ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2010年9号
特集
解説 3PLの競争要因は「提案力」から「現場力」へ

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

SEPTEMBER 2010  14 市場規模──微減でも物流市場シェアは拡大  このたび本誌は国内主要3PLの業績および事業概要を調査した。
 対象企業となった四八社の二〇〇九年度の3PL事業の売上高の合計 は一兆二七一六億円で、直近五期分のデータが揃う二一社の業績から見 た市場規模の推移は二期連続でわずかながらも減少した(図1)。
前年 の〇八年度はリーマンショックの影響で市場規模が初めて縮小に転じてい る。
不況の影響は〇九年度にも持ち越され、回復には至らなかった。
 本誌の3PL市場調査は今回で五回目となる。
〇九年九月号に掲載し た昨年の調査では、主要各社の業績見通しから〇九年度の3PL市場規 模を〇八年度の五・一%増と見込んでいた。
しかし、予測は楽観的過ぎ たことになる。
 海外でも同様だ。
米調査会社のアームストロング&アソシエイツ社は、 〇九年(暦年)の米3PL市場規模を当初は前年比七・一%減の一一八 〇億ドル(約一〇兆円)と見積もっていた。
ところが蓋を開けてみれば 一〇七一億ドルで、前年比一六%の大幅な減少だった(図3)。
 それでも物流市場における3PLのシェアは依然として拡大を続けて いる。
日通総合研究所の調査によると日本の国内貨物輸送量は一〇年連 続で減少している。
とりわけ〇九年度は前年比六・三%減で、第一次オ イルショックで過去最大の減少幅を記録した七四年度の十一%減に次ぐ 大幅なマイナスとなった。
 これまで約二〇兆円と言われてきた日本の国内物流市場も縮小してい るのは明らかだ。
3PL市場の横ばい維持は、物流市場の他のセグメン トを飲み込んだ結果ということになる。
今回の調査対象企業の業績を見 ても、連結売上高に占める3PL売上高の比率は一段と拡大する傾向に ある(図2)。
収益性──物量の減少で二極化が明らかに  収益性は二極化が進んでいる。
3PL事業の営業利益率を「三%未満」 とする企業の割合は三年連続で増加した。
その一方、「八%以上」の高 収益企業の割合は、〇八年度にいったん半減したが、〇九年度に再び倍 増して不況前の水準を取り戻している(図6)。
3PL事業の収益性の傾 3PLの競争要因は 「提案力」から「現場力」へ 図5 3PL 事業の営業利益率(09 年度) N=37 3% 未満 40.5% 3〜5% 未満 21.6% 5〜8% 未満 24.3% 8% 以上 10.8% 赤字 2.7% 図6 3PL 事業の営業利益率の推移 N=27 ※07 年度〜09 年度の回答が揃った企業を対象に集計  特殊要因があるものは除外した ※07 年度〜09 年度の回答が揃った企業を対象に集計  特殊要因があるものは除外した 07 08 09 22.2 29.6 33.3 14.8 37.0 3%未満 25.9 22.2 14.8 33.3 44.4 14.8 7.4 0 20 40 60 80 100 (%) (年度) 3〜5%未満5〜8%未満8%以上赤字 図7 3PL 事業の収益性の傾向(09 年度) N=41 向上している 12.2% 低下している 4.9% どちらかといえば 低下している 19.5% 横ばい 48.8% どちらかといえば 向上している 14.6% 図8 収益性の傾向の推移 N=30 07 08 09 13.3 36.7 40.0 10.0 13.3 向上している どちらかといえば向上している 横ばい 13.3 50.0 20.0 10.0 6.7 46.7 23.3 13.3 0 20 40 60 80 100 (%) (年度) どちらかといえば低下している 低下している 3.3 解 説 15  SEPTEMBER 2010 特 集 3PL白書 2010 向を尋ねた設問への回答も、約半数は「横ばい」だが、残りは「向上」 と「低下」がほぼ均等に分かれている(図7)。
 単純に主要荷主の業績によって明暗が分かれたというわけではなさそ うだ。
今回の不況で輸出関連メーカーの落ち込みが激しかったのは周知の 通りだが、相対的に不況の影響が少なかったとされる内需型の荷主でも、 大手コンビニなど専用施設で緻密な管理を実施してきた拠点では、物量 減少がそのまま生産性の低下に直結した。
庫内作業計画や配送設計の完 成度が高いだけに容易に変更を受け付けなかった。
 それに比べて中堅以下の荷主には3PLの提案を受け入れる余地があ る。
物量の減少に対応して専用センターの汎用化や移設、また共同化や 納品条件の変更などが、3PL主導のもとに進められた。
 皮肉なことに、物流先進企業を主要荷主に抱える3PLほど、物量の 減少で大きなダメージを被ったことになる。
いかに大手荷主を抱えてい ても、パートナーシップが名ばかりで実質的な下請けに甘んじている限り、 3PLの収益性は荷主頼みにならざるを得ない。
少数荷主への売上依存 度が高い3PLや外販比率の低い物流子会社では、荷主の業績悪化によ る影響を回避する手段も限られてくる。
 一方、現場の運営力に強みを持つ3PLは、従来以上に荷主に対し て優位に立つようになっている。
特定業種や特定エリアで高い取り扱い シェアを誇る3PLには、その運営能力とコスト競争力に吸い寄せられ て、黙っていても荷主からの引き合いが集まっている。
 日本で3PLの本格的な普及が始まって既に一〇年が経過している。
当 初は成果を挙げた改革も現在は陳腐化している。
荷主は改めて物流体制 を見直す必要に迫られている。
しかしアウトソーシングの導入で、荷主企 業の多くは物流管理能力を弱体化させている。
それだけ3PLに対する 期待と依存は大きくなっている。
 業種別・エリア別に特定の3PLに案件が集中する傾向は、今後いっ そう顕著になると予測される。
各領域でトップシェアを握る3PLの取扱 量は増大する。
共同化や効率化の幅が広がり、生産性がさらに向上する。
その結果、収益性も高まるという好循環が起きる。
 
械丕未聾鎚眠拏腓離法璽困帽腓錣擦謄スタマイズしたサービスを売り 物とするため、これまでは他の物流事業と比較して規模の経済性が働き 120 115 110 105 100 95 図1 日本の3PL 市場規模推移 100 104.4 111.8 111.1 117.4 05年度06年度07年度08年度09年度10年度 (見込み) 05年度06年度07年度08年度09年度10年度 (見込み) ※各企業の3PL 事業の売上高の合計額推移。
05 年度を 100として指数化した。
対象は05 年度〜10 年度(見込み) の3PL 事業の売上高が揃った21 社 ※各企業の3PL 事業の売上高と連結売上高の合計額推移。
05 年度を100として指数化した。
対象は05 年度〜10 年度 (見込み)の3PL 事業の売上高と連結売上高が揃った15 社 110.6 120 115 110 105 100 95 90 85 図2 3PL 売上高と連結売上高の推移 総売上高 前年比 純売上高 前年比 利益率 前年比 図3 米3PL 市場の規模 図4 09 年 米3PL市場のセグメント別売上高・利益率 140 120 100 80 60 40 20 0 ※09 年の3PL市場規模と総売上高との差額30 億ドルはロジスティクス・ソフトウエア契約 図3、図4はアームストロング&アソシエイツ調べ (単位:10 億ドル) 96 年 97 年 98 年 99 年 00 年 01 年 02 年 03 年 04 年 05 年 06 年 07 年 08 年 09 年 10 年 (見込み) 30.8 34.2 39.6 45.3 56.660.8 65.0 76.9 89.4 103.7 110.6 122.0 127.0 107.1 121.4 05年度=100 (単位:10億ドル) 05 年度=100 31.8 -15.1% 5.2 -11.4% 12.9% -8.5% 35.1 -23.7% 14.6 -18.9% 5.9% -6.3% 9.4 -16.0% 9.2 -15.9% 3.8% -13.6% 27.8 -5.3% 21.9 -6.9% 2.1% -25.0% 104.1 -16.0% 50.9 -12.7% 4.7% -11.3% 国内輸送管理 国際輸送管理 専属契約輸送 付加価値倉庫&配送 合計※ 100 104.2 104.0 108.1 110.5 105.6 118.1 105.8 100.9 111.0 110.2 3PL 売上高 連結売上高 SEPTEMBER 2010  16 にくい業態だとされてきた。
しかし、国内物流需要の縮小が本格化して 効率の差が顕著になってきたことで、そのエリア、その業種における取 扱規模、カテゴリーシェアの重要度が増してきている。
 
械丕未龍チ萢廾は、これまでの提案営業力から現場運営能力やカテ ゴリーシェアを背景としたコスト競争力に重点をシフトしている。
そのこ とが3PLのアセット戦略にも大きな影響を与える。
倉庫──ファンド物件の大量供給で借庫が増加  今回の調査結果を見る限り、3PLに利用されるセンターは借庫が増 える傾向にある。
3PL案件における自社物件の比率を「五〇%以上」 とする3PLが減り、「五〇%未満」が増加している。
「二〇%未満」の 3PLも二四・三%を占めている(図 12 )。
 〇三年から〇八年にかけて物流不動産ファンドの台頭によって、マル チテナント式の大規模物流施設が市場に大量に供給された。
当初は高額 だった賃料もリーマンショック以降は空き室率の上昇によって地域相場と の乖離が小さくなっている。
資産を持たないノンアセット型3PLにとっ ては追い風と言える。
 しかし、荷主ごとに拠点が分散する体制は運営管理を難しくする。
セ ンター長の数が必要になるのに加え、現場労働力の調整や配送の効率化 に制約を抱えてしまう。
同じ施設内に同業種の荷主を集約したり、エリ アを決めて拠点を集中的に展開する3PLに、コスト競争力で差を付け られてしまう。
 新規案件の獲得に自信のある3PLは現在、積極的なセンター投資に 乗り出している。
資産は重くなるが、倉庫料金が建物の減価償却費と税 金だけで済むようになるので運営コストを下げられる。
物流不動産バブ ルが崩壊した今が買い時だという判断も働いているようだ。
輸送──供給過剰が続き傭車比率はさらに拡大  輸送機能はノンアセット化が進んでいる。
自社輸送比率を「二〇%未 満」とする3PLの割合が、〇九年度は前年度より十二・八ポイント増 えて、六一・五%まで上昇した(図 13 )。
 自社輸送比率の極端な低下には、3PL内にも従来から懸念の声があ 匿名(港湾運送) 仕事量に応じた人員手配を徹 底。
外部倉庫の返却または集約。
匿名(物流子会社) 物流子会社であるため、前 年対比で減少し続けているものの、グループ企業 の一定量の荷物が確保できる強みと、大型車両の 集車力と輸配送実行能力を武器に物量減少に伴 う減収に対応している。
主な対応は、集車力と輸 配送実行能力を活かした既存顧客への回訪による 新たな輸送業務の獲得、および架電営業によるス ポット仕事の獲得が挙げられる。
また、バーター取 引では収支バランスの分析を行い、支払超過の取 引先に対しては協力をお願いする一方、新たに売 り上げを見込める新規バーター取引先を拡大する、 などした。
輸配送以外では、リーマンショック以 降?在庫拠点集約?や?配送コスト削減のための 在庫拠点見直し?を求めるメーカーの増加に比例 し、新規3PL案件の引き合いも若干増え、新規 顧客獲得ができた。
匿名(一般運送) 専任の営業マンを増員しきめ細 かな顧客対応を実践した。
営業支援システム(パッ ケージソフト)を導入し、営業環境の整備を行っ た。
外部講師メーンの階層別営業研修も実施。
日本梱包運輸倉庫 新規設備投資の抑制、外注 委託部分の内製化等を実施した。
匿名(物流子会社) 予実管理、日次管理(収支・ 生産性)によるレイバーコントロールの強化、倉庫 の統合による借庫の返却、拘束時間の短縮等輸送 契約の見直し、等を行った。
匿名(定温物流) 拠点収益の減少分は、例えば 小売向けの店舗配送車両の空き時間を活用したベ ンダー等納品顧客の獲得(当社では調達物流と定 義)や拠点の空き時間・空きスペースを活用した 新規業務の獲得などに注力するとともに、物流再 編の最中にある顧客の乗り換え需要を掴み、改善 提案力と万全な立ち上げ実績を武器に新規案件の 獲得を実現した。
匿名(3PL) 新規客先開発に力をいれてはき たが、目に見える成果を出すまでに至らなかった。
匿名(倉庫会社) 顧客ニーズを積極的に開拓す る営業を展開するとともに、現場の5S・業務改 善によるムリ・ムダ・ムラの排除を徹底した。
伊藤忠ロジスティクス 景況に影響されにくい医 薬品などのセールスに注力。
南日本運輸倉庫 共配によるコスト削減で対応。
富士ロジテック コスト削減策として、?社内固 定費の圧縮、?調達方法、コストの見直し、?不 採算事業の整理。
収益拡大策として、?事業の選 択と集中(事業専門性の強化)、?営業力強化(人 員増強、人員育成)、?販路拡大(既存荷主の深 耕、新規開発)、?新規営業チャンネルの創設(流 通工学研究所によるコンサル業務の強化)。
新開トランスポートシステムズ 労務費削減、車 両減車など、コスト削減努力により利益の確保努 力を行なった。
新規営業で貨物獲得努力を行なっ た。
匿名(港湾運送) リーマンショックまでは貨物量 増加に押されて業務改善まで本腰を入れて取り組 むことが出来なかった反省から、この機会を利用 して作業工程の見直し、物流拠点の再編等、利益 率の確保に向けた見直しを実施した。
匿名(物流子会社) 以前より生産革新をベース とした業務改革を推進しており、荷量減に対して も、業務革新の継続を中心とした活動により、業 務の最適化を実施すると共に、それと同期したリ ソースの最適化を行うことにより対応した。
バンテック 変動費の合理化策として、輸送・作 業に関する改善、車両の稼働管理のさらなる効率 化等、固定費の合理化策として、事業規模に見 合った人員体制の適正化、役員報酬・管理職給与 の減額、本社経費削減等を実施した。
〇九年度の 合理化効果額は約八〇億円となった。
匿名(国際物流) 人員最適配置の上、輸入貨物 関連営業の強化、新しい物流サービスメニュー作 りに力を入れた。
匿名(総合物流) 固定費用の圧縮に努めて損益 分岐点比率を下げ、筋肉質な経営体質を作り上げ た。
具体的には、作業生産性(Productivity)の さらなる向上、事務作業におけるマルチファンク ションの人材を育成することによって、人件費の 圧縮に取り組み、それに伴う荷役機器数量の適性 化も行った。
匿名(商社) 部隊の人員スリム化による固定費の 縮小で対応。
また、物量は減少したが、在庫は積 みあがった。
商流ベースの3PLサービス提供の ため、その在庫コストについては、客先との協議 によりコストを負担することで対応した。
リーマンショック以降の既存荷主の物量減少にどう対応しましたか? 特 集 3PL白書 2010 17  SEPTEMBER 2010 2009年度 3PL売上高ランキング 会社名 05 年度 06 年度 07 年度 08 年度 09 年度 10 年度(見込み) 日立物流 日本通運 センコ─ キユ─ソ─流通システム ヤマトホ─ルディングス 三井物産 SGホ─ルディングス 近鉄エクスプレス ニチレイロジグル─プ※2 山九 ハマキョウレックス セイノ─ホ─ルディングス トナミ運輸 鈴与 三菱商事ロジスティクス 住友商事 日本梱包運輸倉庫 トランコム 安田倉庫 第一貨物 三洋電機ロジスティクス NECロジスティクス 日本ロジテム 名糖運輸 富士物流 丸全昭和運輸 バンテック 三井倉庫 エヌ・ティ・ティ・ロジスコ 日本トランスシティ 新開トランスポートシステムズ※3 三菱化学物流 伊藤忠ロジスティクス 商船三井ロジスティクス 富士ロジテック キリン物流※4 丸協運輸 日新 遠州トラック アサヒロジ 南日本運輸倉庫 アサガミ NYKロジスティックスジャパン※5 JFE 物流 名港海運 東海運 安川ロジステック AITソリューションズ (単位:百万円) ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ㉑ ㉒ ㉓ ㉔ ㉕ ㉖ ㉗ ㉘ ㉙ ㉚ ㉛ 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 138,500 152,000※1 180,000※1 195,000〜200,000※1 195,000〜200,000※1 ─ 130,000※1 140,000※1 150,000※1 150,000※1 150,000※1 ─ 68,600 73,500 77,000 93,000 112,000 120,000 95,660 99,488 103,163 105,284 100,841 ─ 111,500 91,392 95,692 92,947 78,927 81,000 55,000〜60,000※1 60,000〜65,000※1 60,000〜65,000※1 50,000〜55,000※1 50,000〜55,000※1 ─ ─ ─ 67,400 54,700 51,900 ─ 51,496 54,878 55,100 48,395 44,805 47,600 41,400 42,800 42,800 40,200 44,400 前年並み 37,700 42,000 45,900 43,448 41,900 ─ 28,500 32,102 34,632 36,167 37,620 40,000 9,000 16,299 16,600 18,298 24,805 27,000 ─ ─ 22,343 15,128 21,173 ─ ─ 19,800 25,000 25,000 21,169 ─ ─ ─ 49,269 44,019 21,120※1 ─ ─ ─ ─ ─ 20,000 25,000 約18,000 約20,000 約21,000 約17,000 18,500 20,000 12,925 13,774 14,264 15,158 16,824 17,400 ─ ─ 17,249 17,389 16,379 ─ 11,000 11,750 12,612 13,512 13,647 13,306 10,909 11,858 13,850 13,362 13,598 13,720 14,600 16,500 19,000 17,000 13,000 13,000 ─ ─ 約13,000 約13,500 12,500 前年並み 約15,000 15,000※1 15,000※1 13,200※1 12,276※1 12,500※1 13,000 約14,000 15,000 14,000 12,000 14,000 5,100 14,000 15,000 12,000 12,000 14,000 約14,500 15,500 17,400 18,800 11,500 13,300 8,904 9,100 10,000 10,200 10,500 10,800 ─ ─ 10,500 約10,400 約10,300 約10,400 約9,000 約9,800 10,678 10,624 10,275 10,169 6,000※1 6,000※1 6,500※1 7,500※1 8,500※1 9,000※1 6,297 6,360 8,673 6,500 約7,100 約8,000 ─ ─ ─ 6,316 6,828 11,500 4,100 4,400 8,237 7,319 6,725 8,000 6,054 約6,800 7,400 約7,500 6,500 ─ 2,596 6,778 6,583 6,583 5,990 6,380 ─ ─ ─ 4,691 5,662 5,945 ─ ─ 7,084 6,150 4,930 5,600 ─ ─ 1,900 3,000 3,700 5,000 ─ ─ 773 1,700 2,932 2,990 ─ ─ 2,500 ─ 2,800 3,000 ─ ─ ─ 1,471 1,521 1,370 2,000 2,600 3,800 2,325 1,312 1,500 1,630 1,711 1,730 1,600 1,003 1,003 ─ ─ 765 702※1 905※1 ─ ─ ─ 978 652 619 624 ─ ─ 605 639 504 630 ─ ─ ─ ─ 120 345 48 社計   1兆2716 億1000 万円 ※1)本誌推定 ※2)08 年度から3PL 事業売上高の算定基準を変更している。
05 年度〜07年度の金額は参考値 ※3)10 年4月1日、新開と新開ティ・エスが合併したため、すべて両社の3PL 事業を簡易連結した数値を掲載 ※4)06 年度から3PL 事業売上高の算定基準を変更している。
05 年度はメーカー向け一括物流のみ計上していた。
なお、決算期は12月から3月に変更 されているが、06 年度以降は卸・量販向けを含む。
05 年度の金額は参考値 ※5)10月1日郵船航空サービスに統合を予定しているため、10 年度見込みは仮に現NYKロジスティックスジャパンが存続したと仮定した場合の数値 注) 決算期が3月期以外の企業は直近決算を09 年度としている。
AITソリューションズは2月決算、鈴与、富士ロジテック、南日本運輸倉庫は8月決 算、キユーソー流通システムは11月決算、キリン物流、アサヒロジは12月決算 SEPTEMBER 2010  18 図10 自社輸送比率(09 年度) N=48 10% 未満 45.8% 10〜20% 未満 16.7% 40〜50% 未満 10.4% 20〜30% 未満 6.3% 2.1% 50% 以上 18.8% 図13 自社輸送比率の推移 N=39 07 08 09 46.2 25.6 15.4 12.8 61.5 20.5 12.8 5.1 48.7 25.6 15.4 10.3 0 20 40 60 80 100 (%) (年度) 20%未満20〜50%未満50〜80%未満80%以上 30〜40% 未満 図9 倉庫自社所有率(09 年度) N=48 20% 未満 27.1% 20〜40% 未満 18.8% 40〜60% 未満 12.5% 60〜80% 未満 18.8% 80% 以上 22.9% 図12 倉庫所有率の推移 N=37 07 08 09 18.9 29.7 24.3 27.0 24.3 35.1 16.2 24.3 18.9 29.7 24.3 27.0 0 20 40 60 80 100 (%) (年度) 20%未満20〜50%未満50〜80%未満80%以上 図11 庫内作業の労働力 N=48 主に自社で処理 39.6% その他 12.5% 主に外部の 業務請負会社 に委託 18.8% 主に作業子会社に委託 29.2% ※07 年度〜09 年度の回答が揃った企業を対象に集計  特殊要因があるものは除外した ※07 年度〜09 年度の回答が揃った企業を対象に集計  特殊要因があるものは除外した る。
傭車に依存すれば、輸送品質の改善やコスト管理能力を低下させて しまう恐れがある。
近い将来、ドライバー不足が顕在化すれば安定輸送 の維持も危うくなる。
 しかし、現状では輸送力の確保は容易で、コスト面でも傭車のほうが 明らかに有利だ。
運送市場は供給過剰が続き、実勢運賃水準は底値で張 り付いている。
車両を自社で所有し、労務管理の手間をかけてドライバー を抱える意味が見出しにくい環境にある。
現場労働力──約七割が直接雇用スタッフをメーンに  庫内作業の労働力は、約七割の3PLが自社もしくは作業子会社で雇 用したスタッフをメーンにしている。
「業務請負」や「その他」は約三割 だった(図 11 )。
今年度から新たに加えた設問なので、その推移を見るこ とはできないが、人材派遣が事実上使えなくなることで、直接雇用や業 務請負のシフトが進んでいると推測される。
 ただし、現場作業を業務請負に頼っている3PLは、今後は荷主から 存在意義を問われる可能性がある。
3PLは業務請負の運営するライン の作業員に対して直接指示を出せない。
指示を出せば偽装請負で法令違 反となってしまう。
現場とのアクセスを欠いた3PLに、どのような付 加価値があるのか、納得のいく説明が必要になる。
国際化──中国・東南アジアへのシフトが鮮明に  既に七五・〇%の3PLが中国に進出している(図 14 )。
今後進出予定 の3PLも六・三%ある。
東南アジア諸国への進出も五〇%を超え、欧 米への進出を遙かに上回っている。
アジアシフトは加速する一方だ。
し かし、収益への貢献は今のところ限定的だ。
 欧米先進国とは異なり、新興国の国内物流は料金水準が低く物量の割 に売上規模が小さいため、現地に派遣する日本人駐在員の人件費が大き く収益を圧迫する。
海外の3PL事業を黒字と答えている企業でも、日 本人駐在員のコストは日本持ちにしているケースが多い。
 海外事業で実際に利益を出すには限界まで現地化を進める必要がある。
しかし日系荷主はそれを望んでいない。
新興国における国内物流の成功 モデルを各社はまだ手探りしている段階だ。
特 集 3PL白書 2010 19  SEPTEMBER 2010 図15 海外での3PL 事業の営業利益率 N=19 1〜3% 未満 36.8% 8% 以上 10.5% 赤字 0.0% 5〜8% 未満 10.5% 3〜5% 未満 42.1% 中近東・ アフリカ 中国 東南 アジア 南アジア 北米 中米 南米 欧州 ロシア・ 中央アジア その他 2.1 2.1 2.1 0.0 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 (%) 図14 海外での3PL 事業 N=48 ※一部、グループ会社の拠点や進出計画が含まれている 52.1 18.8 12.5 10.4 39.6 0.0 10.4 2.1 進出済み 進出予定 図16 3PL 案件でカバーしている業務領域 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 4.2 (%) その他 ロジスティクス 設計 ロジスティクス 改革・改善 情報システム 構築 共同物流 企画・運用 環境対応強化 メーカー 調達輸送 国際調達 構内(生産) 物流 製造支援 工場倉庫運用 輸送梱包 一次輸送 輸出物流 国際一貫輸送 海外物流 拠点運営 三国間輸送 管理 中間流通 拠点運営 中間流通拠点 の調達輸送 流通加工 クロス ドッキング 二次輸送 製品回収 コールセンター 決済・金融 サービス 93.4 97.9 95.8 81.3 68.8 79.2 77.1 66.7 47.9 68.8 68.8 81.3 79.2 70.8 64.6 47.9 81.3 56.3 83.3 83.3 79.2 58.3 50.0 16.7 6.3 8.3 4.2 4.2 14.6 14.6 35.4 75.0 匿名(港湾運送) 中国、東南アジア、 インドなど中進国の経済高成長とマー ケット拡大が続いている昨今では、生 産拠点の海外シフトや海外調達、三国 間貿易などグローバル化の進展が著しく、 これらに対応した国際3PLの需要は、 今後さらに高まると予想される。
三菱化学物流 海外に進出した場合、 現地法人は、マーケットや労働環境に 合った仕組みを構築するとともに、本 国とカントリーリスクを想定した全社体 制を構築することが必要であると思う。
この体制によって、本国と海外との条 件差を出来る限り無くすことができれ ば、海外でも国内と変わらぬサービスを お客様に提供することが可能となると 考えている。
匿名(物流子会社) 現状では、グルー プ会社と歩調を合わせた海外展開以外 は、考えていない。
セイノーホールディングス 海外の輸 送・3PL事業ともに、資本提携の関 係にあるシェンカー社に委託しており、 今後弊社単独で海外事業を展開する予 定はない。
しかしながら、アジアの経 済成長には強い関心を持っている。
匿名(3PL) 現時点では日本国内よ りも利益率は高いが今後競争が激化し、 利益率も低下する可能性が高い。
丸協運輸 メーカーは現地物流会社と いうより、日本の物流会社の海外進出 を望んでいるので必要性を感じている。
また、国内メーカーの海外(特に東南ア ジア)への工場移転が進んでいる状況な ので、海外進出の可能性は高まると予 想する。
まだ未知の部分はあるが、採 算性はとれると思う。
ただ危険性(政 治的・為替等)も大きいと考える。
ニチレイロジグループ (海外では基本 的にアセット型で展開しており、)ノン アセット型3PL事業を海外へ水平展 開するということは、現時点ではハード ルが高いと考える。
この場合、該当地 域における相当量の事業情報と委託先 となる業者との強固なコネクションを必 要とする。
地域に根付いた相応期間の 事業実績と信頼が必要であり、一足飛 びに業容を拡大できるものではないと 考えている。
名港海運 拠点単位での物流提案では なく、3PLと国際複合一貫輸送を組 み合わせ、付加価値を高めたトータル物 流の提案で、今後も市場としては期待 出来ると考える。
日新 会社(現法)の戦略として確立し ているところは積極的に展開していくべ き。
そうでない地域・現法では、半端 な姿勢で取り組むぐらいなら従来のフォ ワーディング業務に止めるべきか、プロ ジェクト体制を確立して完全な体制で取 り組む。
人的体制さえ整えばどこの国 でも発展の可能性はあるが、実感とし てはアジア・中国は欧米に比べてまだ事 業として確立されるには時間を要する と考える。
また、一国内だけで完逐し ている3PL事業が採算割れしている 場合はその事業そのものを見直す必要 があるが、グローバルに考えてトータル メリットが出る3PL事業なら、ある拠 点(現法)だけが採算割れしても3P Lとしてはやるべき。
商船三井ロジスティクス 航空・海上 フォワーディングを主たる業務とする当 社にとって、海外での3PL事業の展 開は不可欠な業務であり、フォワーディ ングとのシナジーを生み出している。
既 存の海外事業では初期投資の回収段階 を過ぎ、3PL事業自体での利益を出 している。
今後、東南アジア、南アジア、 南米、アフリカへの展開を図っていく。
遠州トラック 中国沿岸部でのインフ ラ整備に伴い原価が上昇し、採算が悪 化している。
一方、ローカル輸送会社 が台頭し、ローコスト輸送が求められる ようになっている。
日系企業は品質か らコストを優先する傾向にある。
3PL事業の海外展開の必要性や採算性をどう評価していますか? 特 集 3PL白書 2010 SEPTEMBER 2010  20 三井倉庫 包括的な物流サービスの享受 やコストの削減を求める荷主のニーズは 今後も続くと見ている。
規模の大きな業 者にグローバルで貨物を集約し、コスト メリットを検討する荷主が増えている。
日本梱包運輸倉庫 一時的には、お客 様側での物流業務内製化の動きが強ま りましたが、元に戻りつつある様に捉え ております。
しかしながら、「物が売れ る」時代になったわけでもなく、市場規 模が拡大するとは捉えておりません。
物 流サービス業として、より付加価値の高 いサービスを考え、提案し続けない限り、 新たな市場は生まれないと考えておりま す。
匿名(港湾運送) 顧客ニーズの変化とし て、契約期間の短縮、定期的な入札・ 価格見直し、(ハード・ソフトの)セキュ リティ強化、バックアップ強化などが進 んでいる。
AITソリューションズ 
稗達垉蚕僂 日々進化しており、システムそのものも 自社保有ではなく、クラウド技術に代表 されるように「他社資産を借りる」世界 に突入しており、今後は廉価で早期にシ ステムを構築することが出来るようにな ると考える。
ニチレイロジグループ コンサリゼー ションから物流包括受託に至るまで物流 専業者の役割は重要になっており、真に 顧客視点での全体最適を実現できる3P L業者にとっては、事業拡大の好機にな ると思われる。
近鉄エクスプレス 
械丕未離▲Ε肇宗 シングニーズは、従来の物流センター業 務の委託というレベルから、その範囲 が大幅に拡がってきている。
最近はヘ ルスケア関連の製造業、販売業・賃貸 業やエレクトロニクス製品の納入前検査 やキッティング業務、更にはカスタマー サービスなどのニーズが高まっている。
名港海運 日本発着の物流だけでなく、 海外から海外といった物流を含むクロス 匿名(物流子会社) 荷主の在庫圧縮に寄 与していると自負するものの、現実は物 流固定費(倉庫代や人件費)部分をアウト ソースされているに過ぎない業務も少なく ない。
匿名(港湾運送) 同一顧客の数度のBI D(入札)により、度重なる料金の値下げ が行われ、採算性の悪化により体力勝負的 な状況となっている。
もっと物流品質面・ 管理面について顧客は目を向けて欲しい。
SGホールディングス 大口荷主において は、一定期間ごとに実施するコンペによっ て3PL事業者を選定する傾向が強まって おり、それによる利益率の低下が懸念され ます。
単に価格のみで評価されることのな く、荷主にメリットを訴求できるよう、グ ローバルロジスティクスのインフラを強化し てまいります。
匿名(物流子会社) システムのSaaS 化や標準化(プラットフォーム化)によ るコストの低減、SLA(Service Level Agreement)契約による品質レベルの明文 化、長年培ってきた在庫管理ノウハウを活 用した在庫診断等の付加価値サービスの拡 大、アセット投資の検討。
三井倉庫 実物流業務を担ってもらえる良 質なパートナーの選定、3PLの品質の評 価を透明・客観的に荷主と共有できる手法 の確立、3PLサービスのメリットを顧客 に訴求し認めてもらえるセールス力の強化。
AITソリューションズ まだまだ事業規 模が小さいので、3PL事業もさることな がら、多少利益率が落ちても一件の案件運 営に社員が掛かりきりにならないような4 PLで受注できるような客先を多く獲得す べきであると考えている。
客先・貨物の数 を確保し、それをベースに自社センター構 築のベースカーゴとしていきたい。
アサガミ 課題は収支管理の甘さにあると 考える。
月次、期の単位では行われている が、日々の生産性や効率配車等を日単位 で記録・精査し、都度改善を施す仕組み の導入が必要と考える。
その結果、早期改 マトリックス的な物流を提案できる事業 者への依存度が増加する。
その結果、日 本国内しか対応できないような3PL事 業者は、次第に淘汰されていく事になる のではないかと推測する。
匿名(物流子会社) 
諭Aを中心とし た物流部門の一括受託的なビジネスが増 加していくと思われる。
今までは荷主が 自社で物流事業を遂行していたため見え ない物流費が見える化されることにより、 見かけ上の物流市場は増加するのではな いかと思う。
匿名(港湾運送) 日本の商習慣を考え た場合、顧客と3PLとの関係が欧米 の様に本当の意味での対等なパートナー シップには発展せず、特定の3PLを除 く殆どの3PLはWin─
廝蕋遒隆愀 を構築するのが今後も難しい。
三菱化学物流 荷主企業は、物流企業 に対し、物流部門(設備)の資産効率を 高めることに加え、環境対策の実行を求 める傾向にあります。
物流企業には、荷 主企業と環境意識を共有できる素養と実 行力が必要であると思います。
匿名(港湾運送) 荷主企業にとって3 PL導入は、物流の全体最適化を目指 す経営戦略と位置付けられることが望ま しいが、往々にして物流費の大幅削減の みを目的とした場合も多く、従来の一社 統合による大幅値引きを期待した競争入 札の域を出ないケースも見受けられる。
新開トランスポートシステムズ 今後は 実力のある大手物流会社による寡占化が 進むと思う。
物流実作業会社などはその 傘下に入らざるを得なくなる。
荷主企業 のニーズは相変わらずコスト削減が主流。
匿名(物流子会社) ネット通販など、 流通を通らないモノの動きが増大する。
個配の機能を持たないと大手といえども 勝ち組として残れない。
B to Cの物流 機能が拡大していく中、既存3PL業者 の物量を奪っていくことになる可能性が ある。
善ポイントの発見につながり、荷主へのタ イムリーな改善・折衝が実現するのではな いか。
名港海運 国際複合一貫輸送の提案だけ ではなく、流通加工を組み合わせるなど、 新しい仕組みを利用することによって、従 来とは異なる輸送形態を構築し、他社の追 随を許さない物流を提案していく。
匿名(物流子会社) 競争の軸足が、物流 業務の競争より、M&Aなど経営マネジメ ント的な競争になってきており、従来のビ ジネスモデルでは競争に勝ち残るのは難し いと感じている。
バンテック 新規顧客の開拓(国内外の 一貫物流サービス、一括アウトソーシング サービスの取込)、自動車部品物流におけ る海外市場での展開加速、ロジスティクス とフォワーディングの融合の深化など。
匿名(港湾運送) 
械丕未会社の重要戦 略としてまだ位置付けられていないため、 今春、3PL専門組織を設置した。
機能 的な組織作りができず、縦割りの弊害が改 善できていない。
これを解消するため、非 公式だが、社内検討会を実施している。
匿名(物流子会社) 大型家電量販店の ウェイトが大半であり、当社業績もそれ に左右されてしまう。
異業種3PL事業 (メーカー系、小売系問わず)の拡大により、 経営の安定性と成長性を確保したい。
当面、 営業力強化が最大の課題。
伊藤忠ロジスティクス 
稗堙蟷颪僚鼎そ 却、海外展開に伴う人材育成。
匿名(港湾運送) 波動に対応した人員配 置をきめ細かく行うことで作業効率を向上 させる。
そのためにも重点管理項目につい て数値管理指標を設定・レビューを徹底す る。
商船三井ロジスティクス L'visというシス テムを活用しているが、クラウド、Saa Sを利用してのコストパフォーマンスの良い 普及型システムが必要となろう。
遠州トラック 人材の育成。
設備投資の抑 制、オフバランス化。
御社における3PL事業の課題や対策、今後の展開について 3PL市場の今後の見通しについて (市場規模の推移、荷主企業のニーズの変化、ビジネスモデル、その他なんでも)

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