ロジビズ :月刊ロジスティックビジネス
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2011年9号
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家電など一九社が博多で共同物流を検討JILSセミナーで構想の概要を発表

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

SEPTEMBER 2011  96  家電メーカーなど一九社を中心に 構成する「物流プラットフォーム検討 会」は七月二七日、JILSが都内 で開催した「次世代型物流効率化セ ミナー〜物流プラットフォーム実現に 向けて〜」で家電製品の物流プラット フォーム構想の概要を発表した。
海外 生産拠点との結節点である港湾エリア に共同物流センターを設置してメーカ ーの物流拠点を集約し、納品先まで の物流工程の共同化を目指す。
 物流プラットフォーム検討会・建設 部会の事務局を務めるイヌイ倉庫の乾 康之社長と海保毅常務執行役員がセ ミナーで講演し、これまでの取り組み の経過や共同化モデルの仕組みなどを 説明した。
 同検討会は物流コストとCO2の削 減を目的として、約二年にわたって さまざまな検討を行ってきた。
その 中から物流プラットフォーム構想を取 り上げ、現在、九州エリアを対象とし た共同化モデルの構築に取り組んでい る。
単なる輸配送の共同化にとどま らず、メーカーの中間物流センターを 含めた物流拠点の共同化に踏み込む ことで、より大きな効率化効果の創 出を狙う(図1)。
 家電製品の大部分は中国をはじめ とした海外で生産される。
そのため、 博多港の後背地に「PFセンター」と 呼ぶ延べ床面積四万六〇〇〇坪の共 同物流センターを整備し、メーカー各 社がテナントとして入居するというモ デルを想定している。
PFセンター内 で各メーカーが受注に応じてピッキン グした商品を共同出荷・配送ゾーンに で混載し、九州全域の家電量販店な どに出荷する。
 
丕謄札鵐拭爾留娠弔魎泙瓠⊆茲蠢 み全体を主導するのは「運営LLC ( Limited Liability Company:合同 会社)」という非営利の機能体とする。
運営LLCはPFセンターに入居する メーカー各社が計六五%、同センター の貸し主が三五%を出資して設立。
こ の運営LLCが各メーカーから商品の 集荷・配送業務を受託し、輸配送業 者の入札・選定、メーカーへの課金な どを行うことによって共同物流の透明 性と公平性の確保を図る。
 検討会はこうした物流プラットフォ ーム構想の実現により、メーカーの在 庫、倉庫面積、配送、物流工程の大 幅な削減効果を見込んでいる(図2)。
幹線輸送車両の大型化で車両台数や 総走行距離が半減するというシミュレ ーション結果も出ているという。
 今後は共同化の対象領域を生産 地からPFセンターまでの調達物流、 B to C物流、静脈物流などにも広げ て検討を進めていく。
また、小売業 や物流業者など共同物流の関連当事 者にも広く議論への参加を呼びかけ、 物流プラットフォームの実現に向けて 早期に道筋をつけたい考えだ。
 さらに、他地域・他業種での共同 物流に検討を拡大する可能性もある という。
乾社長は「今回は博多港を 舞台に家電をメーンとした物流プラッ トフォームを検討しているが、家電と 同様に扱うことができる貨物であれ ばどのような業種でも参加してほし い。
参加企業が多ければ多いほどよ り大きな効率化効果を得ることがで きる。
そうしてプラットフォームモデ ルの完成度が上がれば、そこからの 水平展開が可能になる」と意気込み を示した。
        (梶原) 家電など一九社が博多で共同物流を検討 JILSセミナーで構想の概要を発表 図1 物流プラットフォームモデルの概要 供給サイド(ex.メーカー) 需要サイド(ex. 小売業) 中間 センター 物流プラットフォーム検討会発表資料より作成(以下同) 在庫 倉庫 配送 時間 工程 重量で5.7%削減 面積で27.0%削減 トンキロで15.9%削減 50.0%削減 全行程の概ね半分を削減 前提:九州全域に月間1400トンの商品を供給 している場合。
既存の物流はセンター納品方式 を主流とする 図2 中間物流の効率化効果のシミュ レーション。
大幅な効率化を目指す イヌイ倉庫の 海保毅常務執行役員 イヌイ倉庫の乾康之社長

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