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OCTOBER 2005 28
「ものづくり」に込められた意味
今年七月、NECは「ものづくり革新ユニ
ット」という新しい組織を発足した。 これま
でトヨタ生産方式の導入を推進してきた部門
を母体に、関連セクションを幅広く糾合。 約
一五〇人の人員を抱える新セクションのユニ
ット長には執行役専務の片山徹氏が就任した。
今後はこの組織が、NECグループのサプラ
イチェーン改革を主導していく。
組織名にある?ものづくり〞という言葉は、
意味の分かるようで分からない表現だ。 ため
しに広辞苑を引いてみると、「物作り(もの
つくり)」とは「耕作をすること。 農作」な
どと説明されている。 だが肝心の?ものづくり〞については一切出ていない。 にもかかわ
らず、最近の日本では、この言葉が当たり前
のように使われている。
例を挙げると、政府は一九九九年に「もの
づくり基盤技術基本法」を施行し、同法に基
づいて経済産業省が「ものづくり白書」を毎
年発行している。 二〇〇一年には埼玉県で
「ものつくり大学」が開学した(「づ」ではな
く「つ」だが狙いは?ものづくり〞のための
人材育成)。 二〇〇四年四月になると日経B
P社が「日経ものづくり」という雑誌を発刊
し、同時期に東京大学は「ものづくり経営研
究センター」の活動を本格化した。
これだけ広範に使われている言葉なのに、
これぞという定義がどこにも見つからない。 そ
トヨタ生産方式で“ものづくり”強化
抜本的なサプライチェーン改革狙う
NECは今年7月、サプライチェーン・
マネジメント(SCM)を推進するため
に「ものづくり革新ユニット」という組
織を新設した。 ハードウエア部門で導入
を進めてきたトヨタ生産方式の考え方を
全社に波及させて、NECグループ全体
の生産性を高めることを狙っている。
NEC
――SCM
29 OCTOBER 2005
こで本稿では、あえて断片的な情報から?も
のづくり〞という言葉の意味するところを再
考してみたい。
「ものつくり大学」の英文名称はInstitute of
Technologist。 テクノロジスト(Technologist
)
という英単語は一般に「科学技術者」と訳さ
れるが、ここでは著名な経営学者のP・ドラ
ッカー氏が定義しているように、「知識労働
と肉体労働の両方を行う高度技能者」と理解
したほうが実態に即している。 つまり、もの
つくり大学では、日本の製造業を支えるテク
ノロジストの養成に取り組んでいる。
そして、この「ものつくり大学」の運営母
体である学校法人国際技能工芸機構の会長は、トヨタ自動車の豊田章一郎名誉会長が務
めている。 さらに東大の「ものづくり経営研
究センター」の責任者も、トヨタ生産方式の
研究で知られる藤本隆宏教授だ。 「ものづく
り白書」を見ると、工業製品ばかりかソフト
ウエアや食品など製造業全体を対象としてい
るのだが、その象徴的な手法として「トヨタ
生産方式」を強く意識しているようだ。
ようするに、いま?ものづくり〞という言
葉を使っている人たちの間には、トヨタのよ
うな企業体質を身につけることが競争力の強
化につながるという共通認識がある。
NECが発足した「ものづくり革新ユニッ
ト」にも、同様の意図が込められている。 前
掲の通り、NECグループは近年、トヨタ生
産方式の導入を進めてきた。 その成果は目覚
ましく、パソコン事業の生産性は二〇〇〇年
に比べて六・五倍になり、在庫は半減した。
サーバ事業の生産性も九八年比で三倍に高ま
り、在庫は同じく半減している。 こうした成
果は、NEC自身が想像していたレベルをは
るかに上回るものだった。
そのNECの取り組みが転機を迎えている。
トヨタ生産方式が根づいた結果、ハードウエ
ア部門では多くのムダをそぎ落とすことに成
功した。 次の段階では、ムダとりによって生
じた余力を使って、ライバルとの差別化を図
り、目にみえるかたちで業績回復を実現して
いく必要がある。 さらにハードウエア以外の
部門でも同じように生産性を高めていかなけ
ればならない。 これを推進していくのが「も
のづくり革新ユニット」の役割だ。
同ユニットで全体戦略の策定を担う五十嵐
賢一ものづくり革新企画部長は、組織名に込
められた狙いを、こう説明する。
「当社が変わったことを社内外に分かりや
すいかたちで示したかった。 これまでの構造改革で工場の売却をしてきたことなどにより、
社内で生産にたずさわっている人たちの志気
がどうしても落ちてしまっている。 こうした
人たちに『NECはものづくりを強化してい
く。 これからは皆さんが脚光を浴びることに
なる』と発信したかった。 それが、ものづく
りという言葉にこだわった最大の理由だ」
試行錯誤を重ねた導入までの道筋
NECがトヨタ生産方式を本気で導入して
いることは、もはや産業界では周知の事実に
なっている。 マスコミの注目度も高く、本誌
でも何度か取り上げてきた。 すでに自他とも
に導入効果を認めるまでに至っているが、こ
れまでの道のりは平坦ではなかった。
五十嵐賢一ものづくり革新
企画部長
同社は対外的には、二〇〇〇年以降にトヨ
タ生産方式の導入を本格化したと言っている。
しかし、実はその歴史はずっと古い。 今から
二〇年以上前にNECは、トヨタ生産方式の
創始者である故大野耐一氏を招いて講演会を
催し、ここで紹介された「かんばん」を各部
門に導入した経験を持つ。 だが、それから一
年もすると、NECの社内からすべてのかん
ばんが消えてしまった。
このとき、かんばん方式が根づかなかった
最大の理由は、手段に過ぎないかんばんにば
かり目を奪われて、トヨタ生産方式の本質を
理解していなかったからだ。 かんばんを運用
する前提である業務の平準化などを疎かにし
たまま導入したため、現場の混乱を招いてし
まった。 トヨタ生産方式の移植に失敗する典
型的なパターンだった。
こうした反省を踏まえて臨んだはずの九〇
年代半ばの取り組みでも、成果は限定的なも
のに止まった。 NECは九三年から、トヨタ
生産方式の分野の著名コンサルタントを招い
て「生産革新」運動をスタートした。 生産現
場のムダとりに精を出し、一部の事業所では
それなりの成果を挙げることができた。 この
ときの成果をNECも自負していたのだが、
この自信は九七年に簡単に吹き飛ばされてし
まった。
九七年当時、NECグループの中で最も改
善活動が進んでいたNEC長野の生産現場を、
当時の張富士夫トヨタ自動車専務(現副会
長)に視察してもらう機会があった。 NEC にしてみれば、苦心して進めてきたトヨタ生
産方式の導入現場を披露する晴れ舞台のはず
だったのだが、芳しい評価を得ることはでき
なかった。 その後、張氏からアドバイザーと
して紹介されたのが、長野ジェコー社長の岩
城宏一氏だった。
岩城氏はトヨタの系列時計メーカー、ジェ
コーの出身で、トヨタが一九七六年にグルー
プ各社への改善指導のために組織した「トヨ
タ方式自主研究会」に参加した経歴を持つ。
大野耐一氏の指示で発足したこの研究会は、
直接の指導者をトヨタの鈴村喜久男主査(当
時)が務め、張氏が事務局を担っていた。 こ
のあたりについては岩城氏が最近上梓した著
書『実践トヨタ生産方式』に譲るが、この本
には張トヨタ副会長も「(岩城氏は)私とは兄
弟弟子の間柄」という推薦文を寄せている。
いわばトヨタ生産方式のスペシャリストと
して本家からお墨付きをもらっている岩城氏
との出会いが、その後のNECに飛躍的な成
果をもたらすことになった。 ただし当初の岩
城氏は、長野ジェコー社長との兼務だったた
め、NECへの指導はごく一部に限られてい
た。 これが本格的に前進しはじめるのは、二
〇〇〇年に岩城氏が独立して「岩城生産システム研究所」を設立し、NECグループ全体
の指導を請け負ってからの話になる。
「まずは物流が基本だ」
岩城氏がまず最初にNECに指摘した問題
点が?物流〞だった。 トヨタ生産方式では?モ
ノの流れ〞をスムーズにすることを徹底的に
追求する。 ここで言うモノの流れとは、工場
における部品調達に始まり、生産活動のため
の工場内物流、さらに工場出荷から顧客に至
る販売物流までサプライチェーン全体を含ん
でいる。
九七年以前のNECも、工場内物流という
意味ではきちんとした流れを実現できていた。
ところが、これはあくまでも生産現場に限っ
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た話で、一歩工場の外に出るとトヨタ流とは
ほど遠い状況にあった。 例えば、パソコンの
出荷は、夜中に一〇トントラックで一〇台分
とか二〇台分を一気に送り出していた。
この状況を見た岩城氏は、NECに対して
「まずは物流が基本だ」と指摘した。 当時の
パソコン事業のように工場からまとめて出荷
している限り、売れ行きを示す顧客の出荷情
報がNECの工場にまで伝わってこない。 こ
れでは全体の流れをスムーズにするのは絶対
に無理だ。 まずは物流ネットワークをきちん
と整備して全体の流れをつなぐべきだ、とい
うアドバイスだった。
こうした考え方は従来のNECにはない発
想だった。 同社が九三年から進めてきた「生
産革新」の主な舞台は工場だった。 徹底して
生産現場のムダをとり、需要の変化に柔軟に
対応できるよう生産ラインを作りかえていく
なかで、後工程のニーズに応じて物品をジャ
ストインタイムで供給するといったトヨタ流
の改善活動を推し進めた。 そこでは工場外の
物流は後回しにされていた。 ところが岩城氏
の指導では、着手すべき施策の順番が明確に
異なっていた。
岩城氏は著書のなかで、トヨタ生産方式に
必須の?流れ〞を作り出す手順を四つのステ
ップにまとめている(
上図)。 まず第一ステ
ップとして「物流改善」と「工程改善」(図
では省略)に同時に取り組む。 なかでも最初
にやるべきことは「全体物流構想の検討と物
流網の設計」だ。
一言で流れを作り出すといっても、まずは
大きな流れから順番に作っていく必要がある。
工場内の細かい流れをいくら整えても、大き
な流れができていなければ改善効果が埋没し
てしまい、目にみえる成果につながらないた
めだ。 そして最終的には、「トヨタ生産方式に
おける組立ラインおよび加工工程は、全体物
流の流れの一部として組み込まれ」(前掲書
より)ていくことになるのだという。
このような考え方を指して、「トヨタ生産
方式というのは物流そのもの」と解説する人
もいる。 別の言い方をすれば、日本最強のも
のづくり企業であるトヨタは、それほどまで
物流業務を重視し、多大なエネルギーを費や
して高度化しているのである。 過去のNEC
が、物流業務を物流子会社に丸投げしてきた
のとは対象的な姿勢と言える。
生産革新からデリバリー改革へ
そうは言っても、九〇年代末にNECのグ
ループ内で物流部門に注がれる視線は、徐々
に厳しさを増していた。 最大の不満は、NE
Cロジスティクス(物流子会社)の提供する
物流費が高いことだった。
NECは九九年三月期の決算で、連結・
単独とも一〇〇〇億円以上の最終赤字を出した。 これに対して同時期のNECロジは、
売上高こそ減っていたものの、しっかりと利
益を確保していた。 基本的にかかったコスト
にマージンを上乗せして親会社に請求してい
たのだから、そうなるのも当然だった。 この
状況に対して、業績悪化に悩まされていたN
EC本体が強く反発した。
実際にNECロジの物流費について調査し
てみたところ、市場価格より高水準なのが明
らかだった。 そこでNEC本体から送り込ま
れた人材が主導して、一気に市場価格の水準
にまで価格を切り下げる構造改革を断行した。
NECロジにとって採算割れになるような荒
療治にあえて踏み切ることで、子会社自身の
合理化努力を引き出し、親会社への依存体質
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を改めるという狙いもあった。
こうして支払い物流費の適正化を図る一方
で、二〇〇〇年移行は、岩城氏の指導に基づ
く「物流網の構築」にも取り組んだ。 それま
でのNECロジの輸送車両の手配は、極端な
言い方をすれば、荷物が発生するたびにチャ
ーター便を用意していたようなものだった。
当然、積載効率は高まらない。 これをトヨタ
流にダイヤグラム化し、最終的には多頻度の
定時定量配送へと変えていくことを目指した。
NECは、「生産革新」から「デリバリー
改革」への移行をスローガンとして掲げるよ
うになった。 サプライチェーン改革の対象領
域を拡大する動きだが、これについてもNE
Cロジが親会社と一体になって取り組んだ。
工場と顧客の間にあった多数の在庫拠点を東
西二カ所に集約。 残りは通過型に作り変えて、
新たに構築していた輸配送ネットワークに組
み込んでいったのである。
一連の構造改革の結果、NECが支払う物
流費は市場価格とほぼ同水準まで下がった。
その一方で、NECロジの売上規模はピーク
時の約六割に縮小してしまったが、親会社の
信任は得ることができた。
「いまNECグループは過渡期にある。 ト
ヨタ生産方式の前提になる平準化をまだ徹底
できていないため、NECロジスティクスに
とっては採算ベースにのらない業務もあるは
ずだ。 それでも運命共同体のグループ企業だ
からこそ、一緒に前進していくことができる」
と五十嵐部長は高く評価している。
物流を整備する一方でNECは、過去に導
入に失敗した「かんばん」を再び現場に根づ
かせる努力も進めた。 しかも現在のトヨタが
使っている「電子かんばん」ではなく、紙の
かんばんを全面的に導入した。
ITソリューションの専門企業であるNE
Cが、時代遅れにも思える紙のかんばんを全
面導入したのには明確な理由がある。 「後工
程から引っ張る流れを作る手段として、かん
ばんは欠かせない。 さらに本当に大事なのは、
当社の現場をかんばん通りに動けるように変
えていくことだ。 そのために、あえて紙のか
んばんを使っている」(五十嵐部長)。 いわば
体質改善のツールとして、かんばんを利用し
ているのである。
三つから五つに増えたKPI
二〇〇〇年に「SCM生産革新」を本格
化して以降、NECは主に業務プロセスの見
直しとコストダウンを進めてきた。 さらに二
〇〇四年からは一連の活動を「トータルプロ
セス改革」と総称し、三つのKPI(指標)
に基づいて管理している。 そこでは「棚卸資
産」、「コスト削減」、「リスクコスト」の三指
標を追いかけてきた。
在庫を意味する「棚卸資産」は、二〇〇四
年三月期の段階で二〇〇〇年比で三割近く
減っていたのを、さらに二割近く削減しよう
と目指した。 だが結果は厳しかった。 プロセ
ス改革の浸透した生産関係ではほぼ目標通り
に在庫を圧縮できたものの、トータルでは目標は未達に終わった。 開発部門や保守部門の
在庫削減が思ったほど進まなかったためだ。
「コスト削減」の柱として取り組んだ資材
調達費のコストダウンについては、二年間で
三割減らすという目標をほぼ達成できた。 他
方、製品の補修や返品にかかわる「リスクコ
スト」を半減するという目標については、三
割程度しか減らせなかった。 着実に前進した
が、掲げていたドラスティックな目標には及
ばなかった格好だ。
NECが「ものづくり革新ユニット」を発
足した背景には、実は二〇〇四年度のこのほ
ろ苦い経験がある。 同社は曲折を経ながらも
段階的にトヨタ生産方式の導入を成功させて
きた。 その成果を目の当たりにした経営陣は、
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体質改善が業績の向上に直結することを期待
した。 ところが業務の一部にしか浸透してい
ないこともあって、経営レベルの指標を劇的
に改善するまでには至っていない。 これをあ
らためて全社展開しようという動きが、新ユ
ニットの誕生につながった。
だからこそ新組織には、従来から生産革新
に取り組んできた部門だけでなく、生産技術
研究所で関連業務に携わってきた社員や、関
連会社の改善指導を担ってきたNEC生産シ
ステムの社員などが集められた。 そして上記
の三つのKPIに加えて、新組織は「効率
化」と「付加価値取り込み」という新たな指
標の管理責任も負うことになった。
「効率化」という指標は分かりやすい。 例
えば、一日に一人の従業員が製品をいくつ作ったのかといった生産性を見ていく従来から
あった考え方だ。 分かりにくいのは「付加価
値取り込み」の拡大だ。 しかし、これこそが
今年に入ってからNECが最も積極的に推進
している本丸ともいうべき施策で、「効率化」
によって生みだされる余力を業績向上に直結
させるための決め手でもある。
外注業務の内製化で生産性高める
「付加価値取り込み」とは、具体的には、N
ECグループが外注している業務を内製化し
て、これまでグループ外に流出していた利益
(付加価値)を取り込んでいくというものだ。
トヨタ生産方式では当たり前の考え方だが、
従来の日本の電機メーカーにはあまり見られ
なかった姿勢と言える。
トヨタ生産方式に限らず、現場改善を進め
れば時間あたりの処理能力などの生産性は当
然高まる。 次にこれを実際のコスト削減にま
でつなげようとしたら、効率化によって発生
する余剰人員や設備を現場から取り除いてい
く必要がある。 しかし、日本を代表する大手
メーカーが、利益増のために人員削減をすれ
ば社会的な反発を招く可能性が高い。
このため、たとえばトヨタが改善活動を進
めるときには、そこで発生するであろう余剰
人員の活用方法まで、あらかじめ用意してお
くことを原則としている。 実際の活用方法に
はさまざまな選択肢があるが、幸いNECの
場合は、過去に多くの業務を外注してきた経
緯がある。 しかもトヨタが系列企業に外注す
るのとは違い、丸投げに近い形で外部委託さ
れてきたケースが多い。 結果として、利益の
多くが外注先に流出しているのが明らかな状
態にある。
「効率化」で生みだされる人材が、こうし
た業務をNECグループ内でこなせるように
なれば、業績への寄与は大きい。 自ら業務を
手掛けることによって改善を進める余地も格
段に広がるはずだ。 こうした考え方を今、N
ECは「自ら汗をかくDNAを」と称してグ
ループ全体に浸透させようとしている。 「も
のづくり革新ユニット」には、そのための具
体的な施策を講じて、進捗状況をチェックしていくことが求められている。
新ユニットは当面、これまで通りハード部
門の体質改善に注力していく。 そして将来的
には、ソフトウエアの開発や、管理を担当し
ている間接部門にまで活動領域を拡げていき
たい意向だ。
「現在の当社にはまだムダがたくさんある。
まずは現場の人たちにそこに気づいてもらい、
改善に着手するのが先決だ。 活動領域を拡げ
ていけるかどうかは、こうした取り組みで成
果を出せるかどうかにかかっている」と五十
嵐部長は意気込む。 もはや後戻りしないレベ
ルでトヨタ生産方式の血肉化に成功したNE
Cだが、本当のサプライチェーン改革はまだ
スタートしたばかりだ。
(
岡山宏之)
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