欧米編[NEWS]：ロジスティクス・ビジネス[LOGI-BIZ]バックナンバー

2012年12号

NEWS
欧米編

*下記はPDFよりテキストを抽出したデータです。閲覧はPDFをご覧下さい。

DECEMBER 2012　　62 2012年10月発表分仏ノルベール・ダントルサングルスリランカのフォワーダーを買収 ■同社プレスリリース　 10 ・１　フランスの大手ロジスティクス企業であるノルベール・ダントルサングルは、スリランカのフォワーダー、ジョン・キールス・グループ（ John Keells Group）の買収を完了した。
ジョン・キールスの従業員数は一二〇人、直近の売上高は一〇〇〇万ドル（八億一〇〇〇万円）。
　今回の買収により、ノルベール・ダントルサングルはフォワーディング業務の強化を図るとともに、インド、スリランカ市場に参入する足掛かりを作ったことになる。
同社は昨年にも中国のフォワーダー、ＡＰＣ北京インターナショナルを買収している。
蘭ＣＥＶＡのパタロＣＥＯが退任後任にシュランガー現会長 ■同社プレスリリース　 10 ・９　オランダの３ＰＬ企業であるＣＥＶＡロジスティクスは、ジョン・パタロＣＥＯ（最高経営責任者）が退任し、後任として同社役員会のマービン・Ｏ・シュランガー会長が新ＣＥＯに就任する人事を発表した。
パタロ氏のＣＥＯ職退任は自発的なものであり、役員会には引き続きメンバーとして残るという。
同氏は二〇〇七年六月のＣＥＯ就任時、「五年間は会社を率いていきたい」と語っており、その言葉通り五年後に退任することになった。
　シュランガー氏は、「当社はＴＮＴロジスティクスを買収することから出発した。
その後、パタロ氏のリーダーシップの下、米ＥＧＬを買収し両社の業務を統合することで、顧客にエンド・ツー・エンドで３ＰＬ業務を提供できる企業に成長した」とパタロ氏の足跡をたたえている。
英ウィンカントン小売り二社から業務受注 ■同社プレスリリース　 10 ・８など　英国の大手３ＰＬ企業であるウィンカントンは、コンビニチェーンのモリソンズ（Morrisons）と五年間の物流業務受託契約を新規に結び、加えて、食品小売り大手のアスダと契約を更新した。
　モリソンズは現在、ロンドンを中心に店舗網を拡大している。
ウィンカントンは、二〇一三年初頭にロンドン郊外のファルサムで稼働する一〇万平方フィート（九〇〇〇平方メートル）のクロスドッキング・センターでの構内作業と配送業務を請け負った。
　アスダとはマンチェスター近郊のドンカスターおよび北アイルランドのラーンの物流センター業務について三年間の契約を更新した。
ウィンカントンは〇五年からラーンの物流センターの業務を請け負い、構内の管理・運営業務やアスダの店舗一六カ所への配送を行ってきた。
　ドンカスターの物流センターの面積は六五万五〇〇〇平方フィート（五万八九五〇平方メートル）。
〇七年にアスダのハブ拠点として開設され、ウィンカントンが運営業務を受託した。
ウィンカントンは、一万ライン以上の商品をこのハブから他の物流センターに配送してきた。
独フォルクスワーゲン新物流センターを稼働 ■同社プレスリリース　 10 ・９　ドイツのフォルクスワーゲンは、同国北部のヴォルフスブルクでマルチモーダルの物流センターを稼働させた。
投資額は二六〇〇万ユーロ（二七億四〇〇万円）。
二〇一一年夏に建設工事に着工し、一二年九月に竣工した。
同センターは、トラック輸送、鉄道輸送、海上輸送の三つの輸送モードに対応する。
　新センターからは、ＣＫＤ（コンプリート・ノックダウン）生産の部品・部材を工場へ供給する。
また、周辺地域のディーラーへの新車・中古車の配送も管理する。
ダムコが豪フォワーダーを買収アジア太平洋地域で事業強化 ■同社プレスリリース　 10 ・ 10 　海運大手Ａ・Ｐ・モラー・マースクのロジスティクス部門であるダムコは、パシフィック・ネットワーク・グローバル・ロジスティクス（パックネット）社を買収する。
パックネットは豪州に本社を置き、同国と中国を中心にフォワーディング業務を行っている。
従業員数は三八二人、直近の売上高は一億八〇〇〇万米ドル（一四五億八〇〇〇万円）。
　買収により、ダムコはアジア太平洋地域で小売業や衣料関連業界の荷主の業務遂行能力を高めたい考え。
米ＵＰＳのＴＮＴ買収欧州委員会から「異議告知書」 ■同社プレスリリース　 10 ・ 19 など　�
妝丕咾蓮�閏劼硲圍裡團┘�好� レスが欧州委員会から、両社の合併に関する「異議告知書（ Statement of Objections）」を受け取った、と発表した。
この異議告知書は、買収が欧州の国際宅配市場の競争に及ぼす影響について指摘しており、詳細は今後の調査で明らかにされる予定。
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妝丕咾離廛譽好螢蝓璽垢砲茲襪函� 63　　DECEMBER 2012 換算レート：1ドル＝ 81円、1ユーロ＝ 104円、１ポンド＝ 129円異議告知書を受け取ることは合併の手続きとしては「普通のステップ（normal step）」であり、また、「異議告知書は欧州委員会の一時的な立場を述べたもので、最終的な結果を前もって判断しているものではない」という。
　しかし業界内には、欧州委は特に南欧などの周辺国における競争環境への影響を懸念している、とする声もある。
民間の調査会社によると、両社が合併すれば、欧州での国際宅配市場におけるシェアは二五％前後となり、これまでトップシェアを握っていたドイツポストＤＨＬの一九％を大きく上回る見込みだという。
　欧州委はＵＰＳとＴＮＴエクスプレスの主張を聞いたうえで、二〇一三年一月一五日までに両社の合併について判断を下す予定となっている。
ＤＢシェンカー中国に従業員教育の専門学校 ■同社プレスリリース　 10 ・ 19 　ドイツ鉄道のロジスティクス部門であるＤＢシェンカーは、中国での従業員教育のため、ロジスティクス専門学校を開設した。
同社によると、各国のプレーヤーが中国のロジスティクス市場に相次いで参入しており、質の高い従業員に対する必要性が高まっているという。
加えて、中国では従業員の離職率が比較的高いため、ロジスティクス専門学校の開設は、そうした中国特有の雇用問題を解決する一助にもなり得るとしている。
　同校では、コントラクト・ロジスティクスのオペレーション管理などを中心に、社内外の講師が教育にあたる。
同社は現在、中国六〇都市で約五〇〇〇人を雇用している。
ドイツポストＤＨＬドイツに過去最大の貨物センター ■同社プレスリリース　 10 ・ 22 　ドイツポストＤＨＬは、同社にとて最大の国際宅配貨物センターを新設すると発表した。
既にフランクフルト郊外のヘッセンに一四万平方メートルの用地を取得しており、一時間当たり五万個の仕分け能力を持つ最新のセンターを作る計画。
仕分け施設に隣接する配送施設も設置する。
　これは七億五〇〇〇万ユーロ（七八〇億円）を投じて行うドイツ国内のネットワーク刷新の一環で、二〇一四年春に竣工する予定。
キューネ＋ナーゲル玩具のレゴから業務受注 ■同社プレスリリース　 10 ・ 22 　スイスの大手ロジスティクス企業であるキューネ＋ナーゲルは、玩具大手のレゴから、インターネット通販業務に関する物流プラットフォームとセンターの管理業務を請け負った。
加えて、欧州、豪州、ニュージーランドでの配送業務も受託した。
　キューネ＋ナーゲルは、レゴのネット通販業務を倉庫管理システムに統合し、シームレスなデータ転送や貨物のステータス管理を行う。
ベルギー国内の物流センターを使用し、ネット通販に特有の物量の波動や今後見込まれる売り上げ増に対応する。
　ベルギーの物流センターの面積は四万五〇〇〇平方メートルで、将来的にはさらに三万平方メートルの増床が可能。
構内業務にはＩＣタグを導入している。
フェデックス・エクスプレス上海に新ハブ、仕分け能力三倍に ■同社プレスリリース　 10 ・ 25 　フェデックス傘下のフェデラル・エクスプレスは、二〇一七年をめどに、上海浦東国際空港で「国際エクスプレス＆貨物ハブ拠点」を稼働させる。
一時間当たりの仕分け能力は三万六〇〇〇個とする計画で、これは現在、同社が上海に置く施設の処理能力の三倍に当たる。
投資額は一億ドル（八一億円）を上回る見込み。
　同社によると、上海浦東国際空港の貨物取扱量は急増しており、このままいけば今後数年で世界一の取扱量になる見込みだという。
英ロイヤルメール約百億円投資し小包部門を強化 ■同社プレスリリース　 10 ・ 30 　英国で郵便事業を行うロイヤルメールは、英国内の小包部門であるパーセルフォース・ワールドワイド（Parcelforce Worldwide）に今後四年間で七五〇〇万ポンド（九六億七五〇〇万円）を投資し、同部門の強化を図る。
　まず、英国中西部ランカシャー地方のチョーリーに新しい小包専用のハブ拠点を二〇一三年春に設置する。
これは現在のコンベントリーの拠点に次ぐ二カ所目のハブとなる。
また、コーンウォールとハンプシャーで新たなデポを稼働させる。
さらに、現在稼働中の九カ所のデポについても、今後四年間で拡張またはより大きな土地へと移転する計画。
　同社の小包部門全体の売上高は直近では四二億ポンドとなっており、グループの総売上高の四八％を占めるまでに成長している。
同社は英国内外の小包市場でドイツポストＤＨＬやＴＮＴエクスプレスといった外国勢に後れをとってきた。
今回の投資を巻き返しを図るための第一歩とする考え。