*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。
●低公害車の導入でCO2排出量の削減や、運行車
両の大型化による車両の燃費向上により、CO
2排出量の大幅な削減を行うことに役立ちました
(中小物流)
●効率的な配送を行うことが経費節減のみならず、
環境負荷低減につながることを運送会社とともに
認識を新たにすることができた(倉庫)
●補助金の利用自体は役に立つものであるが、いか
に補助金の募集時期に合わせるか、必要設備は何
か、導入可能な時期との兼ね合いなどで荷主との
調整が難しく、使いづらい面がある(大手港湾物
流)
●物流部門の取り組みに対する社内評価が変わった。
顧客からも好印象で営業活動に寄与できた(化学
メーカー)
●モーダルシフトの推進に必要な港湾荷役設備の導
入に役立った(港湾)
●NEDOの対応が余りにも実態とかけ離れており、
認定を依頼した事項を最終的には取り下げた。 役
に立ったとは言えない(化学メーカー)
●実施にいたらなかった為、役に立ったとも立たな
かったとも言えません(飲料メーカー)
●補助により当社の投資が抑えられ、幹部の承認を
得ることができた(電機メーカー)
Q. 政府支援・補助制度の意義は?
●もし政府支援、補助制度がなかったと仮定すると、
なかなかここまで真剣に新規輸送方式開発に取り
組まなかったと思われる(環境物流)
●環境負荷への投資はコスト増となり、収益を悪化
させるので、補助制度がなければ取り組みが進め
づらい(鉄鋼メーカー)
●中小企業においては、設備投資の面で大変苦労
している。 経営面で大変助かっております(一
般運送)
●環境負荷低減への取り組みで発生する経費負担や
事務負担に対する政府支援・補助制度があること
で、より高い意識をもって取り組んでいけると思
う(大手倉庫)
●物流部門の環境負荷低減策には高額な投資が伴
い、行政のバックアップが必要(大手化学品)
●企業にとって環境に対する設備投資は大きな負担
であり、支援・補助金は大いに助かる。 また、物
流事業者と荷主の共同申請は両者が業務責任を持
つとともに、環境意識を高める意義は大きい(大
手港湾物流)
●環境負荷低減活動は必ずしもコストが下がる場合
だけではない。 コストアップする場合などは、政
府支援・補助制度があれば活動に加速する(電機
メーカー)
●制度があることでスキーム作成や改善・提案の動
機付けとなる。 また、イニシャルコストの問題で
手が付けられなかった案件も前向きに検討できる
(通販物流)
●新規事業を計画推進中だが、特に新規荷主の獲
得が難しい。 貨物量が不安定であり、作業を含め、
輸送量の確保に苦労している。 費用補助を頂き安
定輸送ができれば貨物も増えてくると思う(内航
海運)
JANUARY 2010 20
公的支援は役に立ったか
第2部公的助成金・支援制度活用ガイド
役に立たなかった
6%
とても役に
立った
44%
役に立った
42%
それほど役に
立たなかった
6%
Q. 利用した制度は取り組み
の推進に役立ちましたか?
グリーン物流パートナーシップ会議および物流総合効
率化法の制度支援を受けた事業所は、2005年度から07
年度の3年間だけでも500事業所以上に上っている。 支
援を受けるコツはあるのか。 苦労した点は何だったか。
支援は本当に役に立ったのか。 各社にアンケート調査を
送付して匿名で意見を求めた。 (本誌編集部)
特集
Q. 制度利用の認定を受けること
が出来た理由、あるいは認定を受
けるために重要と思われる点を挙
げるとすれば?
●荷主とのパートナーシップ(お客様
ならびに協力会社やパートナーを組
む同業他社との連携・意思統一)、荷
主の業務検討にあたり補助金利用を
提案して成約させること。 3PL事
業者は補助金利用の検討にあたり多
様な知識・方法を知っておく必要が
ある(3PL)
●理由─他企業に先駆けたシステムを
構築、重要な点─システム構築には
複数の企業が参加しており、全体
を取りまとめるプランニングが重要
(化学メーカー)
●環境負荷数値の測定・削減へのコン
セプトが他社とは全く違ったアプロ
ーチで提案したため(コンサルティ
ング)
●制度の趣旨にぴったりの事業を検討
していた。 また最良のパートナーと
出会えたため。 担当の運輸局、経済
産業局のご協力やコンサルタントの
助言を参考にした(物流子会社)
●自社のみならず業界全体で抱える課
題への解決に先進的な仕組みを持っ
て臨んだ計画であった点(食品卸)
●認定要件を満たすため時間と労力を
費やしたこと(特積運送)
●認定前に担当の業務課へ良く内容を
相談すること(低温倉庫)
●「拠点集約(輸送網の集約)」は、投
Q. 一連の手続きの中で苦労した
ことは?
●事業開始のタイミングと補助金交付
の認定のタイミングを一致させなけ
ればならなかったこと。 認定以降に
契約を実施しなければならなかった
ので、意欲を持った会社でもタイミ
ングが合わず、事業そのものを諦め
た会社もあったのでは(環境物流)
●パートナーシップ企業が六社もあり、
期限等までに文書作成の上に各社の
印をもらうのが遠隔地で大変であっ
た(一般運送)
●倉庫施設竣工前に総合効率化計画
認定を受ける必要がある。 多くの顧
客を対象とする営業倉庫の場合、既
存荷主のみでは竣工直後の新規倉
庫施設の営業面積を埋めることが困
難。 倉庫施設全体を対象として総
合効率化計画認定を受けようとする
と、営業折衝中の荷主を外しての想
定となり、計画を実施後の乖離が大
きくなる(倉庫大手)
●補助金交付期間と設備投資の発生
および完工(検収)の整合性維持。
年度内に発注、年度内の検収は、生
産設備を含めた補助金制度には合致
しない(化学メーカー)
●定期的な効果検証報告。 年月を経る
につれ、事業策定時と各報告時との
物流環境的な前提条件・与件が大き
く変わってしまう場合が多い。 導入
効果が表れているのは間違いないの
だが、「事業策定時と比較して」の
資額は大きいものの、案件としては
難易度が低いテーマ。 実施後の運用
も、共同輸配送、モーダルシフトに
比べれば、特別な労力も不要(建設
資材メーカー)
●国の補助制度は認定が難しいと思っ
ていたが、担当者の親切なアドバイ
スで申請する気持ち、やる気になっ
た(一般運送)
●輸送量が確保できる見通しが固い、
営業担当の熱意・お客様の熱意、社
会的要請に応える荷主様の姿勢、法
的規制対応への企業内周知、申請書
類作成・報告書類作成等・三位一体
となった担当者の事務処理能力、押
印事務の簡素化(利用運送)
●NEDOへの対応方法を事前に詳細
に確認すること(化学メーカー)
●荷主の方策を相対的に理解し、利便
性を説いて賛同を得て、積極的に推
進する必要がある(建材メーカー)
●荷主から強力な指導があった(物流
子会社)
●他社の事例にない先進的な取り組み
であった。 物流全体で事例が水平展
開出来る内容かどうかが大事(電気
メーカー)
●荷主が工場の集約化をしたいとこ
ろへ当社の3PLの提案が合致した
(一般運送)
●コンセプトがはっきりしており、政
府政策に合った事業であること。 モ
ーダルシフトによるCO2削減と静
脈物流を大量輸送することでのリサ
イクル化、コスト低減(内航海運)
純粋な成果数値算出に工数を要して
いる(食品卸)
●特殊な設備にも関わらず、全て三者
見積もりが必要なこと。 (物流大手)
●市街化調整区域における開発許可。
その自治体の適用第一号であり、自
治体が不慣れで認定までに時間を要
した(建築資材メーカー)
●期日厳守、書類整え、押印、受け
入れ窓口の少なさ、工事発注日とN
EDO承認日の整合。 不整合は非承
認になる(利用運送)
●NEDOの対応が担当者によって違
う点。 経済環境に連動していない制
度の対応。 当初の申請の数量がリー
マンショックにより達成することが
できなかったが、それを認めない姿
勢(化学メーカー)
●国土交通省とNEDOへ提出する書
類が異なるため作成に手間がかかる。
(3PL)
●補助交付申請書作成、確定検査、実
績報告、代表者変更等の資料を作
成するのに、グリーン物流パートナ
ーシップ各社の代表者の押印が必要
で、地理的にも負担が大きくまた、
中小企業と大企業との協同で提出し
たので、毎回押印を頂くのに苦労し
た(電気メーカー)
●荷主の物流情報開示に対して、理解
を得づらい場合がある(港湾)
●制度が単年度単位であり、投資案件
にはなじまない。 中小企業は銀行借
入で投資を行う制度利用では補助金
が活用できない(内航海運)
21 JANUARY 2010
JANUARY 2010 22
Q. 今後、行政にはどのような支援・補助制
度を期待しますか?
●政府、県、市等、それぞれに制度を設けているケ
ースがあるが、趣旨が同じであれば統一制度にす
る方が効果があると考える(3PL)
●化石燃料の価格の安定に対する制度の導入と低公
害車導入へのさらなる補助制度の拡大。 モーダル
シフトに対しての鉄道・フェリー輸送の整備を期
待します(特積)
●?募集時期の制約をなくすこと(ほとんどの一次
募集が四月初旬、各補助金が同じ時期に募集がか
かることが多い)※例:グリーン物流パートナー
シップと営業倉庫・トラックターミナルの設備導
入の募集。 ?期間の制約を緩和すること(補助
金募集〜決定後翌年一月までに終了させなけれ
ばならないのは厳しい)。 ?汎用的な補助金の設
定(開始・終了時期の自由化:荷主の業務改善
ニーズに合わせた補助金の利用)。 ?単なる設備
増強にも使用可能な補助金の設定(現状、パート
ナーシップは全くの新規であることが必要、営業
倉庫・トラックターミナルの設備導入は完全な置
き換え《従来のものは破棄》であることが必要)。
?物流総合効率化法の利用は自社倉庫(ただし
SPCは不可)でなければならないが、賃借倉庫
への適用範囲拡大(3PL事業者にとって賃借倉
庫のニーズは高く、またノンアセット型3PLも
増えているのが現状)(3PL)
●今回、協同申請して倉庫業の当社は税制上の優遇
措置を受けられたが、協同申請者の運送業者二者
については優遇措置が特に設けられていなかった。
協同申請者にも何らかのメリットがあるような支
援・補助制度を期待します(倉庫大手)
●単独(一社)でのCO2削減補助、新技術導入補
助の拡大(食品メーカー)
●規制強化は必須。 その上で補助金制度を充実させ
なければ実質的な成果を上げることは困難(コン
サルティング)
●事業推進者への経費面の支援・援助のみならず、
特定企業単独では実現困難なインフラ構築に、こ
れまで以上の協力を仰ぎたい(食品卸)
●大企業だけでなく中小企業も受けやすい制度や手
続きを望む。 また、初期のみの支援・補助ではな
く、買い替えや修繕など継続して運用するために
必要な投資への枠の拡大を望む(一般運送)
●冷凍コンテナのメンテナンス費用補助、大型コンテ
ナ荷役用トップリフターへのセンサー導入経費補
助、エアサスペンション方式貨車の拡大導入補助、
鉄道輸送のウイークポイントである輸送障害時の
緊急代行輸送システム構築に伴う経費負担等、鉄
道事業者の行う環境負荷低減事業への国庫負担
(利用運送)
●事後の申請が認められるようになれば、申請件数、
利用も拡がると考える(倉庫大手)
●モーダルシフトの推進に対する補助金等のインセ
ンティブ。 トラックから鉄道にモーダルシフトする
場合において、コスト的に厳しい場合がある。 ト
ラックと比較して鉄道コストが同等になるような
支援策を期待する(3PL)
●現在の制度では、単年度の設備投資が主体である
が、複数年度にわたる投資等についても、支援し
ていただけると助かります(港湾)
●四五
ft
コンテナの輸送を可能に。 鉄道輸送のバリ
エーション(四〇
ft
等可能に)。 港までの輸送を
可能に。 共同物流への支援(建設機械メーカー)
●許認可の規制緩和拡大。 実用化に向けた補助制度
の確認(例えば、実用費用の五〇%補助化──
軌道に乗るまでの間)(内航海運)
●静脈物流に関係する廃棄法上や港湾関係の手続き
の簡素化、規制緩和(コンサルタント)
その他
13% 政府広報
24%
一般紙・誌
による報道
4%
インターネットでの検索
12%
コンサルタント等
専門家のアドバイス
6%
業界紙・誌
による報道
業界団体による 15%
情報提供
25%
知人からの口コミ
1%
その他
10%
とどまっている
4%
一部実用化している
10%
実用化を検討している
8%
実用化したものの、
現在は運用を
停止している
2%
実証実験レベルに
実用化し
定着している
66%
Q. 認定を受けた事業はその後定着していますか? Q. 利用した制度のことを、何で知りましたか?
特集
23 JANUARY 2010
●制度として設けられたものは、活用することで制
度の目的に貢献できる(3PL)
●今後も利用していきたい。 ただし、NEDOとの
関連では、ペーパー類を簡素化すれば、更に一層
制度利用が促進されるのではと思慮します(環境
物流)
●更に環境負荷低減に向けた取り組みが社会的に望
まれている中で、是非積極的に利用していきたい
(農協)
●環境負荷低減を考えて倉庫施設設備を実施するこ
とが今後必要になってくるので、各種支援・補助
制度を活用して、できる限り経費負担を少なくし
て倉庫施設整備を図りたい(大手倉庫)
●申請から実施まで期間的な制限があり、社内の取
り組みとのタイミングが難しく利用しがたい(物
流子会社)
●物流CO2削減を実施したいが、費用負担が大き
いので、今後も支援補助制度利用して推進してい
きたい(電機子会社)
●当組合事業において活用できるメニューがあれば
検討する(港湾)
●行政・業界の方向性や顧客ニーズにより判断して
いきたい(コンサルティング)
Q. その他意見があればご自由に
●企業努力に見合った制度が良い。 自助努力のない
ところへの支援・補助制度は業界の体力を弱める
だけとなるのではないか(3PL)
●支援補助制度の手続き等、簡素化が必要。 効率
の良い運用方法で成果が上がるやり方を必要とす
る(家具メーカー)
●申請〜承認までの期限をできるだけ短くしてほし
い(鉄鋼メーカー)
●申請に関する書類の簡素化と、提出書類枚数と種
類の削減をお願いします(特積)
●景気変動など外的要因による物流減少にともない
効果的な量の不足となり、補助金申請当時の計画
を達成できなくなる事象が発生している。 そのた
め、弊社関係でも荷主側との調整の上、補助金
認定もしくは申請の取り下げが実際に起きている。
補助金支給が一〇〇かゼロかではなく、効果量に
応じた金額に減額したり、効果確認期間延長など
柔軟な制度にしていただきたい(3PL)
●建物のうち、一部が港湾運送事業の施設となって
いたため、この部分について倉庫業としての総合
効率化計画認定が受けられなかった。 港湾運送事
業では特定荷主の貨物だけを取り扱うわけではな
く、倉庫業の建物の一部を使用しているだけの取
扱では物量が少なくCO2削減割合が低いものし
かできず、認定が受けられなかった。 倉庫業、港
湾運送事業の両方をまとめ上げた形で総合効率
化計画認定を受けることは困難なのでしょうか?
(倉庫大手)
●今後、導入する設備は増エネとならないよう「ス
クラップ・アンド・ビルド」が原則となっているが、
現有設備のスクラップ化は困難(化学メーカー)
●いわゆるお役所仕事でなく、官民が一体となれる
プロジェクトなど、現場目線でお願いしたい(飲
料メーカー)
●政府が掲げた目標を企業に義務化するのであれば、
支援・補助制度など、国のバックアップ体制も今
以上に充実すべき(一般運送)
●NEDO絡みのものは、申請段階と事業実施段
階と、時期の縛りが二度あり、制約が大きく使い
づらい(建材メーカー)
●各種の補助、支援制度がありますが、仕分け作業
ではありませんが、取捨選択が必要でしょう(一
般運送)
●申請書類の簡素化、承認までの所要日数短縮、期
限を区切らない申請事業の受付(利用運送)
●鉄道モーダルシフト普及の鍵として、「三一
ft
コン
テナ」の活用がある。 トラック輸送と同様な荷扱
いが可能であることが魅力だが、現状は私有コン
テナしか無く、往復輸送が原則となっている。 五
tコンテナのようにワンウェイ運行を可能にして
ほしい(3PL)
●申請等の審査は厳しいものですが、その後のフォ
ローが甘いような気がします(物流子会社)
●補助制度は大企業が専門社員で申請しているが、
中小企業は申請書の記入方法等がよく理解できな
くて、申請のチャンスを失うことになっているの
で、指導していただけるアドバイザーを増やす必
要がある(電気メーカー)
●補助金制度が企業に浸透しない(一般運送)
●環境負荷低減への取り組みは最大限必要とは思わ
れますが、法的規制が入ってくると、現場にお
いては、仕事の幅が狭まれたり、経営負担が加
わってきます。 皆で守らないといけない地球です。
多くの人が環境負荷低減へ取り組みやすいように、
規制にしても支援にしても配慮をお願いしたいと
ころです(設備販売)
●検討以外の手続き等の負担を軽減していただくと
補助制度を利用しやすい(コンサルタント)
利用する
つもりはない
14%
積極的に利用していきたい
86%
Q. 政府の支援制度を今後も利
用しますか?
|