ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
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2009年7号
メディア批評
雑誌メディアが報じる芸能プロのスキャンダル芸能界最大のタブーと闘うジャーナリストたち

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

佐高 信 経済評論家 JULY 2009  70  『サイゾー』の六月号が「芸能界最大のタブ ー」のバーニングプロに迫っている。
同プロの 社長がドンと呼ばれる周防郁雄。
北野誠が無 期限謹慎となったのは、このドンを怒らせた からだという。
 北野は朝日放送の関西ローカル・ラジオ番 組『誠のサイキック青年団』でいろいろ暴露 発言をしてきたのだが、周防をヤクザ呼ばわ りしたり、周防が寵愛する小泉今日子がある 病気だとしゃべったのが決定打となったらしい。
このプロダクションには郷ひろみ、稲森いずみ、 内田有紀、小池徹平らも入っている。
 バーニング帝国のタブーには、これまで、『サ ンデー毎日』などが挑んだ。
 二〇〇〇年夏の連載では、浜田幸一元代議 士の運転手や新栄プロなどを経て、一九七一 年に独立した周防の闇人脈に触れ、フィクサ ーの許永中や化粧品会社のヴァーナルとの関 係などを明らかにしている。
当時の『サンデ ー毎日』編集長が『週刊金曜日』現編集長の 北村肇。
 当時、この争いを特集した『サイゾー』は 同年一〇月号でバーニングにコメントを求めて いる。
同プロの担当者は、  「コメントしたくないし、する必要もありま せん。
『サイゾー』については今まで我慢して きたけど、今後何かあったら告訴しますよ」  と脅したとか。
 連載が四回で終わったため、手打ち説も流 れたが、「事情通」はこう言っている。
 「『サン毎』編集部にバーニングと懇意な関 係にある幻冬舎・見城徹社長が乗り込んだり、 バーニング側の弁護士が何度も探りの電話を 入れたり、担当記者自宅付近に不審人物がう ろついていたりと、いろいろあったようです。
また周防氏が頭が上がらないという田辺エー ジェンシーの田辺昭知社長を仲介に、バーニン グ側と話し合いが持たれたという話もあります」  これに対し北村は、第三者から、こんな忠 告を受けたと言っている。
 「周防さんは脅したり、圧力をかけたりする 人じゃないが、周防さんを慕う部下や世話に なっている人のなかには、周防さんを守るた めに無 ・ 茶・ をする奴がいるから気をつけた方が いい」  そして、このドンと闘いつづけてきた芸能 ジャーナリストの本多圭がインタビューに応じ ている。
 「周防と暴力団の黒い交際や、メディアコ ントロールの実態、周防の素顔などを書いて、 これまでに五回、名誉毀損での損害賠償を求 められて、告訴されてるよ。
そのうち四回は 向こうが取り下げたり、和解になったりして、 判決確定までは行っていない。
残りの一件は、 現在も控訴審で係争中」  こう語る本多は『週刊新潮』の記者が周防 と揉み合ってメガネを壊されたという情報を 得て確かめに行ったら、事務所を掃除してい た周防にモップを振りまわされたりしたとい う経験などに触れた後、周防と暴力団の関わ りについて書いた話をする。
 「僕の記憶だと、具体的に暴力団に関する 記述が事実無根だなどと言ってきたことは、 ほとんどないと思う。
基本的には、記事全体 が名誉毀損に当たるというような主張じゃな いかな。
鹿砦社から出した『ジャニーズ帝国 崩壊』も訴えられたんだけど、その中に、五 代目山口組の宅見勝若頭(故人)が上京す るとき、周防が六本木の全日空ホテルで頻繁 に会っていたという目撃情報を記載したんだ。
だけど、その部分は争われなかった」  周防を批判していて自宅に匿名の電話がか かり、受話器をとった本多夫人に、  「周防の同級生だ。
今は暴対法がうるさくて、 組の名前は名乗れないけど、『周防とうまく やれ』って、亭主に言っとけ」  と捨てゼリフを吐いた者もいたという。
 この芸能界がまた、政界とつながっている わけである。
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