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2009年8月号
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カハラ・ポスト・グループEMSや国際小包好調・今年は九%増益見通し

81  AUGUST 2009  日本郵便を含むアジアや欧米の世 界主要九カ国・一〇郵便事業体で 構成する「カハラ・ポスト・グルー プ(KPG)」の全体の利益は今年、 九%増となる見通しだ。
昨年の利 益は一五億ドルだった。
京都市内 で開催されたKPG年次総会のた め来日したメンバー各社の首脳が七 月八日、共同で記者会見し明らか にした。
 日本郵便の北村憲雄会長・CE Oは「エクスプレスおよび航空貨物 業界が国際小包・貨物市場で深刻 な低迷に直面している時期に、成 長を実現したのは重要なことだ。
ス ピードは速いが価格の高いインテグ レーターのエクスプレスからEMS (国際スピード郵便)への切り替え が進んでいる」と説明した。
 KPGは二〇〇三年、日本、豪 州、中国、香港、韓国、米国の郵 便事業体がEMSと国際小包の品 質向上を目的として設立した。
〇 六年にスペインと英国、〇七年に フランス、〇八年にシンガポールが 加入し、アジア太平洋地域から欧 州にネットワークを拡大している。
現在、メンバー国の配達カ所は合計 で三億二八〇〇万、郵便拠点数は 一七万六〇〇〇に上っている。
 郵便事業体にとって、EMSや 国際小包は取扱規模の拡大が見込 める貴重な成長事業。
KPGの総 取扱個数は新メンバーの加盟もあり、 増加を続けている。
昨年は前年比 十一%増、〇二年比では八六%増 を達成した。
オーストラリアポスト のグレアム・ジョン総裁は「景気後 退で顧客はインテグレーターからK PGに回帰してくると考えている」 と、EMSは不況下でも拡大して いくとの認識を示した。
 インテグレーターによるエクスプ レス・サービスとは異なり、EM Sは万国郵便連合(UPU)条約 に基づき、相手国に到着した後は相 手国側の郵便事業体が配達するこ とになる。
ドア・ツー・ドアのサ ービス品質の改善やリードタイム短 縮には相手国側との連携が必要だ。
 そのためKPGでは、同じ目的 意識を持った郵便事業体同士がア ライアンスを組み、標準配達日数 の順守率向上やサービスの改善に取 り組んできた。
加盟国間のEMS は、二〜五営業日での配達が可能 で電話やインターネット で追跡もできる。
〇五年 には配達日保証サービス も開始した。
 KPGは今後、アセア ンやBRICsなど新興 国の郵便事業体にも参加 も呼びかけていく考えだ。
ただしKPGに加盟する には、一定の品質基準を 満たさなければならない。
「サービスに関するスタン ダードの要求は非常に厳 しい。
加盟には九〜一〇 カ月の準備期間がかかる こともあり、そう簡単で はない」(ジョン総裁)と いう。
 KPG加盟国を始め先 進国や新興国の国際郵便市場は国 際インテグレーターによる支配が顕 著になっている。
これに対して日本 郵便の北村会長は「日本の場合、E MSはUPU条約に基づくユニバー サル・サービスの範疇とされている。
その原則を堅持し、高い品質でイン テグレーターとは違ったかたちでビ ジネス展開していきたい」と述べた。
カハラ・ポスト・グループ EMSや国際小包好調・今年は九%増益見通し 日本郵便の北村憲雄会長 総会では品質向上のためのオペレーションとITの改善、商品・サービス の共同開発、マーケティング活動、今後のアライアンス戦略などについ て討議が行われた。

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