2005年2月号
SOLE
SOLE
SOLE報告
FEBRUARY 2005 84・電池レスタグの中に電池を内蔵しているものもあるが、持たないものもある。
リーダーから電波を出し、タグ側に電力を供給するので、コストを下げることが可能。
4 ロジスティクスとの関係ロジスティクスにおいては物の識別が極めて重要である。
従来、荷物に「荷札」をつけて行き先を明示し、伝票に伝票番号、取引先名、品名、数量などの基本情報を記載して識別し、コンピュータのデータベースにアクセスしていた。
しかし、「荷物」の中には単一の商品が入っている場合もあれば、複数の商品が入っているケースもある。
ところが、従来はこれがいずれも一つの「荷物」として同じ扱いになっていた。
より高度なロジスティクスの計画・管理を目指すためには、個々の品物一つひとつを識別したい。
同じ商品名であっても、商品ごとに賞味期限、使用期限は異なり、ものによっては使用履歴が重要であったり、個々の性質に基づいて情報を活用すべきだからだ。
RFIDは、個々の一つひとつの「物」を識別する可能性を持っている。
RFIDによってロジスティクスで扱う貨物・荷物の階層構造は、最小識別単位としてのパーツ(たとえばタバコ1本)、次のレベルとして小箱(タバコ1箱20本入り)、その上はカートン(タバコ10箱入り)、さらにパレット(nカートン)、コンテナ(mパレット)、輸送機関(トラック、船、飛行機)の単位というように構造化される。
この階層構造ごとに識別単位を設定し、各々にタグを付すことが出来れば、ロジスティクスプロセス上の全ての物の状態を情報レベルで把握することが可能になり、かつその情報は個々の現物との対応関係を正確に維持していることになる。
サプライチェーンマネジメントのさらなる強化を図るうえで、RFIDは「物をコンピュータに結び付ける手段」として、ユビキタスコンピューティングと共に重要な技術として期待されている。
5 事例RFIDのロジスティクスへの活用にはまだ課題がいろいろあり、実証実験が多く行われている段階にある。
現在、 RFIDの実用化が進んでいる領域は、1人が持ちながら取り扱う、2多くのタグを一度に自動で読まない、3タグを再使用する――といった企業内などのクローズドシステムであり、そのなかから活用事例として、ある図書館のアプリケーションを紹介する。
この図書館の蔵書は約10万冊あり、その一冊ごとにRFIDを付して、書籍の貸出し、返却の管理、棚卸業務において書籍の自動読取化し、図書館業務の効率化が実現されている。
図書の紛失率は激減し、棚卸も従来一週間かかっていたものが2人で1日に短縮されたと言う。
フォーラムの新しいシリーズ第3回目は1月19日に開催した。
1月のテーマは「グローバルロジスティクス」で、ここでの内容については次月号で報告する。
2月は久しぶりにロジスティクス現場の見学会を実施する。
日本出版販売のロジスティクスセンターを見学する予定。
このフォーラムは基本的に年間計画に基づいているが、単月のみの参加も可能。
1回の費用は6,000円。
参加希望の方やSOLE東京支部の活動内容に関するお問い合わせはSOLE_consult@jmac。
co。
jpまで。
SOLE報告The International Society of Logistics次回フォーラムのお知らせ 次回フォーラムのお知らせ SOLE東京支部フォーラムの報告 SOLE東京支部フォーラムの報告 SOLE東京支部では毎月「フォーラム」を開催し、ロジスティクス技術やロジスティクスマネジメントに関する活発な意見交換、議論を行い、会員相互の啓発に努めている。
2004年11月から新しいフォーラムのシリーズがスタートした。
今回はシリーズ第2回として行われたSOLE東京支部幹事による「RFID入門」について紹介する。
* * *1 はじめにロジスティクスを支える情報技術の発展は目覚しく、一昔前にはバーコードからICタグへの可能性を議論していたかと思ったら、今やその具体的な姿が目前に展開されようとしている。
中でもRFIDの発展は著しく、ロジスティクスの基本技術としての期待はきわめて大きい。
当フォーラムでは今期2回に分けてRFIDの勉強をしていく。
今回はRFIDの基礎について勉強し、次回(6月)は応用編を行う予定である。
2 いくつかの用語解説RFID Radio Frequency Identificationの略で、JISでは「電気的な素子でデータを記憶し、非接触で、データの更新を行う」と規定される。
社団法人日本自動認識システム協会は、さらに1携帯するうえで容易な大きさであること、2情報を電子回路に記憶できること、3非接触通信によって交信すること、と定義している。
ユビキタス 地球上のあらゆる場所、つまり砂漠の中でも山の中でも神は存在すると言うラテン語からきた言葉で、「いたるところに存在する」という意味。
ユビキタスコンピューティング 誰でも、いつでも、どこでもコンピュータで情報が得られるという意味。
ユビキタスネットワーク社会 時間と場所の制約を超えて、簡単に情報を活用できる環境、あるいは場所にとらわれない働き方や娯楽が実現できる環境と言う意味。
メインフレームでは複数の人で1台のコンピュータを使用していたが、パソコンの登場・発展により、ひとり1台の環境が築かれた。
そしてユビキタスコンピューティングにおいてはひとりが複数のコンピュータを使用する環境が到来したことを意味している。
u‐Japan これはユビキタスネットジャパンを表し、「e‐Japan戦略」に続く政策構想で、「2010年に実現する次世代ICT社会」、世界初のユビキタス・ユニバーサルネットワーク社会の実現を目指している(ICT:Information and Communication Technology)。
3 RFIDの主な特徴RFIDは無線自動識別と訳されるが、通称として電子タグ、IDタグ、ICタグ、無線IC、無線タグ、ICチップなどとも呼ばれている。
主に以下のような特徴を有する。
・汚れや遮蔽物に強い電波を利用する通信であるため、バーコードと違い、汚れや油、遮蔽物などにも妨げられず、箱の中のものを箱を開けずに認識することも可能。
・読み書き可能大容量のメモリーを内蔵しているので読み出し、書きこみが可能であり、データベースにアクセスすることなく対象物の情報を取得することが可能。
リーダーから電波を出し、タグ側に電力を供給するので、コストを下げることが可能。
4 ロジスティクスとの関係ロジスティクスにおいては物の識別が極めて重要である。
従来、荷物に「荷札」をつけて行き先を明示し、伝票に伝票番号、取引先名、品名、数量などの基本情報を記載して識別し、コンピュータのデータベースにアクセスしていた。
しかし、「荷物」の中には単一の商品が入っている場合もあれば、複数の商品が入っているケースもある。
ところが、従来はこれがいずれも一つの「荷物」として同じ扱いになっていた。
より高度なロジスティクスの計画・管理を目指すためには、個々の品物一つひとつを識別したい。
同じ商品名であっても、商品ごとに賞味期限、使用期限は異なり、ものによっては使用履歴が重要であったり、個々の性質に基づいて情報を活用すべきだからだ。
RFIDは、個々の一つひとつの「物」を識別する可能性を持っている。
RFIDによってロジスティクスで扱う貨物・荷物の階層構造は、最小識別単位としてのパーツ(たとえばタバコ1本)、次のレベルとして小箱(タバコ1箱20本入り)、その上はカートン(タバコ10箱入り)、さらにパレット(nカートン)、コンテナ(mパレット)、輸送機関(トラック、船、飛行機)の単位というように構造化される。
この階層構造ごとに識別単位を設定し、各々にタグを付すことが出来れば、ロジスティクスプロセス上の全ての物の状態を情報レベルで把握することが可能になり、かつその情報は個々の現物との対応関係を正確に維持していることになる。
サプライチェーンマネジメントのさらなる強化を図るうえで、RFIDは「物をコンピュータに結び付ける手段」として、ユビキタスコンピューティングと共に重要な技術として期待されている。
5 事例RFIDのロジスティクスへの活用にはまだ課題がいろいろあり、実証実験が多く行われている段階にある。
現在、 RFIDの実用化が進んでいる領域は、1人が持ちながら取り扱う、2多くのタグを一度に自動で読まない、3タグを再使用する――といった企業内などのクローズドシステムであり、そのなかから活用事例として、ある図書館のアプリケーションを紹介する。
この図書館の蔵書は約10万冊あり、その一冊ごとにRFIDを付して、書籍の貸出し、返却の管理、棚卸業務において書籍の自動読取化し、図書館業務の効率化が実現されている。
図書の紛失率は激減し、棚卸も従来一週間かかっていたものが2人で1日に短縮されたと言う。
フォーラムの新しいシリーズ第3回目は1月19日に開催した。
1月のテーマは「グローバルロジスティクス」で、ここでの内容については次月号で報告する。
2月は久しぶりにロジスティクス現場の見学会を実施する。
日本出版販売のロジスティクスセンターを見学する予定。
このフォーラムは基本的に年間計画に基づいているが、単月のみの参加も可能。
1回の費用は6,000円。
参加希望の方やSOLE東京支部の活動内容に関するお問い合わせはSOLE_consult@jmac。
co。
jpまで。
SOLE報告The International Society of Logistics次回フォーラムのお知らせ 次回フォーラムのお知らせ SOLE東京支部フォーラムの報告 SOLE東京支部フォーラムの報告 SOLE東京支部では毎月「フォーラム」を開催し、ロジスティクス技術やロジスティクスマネジメントに関する活発な意見交換、議論を行い、会員相互の啓発に努めている。
2004年11月から新しいフォーラムのシリーズがスタートした。
今回はシリーズ第2回として行われたSOLE東京支部幹事による「RFID入門」について紹介する。
* * *1 はじめにロジスティクスを支える情報技術の発展は目覚しく、一昔前にはバーコードからICタグへの可能性を議論していたかと思ったら、今やその具体的な姿が目前に展開されようとしている。
中でもRFIDの発展は著しく、ロジスティクスの基本技術としての期待はきわめて大きい。
当フォーラムでは今期2回に分けてRFIDの勉強をしていく。
今回はRFIDの基礎について勉強し、次回(6月)は応用編を行う予定である。
2 いくつかの用語解説RFID Radio Frequency Identificationの略で、JISでは「電気的な素子でデータを記憶し、非接触で、データの更新を行う」と規定される。
社団法人日本自動認識システム協会は、さらに1携帯するうえで容易な大きさであること、2情報を電子回路に記憶できること、3非接触通信によって交信すること、と定義している。
ユビキタス 地球上のあらゆる場所、つまり砂漠の中でも山の中でも神は存在すると言うラテン語からきた言葉で、「いたるところに存在する」という意味。
ユビキタスコンピューティング 誰でも、いつでも、どこでもコンピュータで情報が得られるという意味。
ユビキタスネットワーク社会 時間と場所の制約を超えて、簡単に情報を活用できる環境、あるいは場所にとらわれない働き方や娯楽が実現できる環境と言う意味。
メインフレームでは複数の人で1台のコンピュータを使用していたが、パソコンの登場・発展により、ひとり1台の環境が築かれた。
そしてユビキタスコンピューティングにおいてはひとりが複数のコンピュータを使用する環境が到来したことを意味している。
u‐Japan これはユビキタスネットジャパンを表し、「e‐Japan戦略」に続く政策構想で、「2010年に実現する次世代ICT社会」、世界初のユビキタス・ユニバーサルネットワーク社会の実現を目指している(ICT:Information and Communication Technology)。
3 RFIDの主な特徴RFIDは無線自動識別と訳されるが、通称として電子タグ、IDタグ、ICタグ、無線IC、無線タグ、ICチップなどとも呼ばれている。
主に以下のような特徴を有する。
・汚れや遮蔽物に強い電波を利用する通信であるため、バーコードと違い、汚れや油、遮蔽物などにも妨げられず、箱の中のものを箱を開けずに認識することも可能。
・読み書き可能大容量のメモリーを内蔵しているので読み出し、書きこみが可能であり、データベースにアクセスすることなく対象物の情報を取得することが可能。
