ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
ロジスティクス・ビジネスはロジスティクス業界の専門雑誌です。
2010年12号
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日立物流がDICの物流子会社を買収化学業界プラットフォーム構築に向け第一歩

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

75  DECEMBER 2010  日立物流は一〇月二一日、インキ 最大手のDICから物流子会社のD ICロジテックを二〇一一年一月に 買収すると発表した。
DICロジテッ ク株の九〇%を買い受ける。
買収金 額は非公開。
アセットや人員も引き継 ぐ方針。
株式取得とともに、日立物 流はDICグループの日本国内におけ る物流業務をすべて受託する。
 「化学品分野への進出はかねてから の夢だった」。
日立物流の鈴木登夫社 長は買収発表会見の席上でそう語っ た。
化学品は取り扱いに特殊なノウハ ウを要する。
免許や法令関係も複雑 だ。
化学品物流に強みを持つDICロ ジテックを傘下におさめることで、一 気にそれらの問題をクリアすることが  パナソニック電工エイジフリーショ ップス(本社:大阪府門真市)は介護 用具レンタルの物流拠点「東京レンタ ルセンター」を東京流通センター(T RC)内に開設、十一月一日から本格 稼働した。
同社はパナソニック電工の 一〇〇%子会社で、介護用具のレンタ ル、販売、福祉リフォームを三本柱と し、北海道から鹿児島まで全国一一七 店舗の介護フランチャイズ店と一六の 直営店を持つ。
 これまで首都圏の拠点はレンタル事 業の運営部(田町)、消毒センター(川 崎)、物流センター(葛飾)、直営店 (三田)と四つに分かれていたが、こ れらを東京レンタルセンターに集約す ることで効率化を目指す。
貸し出し手 続きから納品までの事務処理から、返 却されてきたレンタル品の洗浄・消毒・ 整備・保管・納品まで、すべてを一貫 して行える設備を備える。
敷地は一〇 四〇坪で、主な導入設備は多目的高圧 洗浄装置(サイクロンクリーンシステ ム)、オゾンガス発生機、空調管理シ ステム、スチームクリーナーなど。
設 備投資には約一億円を投じた。
配送・ 設置には「福祉用具専門相談員」の資 格を持ったサービスドライバーを配置 し、配送先での利用者の病状や住環境 に応じて介護用品の組み立て・設置を 行える体制を整えている。
できると判断した。
 一方、DIC側には物流コストを変 動費化し、財務体質を健全にしたい というニーズがあった。
同社の杉江和 男社長は「餅は餅屋。
物流のプロで ある日立物流に任せることで当社の コストダウンを図ることができる」と 子会社売却の狙いを説明。
両社の思 惑が一致した格好だ。
 日立物流は現在、業界別のプラッ トフォーム構築を経営戦略の根幹に位 置付け、推進している。
その業界の 主要な物流子会社のインフラをベース にして、そこに同業他社の物流を乗 せ効率化を図るスキームだ。
 これを実現するため、近年では有 力な物流子会社の買収を加速してい る。
〇七年に資生堂から買収した資 生堂物流サービス(現・日立物流コラ ボネクスト)、〇九年に内田洋行から 買収したオリエント・ロジ(現・日立 物流オリエント・ロジ)などはその代 表例だ。
 今回の買収もその一環。
DICロ ジテックを「日立物流ファインネクス ト」として新たに発足させ、化学分 野プラットフォームの中核会社に位置 付ける。
今後どれだけ同分野での荷 物を取り込むことができるかが、プ ラットフォーム事業の成否を分けるこ とになる。
        (石鍋)  レンタル運営部の中村政行部長は 「介護用品市場もデフレとは無縁では なく、単価が下落する傾向が続いてい る。
その中で価格競争力をと品質を両 立させていくには、人力に頼っていた ものを機械化して合理化するなどの企 業努力が欠かせない。
業界でも最高レ ベルの当センターをモデルケースとし て今後の拠点展開をしていきたい」と 語った。
問い合わせ先 パナソニック電工エイジフリーショッ プス株式会社 電話番号 〇六(六九〇六)七二六九 受付時間 (平日のみ)八時五〇分〜 一七時三〇分 参考サイト「介護知恵モール」 http://www.net-kaigo.com/ 日立物流がDICの物流子会社を買収 化学業界プラットフォーム構築に向け第一歩 東京流通センター内に「東京レンタルセンター」を開設 パナソニック電工エイジフリーショップス 会見で握手を交わす日立物流の鈴木社長(左)と DICの杉江社長(右) 多目的高圧洗浄装置(サイクロンク リーンシステム)

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