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山九はこのほど、東京都大田区に「平
和島ロジスティクスセンター(仮称)」を
新設し、二〇一五年二月に竣工すると
発表した。 建設予定地は東京モノレール
の流通センター駅から徒歩一分、首都高
速道路の平和島ICからも車で一分と
いう交通至便の地。 投資総額はおよそ
一〇〇億円に上る。
新センターの延べ床面積は約三万三
〇〇〇平米。 七層式で一階から五階が
倉庫、六階が美術品などを扱う専用ス
ペース、七階がオフィスになる。 自走式
のランプウェイも備えている。
建設地には従来、山九の「平和島流
通センター」があった。 建て替えに伴
って隣接地を購入し、施設規模を倍増。
以前とはまったく異なるタイプの物流拠
点にする方針を固めた。 旧施設では主
に輸入混載貨物の大量処理などを手掛
けていたが、新施設では同社が「都市
型物流」と呼ぶ、より付加価値の高い
物流サービス事業
を展開していく。
なかでも「美
術品・イベント業
務」は独自性が強
い。 山九の東京支
店は約三〇年前か
ら、美術館や博物
館で扱う展示品の
輸送・搬入・据付
業務や、国際見本市などのイベントのバ
ックヤード業務を手掛けてきた。 とくに
中国関連の催事では国宝級の物品を扱
ってきた実績を豊富に持つ。
こうした業務では、荷扱いに細心の
注意を要するのはもちろん、厳格なセキ
ュリティー対策や温湿度管理が欠かせな
い。 最近では美術品などの一時保管を依
頼されるケースも増えているが、対応で
きる設備がなかった。 新センターでは六
階に約一六五〇平米の金庫室のような専
用スペースを設け、その室内を細分化す
ることでそうしたニーズに対応していく。
階下で実施する3PL事業でも、緊
急度の高い医療品の保管・配送や、特
殊な物品の通販事業など、専門性の高
い業務を手掛ける。 駅から徒歩一分と
いう立地条件は、こうした業務に必須
の優秀な作業者を確保するうえでも有
利に働くと同社は見ている。
山九の諸藤克明東京支店長は「これ
だけ立地条件の良い物件が都心でまと
めて出ることはめったにない。 まだ基
本設計の段階のため、空調設備や冷蔵
設備の導入など、ある程度のカスタマイ
ズにも応じられる。 ぜひ検討してもら
いたい」とアピールしている。 (岡山)
山九が総額一〇〇億円を投じて平和島に新センター
駅から徒歩一分の好立地で都市型の新規事業を展開
問い合わせ先
山九株式会社 東京支店 奥田・有地
電話:〇三(三七六五)三九一三
佐川急便はこのほど、「佐川東京ロ
ジスティクスセンター」の開設、なら
びに新しい車両デザインの記者発表を
行った。
東京都江東区に開設したセンター
は同社としては都内最大、全国でも
二番目の規模となる施設であり、事
務棟と物流棟の二棟から成る。 敷地
面積は約二万九〇〇〇?、延べ床面
積は約七万五〇〇〇?に上る。
事務棟には事業会社の佐川急便東
京本社と東日本支社、および持株会
社であるSGホールディングス東京事
務所が入居する。 施設内のPC環境
はすべてシンクライアント化され、セ
キュリティーと業務効率の向上が図ら
れている。 BCP対応としては、高
潮や集中豪雨等の災害に備え、二階
に重要機能室(防災センター)を設置
した。
一方の物流棟は佐川急便千代田店、
全国配送ネットワークのハブセンター、
マルチテナント型の物流倉庫など、さ
まざまな機能を併せ持つ。
二種類の自動仕分け機を導入し、定
型的荷物とそれ以外の様々な形態の
荷物に分けて処理することで、配送
業務の効率化と輸送品質の向上を実
現している。
新しい車両デザインについては、集
配車両と幹線輸送車両のボディーデ
ザインを順次刷新する。 従来は銀河を
イメージしたギャラクシーデザインを
ボディー側面に配していたが、新デザ
インではSGホールディングスグルー
プ全体をイメージし、SGHのロゴマ
ークを新たに配置。 ギャラクシーデザ
インをあえて小さくすることで、グル
ープシナジーをより強く表現すること
を狙っている。 (大矢英樹)
佐川急便が都内に大型物流センター開設
車両の新デザインも公表
佐川東京ロジスティクスセンター外観
幹線輸送車両の新デザイン
87 JANUARY 2013
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