ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
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2009年10号
メディア批評
大広告主の創価学会に遠慮するマスコミ各社公明・創価学会批判にひとり気を吐く新潮社

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

佐高 信 経済評論家 45  OCTOBER 2009  『週刊新潮』の九月一〇日選挙特大号は「わ れら衆愚の選択」という特集で、グラビアに 公明党代表の太田昭宏を応援するお笑いタレン トの久本雅美と柴田理恵の写真を載せている。
中立を気取って、各局とも、選挙期間中は政 党支持が明確な人間はテレビに出さない方針ら しいが、この二人がはずされることはなかった。
キャプションによれば、この写真は投票日二日 前に赤羽駅前で撮った街頭演説で「拳を突き上 げて、気炎を吐く久本雅美と、あたかも自身 の演説に酔ってとろけたような柴田理恵。
だ が、肝心の太田代表ときたら、二人の(創価) 学会タレントとは対照的に、浮かない顔を見せ ているではないか。
まるで、結果を暗示する かのようでさえあるが、案の定、蓋を開ければ、 約一万票の差で落選。
さらに、比例に重複立 候補しなかったため、復活もなければ、代表 にして、なんと、議員バッジを外すことになっ てしまったのである」。
 同誌はそれから陰謀説を展開しているが、そ れはともかく、この醜悪な光景を捉えて報じ たマスコミは『週刊新潮』以外なかった。
元 公明党委員長なのに凄まじい誹謗中傷を浴び、 一〇〇冊近い手帖を創価学会・公明党に強奪 された矢野絢也は『黒い手帖』(講談社)に「一 般マスコミも学会を敵に回すような記事は自制 するという風潮もあるようだ。
学会は豊富な 資金を使って、新聞や雑誌に、出版物をはじ めとする広告を常時、掲載している。
マスコミ 各社にとって、経営を一方で支える広告主はあ りがたい存在だ。
とくに今のように不況になり、 広告収入が減ると、コンスタントに出稿してく れる広告主は非常に重要になる。
どうしても、 学会を怒らせるような記事は掲載しにくくなる ように見える」と書いているが、ずいぶん婉曲 的な書き方である。
矢野はなぜ手帖を渡してし まったのか?  「それは学会のあくどい個人攻撃を知らない 質問だ」と矢野は言う。
かつては攻撃する側に いただけに、矢野はその恐ろしさを身にしみて 知っているのだろう。
 公明党の元都議、藤原行正への攻撃の時、 都議会幹事長だった藤井富雄が矢野の自宅を訪 ねて来て、真剣な表情で、こう依頼した。
 「学会首脳が第三者を使って藤原氏の暗殺を 計画している。
そういうことでは学会の自殺 行為になる。
なんとか止めてもらえないか」  創価学会芸能部とかの幹部らしい久本雅美 がテレビに出てくると、私はすぐ切るか、チャ ンネルを変えるが、学会名誉会長の池田大作を 「増上慢」とすれば、久本は「卑下慢」である。
『広辞苑』を引くと、増上慢は「まだ悟りを得 ないのに、得たと思ってたかぶること」、ある いは「実力が伴わないのに自慢すること」であり、 卑下慢は、自慢することは同じだが、自分を 卑しめ見下しながら、それを美徳として誇る。
「形 は随分へりくだりて、内心人に傲る気象ある者 もあり。
是を卑下慢といへり」という文例が 引かれている。
 つまりは屈折した自慢で、出っ歯などの自分 の醜さを表に出して笑いを取る久本の下品さに 私は目をそむけたくなるのである。
 もう一つは、私はむずかしいことはわかりま せんが、と自らを卑下しつつ、結局は増上慢 の池田を支えている久本らの装われた無知と鈍 感さに腹が立つのだ。
 一九九四年九月四日、その池田と各新聞お よびNHKの記者によるオフレコの懇談会が開 かれた。
それを『FOCUS』がスッパ抜く。
「学会が自民党候補を応援することがあるのか」 と問われて、池田はこう語った。
 「もともと、私の理想としているのは自・公 政権です。
国民は自民だと安心します。
保守 中道なんてスタンスも、あれはポーズですよ。
本質的にはやっぱり保守。
社会党じゃ不安なん です。
社会党や共産党なんかと一緒にやってい けますか。
今でいえば、自民・新生・公明と いうのが我々にとってベストなんです。
その状 況になったら、自民党も推しますよ」 大広告主の創価学会に遠慮するマスコミ各社 公明・創価学会批判にひとり気を吐く新潮社

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