欧米編[NEWS]：ロジスティクス・ビジネス[LOGI-BIZ]バックナンバー

2010年1号

NEWS
欧米編

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

JANUARY 2010　　58 2009年11月発表分バフェット氏率いるバークシャー鉄道大手ＢＮＳＦを四兆円で買収 ■ＢＮＳＦプレスリリース　 11 ・３　米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が会長兼ＣＥＯ（最高経営責任者）を務める投資持ち株会社、バークシャー・ハサウェイ社は、米国の鉄道輸送大手バーリントン・ノーザン・サンタフェ（ＢＮＳＦ）を買収する。
買収総額はＢＮＳＦの負債一〇〇億ドル（八八〇〇億円）を含め、四四〇億ドル。
バークシャーにとっては過去最大規模の企業買収となる。
　バフェットＣＥＯは「米国の将来の繁栄は効率的で十分に整備された鉄道輸送システムを持てるかどうかにかかっている。
逆に言えば、米国経済は鉄道輸送事業の経営がうまくいくような方向で成長しなければならない」と語った。
英玩具大手が店舗増設で倉庫拡大ＴＤＧにセンター業務を委託 ■ＴＤＧプレスリリース　 11 ・３　英国の独立系玩具メーカー最大手、エンターテイナー社は、同国の３ＰＬ企業であるＴＤＧに物流センター業務を委託した。
　エンターテイナー社は現在、五〇店舗のほかオンラインショップで二つのブランドを展開しており、今後四年間で実店舗を一〇〇店に拡大する計画。
事業の急成長を下支えするため、二〇一〇年二月に英南部スウィンドンに一七万五〇〇〇平方フィート（一万五七五〇平方メートル）の物流センターを設置し、その業務をＴＤＧに委託する。
　新センターの延べ床面積はこれまでの四倍に相当するという。
クリスマス前の繁盛期にはスタッフ数は一〇〇人になる見込み。
ＵＰＳ中古車輸送業務を受注 ■同社プレスリリース　 11 ・９　�
妝丕咾蓮∧特羝甜屮�璽�轡腑� 大手のマンハイム社から中古車輸送業務を受注した。
マンハイムの事業所七七カ所から、同社の顧客であるディーラーや自動車メーカー、レンタル会社までのＳＣＭの最適化を図る。
取扱規模は年間数百万台という。
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妝丕咾痢崋�絢峪唆肇愁螢紂璽� ョンズ・グループ」が中心となり、今後一年半〜二年をかけてマンハイムの事業所からＳＣＭに関わるすべての業務を引き継ぐ。
事業所からの出荷指示を受けて中古車を配送し、配送ルートを合理化することで輸送費を削減する。
支払い関連の書類処理なども行う。
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妝丕咾麓�劼梁霰曠優奪肇錙璽� を生かし、主に小型貨物のＳＣＭ業務を受注してきた。
中古車輸送の受注はこれまでの傾向とは一線を画すものとなる。
ＣＥＶＡが東芝キヤリアから受注イタリアで調達、販売、保修物流 ■同社プレスリリース　 11 ・４　オランダに本社を置くＣＥＶＡロジスティクスは、空調メーカーの東芝キヤリアからイタリアでのサプライチェーン業務を受注した。
契約期間は一年間。
東芝キヤリアの調達、販売、補修部品物流を請け負う。
　調達物流ではイタリア国内外のサプライヤーから荷受けした原材料を東芝の生産ラインに供給する。
同国北部のビッランサンタにあるセンターの七〇〇〇平方メートルのスペースを使用する。
　製品輸送では、東芝キヤリアの工場や納入業者からの製品の荷受けからイタリア国内外への輸送業務を行う。
国内二カ所の物流センターからの出荷件数は年間八〇万件以上。
　補修部品物流については同じくイタリア北部アグラーテ・ブリアンツァの三〇〇〇平方メートルのセンターで、補修部品の荷受けから仕分け、配送業務までを行う。
年間取扱件数は四五万件。
米郵政庁郵便改革法で三期連続の赤字に ■同庁プレスリリース　 11 ・ 16 　米郵政庁（ＵＳＰＳ）の二〇〇九年九月期決算は、最終損益が三八億ドルの損失（三三四四億円、前期は二八億ドルの損失）になり、三年連続の赤字となった。
　売上高は前期比九・一％減の六八一〇億ドル。
郵便取扱量は一七七一億通で十二％以上落ち込んだ。
労働時間の短縮や業務の効率化、輸送費の削減などで前期に比べ六〇億ドルのコストを削減したが、リーマンショック以降の米国内景気の後退と電子メールの普及で郵便物の取り扱いが減少したとしている。
一〇年九月期は売上高は微減、最終損益は七八億ドルの損失の見込み。
　米郵政庁の不振の根源は〇六年の郵便改革法（ Postal Accountability and Enhancement Act）の成立にある。
従業員の年金と退職者の健康保険の掛け金の積み立てに関し、厳しい義務付けが行われた。
そこに景気後退や電子メールの普及が追い打ちをかけた格好だ。
しかし〇九年九月期中に議会でＵＳＰＳの健康保険の積立部分を四〇億ドル減額する法律が可決されたため、同庁の支払い能力についての問題は解消したという。
59　　JANUARY 2010 換算レート：1ドル＝88円アジリティが米政府入札から排除大陪審が軍への水増し請求で起訴 ■ロイター　 11 ・ 18 など　クウェートに本社を置く総合物流企業のアジリティは、米政府調達案件の入札から一時的に排除されている。
米司法省と国防総省から告訴された不当請求疑惑について、大陪審が一六日、同社が国防総省に対して四〇カ月以上にわたって水増し請求を行った疑いが強いとして起訴したため。
アジリティは告訴内容には根拠がないとして、容疑を一貫して否定している。
　アジリティは二〇〇七年、米国防総省のロジスティクス部門から、イラク駐留米軍向けの食糧の補給などに関わる複数の業務を受託した。
これにより同社は軍事ロジスティクス業務の基礎を作ったが、契約直後に不当請求疑惑が浮上した。
米ＡＢＸエアがパイロット組合と労働条件の切り下げで合意 ■同社プレスリリース　 11 ・ 18 　米航空貨物輸送のエア・トランスポート・サービシズ・グループ傘下のＡＢＸエアは、チームスターズ（全米トラック運転手組合）が組織する同社のパイロット組合と、給与や賞与の減額など労働条件の切り下げについて合意したと発表した。
新たな労働条件は退職者やレイオフ（一時解雇）された元従業員にとっても厳しい内容となっている。
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腺贈悒┘△虜蚤膰楜劼魯疋ぅ張� ストＤＨＬ。
ＤＨＬの北米でのリストラに伴い、今回の労働条件変更を余儀なくされたとみられる。
フェデックス・グランドマイアミで新センターが稼働 ■同社プレスリリース　 11 ・ 19 　フェデックス・コーポレーション傘下の陸上宅配業者フェデックス・グランドは、フロリダ州のマイアミ近郊で従来に比べ約二倍の規模の物流センターを稼働させた。
投資額は五九〇〇万ドル（五一億九二〇〇万円）。
　新センターの一時間当たりの取扱能力は一万五〇〇〇個、敷地面積は約二二万平方フィート（一万九八〇〇平方メートル）。
トラックバースを増やし、最新のスキャナーやソーターを導入した。
フェデックス・グランドはフロリダ州内に新センターを含め一四カ所のセンターを置いている。
米ＹＲＣワールドワイド３Ｑ大幅赤字を受け貸切部門売却 ■同社プレスリリース　 11 ・ 24 　米国の特積み大手、ＹＲＣワールドワイド傘下のＹＲＣロジスティクスは、国内の貸切輸送部門をグレートワイド・ロジスティクス・サービシーズ社に三四〇〇万ドル（二九億九二〇〇万円）で売却した。
　売却契約には荷主との契約や車両の移管に加え、約六〇〇人の従業員の継続雇用も含まれている。
グレートワイド・ロジスティクス・サービシーズ社はテキサス州ダラスに本社を置き、北米で主に貸切輸送を手掛ける新興企業。
　売却の背景には、倒産の瀬戸際に立たされているＹＲＣワールドワイドが第３四半期決算で大幅な赤字を計上した。
同期の売上高は前年同期比四一％減の四一億三七〇〇万ドル（三六四〇億五六〇〇万円）、営業損失は七億九六〇〇万ドル（前年同期は七億三八〇〇万ドルの損失）。
同社はこれまでにも人員削減や資産の売却などを進めており、今回の売却もその一環。
トールが豪兵の引っ越し受注五年間で九〇〇億円規模 ■同社プレスリリース　 11 ・ 24 　オーストラリアの３ＰＬ企業トール・ホールディングス傘下の引っ越し専門業者、トール・トランジションズは、同国国防省から軍人の引っ越し業務を受注した。
契約期間は五年間で、満了後は一年ずつの更新が四回まで可能。
最初の五年間の売り上げは一〇億米ドル（八八〇億円）の見通し。
その後四年間契約を延長できれば売り上げ見込みは総額二〇億ドルとなる。
　トールは軍人とその家族の引っ越しに加え、引っ越し先までの交通手段や一時的な宿泊施設の手配などを行う。
年間二万二〇〇〇人以上の軍人の引っ越し需要を見込み、従業員を一〇〇人以上増やす考え。
米シュナイダー・ナショナル家電大手の物流部門を継承 ■同社プレスリリース　 11 ・ 25 　米国の貸切輸送大手、シュナイダー・ナショナルは、家電大手のエマーソンから米国内の輸送業務を受注した。
エマーソンは、これまで自社で一七〇台のトラックと二九カ所のセンターを擁する物流部門を持っていたが、同部門を廃止する。
　シュナイダーはエマーソンのドライバーの雇用の多くを継続し、エマーソンの業務に専用車両と約三〇〇人のドライバーを充てる。
シュナイダーはウィスコンシン州に本社を置き、七〇年以上の歴史を持つ。
未上場ながら直近の売上高は三七億ドル（三二五六億円）。