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AUGUST 2011 42
日本冷蔵倉庫協会はこの六月、会長
を交代した。 二〇〇七年六月から二期
四年会長職を務めた垣添直也日本水
産社長が退任し、後任には村井利彰ニ
チレイ社長兼ニチレイロジグループ本
社社長が就任。 記者会見を開いた。
新会長として村井氏は、東日本大震
災の影響による今夏の節電対策や、会
員企業の施設の老朽化が進んでいる問
題など、課題が山積する業界の運営に
尽力していくことを誓った。
節電対策に対する同協会の取り組み
は次の通りだ。 東京電力および東北電
力の供給区域内の大口需要家(契約電
力五〇〇キロワット以上)は、電気事
業法に基づく電力の使用制限令で、今
年七月から九月まで使用電力を一五%
削減することを求められている。 しか
し冷蔵倉庫については、冷蔵倉庫協会
が「制限緩和」を当局に働きかけた結
果、削減幅が五%に緩和された。
同協会の会員企業はすでに二、三
〇年前から、電力会社の要請に応じて、
昼間の電力消費のピーク時に負荷を軽
減する努力をしてきた。 しかも会員企
業が使う電力のうち八〇〜八五%は冷
蔵倉庫を冷やすために利用しており、
これは食品の品質保持に不可欠。 事務
所や荷捌き場などについては一五%の
削減に取り組むが、冷蔵倉庫業者はト
ータルで五%削減すれば良い、という
特例措置を当局から取りつけた。 今後
は「照明器具の間引き」など六つの基
本アクションに沿って消費電力の削減
に協力していく。
また、荷主企業が合理化のために在
庫圧縮などを進めていることにも言及。
「在庫水準は景気の回復とともに戻っ
てくるのではなく、今の状態がつづく
と理解しておく必要がある。 荷主企業
は単純な保管や入出庫業務だけでは満
足しなくなっている。 プラスアルファ
のサービスをしていかなければ市場が
認めてくれない」と、会員企業に一層
の経営努力を促した。
リスクマネジメントの拡充にも意欲
を示した。 「冷蔵倉庫は食品サプライ
チェーンの一番の肝。 業界の危機管理
体制をつくることなども協会として検
討しておく必要がある」と表明。 そ
うした対策を進めるためにも、「社会
にとって必要不可欠な機能であること
を荷主企業にもご理解いただき、適
正価格を収受していかなければなら
ない」と強調した。
日本冷蔵倉庫協会の新会長にニチレイロジの村井社長
食品の安定供給で「肝となる冷蔵倉庫」の役割を強調
6 月に日本冷蔵倉庫
協会の会長に就任し
た村井利彰ニチレイ
社長兼ニチレイロジ
グループ本社社長
2010 年版 カサイ式
トラック実勢運賃調査
■媒 体 名 「2010 年版 カサイ式トラック実勢運賃調査」
■体 裁 A4 判 無線綴じ 159頁(CD-ROM 付)
■発 行 2010 年9月13日
■監 修 月刊ロジスティクス・ビジネス編集部
■編集協力 ロジスティクス・サポート&パートナーズ
■発 行 元 ライノス・パブリケーションズ
■定 価 1万500 円(税・送料込み)
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