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83 JANUARY 2010
富士物流は二〇〇八年十一月二七
日、同社の物流改善事例や新技術へ
の取り組みなどを紹介する「物流セミ
ナー」を都内ホテルで開催した。 同セ
ミナーは主に顧客企業向けに毎年開
催されており、今回で五回目となる。
冒頭、小林道男社長が参加者約一
二〇人の前で挨拶。 円高やデフレな
ど厳しい経済環境に触れた上で、「当
社は自立した、顧客に頼られる企業
を目指す。 今年度策定した三カ年の
中期経営計画では『既存のお客さま
との連携強化』、『新たな試練に挑む』、
『次世代に夢をつなぐ』という三つの
テーマを骨子として掲げたが、それら
を通じて顧客のサプライチェーンに貢
献していく」と決意を表明した。
セミナーの第一部では、稲葉泰雄
副社長が同社のTPS(トヨタ生産
方式)活動を解説した。 豊田自動織
機との資本業務提携を機に導入した
TPSにより、継続的な?ムダ取り?
を徹底している現状を説明。 作業員
の動線や庫内レイアウトの変更などに
よって、実際に改善された事例も紹
介した。
稲葉副社長は「企業の利益は売値
から原価を引いて算出される。 売値
はマーケットで決まるため我々にはど
うしようもない部分があるが、原価
は違う。 徹底したムダ取りで、大き
く低減させることが可能だ」とTP
Sの重要性を強調した。
続いて、ロジスティクス技術室開発
部の首藤晴生部長が、同社のRFI
D(Radio frequency Identification)
の導入事例を発表した。 自走してタグ
の情報を読み取る「棚卸しロボット」
や、インテリア用品卸に提案した「リ
ライタブルハイブリッドかんばん」な
どを、動画を交えながら紹介した。
同社は早くからRFIDがSCM
の強力な支援ツールになると着目し、
技術開発を続けてきた。 首藤部長は
「実証実験を繰り返して、精度はかな
り上がってきている。 さらに技術の
向上を図り、お客様のニーズに応えて
いきたい」と語った。
第二部ではコニカミノルタ陸上部の
酒井勝充監督が「競技スポーツにお
けるチームづくり・人づくり」と題し、
講演。 セミナーを締めくくった。
富士物流が顧客向けセミナーを開催
トヨタ生産方式・RFIDへの取り組みを紹介
セミナー冒頭で挨拶する
小林社長
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