2011年4月号
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日立物流がバンテックにTOB自動車分野、グローバル事業を強化
APRIL 2011 86
日立物流は三月九日、バンテックを
買収すると発表した。
自動車部品物 流に強みを持つバンテックを傘下に収 めることで収益源の多角化を図るとと もに、海外事業の強化も視野に入れて いる。
バンテック側も今回の買収に賛 同意見を表明している。
三月一〇日 から四月一九日までの期間でTOB (株式公開買付)を実施し、発行済み 株式数の五〇・一四%以上の取得を目 指す。
買収金額は最大五四四億円に 達する見込み。
買い付け価格の一株あたり二三万三 五〇〇円は足下三カ月の平均株式価 格の約二倍にも及ぶ金額だ。
今回の買 収は昨年九月、バンテックの株式の約 四割を保有するみずほキャピタルパー トナーズが全株式売却の意向を示した ことに端を発する。
日立物流を含む複 数の大手物流事業者に声がかけられ、 物流関連資材・梱包材の開発・生 産・販売を手がけるワコン(本社:和 歌山県紀の川市)は、サイズを自由に 設定できるプラスチックパレット「リ ブレット」シリーズの新製品を発売し た。
パレットの素材には木製、プラスチ ック、金属、紙などがある。
その中で プラスチック製パレットは、金型の制 約からこれまで特定の規格サイズ(一 一〇〇 mm ×一一〇〇 mm 等)に限定さ れていた。
しかし「リブレット」シリ ーズはプラスチック製パレットであり ながら、ユーザーのニーズに合わせて サイズを自由に設定、製造することが 可能だ。
これにより貨物のパレットへ の積載効率を高めることができ、輸送 や保管の効率性が向上する。
「リブレ ット」シリーズのパレット製品は、デ ッキボード部分や足桁部分がすべて単 一のポリプロピレン製で、パレット自 水面下で熾烈な綱引きが展開された。
その結果、買い付け価格は大きくつり 上がった。
日立物流の鈴木登夫社長は会見の 席で「バンテックを当社グループの一 員として迎え入れることが、当社のシ ステム物流(3PL)事業及びグロー バル事業において大きなシナジーを生 むという結論に至った」と説明。
日立物流は現在、業界別の物流プラ ットフォーム構築を推進している。
こ れを実現するため、近年では有力物流 会社のM&Aを繰り返している。
今回 のバンテック買収により、自動車部品 物流のプラットフォーム化に向けて大 きな足がかりを掴んだ格好だ。
さらに、非自動車分野での協業に よる営業力強化やグローバルネットワ ーク共有による基盤強化、未進出エリ アへの展開なども買収の相乗効果とし て期待しているという。
TOB成立後もバンテックの上場は 維持する方針。
ただ、上場廃止基準 を越える応募があれば、事実上、上場 維持は不可能となる。
鈴木社長は「い ずれにしてもバンテックの自主性を尊 重した経営体制を維持していくことに 変わりはない。
シナジーを創出するた めの具体的な統廃合などはTOB成立 後に詰めていく」としている。
(石鍋) 重は一般的な一一〇〇 mm ×一一〇〇 mm サイズで六・五 kg と、木製や金属製 のパレットにくらべ大幅な軽量化を実 現している。
従来のスタンダードタイプに加えて 今回発売されたのは、「ポーターリフト 対応タイプ」と「キャスター仕様」の 二種類。
「ポーターリフト対応タイプ」 は、高さと幅のあるポーターリフトに よる作業に適している。
地面に接地す る端面を肉厚加工しているため耐摩耗 性があり、端面に高さも自由に設定で きる。
主な用途としては医薬品、食品 原材料といった業種を想定している。
一方「キャスター仕様」はパレット に自走が可能となるキャスターが付い たタイプ。
オプションで取っ手を取り 付けることで台車としても活用するこ とができる。
こちらは製造業、物流倉 庫業全般での採用を見込んでいる。
同社では、?フリーサイズ対応、? 圧倒的な軽量性、?ゴミやホコリが付 着しにくく衛生的――といった他のプ ラスチックパレットにはない優位性を 武器に「リブレット」シリーズ製品の 販売を拡大したいとしている。
新製品の「ポーターリフト対応タイ プ」および「キャスター仕様」の販売 計画は、合わせて初年度三〇〇〇台 を見込む。
日立物流がバンテックにTOB 自動車分野、グローバル事業を強化 物流資材のワコンがパレットの新製品を発売 プラスチックパレット「リブレット」シリーズ 握手する日立物流の鈴木登夫社長(左)と バンテックの山田敏晴社長(右) ポーターリフト対応タイプ キャスター仕様
自動車部品物 流に強みを持つバンテックを傘下に収 めることで収益源の多角化を図るとと もに、海外事業の強化も視野に入れて いる。
バンテック側も今回の買収に賛 同意見を表明している。
三月一〇日 から四月一九日までの期間でTOB (株式公開買付)を実施し、発行済み 株式数の五〇・一四%以上の取得を目 指す。
買収金額は最大五四四億円に 達する見込み。
買い付け価格の一株あたり二三万三 五〇〇円は足下三カ月の平均株式価 格の約二倍にも及ぶ金額だ。
今回の買 収は昨年九月、バンテックの株式の約 四割を保有するみずほキャピタルパー トナーズが全株式売却の意向を示した ことに端を発する。
日立物流を含む複 数の大手物流事業者に声がかけられ、 物流関連資材・梱包材の開発・生 産・販売を手がけるワコン(本社:和 歌山県紀の川市)は、サイズを自由に 設定できるプラスチックパレット「リ ブレット」シリーズの新製品を発売し た。
パレットの素材には木製、プラスチ ック、金属、紙などがある。
その中で プラスチック製パレットは、金型の制 約からこれまで特定の規格サイズ(一 一〇〇 mm ×一一〇〇 mm 等)に限定さ れていた。
しかし「リブレット」シリ ーズはプラスチック製パレットであり ながら、ユーザーのニーズに合わせて サイズを自由に設定、製造することが 可能だ。
これにより貨物のパレットへ の積載効率を高めることができ、輸送 や保管の効率性が向上する。
「リブレ ット」シリーズのパレット製品は、デ ッキボード部分や足桁部分がすべて単 一のポリプロピレン製で、パレット自 水面下で熾烈な綱引きが展開された。
その結果、買い付け価格は大きくつり 上がった。
日立物流の鈴木登夫社長は会見の 席で「バンテックを当社グループの一 員として迎え入れることが、当社のシ ステム物流(3PL)事業及びグロー バル事業において大きなシナジーを生 むという結論に至った」と説明。
日立物流は現在、業界別の物流プラ ットフォーム構築を推進している。
こ れを実現するため、近年では有力物流 会社のM&Aを繰り返している。
今回 のバンテック買収により、自動車部品 物流のプラットフォーム化に向けて大 きな足がかりを掴んだ格好だ。
さらに、非自動車分野での協業に よる営業力強化やグローバルネットワ ーク共有による基盤強化、未進出エリ アへの展開なども買収の相乗効果とし て期待しているという。
TOB成立後もバンテックの上場は 維持する方針。
ただ、上場廃止基準 を越える応募があれば、事実上、上場 維持は不可能となる。
鈴木社長は「い ずれにしてもバンテックの自主性を尊 重した経営体制を維持していくことに 変わりはない。
シナジーを創出するた めの具体的な統廃合などはTOB成立 後に詰めていく」としている。
(石鍋) 重は一般的な一一〇〇 mm ×一一〇〇 mm サイズで六・五 kg と、木製や金属製 のパレットにくらべ大幅な軽量化を実 現している。
従来のスタンダードタイプに加えて 今回発売されたのは、「ポーターリフト 対応タイプ」と「キャスター仕様」の 二種類。
「ポーターリフト対応タイプ」 は、高さと幅のあるポーターリフトに よる作業に適している。
地面に接地す る端面を肉厚加工しているため耐摩耗 性があり、端面に高さも自由に設定で きる。
主な用途としては医薬品、食品 原材料といった業種を想定している。
一方「キャスター仕様」はパレット に自走が可能となるキャスターが付い たタイプ。
オプションで取っ手を取り 付けることで台車としても活用するこ とができる。
こちらは製造業、物流倉 庫業全般での採用を見込んでいる。
同社では、?フリーサイズ対応、? 圧倒的な軽量性、?ゴミやホコリが付 着しにくく衛生的――といった他のプ ラスチックパレットにはない優位性を 武器に「リブレット」シリーズ製品の 販売を拡大したいとしている。
新製品の「ポーターリフト対応タイ プ」および「キャスター仕様」の販売 計画は、合わせて初年度三〇〇〇台 を見込む。
日立物流がバンテックにTOB 自動車分野、グローバル事業を強化 物流資材のワコンがパレットの新製品を発売 プラスチックパレット「リブレット」シリーズ 握手する日立物流の鈴木登夫社長(左)と バンテックの山田敏晴社長(右) ポーターリフト対応タイプ キャスター仕様
