇三年に参入し、これまで約一
五七〇億円を投資。 総延べ床面積
二八〇万平方メートルの施設を運営
プロロジスが各国で開発を加速
日本での資産総額は一兆円に拡大
するに至った。 インドには今年から
参入。 商業都市ムンバイに近いプネ
で十一万平方メートルの施設を開発
している。 今後はムンバイやデリー
周辺での開発を中心に進めていくと
いう。 韓国は日本および中国に近い
ことから、物流拠点としての有効性
が高いと判断。 ソウルや釜山など都
市部での開発を進め、同国における
存在感を高めていく。 このほか、消
費需要の高いサウジアラビアやドバ
イなどでも開発案件を進行中だ。
環境への取り組みにも注力してい
る。 太陽光発電やインテリジェント
照明を導入して環境水準の高い施設
を開発するほか、中国では床面積約
五〇万平方メートルを開発するごと
に学校を一校開校する事業を開始し
ている。 シュワルツ会長は「我々は
二一カ国で事業を展開し、利益の五
〇%を米国以外から得ている。 そう
いった意味で、真のグローバル企業
という自負がある。 当然、環境に対
する責任も重い」 と語った。
記者会見に臨むシュワルツ
会長
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