2009年5月号
CLIP
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SCM関連著書多数の石川和幸氏が新刊『だから、あなたの会社の「在庫改善」は失敗する』
35 MAY 2009
製造業にとって在庫管理は最重要課
題の一つだ。
日本でも長年にわたり、適 正在庫のあるべき姿や欠品の解消方法 が論じられてきた。
製造各社は声高に ?在庫削減?を叫び、日夜努力を重ねて きた。
にもかかわらず、統計上のデー タでは日本の製造業の在庫は一向に減 っていない。
世界から?エクセレント? と評価される自動車産業もアパレル産 業も例外ではない。
本書では、なぜ在 庫改善の大半が失敗に終わるのか、そ して、どうすれば成功するのかを、多 くの事例を下敷きに解き明かす。
著者は在庫改善の多くが失敗する要 因の一つに、?在庫責任所在の誤り?を 挙げている。
これまでは、在庫責任は オペレーション担当者に帰属すると考 えられてきた。
過剰在庫や欠品が発生 するのは現場レベルの問題とみなされ、 経営層は悪者探しに躍起になる。
ここ 在庫削減を図るには、SCMが有 効なことは周知の通りだろう。
しか しSCMに取り組んでも効果が一向 に見えてこない、定着しない、とい う企業は多い。
実際、多くの企業の 改善効果は二〇〇二年〜〇六年の間 で〇・二カ月以下にとどまっていると いう。
なぜSCMがうまくいかない のか。
どうすればSCMは定着する のか。
本書は在庫削減の目的で業務 プロセスを再構築するための具体的な 方法を解説する。
NTTデータグループのコンサルテ ィング部門、NTTデータビジネスコ ンサルティングの北澤英人ヴァイスプ レジデントが執筆、全体の編集・監修 を行い、第一線で活躍するコンサルタ ント九人が執筆に参加した。
北澤氏は 大手精密機械メーカーで製品開発業 務を担当後、大手製造業におけるSC M業務改革や設計開発業務改革、ア フターサービス業務改革などのコンサ ルティングを中心に活動してきた。
現 在はSCM、LDM(物流管理)、B FM(会計)ソリューションチームを 統括しており、実務者としての立場 からも解説している。
本書では継続的に在庫削減に取り 組む力を「在庫削減力」と呼ぶ。
S CMを定着させ、在庫削減力を向上 させていくため、コンサルティングの SCM関連著書多数の石川和幸氏が新刊 『だから、あなたの会社の「在庫改善」は失敗する』 『SCMを本当に定着させれば、在庫削減は実現できる!』 実践的な業務プロセスの構築方法を伝授 に大きな誤りがある。
在庫はオペレー ション上の問題ではなく、マネジメント 上の意志決定の所産である。
在庫管理 に問題が発生した場合、経営層は自ら の責任を認め、具体的な対応策を講じ るべきだと著者は主張する。
適正にマネジメントするには、まず戦 略としての在庫管理が必要になる。
ビ ジネスモデルや在庫の配備方法によっ て、最も基礎となる在庫の管理形態が 決定するためだ。
次に、そのビジネス モデルを下敷きにしたうえで在庫をマ ネジメントする方法と、経営上の意志 決定を受けて在庫をコントロールする方 法を理解することが必須だ。
現在、多くの製造業は米国発の金融 危機のあおりを受け、販売が激減し、在 庫が積み上がっている。
懸命の生産調 整で急場をしのいでいる状態だ。
確かにリーマンショック後の急激な市 況の悪化は予想の範疇を超えており、誰 を責めることもできない。
しかし、リー マンショックから遡ること一年以上前 から、いくつかの兆候は出ていた。
本 来、在庫管理とは未来を見据えたプロ アクティブな対応が求められるが、事 前に対応した企業はほとんど見受けら れない。
著書の提唱する?在庫はマネ ジメントの責任?という概念が当時か ら浸透していれば、対応がここまで後 手に回ることもなかったかもしれない。
現場で実践している「在庫削減力向 上プロジェクト」を解説。
部門間、会 社間にまたがる業務や情報の流れの改 善、改革のために、プロジェクトチー ムの編成・問題点の抽出から新たな 業務プロセスの定着化まで、各ステッ プごとにとるべき施策を挙げている。
そして先進企業の事例を交えなが ら在庫削減の具体的なソリューション を紹介し、海外現地法人を含めた全 社レベルでの業務プロセスの標準化と PDCA(Plan, Do, Check, Act)サ イクルによる継続的な改善を実現する に至るまでに導いていく。
現場で在庫削減に取り組む担当者 だけでなく、マネジメントレベルにも わかりやすい一冊。
自社のSCMの定 着レベルを簡易評価できる「SCM定 着度診断プログラム」も添付され、実 践的な内容になっている。
『だから、あなたの会社の「在庫管理」 は失敗する』 石川和幸著 日刊工業新聞社(二二〇〇円・税別) 『SCMを本当に定着させれば、在庫削 減は実現できる!』 編著・NTTデータビジネスコンサル ティング、監修・北澤英人、発行所・日 刊工業新聞社、定価二一〇〇円(税込み)
日本でも長年にわたり、適 正在庫のあるべき姿や欠品の解消方法 が論じられてきた。
製造各社は声高に ?在庫削減?を叫び、日夜努力を重ねて きた。
にもかかわらず、統計上のデー タでは日本の製造業の在庫は一向に減 っていない。
世界から?エクセレント? と評価される自動車産業もアパレル産 業も例外ではない。
本書では、なぜ在 庫改善の大半が失敗に終わるのか、そ して、どうすれば成功するのかを、多 くの事例を下敷きに解き明かす。
著者は在庫改善の多くが失敗する要 因の一つに、?在庫責任所在の誤り?を 挙げている。
これまでは、在庫責任は オペレーション担当者に帰属すると考 えられてきた。
過剰在庫や欠品が発生 するのは現場レベルの問題とみなされ、 経営層は悪者探しに躍起になる。
ここ 在庫削減を図るには、SCMが有 効なことは周知の通りだろう。
しか しSCMに取り組んでも効果が一向 に見えてこない、定着しない、とい う企業は多い。
実際、多くの企業の 改善効果は二〇〇二年〜〇六年の間 で〇・二カ月以下にとどまっていると いう。
なぜSCMがうまくいかない のか。
どうすればSCMは定着する のか。
本書は在庫削減の目的で業務 プロセスを再構築するための具体的な 方法を解説する。
NTTデータグループのコンサルテ ィング部門、NTTデータビジネスコ ンサルティングの北澤英人ヴァイスプ レジデントが執筆、全体の編集・監修 を行い、第一線で活躍するコンサルタ ント九人が執筆に参加した。
北澤氏は 大手精密機械メーカーで製品開発業 務を担当後、大手製造業におけるSC M業務改革や設計開発業務改革、ア フターサービス業務改革などのコンサ ルティングを中心に活動してきた。
現 在はSCM、LDM(物流管理)、B FM(会計)ソリューションチームを 統括しており、実務者としての立場 からも解説している。
本書では継続的に在庫削減に取り 組む力を「在庫削減力」と呼ぶ。
S CMを定着させ、在庫削減力を向上 させていくため、コンサルティングの SCM関連著書多数の石川和幸氏が新刊 『だから、あなたの会社の「在庫改善」は失敗する』 『SCMを本当に定着させれば、在庫削減は実現できる!』 実践的な業務プロセスの構築方法を伝授 に大きな誤りがある。
在庫はオペレー ション上の問題ではなく、マネジメント 上の意志決定の所産である。
在庫管理 に問題が発生した場合、経営層は自ら の責任を認め、具体的な対応策を講じ るべきだと著者は主張する。
適正にマネジメントするには、まず戦 略としての在庫管理が必要になる。
ビ ジネスモデルや在庫の配備方法によっ て、最も基礎となる在庫の管理形態が 決定するためだ。
次に、そのビジネス モデルを下敷きにしたうえで在庫をマ ネジメントする方法と、経営上の意志 決定を受けて在庫をコントロールする方 法を理解することが必須だ。
現在、多くの製造業は米国発の金融 危機のあおりを受け、販売が激減し、在 庫が積み上がっている。
懸命の生産調 整で急場をしのいでいる状態だ。
確かにリーマンショック後の急激な市 況の悪化は予想の範疇を超えており、誰 を責めることもできない。
しかし、リー マンショックから遡ること一年以上前 から、いくつかの兆候は出ていた。
本 来、在庫管理とは未来を見据えたプロ アクティブな対応が求められるが、事 前に対応した企業はほとんど見受けら れない。
著書の提唱する?在庫はマネ ジメントの責任?という概念が当時か ら浸透していれば、対応がここまで後 手に回ることもなかったかもしれない。
現場で実践している「在庫削減力向 上プロジェクト」を解説。
部門間、会 社間にまたがる業務や情報の流れの改 善、改革のために、プロジェクトチー ムの編成・問題点の抽出から新たな 業務プロセスの定着化まで、各ステッ プごとにとるべき施策を挙げている。
そして先進企業の事例を交えなが ら在庫削減の具体的なソリューション を紹介し、海外現地法人を含めた全 社レベルでの業務プロセスの標準化と PDCA(Plan, Do, Check, Act)サ イクルによる継続的な改善を実現する に至るまでに導いていく。
現場で在庫削減に取り組む担当者 だけでなく、マネジメントレベルにも わかりやすい一冊。
自社のSCMの定 着レベルを簡易評価できる「SCM定 着度診断プログラム」も添付され、実 践的な内容になっている。
『だから、あなたの会社の「在庫管理」 は失敗する』 石川和幸著 日刊工業新聞社(二二〇〇円・税別) 『SCMを本当に定着させれば、在庫削 減は実現できる!』 編著・NTTデータビジネスコンサル ティング、監修・北澤英人、発行所・日 刊工業新聞社、定価二一〇〇円(税込み)
